JPH084509B2 - 新規なプロモ−タ− - Google Patents

新規なプロモ−タ−

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JPH084509B2
JPH084509B2 JP61314698A JP31469886A JPH084509B2 JP H084509 B2 JPH084509 B2 JP H084509B2 JP 61314698 A JP61314698 A JP 61314698A JP 31469886 A JP31469886 A JP 31469886A JP H084509 B2 JPH084509 B2 JP H084509B2
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plasmid
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博之 橋本
卓 中村
進一 土田
文裕 小山
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/70Vectors or expression systems specially adapted for E. coli

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プロモーター機能を有する核酸塩基配列に
関する。更に詳しくは大麦緑葉全DNAに由来するプロモ
ーター機能を有する核酸塩基配列に関する。このプロモ
ーター機能を有する核酸塩基配列は、適当なベクターに
挿入され、原核生物または真核生物宿主中で、宿主によ
っては外来の遺伝子の発現に使用される。
[従来技術] 遺伝子組み換え技術は、ここ10年程の間に飛躍的に進
歩し、大腸菌・枯草菌等の原核生物から、酵母・植物・
動物等の真核生物に至るまで、各々の細胞への遺伝子導
入方法が確立されている。それにともなって、幾つかの
強力なプロモーター(例えば、大腸菌におけるトリプト
ファンやラクトースのプロモーター、これらを組み合わ
せたtacプロモーター、植物細胞では、アグロバクテリ
ウム由来のオピン合成酵素のプロモーター、カリフラワ
ーモザイクウイスル由来のプロモーターが知られてい
る)のスクリーニングも行われ、これらを利用した外来
遺伝子を宿主細胞中で発現させる発現ベクターも構築さ
れている。また、この技術の工業的応用も急速に進み、
現在では、インシュリン・人成長ホルモン・インターフ
ェロン・インターロイキンなどの生理活性を有する有用
なポリペプチドをコードする遺伝子を異種細胞に導入し
て発現させることによって、これらのポリペプチドの商
業的生産を可能にすることが試みられている。
[発明が解決しようとする問題点] 蛋白合成には、メッセンジャーRNAの転写量やその安
定性・翻訳効率など複雑な因子が関与している。そこ
で、目的の蛋白質を大量に合成するためには、メッセン
ジャーRNAの転写量を増加させる必要がある。あるい
は、ベクター(例えば、プラスミド)のコピー数を増大
させることも有効な手段である。しかし、転写の効率と
調節機能は、直接にはリボソーム結合部位であるShine
−Dalgar−on(SD)配列とプロモーターによって決定さ
れるため、強力なプロモーターによって転写を増加させ
効率的な翻訳を行うことがより有効な手段である。プロ
モーターとは、DNA上でRNAポリメラーゼが結合して転写
を開始する部位であり、プロモーターの下流に存在する
構造遺伝子の発現の為には必要不可欠である。プロモー
ターの必須因子としては、転写開始点から−35塩基付近
の−35領域配列と−10塩基付近の−10領域配列が知られ
ている。このプロモーターの強弱は、転写開始点、SD配
列、−35領域配列、−10領域配列の4者相互の距離と塩
基配列によって決定されている。また、これら必須因子
の周辺の塩基配列も微妙に影響を与えているとも言われ
ている。しかしながら、このプロモーターの強弱という
ような機能と塩基配列の相関については明らかにされて
いない。また、プロモーターと蛋白質構造遺伝子間の2
次構造のマッチングの問題も重要とされている。そこ
で、様々な原核生物や真核生物の遺伝子から色々なプロ
モーターがクローニングされ、また、それらの知見を利
用して自然界に存在しないプロモーターも合成されてい
る。このようなことから、多くの宿主中で機能しうるさ
らに強力な新しいプロモーターをスクリーニングする必
要性が存在する。また、近年高等植物における外来遺伝
子の導入と発現に関する研究が急速に進歩しつつある。
その中で、オルガネラは、光合成や呼吸など重要な機能
に関与し、そのDNAのコピー数も多いことから、有用物
質生産や分子育種上有利な遺伝子導入の場として注目さ
れている。オルガネラへの外来遺伝子の導入を考えた場
合、遺伝子の効率の良い転写を行うオルガネラで働く
(オルガネラ由来の)プロモーターやその制御を行う配
列のクローニングは必要不可欠である。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、大麦(Hordeum vulgare)緑葉全DNA
中にプロモーター活性を有する新規なDNA断片が存在す
ることを見い出し本発明に至った。本発明のプロモータ
ーは、大麦緑葉全DNAを制限酵素BamHIで切断して得られ
る243塩基対のDNA断片中に存在する。このプロモーター
領域の機能・構造は明らかではないが、原核型プロモー
ターに共通に存在する塩基配列と類似の配列が幾つか存
在する。本発明のプロモーターは、大腸菌等の原核生物
の宿主細胞中で機能する複製開始点をもつベクター、あ
るいは、外来遺伝子のクローニングと発現を異なる宿主
中で行う複数の複製開始点を持つシャトルベクター中に
挿入され、宿主細胞に導入する事によって外来遺伝子を
発現させることが可能である。この場合、本発明のプロ
モーターの機能は、ファージ、プラスミド、ウイルス等
ベクターの種類によって限定されない。本発明者らは、
タバコ葉緑体DNA由来のプロモーターを本発明で用いた
方法でクローニングできることを日本育種学会第70回公
演会(昭和61年9月27,28日)において既に報告してい
る。この中で、本発明者らは、高等植物のオルガネラの
遺伝子発現機構は原核型であるという知見を利用し、オ
ルガネラの1つである葉緑体DNAから葉緑体中で実際に
機能するプロモーターをクローニングしている。このた
め、本発明のプロモーターは、オルガネラに導入された
場合にも、強いプロモーター活性を維持していると考え
られる。以下に、本発明のプロモーター作成を詳細に説
明する。第1図は、この反応を示す工程図である。第1
図において、Bは制限酵素BamHI切断部位、CATはクロラ
ムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(cat)の
構造遺伝子、AmpはpBR322由来のアンピシリン耐性遺伝
子、T1,T2は大腸菌のリボソームRNAオペロン由来のター
ミネーター、TSRは3種の読枠に対する終止コドンが存
在する領域、SDはShine−Dalgarno配列、CIPは子牛小腸
由来のアルカリフォスファターゼを示す、 大麦緑葉全DNA由来のプロモーター活性を持ったDNA断片
を示す。大腸菌プラスミドpKK232−8はプロモーター領
域が欠失したcat遺伝子(CAT)を持つプロモータークロ
ーニング用に作られたベクター(Gene27巻151〜160頁19
84)である。すなわち、このCATの上流にプロモーター
活性を持ったDNA断片が挿入されれば、宿主大腸菌にク
ロラムフェニコール耐性を付与する。しかしながら、本
発明のプロモーターの作製は、このpKK232−8に限定さ
れるものではなく、現在公知のプロモータークローニン
グベクターによっても同様な方法を用いて行うことが可
能である。まず、大麦(Hordeum vulgare)の緑葉か
ら、J.Paszkowskiらの方法(The EMBO Journal 3巻
12号2717〜2722頁1984)で全DNAを抽出し、このDNAを制
限酵素BamHIで完全に分解する。一方、大腸菌プラスミ
ドpKK232−8をBamHIで完全に分解した後、連結時のセ
ルフ・アニーリングを防ぐためCIPで処理し脱リンす
る。これらのDNAをT4DNAリガーゼによって連結後、生成
した組み換えプラスミドで大腸菌C600を形質転換する。
そして、アンピシリンとクロラムフェニコールを含む培
地で選択し、アンピシリンとクロラムフェニコールに耐
性な組み代え体を得る。得られた組み換え体から、最も
強いプロモーター活性を示すDNA断片を持つpBT2402と呼
称する連結プラスミドを得た。この連結プラスミドを制
限酵素BamHIで切断し、挿入されたプロモーター活性を
持つDNA断片を得、その塩基配列をダイデオキシ法によ
って決定した。その結果、連結プラスミドpBT2402は、
特許請求の範囲記載の243塩基対のDNA断片が挿入された
ものであることが判明した。
[発明の効果] 本発明によるプロモーターはプロモーター活性が強
い。即ち、後記実施例から明らかなように、該DNA断片
の大腸菌におけるプロモーター活性は、自然界に存在す
るcat遺伝子のプロモーターに比較してはるかに強い。
また、本発明のプロモーターは小型で使い勝手が良い。
即ち、発現ベクターは、外来遺伝子を導入するための単
一の制限酵素部位が必要である。さらに、発現ベクター
は、外来遺伝子を導入しやすいように小型であるほうが
良い。本発明のプロモーターを材料にして原核型発現を
行う生物(例えば、大腸菌)あるいはオルガネラ(葉緑
体・ミトコンドリア)中に外来遺伝子を導入・発現させ
る発現ベクターを作成する場合、このプロモーター配列
は、クローニングによく使われる6塩基認識の制限酵素
切断部位を持たないため、外来遺伝子のベクターへの導
入部位に制限を与えないという利点が有り、更に、243
塩基対と小さいため、小型の発現ベクターを作成できる
という利点も併せ持つ。
[実施例] 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明す
る。本発明はその要旨を越えないかぎり以下の実施例に
よって限定されるものではない。なお、以下の実施例に
おける単位操作は、特に記載された場合を除き、以下の
方法を用いて行った。
I 制限酵素によるDNAの切断 制限酵素BamHIによる切断に用いた反応液は、10mM Tr
is−HCl(pH8.0),7mM MgCl2,100mM NaCl,2mM 2−メル
カプトエタノール,0.01%牛血清アルブミンである。切
断は、2〜3単位/μgDNAの制限酵素を用い、37℃で2
〜16時間反応を行なう。
II 大腸菌からのプラスミドDNAの調整 アルカリ法(Nucleic Acids Resarch 7巻1513〜1523
頁1979)に従ってプラスミドDNAを調整した。すなわ
ち、プラスミドDNAを持つ大腸菌C600を2mlの培地、たと
えば、L−ブロス(1%バクト・トリプトン,0.5%酵母
抽出エキス,0.5% NaCl)を用いて一晩培養する。遠心
分離によって集めた菌を100μlの溶液l(25mM Tris−
HCl(pH8.0),50mMグルコース,10mM EDTA,4mg/mlリゾチ
ーム)に懸濁し、氷水中で30分間放置し溶菌する。続い
て、氷水中で200μlの溶液2(0.2N NaOH,1%SDS)を
加えDNAをアルカリ変性する。150μlの溶液3(3M酢酸
ナトリウム(pH4.8))を加え、氷水中に1時間放置後
遠心分離する。上清にエタノールを1ml加え、−20℃1
時間冷却後、遠心分離して沈澱を集める。この沈澱を75
%エタノールで洗い、遠心分離し、沈澱を減圧乾燥後、
蒸留水あるいはTE緩衝液(10mM Tris−HCl(pH8.0),1m
M EDTA)に溶解する。必要があれば、フェノール処理・
エタノール沈澱等の処理を行い精製する。このDNAの精
製には、Molecular Cloning.A laboratory manual,Cold
Spring Harbor Laboratory Press,NY.1982記載の周知
の方法を用いた。
III DNAの連結 宝酒造のDNA連結キットを用いて行なう。連結する2
つのDNAを連結緩衝液(100mM Tris−HCl(pH7.6),5mM
MgCl2)に溶解し、7.5μlに調製する。30μlのA液
(反応液),7.5μlのB液(酵素液)を添加し、十分撹
はんする。16℃で30分間反応させ、蒸留水5μlを加
え、DNA連結溶液50μlとする。
IV 大腸菌の形質転換 大腸菌C600をL−ブロス2mlに植菌し、37℃で一晩培
養する。培養液0.3mlを30mlのL−ブロスに植菌し、対
数増殖期まで培養後、遠心分離によって集菌する。集め
た菌を30mlのMg溶液(0.1M MgCl2,50mM Tris−HCl(pH
7.5)に懸濁する。遠心分離によって集菌後、15mlのCa
溶液(0.1M CaCl2,50mM Tris−HCl(pH7.5))に懸濁
し、20分間氷冷する。遠心分離によって集菌後、0.75ml
のCa溶液に溶解する。この菌液50μlにDNA連結溶液50
μlを加え、30分間氷冷、37℃3分間保温後、1分間氷
冷する。この菌液を1mlのL−ブロスに移し、37℃90分
間培養する。この培養液を選択抗生物質を含むL−ブロ
スの寒天プレート(1.6%バクト・アガーを含む)に塗
布し、37℃で一晩培養して選択抗生物質耐性のコロニー
を得る。
実施例1 (1)大麦緑葉全DNAの調製 発芽後2週間の大麦(Hordeum vulgare)緑葉1.0gを
液体窒素で連結し、コーヒー・ミルで粉砕し、更に、乳
鉢・乳棒で細かく砕いた。粉末をA緩衝液(15%シュー
クロース,50mM EDTA,0.25M NaCl,50mM Tris−HCl(pH8.
0))に懸濁後、遠心管に移した。遠心分離後、沈澱を
B緩衝液(15%シュークロース,50mM EDTA,50mM Tris−
HCl(pH8.0))に懸濁し、SDSを最終濃度0.2%となるよ
うに加えた。70℃10分間保温後、酢酸カリウムを最終濃
度0.5Mになるように加えた。0℃1時間冷却後、遠心分
離によって上清を得、2.5倍容のエタノールを加えDNAを
沈澱させた。遠心分離によって沈澱を集め、沈澱を乾燥
後、C緩衝液(10mM Tris−HCl(pH7.5),5mM EDTA)5m
lに溶解させた。RNase Aを最終濃度10μg/mlになるよう
に加え37℃10分間保温、Proteinase Kを最終濃度250μg
/mlになるように加え37℃1時間保温した。このDNA溶液
をフェノール・クロロホルム・イソアミルアルコールで
処理し、Proteinase Kを除いた。このDNA溶液に0.6容の
イソプロパノール、1/20容の酢酸ナトリウムを加え、室
温下15分放置し、DNAを沈澱させた。遠心分離によって
沈澱を集め、沈澱を75%エタノールで2度洗い、真空乾
燥させた。得られた沈澱を100μlのDNA緩衝液(100mM
Tris−HCl(pH7.8),1M KCl,250mM EDTA)で溶解し、大
麦緑葉全DNA溶液とした。
(2)プラスミドpKK232−8の調製 プラスミドpKK232−8を持つ大腸菌をL−ブロス2ml
に植菌し、37℃で一晩培養後、実施例II記載のアルカリ
法でpKK232−8を分取した。このpKK232−8を制限酵素
BamHIで切断後、50mM Tris−HCl(pH8.0),0.1mM EDTA
溶液に溶解し、子牛小腸由来のアルカリフォスファター
ゼ(CIP)をプラスミド1μg当たり、0.05〜0.1単位加
え、37℃で1時間反応させた。反応液50μlに、100mM
Tris−HCl(pH8.0),10mM EDTA,1M NaCl溶液6μl,20%
SDS溶液1.5μl,蒸留水2.5μlを加え、68℃15分間保温
し、反応を止めた。その後、フェノール処理、エタノー
ル沈澱を行い、pKK232−8の脱リンしたBamHI切断断片
を得た。
(3)大麦緑葉全DNAとpKK232−8の連結 大麦緑葉全DNA1μgを10単位のBamHIで37℃14時間反
応させて得られるDNA断片と、(2)で作製したpKK232
−8の脱リンしたBamHI切断断片0.25μgを混合し、実
施例IIIで記載の方法で連結し、連結プラスミド溶液を
得た。
(4)連結プラスミドの大腸菌への移入 連結プラスミド溶液50μlを用いて、実施例IVに記載
の形質転換方法に従い、大腸菌へ移入した。
(5)プラスミドpBT2402の選択 (4)で作製した連結プラスミドを持つ大腸菌を、ア
ンピシリン50μg/ml,クロラムフェニコール100μg/mlを
含むL−ブロスの寒天プレートに塗布し、37℃で一晩培
養してアンピシリンとクロラムフェニコールに耐性のコ
ロニーを得た。得られたコロニーから実施例II記載のア
ルカリ法を用いてプラスミドを抽出し、連結プラスミド
を持つ組み換え体を選択した。選択した組み換え体につ
いて、後述(6)に示すプロモーター活性の測定を行
い、最も強いプロモーター活性を持つ組み換え体の連結
プラスミドpBT2402を得た。
(6)プロモーター活性の測定 プラスミドpKK232−8のBamHI切断部位に導入されたD
NA断片のプロモーター活性の強さの指標として、このBa
mHI切断部位のすぐ下流にあるcat遺伝子の発現、すなわ
ち、連結プラスミドを持つ組み換え体のcat比活性を測
定した。まず、測定する組み換え体をアンピシリンを含
む培地あるいは培養液で一定時間培養し(450nmでの吸
光度が1.0とする)、菌の状態・菌数を合わせ、遠心分
離によって集菌し、超音波処理によって菌体を破壊し
た。破壊した菌体から遠心分離によって上清を得た。こ
の上清のcat活性をW.V.Shawの方法(Methods in Enzymo
logy43巻737〜757頁1975)に従って測定した。また、総
蛋白質量は、Bio−Rad蛋白質定量キットを用いて測定し
た。表1に、プラスミドpBR328に存在するバクテリアの
トランスポゾンTn9由来のcat遺伝子の発現によるcat比
活性を1.00としたときのpBT2402を持つ組み換え体のcat
比活性を示した。対象として、プロモーターを持たない
cat遺伝子を持つpKK232−8の組み換え体のcat比活性も
合わせて測定した。
7)挿入断片の確認と塩基配列の決定 プラスミドpBT2402を持つ組み換え体からアルカリ法
によってpBT2402を得た。pBT2402はBamHIで切断する
と、PKK232−8と約240塩基対のDNA断片に分かれた。こ
のDNAをダイデオキシ法で塩基配列を決定した結果、こ
のDNA断片は両端にBamHI切断部位を持つ特許請求の範囲
に記載の243塩基対の塩基配列を持つことが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、pBT2402の構築の反応を示す工程図である。
第1図において、Bは制限酵素BamHI切断部位、CATはク
ロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(ca
t)の構造遺伝子、AmpはpBR322由来のアンピシリン耐性
遺伝子、T1,T2は大腸菌リボソームRNAオペロン由来のタ
ーミネーター、TSRは3種の読枠に対する終止コドンが
存在する領域、SDはShine−Dalgarno配列、CIPは子牛小
腸由来のアルカリフォスファターゼを示す。 大麦緑葉全DNA由来のプロモーター活性を持ったDNA断片
を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のヌクレオチド配列からなるまたは該
    配列を含んでなる、プロモーター活性を有するDNA断
    片。
  2. 【請求項2】DNA断片が、大麦(Hordeum vulgare)の緑
    葉全DNAを制限酵素BamHIで切断して得られる243bpのDNA
    断片であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    と同じ塩基配列のDNA断片。
  3. 【請求項3】下記のヌクレオチド配列からなるまたは該
    配列を含んでなる、プロモーター活性を持ったDNA断片
    を含む組換えDNA。
  4. 【請求項4】下記のヌクレオチド配列からなるまたは該
    配列を含んでなる、プロモーター活性を持ったDNA断片
    を含む組換えDNAからなるベクター。
  5. 【請求項5】下記のヌクレオチド配列からなるまたは該
    配列を含んでなる、プロモーター活性を持ったDNA断片
    を含む組換えDNAからなるベクターで形質転換された大
    腸菌のごとき原核生物からなる宿主。
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