JPS6373608A - 改良された油浸コンデンサ− - Google Patents

改良された油浸コンデンサ−

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JPS6373608A
JPS6373608A JP21865386A JP21865386A JPS6373608A JP S6373608 A JPS6373608 A JP S6373608A JP 21865386 A JP21865386 A JP 21865386A JP 21865386 A JP21865386 A JP 21865386A JP S6373608 A JPS6373608 A JP S6373608A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エチルベンゼンの製造時に副生ずる改良され
た物性を有する副生油留分を含浸してなる油浸コンデン
サーに関するものである。
[従来技術とその問題点コ アルキル化触媒により、ベンゼンにエチレンを導入して
エチルベンゼンを製造する際に、重質な副生油が副生す
ることは、例えば特開昭54−23088号公報などに
より知られている。同公報では、そのような副生油が電
気絶縁油として有用であることを示している。例えば、
同公報の実施例においては、常圧蒸留により沸点280
〜300℃(カット No、1)、同じく沸点301〜
307℃(カット No、3)および同じく沸点286
〜303℃(カットNO,5)の留分を回収し、これら
の留分の電気特性を測定している。しかるに、これらの
留分の力率はいずれも0.032〜0.14(%)であ
り、他のカット(カット No、2.6)の力率が0.
005〜0.01であることに比較すると、前記3種の
留分の力率が格段に劣ることが示されている。言い換え
ると、このことは、力率を悪化させる成分が存在するこ
とを示すものである。
また、同公報においては、ポリプロピレンなとのポリオ
レフィンに対する膨潤性を考慮していない。ポリプロピ
レンを誘電体として用いる油浸コンデンサーにおいては
、含浸油のプラスチック膨潤性が少ないことが必須であ
るが、同公報においては、得られた副生油留分の上記物
性について何ら配慮するところがない。
ところで、エチルベンゼン製造時の副生油は極めて多種
類の化合物を含み、その組成分析も容易ではない。更に
副生品であることに起因してその組成さえも通常一定し
ていない。
また、蒸留によりある温度の留分を得る場合、その留分
の温度は留出の温度によって示される。
しかるに実際には、蒸留の条件1例えば蒸留塔の理論段
数、還流比、ボトム温度などの塔内温度分布、留出量な
どの因子により、たとえ留出温度すなわち留分の温度が
同一であっても、その留分中に含まれる成分は大幅に変
わり得るものである。
かかる蒸留の実態と、エチルベンゼン製造時の副生油の
成分の複雑さ、およびそれが変動することを考慮すると
、単に留出温度を以てその留分の温度として規定しても
、目的とする留分の特性を規定したことにはならないこ
とは当然である。更に、前記副生油中には前述のように
、例えば力率を低下させる成分が含まれるので、単に蒸
留を行なっても、より優れた物性の留分を得られないこ
とは前記公報が教示する通りである。
本発明の目的は、このような事情に鑑み、エチルベンゼ
ン製造時に副生する副生油留分のフィルム膨潤性および
他の物性が格段に改良された留分を含浸してなる油浸コ
ンデンサーを提供することにある [発明の構成] 本発明は、アルキル化触媒により、ベンゼンをエチレン
でアルキル化することによりエチルベンゼンを製造する
際に副生ずる重質副生油から、C13N M R法で測
定したスペクトルの化学シフトとしての120〜155
ppmにおける面積強度が、スペクトルの全面積強度(
0〜155ppm)に対して72%以上の割合になるよ
うに、減圧下に精密蒸留することにより回収された、留
出温度が280〜310℃(常圧換算)の範囲にある留
分を含浸してなるポリプロピレンフィルムのみを誘電体
として用いる油浸コンデンサーに関するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
アルキル化触媒により、ベンゼンをエチレンによってア
ルキル化しエチルベンゼンを製造する方法は、スチレン
モノマーの原料の製造方法として工業的に大規模に実施
されている。本発明において使用する副生油留分は、か
かるエチルベンゼン製造時の副生油から得られるもので
ある。
更に詳しく説明すると、ベンゼンとエチレンとを反応さ
せるためには、通常の液相アルキル化法または気相アル
キル化法が用いられる。液相アルキル化法の場合には、
塩化アルミニウムなどのフリーデル・クラフッ触媒およ
びTa酸、P−トルエンスルホン酸、フッ化水素酸など
のブレンステッド酸などが用いられ、気相アルキル化法
では、合成ゼオライト、例えば、ZSM−5や、適宜の
担体に担持したリン酸などが用いられる。反応温度は、
液相アルキル化法では通常20〜175℃、気相アルキ
ル化法では250〜450℃の範囲内で選択される。
上記の反応により、未反応ベンゼン、目的物たるエチル
ベンゼン、ポリエチルベンゼンおよびより重質な副生油
からなるアルキル化生成物が得られる。このアルキル化
生成物について、必要に応じて常法に従い触媒を除去し
、中和、水洗を行なう。次に、未反応ベンゼン、エチル
ベンゼン、ポリエチルベンゼンを留去することにより、
本発明の油浸コンデンサーに供する副生油が得られる。
この副生油にはタール状物質等が含まれていること、お
よび後述の蒸留を容易にするために、あらかじめ減圧蒸
留により、粗蒸留を行ない、目的とする留分を含むより
広い温度足囲の留分を得る。
これを更に後記の条件に従い蒸留する。この粗蒸留によ
り得られる留分は、目的とする留分を含むものであれば
特に限定されないが、例えば、留出温度は255〜42
0℃(常圧換算)の範囲から選択される。
上記副生油から、留出温度が280〜310℃(常圧換
算)の範囲にある留分を蒸留により回収する。この蒸留
操作は、C”N M R法で測定したスペクトルの化学
シフトとしての120〜155pp+nにおける面積強
度が、スペクトルの全面積強度に対して72%以上の割
合になるように、減圧下に精密蒸留を行なうことが肝要
である。
C13N M R法の測定値に基づく前記割合の上限値
は特に限定されないが、副生油は、蒸留のみでは完全に
分離することが不可能な多数の化合物を含有しているの
で、通常は75%以下である。
N記の如く、エチルベンゼンの副生油には、測定不可能
な種々の化合物が含まわでいる。これらの化合物の中に
は、より高温に加熱されると、重合、分解あるいは異性
化などの反応を起こすものがあり、また、副生油自体は
重質で沸点が高い。
従って5副生油を蒸留する際には減圧下で行なうことが
必要であり、常圧蒸留では前記の面積強度の割合が72
%には到達せず、またたとえ到達したとしても極めて物
性の劣るものしか得られない。
減圧度は200 +++mHg以下、好ましくは50 
aunHg以下であれば十分である。必要以上に高度に
減圧することは不経済である。精密蒸留は連続式でもあ
るいは回分式もよく、また−塔あるいは複数塔の精密蒸
留装置で行なうことができる。蒸留操作を支配する因子
、例えば、蒸留塔の理論段数、還流比、ボトム温度など
の塔内温度分布、留出量、その他の因子を適宜に調節し
、前記条件に適合するように操作を行なう。通常、理論
段数は10段以上、好ましくは20段以上の精密蒸留装
置を用いることが必要である。
ここでC13N M R法による測定法を説明する。
測定温度は通常常温である。測定すべき試料としての留
分は、濃度10〜20容量%となるように測定溶媒であ
る重水素化クロロホルムに溶解させる。測定周波数は適
宜変えられるが、例えば、67、8 MHzである。得
られたC 13N M Rスペクトルにおいてテトラメ
チルシランを基準とした化学シフトが120〜155p
pmの間の面積強度を求めて、この値の、溶媒を除く全
スペクトル(0〜155 ppm)の面積強度を合計し
た全面積強度に対する割合(%)を求める。この値の小
数点以下1桁目は四捨五入する。測定の際は定量性を高
めるために、通常、核オーバーハウザー効果を消去した
プロトン完全デカップリング法により測定する。
上記の如くして得られた留分は、必要に応じて精製した
後、常法に従いコンデンサーに含浸する。
本発明のコンデンサーは、誘電体としてポリプロピレン
フィルムのみを用い、導電層としての金属箔、例えば、
アルミニウム箔と共に巻回されてなるものであり、コン
デンサー素子に前記のようにして得た副生油留分を含浸
することによって油浸コンデンサーを製造する。なお、
金属化ポリプロピレンフィルムを巻回してなる油浸コン
デンサーも本発明の油浸コンデンサーに包含される。
[発明の効果] 本発明において使用する前記副生油留分は、プラスチッ
クフィルム、特にポリプロピレンなどのポリオレフィン
フィルムを誘電体として用いる油浸コンデンサーに含浸
させた場合、コンデンサーを格段に小型化できるので極
めて経済的である。
エチルベンゼン製造時の副生油は、既に述べたように、
分析不可能な多数の化合物の混合物であり、沸点が近接
あるいは重複している化合物も多数存在し、単に蒸留と
いう手段のみでは、各化合物を完全に分離することは到
底不可能である。
しかしながら、本発明の要件に従って得られる留分は、
その中に含まれる各成分の相互作用により留分中の一成
分よりも優れた効果が得られる。
例えば、前記留分を含浸してなる油浸コンデンサーは、
−35℃以下の低温においてもコロナ放電特性やコンデ
ンサーの寿命などについて優れた特性値を示すものであ
る。
以下に実施例により本発明を更に説明する。
[実施例] (ベンゼンのアルキル化) 塩化アルミニウム触媒を使用し、液相アルキル化法によ
り、ベンゼンをエチレンでアルキル化することによって
エチルベンゼンを製造する工程から、未反応ベンゼン4
3.0重量%、エチルベンゼン11.8重量%、ポリエ
チルベンゼン18.3重量%およびより重質な副生油7
.6重量%からなるアルキル化生成物を得た。蒸留によ
りアルキル化生成物から、未反応ベンゼン、エチルベン
ゼンおよびポリエチルベンゼンを留去した。残留分であ
る副生油は黒色の粘性物であった。これを減圧下(10
mmtlg)で留出温度範囲255〜420℃(常圧換
算)の留分を回収した。
回収した255〜420℃の留分(以下「回収留分」と
いう)から、次のようにして各留分を回収した。
(実施例) 一独ユし豊± 下記の精密蒸留塔のボトムに1600J1の回収留分を
仕込み、減圧度5〜15mmHgの範囲で精密蒸留する
ことにより、留出温度範囲が280〜310℃(常圧換
算)のN001留分を得た。
充填塔: 直径 400 mm、高さ 10.4m理論
段数 25段 一独ユ先賀分 上記の蒸留塔を用いて、同様にして回収留分を蒸留し、
留出温度範囲が286〜303℃(常圧換算)のNo、
2留分を得た。
(比較例) 一独よと質屋 下記の蒸留塔のボトムに16001の回収留分を仕込み
、減圧度250 mmHg以上で蒸留することにより、
留出温度範囲が280〜310℃(常圧換算)のNo、
3留分を得た。
充填塔: 直径 400mm、高さ 4.0m理論段数
 5段 一独ユ先鼠士 上記の蒸留塔を用いて、同様にして回収留分を蒸留し、
留出温度範囲が275〜310℃(常圧換算)のNo、
4留分を得た。
」ム盈皿± N091留分と同一の蒸留装置を使用して回収留分を同
様に蒸留することにより、留出温度範囲が常圧換算27
5〜280℃のNo、5留分を得た。
−独工免質公 前記(ベンゼンのアルキル化)の項で得られた副生油を
、常圧蒸留により留出温度範囲286〜303℃の留分
を回収しN086留分を得た。
なお、常圧における蒸留では温度が高くなり過ぎるので
、 No、1〜NO35留分で用いたような蒸留装置を
使用することは困難である。そこで、実験室規模の10
fiのガラス製丸底フラスコにより蒸留した。
(C”NMR法による測定) 日本電子i製(7)GX−270型C13N M R測
定装置により、溶媒としての重水素化クロロホルムに各
留分を濃度15%で溶解し、室温で測定を行なった。
観測周波数:  67.8 M)Iz なお、定量性を高めるために、核オーバーハウザー効果
を消去したプロトン完全デカップリング法により測定し
た。
C13N M Rスペクトルにおいて、化学シフトが1
20〜155ppmにおける面積強度の全面積強度(0
〜155ppm)に対する割合を各留分について求めた
。その結果を表1に示す。化学シフトはテトラメチルシ
ランを基準とした。
(ポリプロピレンフィルムとの適合性)所定の形状に切
断したポリプロピレンフィルム(厚み14ミクロン)を
、80℃で72時間各留分中に浸漬した後、フィルムを
取り出し、浸漬前後のフィルムの体積変化率(%)を測
定した。その結果を表1に示す。数値が小さいもの、す
なわち体積変化率の小さいものほどフィルムを膨潤させ
ず寸法安定性が優れているので、ポリプロピレンフィル
ムとの適合性がよいということができる。
(コロナ開始電圧: CSVおよび コロナ消滅電圧:CEVの測定) 誘電体として厚み14ミクロンのポリプロピレンフィル
ムを2枚重ねたものを使用し、電極としてアルミニウム
箔を常法に従って、巻回、積層することにより、油含浸
用のモデルコンデンサーを作成した。
このコンデンサーに、真空下で各留分を含浸させて、静
電容量0.4マイクロフアラツドの油含浸コンデンサー
を作成した。
これらのコンデンサーの25℃におけるコロナ開始電圧
およびコロナ消滅電圧を測定した。それらの結果を表1
に示す。
(コンデンサーの寿命試験) 結電体として厚み14ミクロンのポリプロピレンフィル
ムを2枚重ねたものを使用し、電極としてアルミニウム
箔を常法に従って、巻回、積層することにより油含浸用
のモデルコンデンサーを作成した。
このコンデンサーに、真空下で各留分を含浸させて、静
電容量0.4マイクロフアラツドの油含浸コンデンサー
を作成した。
次にこれらのコンデンサーに25℃で所定の交流電圧を
課電して、そのコンデンサーが破壊するまでの時間を測
定することにより、コンデンサーの寿命を求めた。その
場合、電位傾度80■/μから48時間毎に10v/μ
の割合で電位傾度を上昇させ、コンデンサーの壊れる数
を調べた。最初のコンデンサーの数はそれぞれ10個と
した。その結果を表2に示す。
表1に示す結果から、本発明のコンデンサー社使用した
含浸油は、たとえ留出温度が比較例のものと同一であっ
ても、フィルム膨潤率や力率が改善されていることが解
る。
更に、各留分を含浸してなる油浸コンデンサーのコロナ
放電特性も格段に改良されていることが解る。
ここで、コンデンサーの設計については、電源投入時に
発生する高電圧により、しばしばコロナ放電が発生する
という理由から、むしろコロナ放電消滅電圧(CEV)
の値に従って設計されるのが通例である。そこで表1に
示す各留分のCEV値から、コンデンサーとして同一容
量を有するコンデンサーの体積を計算すると、CEVの
2乗に比例することになるので、次の通りである。なお
No、2留分を使用するコンデンサーの体積を基準とし
て、その値からの体積増加分を(%)で示した。
No、加 N091留分      +7% N002留分       O No、 3留分     +63% No、 4留分    +101% NO65留分    +115% No、 6留分     +67% 回収留分   +156% 上記の結果から明らかなように、同一容量にするために
は、比較例のN003留分以下の各留分を含浸した油浸
コンデンサーは、本発明の留分を含浸した油浸コンデン
サーよりも格段に大きな容積とせざるを得す、そのため
に要するにオイル、フィルム、電極などの材料賛を加味
すると、到底実用的な油浸コンデンサーとはならない。
言い換えると、本発明の要件を具備することにより、は
じめて実用的な副生油を含浸したコンデンサーが得られ
るものである。
また、本発明において使用した留分は、フィルム膨潤率
、力率、C5V、CEVなどの点で優れているので、表
2に示すように、それらを含浸じてなる油浸コンデンサ
ーは、比較例のそれと比べて、20〜30v/μ高い電
位傾度まで耐え得ることが解る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルキル化触媒により、ベンゼンをエチレンによ
    りアルキル化することによってエチルベンゼンを製造す
    る際に副生する重質副生油から、C^1^3NMR法で
    測定したスペクトルの化学シフトとしての120〜15
    5ppmにおける面積強度が、スペクトルの全面積強度
    (0〜155ppm)に対して72%以上の割合になる
    ように減圧下に精密蒸留することにより回収された、留
    出温度が280〜310℃(常圧換算)の範囲にある留
    分を含浸してなるポリプロピレンフィルムを誘電体とし
    て用いた油浸コンデンサー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263895A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 管状体の振れ測定方法及びその装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007263895A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 管状体の振れ測定方法及びその装置

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