JPS6368087A - 蛋白質の発現と分泌に関与する領域を含むdna - Google Patents

蛋白質の発現と分泌に関与する領域を含むdna

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JPS6368087A
JPS6368087A JP61212386A JP21238686A JPS6368087A JP S6368087 A JPS6368087 A JP S6368087A JP 61212386 A JP61212386 A JP 61212386A JP 21238686 A JP21238686 A JP 21238686A JP S6368087 A JPS6368087 A JP S6368087A
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protein
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Hajime Takahashi
高橋 甫
Kazuo Isaki
伊崎 和夫
Kazutoshi Ito
一敏 伊藤
Akitatsu Nikaidou
二階堂 日樹
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Oji Paper Co Ltd
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    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/62DNA sequences coding for fusion proteins
    • C12N15/625DNA sequences coding for fusion proteins containing a sequence coding for a signal sequence
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は蛋白質生産に関与するDNA塩基配列に関する
ものである。さらに詳しくは本発明はエルビニア属細菌
で大量に生産されるペクチン酸リアーゼ遺伝子の発現に
関与する領域を含むDNA塩基配列に関するものである
[従来の技術] ペクチン酸リアーゼはガラクチュロン酸のポリマーまた
はその一部がエステル化されたペクチン質に作用し、植
物細胞壁を分解し、組織を崩壊せしめることから、植物
細胞のプロトプラスト調製など研究用試薬として使われ
ている。またコウゾ、ミツマタ等の抄紙工程への応用も
期待されてし)る。ペクチン酸リアーゼはカビや放線菌
、細菌によって生産されるが、特にエルビニア属細菌の
生産性は高いことが知られている。
ペクチン酸リアーゼはエルビニア・カロトボラ、エルビ
ニア・アミロボラ、エルビニア・クリサンセミなと該酵
素の高生産能を看する細菌を培養することにより培養液
中に分泌生産される該酵素を培養濾液中から精製するこ
とにより得られている。しかし、これらの細菌はペクチ
ン酸リアーゼの他に多種類の酵素を分泌生産するため、
該酵素の精製の際、不純物の除去に多大の労力を要する
ものであった。
近年遺伝子工学の手法を利用して、特定の蛋白質を多量
に生産しようという試みがあり、ペクチン酸リアーゼの
クローニングも報告されているが[Collmer、A
 et al、 J、 Bacteriol、、 16
1.913 (19B5)、 Keen、N、T、et
 at、 J、 Bacteriol、、 舅、 82
5  (1984)、  Zi、nk、  R,T、 
 et  al、  八pp1.  Enviror+
ment、 Microbiol、、 49.714 
(1985)など]、該酵素の構造遺伝子や分泌生産に
関る遺伝子の配列は全く明らかでない。ペクチン酸リア
ーゼは分泌生産されることから、該酵素のプロモーター
や分泌生産に関与する遺伝情報を用いて、高い分泌能を
有するベクター系を開発できる可能性がある。本発明者
らは既にエルビニア・カロトボラEr(東北大学保存株
AMS6082)から、ペクチン酸リアーゼ遺伝子をク
ローニングし、J、 Gen、 Appl。
Microbiol、、 31.293 (1985)
に報告した。
エルビニア・カロトボラに由来する約5.1kbのEc
oRI−Hi ndmフラグメントにはPstrサイト
があり、ここを切断して得られる2つのフラグメントを
アガロースゲル電気泳動により精製し、それぞれプラス
ミドpUC8に導入し、大腸菌HBIOIに形質転換し
た株はペクチン酸リアーゼ活性を持たない。従ってPs
tIサイトは、該酵素遺伝子の上にある事が推測される
[発明が解決しようとする問題点] 遺伝子組み換えの方法でクローン化された遺伝子による
蛋白質生産では、菌体内に多数の遺伝子を存在させるこ
とができるため、目的の蛋白質の生産量を従来の方法に
比べて飛躍的に増大させることができ、更に目的−白質
の精製も容易に行なうことができる。
また、目的蛋白質が菌体外に分泌生産する場合、菌体内
に蓄積する場合に比較して、精製労力の低減、細胞内へ
の有害物質または生産抑制物質の蓄積防止、その結果と
して細胞の機能維持の点で有利である。従って発現およ
び分泌に関与する領域を利用したベクターの開発は蛋白
質の工業生産において非常に重要な意義をもっている。
ベクターの開発には蛋白質の発現に関与するプロモータ
ー領・域及びリボソーム結合領域、蛋白質の分泌に関与
する領域を含むDNA配列を明らかにする必要がある。
木発明者らは、エルビニア・カロトボラErのへクチン
酸リアーゼ遺伝子のクローニングに成功した事を先に述
べたが、その後鋭意研究を重ね本発明を完成するに至っ
た。
[問題を解決するための手段] 本発明は蛋白質の発現に関与するプロモーター領域およ
びリボソーム結合領域および蛋白質の分泌に関与する領
域を含むDNA配列が下記の図に示す塩基配列、または
これらの一部を含むものであることを特徴とするDNA
である。(第1番目の発明) GへGへへTTGTGへATTf;TTGCOG八A八
T八へCへGへTTGG八ATTAへAAACAACT
T(:TGTT八八CへへTへ八八GへへCへGCTT
TATAGA(1:AA八にCTT八ATへTTTGT
TGAATGTCGG八八八へへへへへ八ATへTGT
CCGAGACATCACT八GTへATGGGTTT
TTTA八C八へCへTTTTT八八八へへへCACA
GGGTGTGTAGTGAT(:へATACCCAへ
AAAATへGへTへCAGTTI;CTGTCATG
T八TTACTTTへTGGATGACGGA八GAC
GTCGへGTCT八TGTC八AGへ八G八Gへ八C
AへAへTGへ八八TAへCへへへへGCCTTCTG
CAG(:GC本発明の第2番目の発明は、下図に示す
塩基配列またはその一部を塩基の置換、挿入、削除およ
び転移することにより得られることを特徴とするDNA
である。
TGTCGGAAAAATTT八八TGTGTにCCA
CへへATへACTAGTTATGGGTTTTTTA
八C八GへCへTTTT八八ATへへC八CへGへGT
GTGTAGTGATCAATM:(:CAAAAAA
T8一 本発明はコードされるアミノ酸の配列が−Met−Ly
s−Tyr−Leu−Leu−Pro−5er−へ1a
−八1a−Leu−Gly−Leu−Leu−八la−
Ala−Arg−Gly−Pro−Thr−へsp−へ
5n−Gly−Alaであることを特徴とするDNAで
ある。(第3番目の発明) 本発明はまた、第1〜3番目の発明におけるDNA塩基
配列の全部又は一部を含み、ベクターDNAと結合して
得られることを特徴とする組み換え体DNAである。(
第4番目の発明)本発明はペクチン酸リアーゼオペロン
中の成熟ペクチン酸リアーゼをコードするDNA配列の
全 9 一 部又は一部を他の蛋白質又はペプチドをコードするDN
A配列と入れ換えて構築されるエルビニア属細菌を宿主
とする分泌発現ベクターである。(第5番目の発明) 本発明はまた、第4および第5番目の発明における組み
換え体DNAを用いて形質転換した形質転換微生物であ
る。(第6番目の発明)本発明はまた、第6番目の発明
の形質転換微生物を培養することにより、蛋白質を生産
する方法である。(第7番目の発明) (塩基配列の決定) ファージM13にクローニングし、ジデオキシチェーン
ターミネーション法で配列を決定するpNN 101の
5.1kbのEcoRI−Hind■フラグメントをH
paIIで消化し、各断片を精製後、P’stIで消化
をうける断片を選び、DNAポリメラーゼエのクレノー
のフラグメントで処理し、平滑末端とする。該フラグメ
ントをプラスミドpUC8のSma Iサイトに導入し
、Pst■で消化して約0.4kbのフラグメントを得
る。
−10= 該フラグメントの塩基配列は常法に従ってファージMl
 3mp 10でクローニングし、ジデオキシチェーン
ターミネーシtsン法(Sanger et al、、
 Proc、  Natl、  Acad、  Sci
、  USA、  74. 5463  (1977)
)により決定できる。
またpNN 101をKpnIで消化し、T4DNAポ
リメラーゼで処理して平滑末端をした後PstIで消化
し、最も短いフラグメントをアガロースゲル電気泳動に
より単離する。該フラグメントをプラスミドpucaの
PstI及びSma Iサイトに導入し、PstI及び
EcoRIで消化して約0.7kbのフラグメントを得
る。該フラグメントの塩基配列はMl 3mp8を用い
て常法により決定できる。
(本発明の塩基配列) 本発明のDNA塩基配列は第2図に示す通りである。該
配列には、ペクチン酸リアーゼの分泌、発現に必要な領
域を含んでいる。遺伝子の発現に関与する領域としてR
NAポリメラーゼが認識し結合する領域である−35お
よび一10@域が、またm RN Aがリボソームと結
合する領域であるシャインーダルガリノの配列(SD配
列)が知られている。
本発明のDNA塩基配列にはこれらのいずれの配列も含
まれており、ペクチン酸リアーゼ遺伝子の発現に必要で
あると考えられる。
本発明で、上記の一10領域と考えられる部分は第2図
に示した様にTAAATTとなっており、一般に共通と
される配列(堀之内末治、蛋白質・核酸・酵素 第28
巻1468頁(1983年)#照)に類似している。
また−35領域と考えられる部分はTAATTTTTG
TTGで、この配列は大腸菌のbioA遺伝子の一35
領域の配列TGTTTTTTGTTGと2残基異なるも
のである。
またリボソーム結合領域は本発明ではAAGG八Gでへ
れは大腸菌の16sリボソームRNAと完全に相補的な
配列である。
ペクチン酸すアーゼエはエルビニア属細菌において、ペ
クチンまたはそれに関連する物質により1生産が促進さ
れる。このような調節に関る調節遺伝子としてリプレッ
サーが結合する領域があり、パリンドローム構造をとり
得る領域であると考えられている。
本発明では一10領域のすぐ下流にTへCへCAGGG
TGTGTAの配列があり、パリンドローム構造をとり
得ることからこの領域がリプレッサー結合領域であろう
と考えられる。またmRNAの合成開始点は、この領域
のAGGGと考えられる。
これらの結果からみて、本発明のDNA配列はエルビニ
ア・カロトボラ内でペクチン又はその関連物質によって
生産を制御しうる、遺伝子の発現に関与する領域を含む
ものである。
一般に細胞外へ分泌される蛋白はシグナル配列−とじて
知られる特有な分泌に関与するアミノ酸配列をその蛋白
のN末端側に持った形で合成され、分泌に際して配列が
切除されることが知られている(蛋白質・核酸・酵素第
26巻2044頁(1981年))。本発明のペクチン
酸すアーゼエは菌体外に効率的に分泌されるものであり
、従って該DNA塩基配列上に該酵素の菌体外への分泌
に関与する領域を含んでいる。本発明の該領域は蛋白の
合成開始点ATGから、アミノ酸数にして22残基に相
当する66塩基の配列である。この下流に連なる塩基配
列はペクチン酸リアーゼの構造遺伝子であり、下線を施
した部分はエルビニア・カロトボラの培養上清から単離
・精製したペクチン酸すアーゼエで調べられている10
個のアミノ酸残基と完全に一致している。
しかしながら、本発明の分泌に関与するアミノ酸配列は
、該配列をコードする塩基配列を含むプラスミドpNN
101を形質転換した大腸菌ではペクチン酸リアーゼが
菌体外に分泌されないことから、大腸菌を利用して該酵
素を生産する場合、該配列は該酵素の分泌生産に必要か
つ十分であるとは言えない。
本発明で明らかにした構造遺伝子および分泌に関与する
領域は、該DNA塩基配列により対応するアミノ酸を規
定するが、とのアミノ酸を変えることな(DNAの改変
を行なったDNA塩基配列は、該DNA塩基配列と全く
同一のものとみなされる。
また本発明のDNA塩基配列を、本発明の目的とするペ
クチン酸リアーゼIの生産に必要な部位、すなわちプロ
モーター領域、リボソーム結合領域、分泌に関与する領
域、リプレッサー結合領域を損なうことなく塩基配列の
塩基置換、削除、挿入、転移されたDNA塩基配列は、
本発明のDNA塩基配列に含まれるものである。
本発明のDNA塩基配列を利用して通常の方法でDNA
を合成し、該DNA塩基配列の全部または一部を含むD
NAを得ることをも可能となるが、この場合も当然本発
明の範囲に含まれる。
(組換え体DNA) 本発明のDNA塩基配列を含む組換え体DNAとは、本
発明のペクチン酸すアーゼI遺伝子またはこの遺伝子を
元にして作成したDNA塩基配列の全部または一部とベ
クターDNAとを結合したあらゆる組換え体DNAを意
味する。この際細菌内で保持されうるプラスミド、ファ
ージ、コスミドなどの核外遺伝子のみならず本発明のD
NA塩基配列を含むDNAを利用して宿主菌の染色体D
NAとの菌体内の組換え等により染色体DNAに組込ま
れた場合も本発明の組換え体DNAの範喝に入るもので
ある。
本発明においてベクターDNAとして細菌内で保持され
るプラスミド、ファージを用いた場合、該DNA塩基配
列を含むDNAを菌体内に多数存在させることが可能で
あり、本発明の主旨に対し合目的的である。すなわち菌
体内に多数存在することにより多量の該ペクチン酸リア
ーゼIの生産が可能になり、また多量のDNAを回収す
ることができるため、DNAレベルでのペクチン酸リア
ーゼIの改良が容易になる。本発明におけるベクターD
NAとして、通常遺伝子組換え実験で用いられるいかな
る種類のベクターDNAの使用も可能であるが、例えば
宿主菌として大腸菌を用いる場合、プラスミドにはpB
R329やpBR322、pUC8などが、ファージに
はえファージなどが、また宿主としてエルビニア・カロ
トボラを用いる場合にはプラスミドにはpBR329な
どが適している。
(エルビニア・カロトボラによる酵素の生産)本発明の
組換え体DNAを用いて形質転換された大腸菌は、培養
することによりペクチン酸すアーゼエを生産するが大部
分は菌体外に分泌されず、菌体内に蓄積する。また、ペ
クチン質による、酵素生産の促進も起こらない。
しかしながら、木組換えDNAを用いて形質転換したエ
ルビニア・カロトボラは、培養することによりペクチン
酸すアーゼエを大量に菌体外に分泌する。更にペクチン
質を含む培地で該菌株を培養することにより、従来法に
比べて極めて多量にペクチン酸すアーゼエを生産するこ
とができる。
この際、ペクチン質またはその誘導体とは、植物から採
取したペクチン質のみならず、その加水分解物、ポリガ
ラクツロン酸、ペクチン酸リアーゼ又はポリガラクツロ
ーゼなどペクチン分解酵素によるペクチン質の消化物な
ども含まれる。
また該菌株の培養液中には親株に比べて多量のペクチン
酸リアーゼが生産されることから、大腸菌を宿主とした
場合と異なり、木組換え体DNAの分泌に関与する領域
がエルビニア・カロトボラの菌体内で充分機能している
ことが判明した。
(外来異種遺伝子発現用分泌ベクターによる異種蛋白質
の分泌生産) 本発明の蛋白質の発現および分泌に関与する領域の下流
に異種蛋白質又はペプチドをコードする遺伝子を導入す
ることにより、これら異種蛋白質又はペプチドを分泌生
産することが可能である。
この際、宿主菌で増殖できるベクターであればどのよう
なベクターも利用することができる。宿主菌として大腸
菌を利用する場合、導入した異種蛋白質又はペプチドの
遺伝子は発現して菌体内に蓄積する。
宿主菌としてエルビニア属細菌を用いる場合は該異種蛋
白質又はペプチドを菌体外へ生産することができる。
[発明の効果] 本発明者らは、本発明で得られたDNA塩基配列を含む
組換え体DNAを用いてエルビニア・カロトボラを形質
転換し、得られた菌株をペクチン質を含む培地で培養す
ることによって、蛋白質を分泌蓄積させることに成功し
た。
[実施例 1] (塩基配列の決定) 大腸菌HB101/pNN101 (微工研菌寄 寄託
番号FERM  P−8962)をL−培地で対数増殖
期まで生育させた後、集菌し、フェノール法によりDN
Aを抽出し、密度勾配遠心でファージPNN 101を
大量に調製した。
pNN 101をEcoRI及びHindmで消化し、
アガロースゲル電気泳動により、各断片を分離精製し、
ラムダファージ由来の標準分子量マーカーと比較するこ
とによって5.1kbのフラグメントを得、ゲルから抽
出した。
該フラグメントをHpaIIで消化し、アガロースゲル
電気泳動で各フラグメントを精製した後抽出した。これ
らの断片のうちPstIで切断を受けるフラグメントを
選び、DNAポリメラーゼI−1q − (Klenowのフラグメント(宝酒造)及びd、 N
 T P(ヤマサ醤油))で処理し、平滑末端とした。
該フラグメントをプラスミドpucsのSmaIサイト
に導入し、大腸菌HBIOIに形質転換して該プラスミ
ドを増巾せ゛しめた。該プラスミドなPstIで消化し
て、両端にPstIサイトを持つ0.4kbのフラグメ
ントを得た。
一方pNN 101をKpnIで消化し、T4DNAポ
リメラーゼで処理して平滑末端とした後、PstIで消
化し、アガロースゲル電気泳動で分離した。最小のフラ
グメントをpUC8のPstI、及びSma Iサイト
に導入して構築したプラスミドをPstI及びEcoR
Iで消化し、0゜7kbのフラグメントを得た。
これらのフラグメントの塩基配列を決定するために上述
6.4kbのフラグメントをファージM13mp 10
,0.7kbのフラグメントをファージM 13 m 
p 8にそれぞれ常法に従ってクローニングし、−末鎖
DNAを得た。
塩基配列はジデオキシチェーンターミネーション法(S
angerら、  Proc、Natl、八cad、s
ci US八、、745463 (1977))で行な
った。その結果ペクチン酸すアーゼエのN末端領域のア
ミノ酸配列及び該酵素遺伝子のプロモーター領域の塩基
配列が明らかとなった。(第2図参照) ペクチン酸すアーゼエの構造遺伝子はPstIサイトの
上流約20ベースから始まっており、そのさらに上流に
遺伝子の発現に必要なプロモーター領域として知られる
−35および−10,シャインダルガリノの配列、リプ
レッサーが結合する領域をみることができる。−35領
域は、大腸菌のbioAのそれと類似している。
ペクチン酸すアーゼエの合成を抑えるリプレッサーが結
合すると考えられるパソリンドローム構造が一10領域
の下流にみることができる。
該酵素のオープンリーディングフレームは図2に示した
ようにPstIサイトのやや上流のATGコドンから始
まっており、122番目のアミノ酸であるグリシンまで
該酵素の分泌に関与するシグナル配列と考えられるアミ
ノ酸配列がみられる。
一 20− 図中、下線を付した部分は、精製した該酵素のエドマン
分解により決定されたN末端アミノ酸配列である。
実施例2 (エルビニア・カロトボラ形質転換株によるペクチン酸
リアーゼIの生産) エルビニア・カロトボラE r (八MS 6082.
 東北大保存菌株)をL−培地で培養し、対数期まで増
殖せしめ、集菌の後、pNNlolにより形質転換した
。形質転換はCa C12M g CI 2法(Bio
chem、、67.253 (1985))に従って行
なった。
形質転換によって得られたアンピシリン耐性株からミニ
スクリーニング法(Rodriguez、R,L、、T
a1t。
R,C,Recombinant DNA Techn
iques:An Introduction″P、5
〇八ddison−Wesley Publishin
g Go、 )によってp’NN101を持つ株を選ん
だ。
該形質転換株(E r / p N N 101 )お
よび野生株(Er)の2株をLB−培地またはペクチン
(レモン製、和光純薬)を唯一の炭素源とするM9培地
で培養し、培養液中のペクチン酸リアーゼ活性を測定し
た。酵素活性の測定はKamimtyaらの方法(Ag
ric、 Biol、 Chem、、4]、975.(
1977))で行なった。結果を表1に示す。
野生株ではLB−培地では殆ど活性を示さないが、ペク
チンを炭素源とする培地で高い活性を示した。
本発明の組み換え体DNAを含む形質転換株(Er/p
NN101)はどちらの培地でも該酵素の活性を示した
。特にペクチンを炭素源とする培地ではLB−培地で培
養した時と比べて高い活性を示している。この活性は野
生株の活性より20倍高かった。
形質転換株(Er/pNNtot)はLB−培地でも酵
素活性を示すが、これはプラスミドが細胞内で増幅し、
遺伝子の発現に関与するDNA配列の数が多くなるのに
対し、リプレッサーの生産が追い付かない為であると考
えられる。
表1 ペクチン酸リアーゼ活性の比較 単位:ユニット 酵素液1mlあたり1分間にペクチン
(リンゴ族)を分 解し、235nmの吸光度を0゜ 01増加させる活性を1ユニ ットとする。
実施例3゛ (外来異種遺伝子の分泌発現) 酵素の発現および分泌に関与する領域の下流の構造遺伝
子上に制限酵素MaeIIのサイトがあり、該領域中に
Maellサイトがない事から、このサイトを利用し、
この配列の下流に異種蛋白質をコードする遺伝子を挿入
する・方針で外来異種蛋白質の分泌生産を検討した。
pNNlolを10単位のMaeIIで3711:。
1時間処理し、pUC9のAccIサイトに挿入した。
BamH110単位で37−C11時間処理することに
より再度切断し、末端をDNAポリメラーゼエのクレノ
ーのフラグメントで処理し、平滑末端とした。
挿入する異種遺伝子は大腸菌を宿主とするプラスミドp
BR322由来のベニシリナーゼ遺伝子を用いた。pB
R322は50単位のEcoRIにより5時間消化し、
エキソヌクレアーゼBa131 (BRL)により約3
0秒間切断した後、エタノール沈殿を行いDNAを濃縮
精製した後、再びBstNlにより充分切断した。次い
でアガロースゲル電気泳動により分離し約1.5kbの
DNAをゲル中よりヒドロキシアパタイト法を用いて抽
出した。抽出物を大腸菌DNAポリメラーゼエのクレノ
ーのフラグメントで処理し、平滑末端とした後、Hin
dmリンカ−を結合し、Hind■で切断した後アガロ
ースゲル電気泳動により同断片を分離し、抽出した。再
びクレノーのフラグメントで平滑末端とした後、pNN
 101のMaeIIフラグメントから調製した上述の
フラグメントと混合し、リガーゼで結合した。
構築した融合遺伝子はpUC9がアンピシリン耐性を示
すので、HindI[I−EcoRIで目的の融合遺伝
子を含む断片を切り出しあらかじめペニシリナーゼ遺伝
子を不活性化したpBR329のEcoRIまたはSa
lサイトに、平滑末端として結合し、大腸菌に形質転換
して、テトラサイクリン耐性もしくはクロラムフェニコ
ール耐性を示す株選抜した。
木菌をLB培地で培養後、集菌し、超音波で菌体を破壊
して菌体内および培養上清のベニシリナーゼ活性を測定
した。ベニシリナーゼの活性はニトロセフインを基質と
した反応系により測定した(OCallaghan  
A、)(、et  al。
Antimicrob、Agents  Chemot
her、、1.283 (1972))、ベニシリナー
ゼの活性は菌体内から検出されたが、培養上清からは検
出できなかった。
次に本菌から融合遺伝子を含むプラスミドを抽出し、実
施例2と同様の方法によりエルビニアカロトボラに形質
転換した。
得られた形質転換株をLB培地又はペクチンを唯一の炭
素源とするM9培地で培養し、両培地の培養上清につい
てペニシリナーゼ活性を測定したところ、ペクチンを含
む培地での活性はLB培地に比べて約10倍高かフた。
【図面の簡単な説明】
第1図はペクチン酸すアーゼエ遺伝子を含むフラグメン
トを持つプラスミドpNN101の制限酵素地図並びに
該フラグメントの塩基配列を決定する為に適した長さの
フラグメントを作成する経過を示す。 図中、太線で示した部分はペクチン酸すアーゼ工遺伝子
を含むエルビニア・カロトボラErに由来するDNAフ
ラグメントである。 第2図はペクチン酸すアーゼエのプロモーター領域、オ
ーブンリーディングフレームの塩基配列を示す。 一35領域は大腸菌bioA遺伝子と☆印で示した部分
が相同である。枠で囲った部分はパリンドローム構造を
とり得る部分、O印を付した部分がmRNAへの翻訳開
始点と考えることができる部分である。 SDで示したリボソーム結合領域の塩基配列は☆印を付
した部分が大腸菌16s−rRNAと相補的な部分であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)蛋白質の発現に関与するプロモーター領域およびリ
    ボソーム結合領域および蛋白質の分泌に関与する領域を
    含むDNA配列が下記の塩基配列、またはこれらの一部
    を含むものであることを特徴とするDNA。 【遺伝子配列があります】 2)遺伝子がエルビニア・カロトボラ(Erwinia
     carotovora)のものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のDNA。 3)遺伝子がペクチン酸リアーゼ I の発現に関与する
    領域を含む遺伝子であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のDNA。 4)特許請求の範囲第1項に記載した塩基配列またはそ
    の一部を塩基の置換、挿入、削除および転移することに
    より得られることを特徴とするDNA。 5)コードされるアミノ酸の配列が 【遺伝子配列があります】 であることを特徴とするDNA。 6)特許請求の範囲第1項又は第4項又は第5項に記載
    したDNA塩基配列の全部又は一部を含み、ベクターD
    NAと結合して得られることを特徴とする組み換え体D
    NA。 7)ペクチン酸リアーゼオペロン中の成熟ペクチン酸リ
    アーゼをコードするDNA配列の全部又は一部を他の蛋
    白質又はペプチドをコードするDNA配列と入れ換えて
    構築されるエルビニア属細菌を宿主とする分泌発現ベク
    ター。 8)特許請求の範囲第6項又は第7項記載の組み換え体
    DNAを用いて形質転換した形質転換微生物。 9)特許請求の範囲第8項記載の形質転換微生物を培養
    することにより、蛋白質を生産する方法。 10)形質転換微生物が大腸菌であることを特徴とする
    特許請求の範囲第9項記載の蛋白質の生産方法。 11)形質転換微生物がエルビニア・カロトボラ(Er
    winia carotovora)であることを特徴
    とする特許請求の範囲第9項記載の方法。 12)培養をペクチン又はペクチンから化学的あるいは
    生物化学的処理により誘導されうる物質を含む培地で行
    なうことを特徴とする特許請求の範囲第9項記載の方法
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