JPS6377998A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JPS6377998A
JPS6377998A JP22118286A JP22118286A JPS6377998A JP S6377998 A JPS6377998 A JP S6377998A JP 22118286 A JP22118286 A JP 22118286A JP 22118286 A JP22118286 A JP 22118286A JP S6377998 A JPS6377998 A JP S6377998A
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polymer
lipase
telomer
granules
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JP22118286A
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孝之 千田
近角 信利
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は酵素含有洗剤組成物に関し、更に詳しくは酵素
特にリパーゼを、基質である油脂に特に親和性を有する
高分子と化学結合した酵素粒剤を含有する洗浄剤組成物
に関する。
〔従来の技術〕
近年、衣料の重質洗浄剤に関して著しい進歩がみられる
。界面活性剤、ビルグー、分散剤、蛍光染料やさらには
酵素等の改良に、衣料用洗剤の組成はほぼ成就したかの
ようにもみえる。洗剤の役割は、汚れや繊維と水の間の
界面張力を低下させ、汚れを物理化学的に剥離し、汚れ
を界面活性剤、無機ビルグーに分散、可溶化させること
にあるとされる。酵素、例えばプロテアーゼの役割は、
繊維と汚れ粒子を接着剤的に結合させている蛋白質汚垢
成分を分解し、汚れ成分を遊離せしめることであり、そ
の後は界面活性剤による分散、可溶化の機構にゆだねる
ことである。その他着色汚れを漂白剤等で漂白したり、
繊維表面に蛍光染料を吸着させて増白する役割がある。
従来の洗浄剤に用いられるビルダーとしては、アルカリ
金属の炭酸塩、重炭酸塩、燐酸塩、ボIJ IJン酸塩
、硼酸塩、珪酸塩、合成ゼオライト等の無機ビルダーと
、エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 、ニドクロ三
酢酸(NTA)等のアミノカルボン酸のアルカリ金属塩
から成る有機ビルダーや、ポリアクリル酸等の水溶性基
を有する合成高分子ビルダー等がある。中でも環境問題
が表面化する以前の時代では、トリポリリン酸ソーダ 
(STPP)が最、も広(用いられたが、湖沼の富栄養
化防止のためリンの規制が始まるにおよんで5TPP代
替ビルゲーとして合成ゼオライトが主に用いられるよう
になった。
国によって5TPPを一部混用している所もあるとある
が、日本の家庭用合成洗剤は無リン化を達成した。ビル
ダーの役割りとして、界面活性剤の無効化沈殿を防ぐた
め洗濯水中の2価イオンをマスキングするキレート作用
や、汚垢成分の分散を助けるための負電荷によるイオン
交換作用がある。
洗浄力については合成ゼオライトは5TPPに劣るため
、ゼオライトの採用と平行して西ヨーロッパ、日本では
プaデアーゼ酵素配合洗剤が普及した。これには、高p
H安定性、熱安定性、耐界面活性剤安定性等にすぐれた
プロテアーゼ酵素の開発による所が太さい。その他酵素
洗剤の普及にあたってはプロテアーゼの人体への影響、
安全性、ソフト性等が確認された。酵素粉体は、ワック
ス材、水溶性高分子ゲル材等で包括し顆粒状に成形され
、粉塵化防止、取り扱い性、吸湿性、商品性を向上させ
て粒状(粉状)洗剤に配合されている。
洗剤配合を試みられたことのある酵素としては、上記プ
ロテアーゼの他、アミラーゼ、セルラーゼがある。アミ
ラーゼは糊、食品でんぷん質等の汚れ成分を分解するも
のであり、セルラーゼは繊維表面(特に木綿)の汚れを
表面ごとに除去したり、けば立ちをおさえ下着等の肌ざ
わり感を改良するために洗剤に配合される。現在の衣類
用洗剤は、陰イオン界面活性剤を主剤とし、15〜20
%含有され、ゼオライトビルダーを10〜20%、珪酸
ナトリウム等のアルカリビルダーを8〜20%含有し、
その他少量の酵素、蛍光増白剤、香料と残量は硫酸ナト
リウムを40〜6096配合されたものであり、今後消
費者動向、原料動向、環境問題等によっては、配合成分
、比率は変化するものと考えられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、洗剤成分としての酵素なかんず(リパーゼが
有効に作用するために酵素を改質することにある。現在
洗剤用酵素としては、プロテアーゼが開発され実用化さ
れているが、衣類の汚垢成分のうち有機物汚れが全体の
80〜8596を占め、その中でも脂肪系油性汚れの量
が多(、蛋白質系汚れとの比率は4〜9:1である。油
性汚れは西ヨーロッパの洗濯条件では高温で通常の界面
活性剤で除去できるものであるが、日本のように低温、
短時間の洗濯条件ではかならずしも除去は十分ではない
脂肪分解酵素であるリパーゼは高アルカリ性リパーゼと
しては実用化しうるものもあるが、共通の欠点として陰
イオン界面活性剤に対する耐性がないことがあげられる
。さらに酵素剤として次のような問題が残されている。
(1)酵素は不安定で失活しやすいため、その製品の保
存、容器、環境に注意する必要がある。さらに加熱乾燥
などの製造工程中にも失活する。
(2)酵素を配合した製品の変色、変臭が生じやすい。
(3)製造中、保存中に吸湿しやす(、ベトッキや凝集
などの商品性にかかわる問題が発生しやすい。
これらの点を改良するため現状ではワックス、水溶性高
分子ゲル剤で包括固定し顆粒状に成形した酵素粒剤とな
っているが、なお保存中の酵素失活や活性低下、変臭等
をおこしやすく、ベトツキ感を与えやすいものが多い。
さらにリパーゼが洗剤中で十分に機能しえない問題点と
して次のことがあげられる。
(1)陰イオン界面活性剤とリパーゼが先に接触すると
、リパーゼが不可逆的に変性し失活する。
(2)リパーゼと非イオン界面活性剤が先に接触するこ
とで、リパーゼの陰イオン界面活性剤による変性を防止
することができるが、陰イオン界面活性剤の濃度を上げ
てゆくと洗浄率が低下する。これは陰イオン界面活性剤
とリパーゼが脂肪基質に対して拮抗するためである。
一方、洗剤成分であるゼオライトビルダーは、安全、無
害な物質であること、富栄養化の原因物質である窒素、
リンを含まないこと、資源的に豊富で安価に合成できる
という長所があるが、反面次のような欠点がある。
(1)  ゼオライトビルダーのビルダー性能が不十分
で、特にキレート力に劣ること。
(2)水に不溶の粉体で、堆積すれば泥状となること。
洗濯物に付着して布地の強度を下げること。
そこでゼオライトに代る洗浄力の強力なビルダーが要望
されている。そのため有機ビルダーが開発された。CA
 (サイトリック酸’) 、CMT (カルボキシメチ
ルタルトロン酸ナトリウム)、CMO8(カルボキシル
メチルオキシフハク酸ナトリウム)、NTA にトリロ
三酢酸)等は一般にキレート力は優れているが、次の様
な欠点がある。
(1)  キレート力は十分であっても、総合的に洗浄
力が不十分である。
(2)安全性、生分解性に問題が残っている。
(3)物質によっては高価である。
ということがあり、ビルダーとして採用されるに至って
いない。そこで洗浄力か優れた高分子ビルダーの開発が
進められている。高分子ビルダーは一般に洗浄力は5T
PPより優れたものは多いが、価格や生分解性等に問題
が残っており、全面的に採用されるに至っていない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、リパーゼを陰イオン界面活性剤による失活を
防止し、脂肪基質に対して選択的に吸着する様にリパー
ゼを改質することとあわせて、リパーゼと高分子ビルダ
ーの結合をはかりこれらの総合的な共役効果をはかるも
のである。
陰イオン界面活性剤によるリパーゼの活性阻害を防ぐ手
段として、あらかじめリパーゼを非イオン界面活性剤と
接触させると効果があるとされている。
本発明で使用される陰イオン界面活性剤としては、−例
として、SO3又はSO4基をもつ真鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩(AS)、αオレフインスルホン酸塩(
AO8)、硫酸アルキル塩(AS)、硫酸アルキルオキ
シエチレン塩(AES)、2−スルホ脂肪酸エステル塩
(S F E)等であり特に制約されるものではない。
非イオン界面活性剤の一例として、アルキレンオキサイ
ド基と脂肪族又はアルキル芳香族の有機性疎水性化合物
との縮合によって生成される化合物で、−例としテホリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(POENE−
8)があげられるが、特に制約されるものでない。
リパーゼとして由来菌は、メーカ各に数多くの品種があ
るが、高pH9〜11に耐えられるものであれば良く、
特に品種に制約されるものではない。
−例をあげれば、動物由来porcine pancr
ea(シグマ°社)、酵母ヨQ Candida cy
lindracea由来リパーゼMY、リパーすDF 
(名糖産業)、糸状菌ヨQ Mucor sp、  由
来リパーゼM−AP(大野製薬)、リパーゼSP(/ボ
社) 、Aspergillusvar、  由来リパ
ーゼAP (大野製薬)、Rh1zopussp、 由
来IJパーゼ2A・リパーゼ2B(長瀬産業)、細菌よ
りRseudomonus sp、由来リパーゼLP(
大野製薬) 、chromobacterium v:
scosum由来IJ ハーゼ(東洋醸造) 、Ach
romobacter sp由来リパーゼ(名糖産業)
等のリパーゼがあげられる。
高分子ビルダーとしては、シクロペンテン誘導体−無水
マレイン酸コポリマーポリアクリル酸・、無水マレイン
−イソブチレンコポリマー、無水マレイン酸−アクリル
酸コポリマー、ポリα−ヒドロキシアクリル酸、ポリイ
タコン酸、マロン酸エーチルカルボン酸、ポリメタクリ
ル酸、ポリフマール酸、アクリル酸−ビニルアルコール
、メチルビニルエーテルコポリマーといったオリゴマー
型のビルダーや、メルカプト酢酸、カプリン酸、ブチル
アルデヒド、エチレングリコールジメチルエーテル、ア
ルコール、ドデカンチオール等をテロゲンとし、高分子
電解質オリゴマーをタキソゲンとするポリマーであるテ
ロマー型ビルダがあげられる。例えばドデカンチオール
−ポリアクリルアシド系テロマー、ドデカンチオール−
ポリビニルピロリトン−アクリル酸メ・チル系コテロマ
ーブタンチオールーポリアクリル酸系テロマー、チオマ
レイン醜−ポリアクリル酸系テロマー、ジェトキシチオ
ール−ポリメタクリル酸系テロマー、ジェトキシジチオ
ール−アクリル酸系テロマーエタンジチオール−ポリア
クリル酸系テロマー、オクタンチオールポリアクリル酸
系テロマー、ジエチレングリコール−ポリアクリル酸系
テロマー、チオグ+) :l−ル酸−ホ!Jアクリル酸
−ビニルエーテル系コテロマー、ジエレングリコールポ
リアクリル酸−ビニルエーテル系コテロマー等がよ<知
られた例である。構造の基本はテロゲンが親油基(油溶
性)でタキソゲンが高分子電解質を基本とするポリマー
もしくはコポリマーである。これらポリマー、コポリマ
ー、テロマーが高分子ビルダー候補物質である。その他
特殊界面活性剤として開発されている両親媒性ポリマー
も有力な界面活性作用を有する。例えば、Aとして2−
アセトキシエチルビニルエーテル(ACOVE)と、B
として七チルビニルエーテル(CVE)のABブロック
共ffi合体をリビング重合によって得たのちACOV
Eの側鎖エステル基を加水分解し疎水性(親油性)のC
VEXと親水性の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル
(HOVE)からなる両親媒性高分子である。CVEの
疎水性部に側鎖の異るアルキルVE(CH*=CHOR
)を導入して種々の誘導体が得られる。
酵素リパーゼを上記の高分子に固定化する方法として太
き(分類すると次の3法がある。
l)担体結合法、2)架橋法、3)包括法である。1)
の担体結合法はさらにA)共有結合法、B)イオン結合
法、C)物理吸着法があり、さらに3)の包括法にはE
)格子型法(ゲル)、F)マイクロカプセル法がある。
すでにプロテアーゼの洗剤への配合は、ワックスや水溶
性高分子による包括固定化格子型法によって顆粒状に成
形されている。これは直ちに溶解して均一分散するので
厳密には包括法とは言い難い。従って包括法や、イオン
結合法や物理吸着法は条件によって酵素は容易に遊離し
て(るので、高分子に酵素リパーゼを固定する本発明は
A)の共有結合法による。
本発明の共有結合による酵素リパーゼの固定化の目的に
は3つあり、1つはリパーゼに高分子を結合することに
よって陰イオン界面活性剤とリパーゼが直接接触するこ
とを回避するためである。
2つは、リパーゼに疎水性基(親油性)と親水性基を併
せもつ高分子を親水性基で共有結合させることによって
、酵素−高分子結合体は水溶性を失わず、親油性基によ
ってリパーゼの基質である油脂成分への強力な親和性を
獲得することである。
3つは、酵素の固定化により酵素の保存安定性、耐高1
)H1耐温度というた特性を向上させることである。
そのための共有結合法には種々の方法が発表されており
、本発明はこれらに制約されるものではなく、反応効率
が高(、酵素固定化量が太き(、固定化リパーゼの活性
が高(維持される方法であることが望しい。共有結合に
よる固定化法として、ジアゾ化法、ペプチド法、アルキ
ル化法、架橋試薬法、Ugi反応反応炉あげられる。代
表的な結合法としては、ペプチド法の中で水溶性カーボ
ンジイミド縮合剤がよく用いられて比較的酵素活性が高
い。ここで酵素を固定化する相手であるポリマ、コポリ
マー、テロマーといった高分子は水溶性高分子であり、
固定化された酵素−高分子複合体もまた水溶性であるこ
とが本発明の大きな特徴をなすものである。通常、酵素
の固定化と言えば、水不溶性の高分子担体に酵素を固定
化し、固液反応において酵素の回収を目的としていた。
洗剤においては、酵素の回収は目的ではなく、本発明は
酵素リパーゼの保護と活性発現が主たる目的であり、そ
の手段として酵素リパーゼを高分子ビルダーや両親媒性
高分子に結合することである。
本発明において、酵素を共有結合によって高分子に固定
することにより、次の4つの問題点の解決がはかられる
。第1の問題点は酵素の安定性の向上である。そのうち
第1にpHに対する安定性であるが、高分子担体と共役
したpH緩衝作用によるもので、高分子電解質か陰イオ
ン性(例えば−COO−基)であれば高1)H域へ至適
pHが移動し洗剤下においては酵素の働きにとって有利
となる。第2に温度安定性が向上するが、固定化によっ
て酵素の高次構造が堅固に保たれるためで、これにより
高温洗浄が可能となる。一般にリパーゼは固定化によっ
て至適pHは0.5〜1.0高pH側ヘシフトし、耐熱
温度は5〜10℃高温側ヘシフトするものである。第2
の問題としてリパーゼ活性の保護がある。さらに洗剤貯
留時に酵素が失活する原因としては、酵素−高分子結合
体(複合体)を製造し精製し粉体として得た後に、その
まま洗剤の主剤である陰イオン界面活性剤と混合すると
、酵素が不可逆的に失活することが考えられる。
そこで酵素−高分子結合体粉体と非イオン界面活性剤粉
体を混合し、適切なるバインダーで固めることは非常に
効果があると分った。バインダーとしてはでんぷん、デ
キストリン、カゼイン、寒天等といった水溶性天然高分
子、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセ
ルローズ、ヒドロキシプロピルセルローズ、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドンといった水溶性合成
高分子があげられる。これらのバインダーを用いて酵素
−高分子結合体粉体と非イオン界面活性剤粉体を顆粒状
に成形すれば、取扱い性もよく製品価値もあがるのみな
らず、洗剤と混合して貯留しても陰イオン界面活性剤の
攻撃を受けることはない。
洗剤として使用するとき、これらの顆粒は直ちに溶解す
るが、酵素高分子結合体は非イオン界面活性剤でかたく
ガードされているので酵素作用は損傷を受けない。非イ
オン界面活性剤の酵素保護作用は顕著であるがこの場合
は、酵素と結合する高分子のほうに保護作用がないこと
を仮定していた。
しかるに高分子ビルダ、又は両親媒性ポリマーの中には
非イオン界面活性剤と同様の酵素保護作用の認められる
物質が多いので、酵素−高分子結合体はそれ自体でかな
りの陰イオン界面活性剤抵抗性を有する。しかしながら
長期の保存、保護効果の完全性を期して非イオン界面活
性剤を、酵素顆粒状剤に対して重量で1−10重量%含
有させておくことは著しい効果をもたらす。従って酵素
顆粒成分としては、酵素が0.01〜10重量%、非イ
オン界面活性剤がt−io重′Ik%、残部はバインダ
ーである。
第3の問題として、リパーゼの基質親和性の問題がある
。酵素リパーゼを固定化する高分子担体には、ポリマー
、コポリマー、テロマー型ポリマー、両親媒性ポリマー
が特に望しい。リパーゼが脂肪基質に対して有効に作用
するには、洗剤下において常に陰イオン界面活性剤を主
とする界面活性剤との基質親和競争に打ち勝つ必要があ
る。そのためには陰イオン界面活性剤よりも脂質に対し
て親和力の高い化合物を酵素リパーゼに共有結合させ酵
素機能を修飾することが有効である。油脂に対する親和
性の高い物質としては、洗剤成分である界面活性剤と同
じくアルキル基の豊富なテロゲルを有するテロマー型ポ
リマー、疎水ブロックと親水ブロックの分れた両親媒性
ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールといった
両媒性物質が特に有効となる。ポリマーが強(油溶性で
あれば、酵素−高分子結合体が洗濯水に溶けないので好
ましくない。逆に強い電解質ポリマーであると油溶性を
持たないことと、さらにリパーゼにとって好ましくない
ことは、陰イオン界面活性剤と同様に阻害作用を有する
ことである。これらの諸条件の制約、諸物質の検討の結
果、テロマー型ポリマー、両親媒性ブロックコポリマー
が特別にすぐれていることを見い出した。
第4の問題として、ゼオライトビルダーより優れた洗浄
力を有する高分子ビルダーの開発がある。
これまでの酵素リパーゼ−高分子結合体には、リパーゼ
安定化作用、リパーゼ活性保護作用、油脂への親和性向
上をはかったが、ビルダーとしては別途ゼオライトなり
、5TPPなりを添加すれば良いとしていた。ここで高
分子ビルダーとして強力なテロマー型ポリマーにリパー
ゼを固定化すれば上の3つの作用に加えて第4にビルダ
ー作用を付加することも可能となる。これにより4つの
作用をすべてあわせもつリパーゼ−高分子結合体を作る
ことができる。
〔実施例〕
(1)電解質テロマーとしてチオグリコール酸−ポリア
クリル酸テロマー(ThGA−PA)の製法。
チオグリコール酸(ThGA)5.6g、アクリル酸メ
チル40g、ベンゼン300m1 をとり窒素ガス中で
かくはんし50℃に昇温しで2−2′−アゾビスイソブ
チロニトリル0.4gを加えて80℃、4時間重合を行
った。冷却後エバポレーターで濃縮してヘキサン200
m1中で析出させる。ベンゼン溶解−ヘキサン析出操作
を数回行って精製した。GPC法による分子量分布測定
により重量平均分子量は1030であった。重合体中の
チオグリコール酸のモル比は0.1であった。
ついてアクリル酸のメチルエステル部をケン化してナト
リウム塩を得た。1.5倍当量の2096苛性ソーダ水
溶液を100℃、30時間反応させた。得られたケン化
物は3倍容呈のエタノール中でナトリウム塩を析出させ
、次に基層水で溶解させる。この操作を数回(り返して
精製する。
(2)  テロマー型ポリマーのビルダー性能、洗浄試
験。
洗浄試験は、綿ブロード(60番)の布を糊抜きした後
に、人体の肌により汚染せしめて形成した天然汚染布を
試料布としてタゴートメータにより洗浄温度25℃、浴
比30で10分間洗浄を行う。洗浄効果は汚染前の試料
布の・反射率をRo s洗浄前の汚染布の反射率をR1
1、洗浄後の汚染布の反射率をR,を各々測定し、式に
よって洗浄率りを求めて判定した。本試験で用いた界面
活性剤としては陰イオン界面活性剤としてLAS (ア
ルキル基炭素数Cl2)である。
(3)リパーゼの水溶性カーボンジイミド法によるチオ
グリコール酸−ポリアクリル酸テロマーへの結合。
本例で用いたリパーゼは、細菌psevdomonus
fluorescens由来(71)”IJパーゼP”
(大野製薬)で次の酵素特性を有する。至適1)Hは7
〜11にあり、pH耐性は4〜12のアルカリ耐性が高
い。反応最適温度は40〜55℃で耐熱性は60℃まで
である。基質分解性は、オリーブ油、ナタネ油、大豆油
、牛脂、豚腸と幅広い分解力を有する。活性は3000
0単位Vgであり活性測定はp H7,0のリン酸緩衝
液にオリーブ油をポリビニルアルコール(PVA)で分
散し、30℃30分間の反応で遊離してくる有機酸の量
をアルカリ中和滴定で求める。チオグリコール酸ポリア
クリル酸ナトリウムテロマー(ThGA−PA)Igと
リパーゼ1gを水200mlに溶解しpHを3.0とす
る。1シクロへキシル−3−12−モルホリニル−4−
エチル)−カルボジイミドメト−P−トルエンスルホナ
ート1.5gを加えて25℃、1時間ついて4℃で一夜
攪拌して反応させる。生じた沈殿物を2Mの塩化カリウ
ムを含むIM酢酸緩衝液IQml  に溶解し4℃でゲ
ルr過を行う。5ephadex □、 −100カラ
ムを通し固定化リパーゼ分画を集めて4℃で2日間透析
し、凍結乾燥してリパーゼ−ThGA−PA結合体の粉
体を得る。この方法でリパーゼPの固定化量は25 m
g/gレジン、保持活性量は300 TJ/gレジンで
あった。固定化により至適1)Hは遊離酵素に対してp
 H8,0から9.8にシフトし、最適温度は50℃か
ら60℃に向上した。基質特異性には変化はなかった。
(4)酵素粒剤の製造法 実施例(3)で作ったリパーゼ−(ThGA−PA)結
合体粉体1gを非イオン界面活性剤としてPOENE−
81gとカルボキシメチルセルロースナトリウム50g
をよ(混合して、水500 ml に溶解し、塩化カル
シウムを添加して沈殿を生じせしめて、乾燥、粉砕して
調整する。
(51LASを主剤とする場合の5TPP、合成ゼ第5
イ)、ThGA−PAのビルダー性能。
表1 ビルダー性能比較 表1にビルダー性能の比較を示すが、テロマー型ポリマ
ー(ThGA−PA)のビルダー性能は5TPP以上の
性能であり、大変すぐれていることが分った。
(6)陰イオン界面活性剤の存在下でのリパーゼ−(T
hGA−PA) 、酵素粒剤のリパーゼ活性。
実施例(3)に示したリパーゼ活性測定法によるリパー
ゼ−(ThGA−PA)と酵素粒剤(実施例4)、リパ
ーゼのみの場合のリパーゼ活性阻害に対する保護効果を
試験して表2にその結果を示す。
遊離リパーゼに対してLASは強力な阻害を示すが、T
hGA−PA結合リパーゼはかなりの抵抗を示し、非イ
オン界面活性剤混入の酵素粒剤では完全なリパーゼ活性
保護効果がみとめられたo 表2 リパーゼ活性保護効
果(7)酵素粒剤の洗浄効果。
実施例(3] (4)で作った酵素粒剤の洗浄効果を表
3に示す。ビルダーとして5TPP以上の洗浄率を示す
のみでなく、合成ゼオライトビルダーがな(ともすぐれ
た洗浄効果が生れる。
表3 酵素粒剤の洗浄効果 〔発明の効果〕 酵素リパーゼをテロマー型高分子に共有結合させ、非イ
オン界面活性剤と共に粒状に成形された酵素粒剤を、洗
剤に配合することによって次のすぐれた効果が生れる。
(1)リパーゼの固定化によって高pH1耐熱性、安定
性の向上がみられる。
(2)リパーゼ−テロマー型高分子結合体と非イオン界
面活性剤は混合されて成形されるので、酵素の長期保存
に効果があると同時に、洗剤主剤である陰イオン界面活
性剤のリパーゼ活性阻害からリパーゼを保護できる。
:3)リパーゼの油脂親和性を大いに改善し、リパーゼ
−テロマー高分子結合体は油脂の分解に貢献する。これ
か洗浄率を向上させた。
)4)リパーゼテロマー型高分子にはビルダー性能が高
いので、従来のビルダーである合成ゼオライトビルダー
が不要となる。
代理人弁會上 廣  謳   章 、(−−−・ Hニー:  ’)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、水性基と油性基の両方を有するポリマーの水性基と
    酵素を共有結合させてなるポリマー酵素結合体粉体と非
    イオン界面活性剤とバインダーとからなる顆粒状の酵素
    粒剤を配合することを特徴とする洗浄剤組成物。 2、ポリマーが、テロマ型ポリマー、両親媒性ブロック
    コポリマーであることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の洗浄剤組成物。 3、酵素が、高アルカリ耐性のリパーゼであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の洗浄剤組成物。 4、ポリマー酵素結合体が、結合している酵素の量とし
    て酵素粒剤に対して0.01〜10重量%含有されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の洗浄剤
    組成物。 5、非イオン界面活性剤が酵素粒剤に対して1〜10重
    量%含有されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の洗浄剤組成物。 6、バインダーが、水溶性天然高分子、水溶性合成高分
    子であること、又はそれらの組合せであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の洗浄剤組成物。
JP22118286A 1986-09-19 1986-09-19 洗浄剤組成物 Pending JPS6377998A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4933287A (en) * 1985-08-09 1990-06-12 Gist-Brocades N.V. Novel lipolytic enzymes and their use in detergent compositions
US5292448A (en) * 1988-05-10 1994-03-08 Lever Brothers Company, Division Of Conopco, Inc. Enzymatic detergent composition
JP2019108550A (ja) * 2006-11-22 2019-07-04 トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド 生物機能材料

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