JPS6367515B2 - - Google Patents

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JPS6367515B2
JPS6367515B2 JP56009318A JP931881A JPS6367515B2 JP S6367515 B2 JPS6367515 B2 JP S6367515B2 JP 56009318 A JP56009318 A JP 56009318A JP 931881 A JP931881 A JP 931881A JP S6367515 B2 JPS6367515 B2 JP S6367515B2
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JP
Japan
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color
acid
thermochromic material
temperature
compounds
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JP56009318A
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English (en)
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JPS57123283A (en
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Yutaka Shibahashi
Kenichi Nakasuji
Takashi Kataoka
Koji Inagaki
Tsutomu Kito
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Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6367515B2 publication Critical patent/JPS6367515B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な熱変色性材料に関する。
本発明者らは特公昭51−44706、特公昭51−
44707、特公昭51−44709等において、電子供与性
呈色性有機化合物とフエノール性水酸基を有する
化合物及びその誘導体、カルボキシル基を有する
化合物及びその誘導体との呈色反応にアルコール
類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミ
ド類、カルボン酸類から選んだ一種または二種以
上の化合物を加えて均質に混合することにより、
呈色現象を任意の温度において変化させることが
できる熱変色性材料を提供した。この熱変色性材
料は(イ)成分の電子供与性呈色性有機化合物に(ロ)成
分のフエノール性水酸基を有する化合物及びその
誘導体、カルボキシル基を有する化合物及びその
誘導体が電子受容体として働き、この両者間に電
子の授受が起こり、そこに(ハ)成分であるアルコー
ル類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸ア
ミド類、カルボン酸類から選んだ一種または二種
以上の化合物を存在させることにより、その電子
の授受を制御することができると考えられる機構
で、発色、消色を行なう優れた作用効果を示す。
本発明者はこの優れた熱変色性材料に赤外線吸収
剤を導入することにより、上記熱変色性材料が近
赤外線の照射によつて極めて鋭敏に変化するとい
う新しい知見を得た。そしてこの新しい知見に基
いて更に研究した結果、本発明を完成したもので
ある。
本発明者らの提供した熱変色性材料(特公昭51
−44706、同51−44707、同51−44709等)の特徴
は(1)変色温度領域が大略−100〜+200℃で日常生
活温度領域を充分にカバーし、0℃以下特にマイ
ナス数十度(℃)における変色を可能にした。(2)
変色する温度及び色の種類の組み合わせを自由自
在に選ぶことができる。また一般の染料、顔料等
を添加することにより、有色から有色へと可
逆的に変化させることもできる。(3)光を透過させ
たり隠ぺいさせたりすることができるというもの
である。本発明者はこの優れた特徴を有する熱変
色性材料に赤外線吸収剤を必須成分として導入す
ることにより、近赤外線の照射で鋭敏に変化する
という新規な特徴を保有させることに成功したも
のである。
一般に熱変色性材料が熱に感応して変色するた
めには、その材料の置かれている環境の温度が上
昇あるいは下降して変色温度を通過する必要があ
る。したがつて、環境温度が変色温度を越えて変
化しない限り、熱変色性材料は変色しないわけで
ある。本発明はこの熱変色性材料の一般的な性質
に加えて、熱変色性材料に赤外線吸収剤を必須成
分として導入することにより、環境温度が変色温
度以下の時において、太陽光線、タングステンラ
ンプ、キセノンランプ、セシウムランプ、ジルコ
ニウムランプ等の近赤外線を含む光の照射により
赤外線吸収剤が効率よく近赤外線を吸収し、蓄熱
効果を示すことにより、熱変色性材料部分の温度
が、その熱変色性材料の変色温度よりも高くなり
鋭敏に変色するという性質を保有させたものであ
る。したがつて、近赤外線を含む光照射を中止す
れば環境温度によりただちに変色温度以下の色に
戻るわけである。
この現象はフオトクロミズム、すなわち光照射
により色〔A〕から色〔B〕に変化し、光照射を
中止すると、元の色〔A〕に戻るという可逆性光
変色現象と外見上同じ現象になる。すなわち、本
発明の熱変色性材料を用いると、近赤外線を含む
光を照射することにより、あたかもフオトクロミ
ズムの現象を起こさせることができ、しかも一般
のフオトクロミツク組成物に比較して、光照射中
止後の回復時間が非常に速いという優れた特徴を
示す。
従来、フオトクロミズムを示す物質、組成物は
多く知られており、例えば、スピロピラン化合
物、ジチゾンの金属塩類、アニル類、トリフエニ
ルメタンロイコ化合物、アゾ化合物、チオインジ
ゴ、クロモン類、ヒドラゾン類等がある。これら
の物質は、光の照射により光学異性化、イオンま
たはラジカル開裂、互変異性、酸化、還元、三重
項へのエクサイシヨン等が起こり、分子構造ある
いは状態が変化して変色するものである。しか
し、今まで多くの研究がされてきているにもかか
わらず、ほとんど実用化されていないのは、繰り
返し強度もさることながら、光照射中止後の回復
が非常に遅いという欠点があつたためである。
本発明の熱変色性材料は上記の機構とは全く異
なる機構でフオトクロミズム的現象を起こさせる
ことができ、しかも光照射中止後の回復が非常に
速いという優れた性質を示す。すなわち、環境温
度よりも10〜15℃高い変色温度に設定した(イ)成
分、(ロ)成分、(ヘ)成分からなる熱変色性材料に赤外
線吸収剤を含有させるか、フイルターとして使用
し、近赤外線を含む光照射を行なうと、赤外線吸
収剤が近赤外線を効率よく吸収することにより、
照射された部分の温度が熱変色性材料の変色温度
よりも高くなり変色する。次に、光照射を中止す
ると、赤外線吸収剤は近赤外線を吸収できなくな
り、変色した部分も環境温度に戻るため、直ちに
元の色へ回復する。したがつて、本来ならば変色
しない温度にもかかわらず、局部的に発熱するこ
とにより変色するため、その熱を取り去れば速か
に元の変色温度以下の色に戻るという機構で変色
が起るため、回復時間が非常に速いわけである。
このようにフオトクロミズム的現象を起すこと
ができる優れた特徴を有する熱変色性材料を得る
ためには、次の方法を用いれば良く、場合によつ
てはそれらを適宜組み合わせても良い。
1 (イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分、(ニ)成分を均一に

合し、これをそのまま使用するかあるいは公知
の微小カプセル化法により微小カプセルに内包
して使用する。
2 (イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分から成る熱変色性材
料(そのまま使用しても、公知の微小カプセル
化法により微小カプセルに内包しても良い)を
分散するビヒクル中に、(ニ)成分の赤外線吸収剤
を溶解あるいは分散して使用する。
3 (イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分、(ニ)成分を樹脂に

一に練り込んで使用する。
このようにして得られる本発明の熱変色性材料
は、変色する温度及び色の種類の組み合わせを自
由自在に選ぶことができ、また一般の染料、顔料
等を添加することにより、有色から有色へと
可逆的に変化させることもできる。また光を透過
させたり隠ぺいさせたりすることもできる。
また、所望により本発明の熱変色性材料に紫外
線吸収剤、酸化防止剤等の光安定剤、溶解助剤、
希釈剤、無機充填剤、可塑剤、潤滑剤、増粘剤等
の添加剤を加えることもできる。
本発明の熱変色性材料の組成は、(イ)成分、電子
供与性呈色性有機化合物1に対し、(ロ)成分、フエ
ノール性水酸基を有する化合物及びその誘導体、
カルボキシル基を有する化合物及びその誘導体か
ら選んだ一種または二種以上の化合物、略1/10〜
10、(ハ)成分、アルコール類、エステル類、ケトン
類、エーテル類、酸アミド類、カルボン酸類から
選んだ一種または二種以上の化合物、略1〜100、
(ニ)成分、赤外線吸収剤、略1/100〜10の範囲にお
いて所望の特性を得るには通常は充分である。
以上のごとく、本発明の熱変色性材料は従来の
素材に見られない優れた特徴を有するものであ
り、特に一見可逆性光変色現象を起こさせること
ができ、しかも光照射中止後の回復時間が従来の
フオトクロミツク組成物に比べて、非常に速いと
いう優れた特徴を有することにより、極めて応用
範囲の広い優れた有用な熱変色性材料ということ
ができる。
次に本発明に使用する化合物について説明す
る。
まず、本発明で使用する電子供与性呈色性有機
化合物とは、それ自身本来無色あるいは淡色の化
合物であり、電子を受容体に供与することにより
有色に変化する性質を有する有機化合物を意味
し、ジアリールフタリド類、アリールフタリド
類、インドリルフタリド類、ロイコオーラミン
類、ローダミンラクタム類、スピロピラン類、フ
ルオラン類、フエノチアジン類、トリフエニルメ
タン類、アリールフラン類、クロメノインドール
類等がある。これらの化合物を次に例示すると、
クリスタルバイオレツトラクトン、マラカイトグ
リーンラクトン、ロイコオーラミン、ローダミン
Bラクタム、N−3,3−トリメチルインドリノ
ベンゾスピロピラン、3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ジ−p
−トルイジノ−4,5−ジメチルフルオラン、
3,3−ビス(1−エチル−2−メチル−インド
ール−3−イル)フタリド、ベンゾイルロイコメ
チレンブル−、等があるが、勿論これに限るもの
ではない。
フエノール性水酸基を有する化合物及びその誘
導体としては、モノフエノール類からポリフエノ
ール類及びその金属塩があり、更にその置換基と
してアルキル基、アリール基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、ハロゲン等がある。これらの
化合物を次に例示すると、ノニルフエノール、ス
チレネーテイドフエノール類、α−ナフトール、
β−ナフトール、ハイドロキノン、p−オキシ安
息香酸ブチル、4,4−メチレンジフエニル、ビ
スフエノールA、ビスフエノールS、没食子酸オ
クチル、フエノール樹脂、等があり、その金属塩
としては、前記フエノール性水酸基を有する化合
物のナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、ニツケル、コバルト、
鉄、チタン、鉛、モリブデン等の金属塩があるが
勿論これに限るものではない。
カルボキシル基を有する化合物及びその誘導体
としては、モノカルボン酸からポリカルボン酸及
びその置換誘導体及びその金属塩がある。これら
の化合物を次に例示すると、カプロン酸、カプリ
ル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸、安息香酸、プロト
カテキユ−酸、没食子酸、フタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、セバチン酸、ナフテン酸等があ
り、その金属塩としては、前記カルボン酸のナト
リウム、カリウム、リチウム、カルシウム、亜
鉛、アルミニウム、ニツケル、コバルト、鉄、チ
タン、鉛、モリブデン等の金属塩があるが、勿論
これに限るものではない。
アルコール類としては、1価アルコールから多
価アルコール及びその誘導体があり、例えばn−
オクチルアルコール、n−ノニルアルコール、n
−デシルアルコール、n−ラウリルアルコール、
n−ミリスチルアルコール、n−セチルアルコー
ル、n−ステアリルアルコール、n−アイコシル
アルコール、n−ドコシルアルコール、イソステ
アリルアルコール、オレイルアルコール、シクロ
ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール等がある。
エステル類としては、カプロン酸ラウリル、カ
プリル酸オクチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン
酸ドデシル、ミリスチン酸ヘキシル、ミリスチン
酸ミリスチル、パルミチン酸オクチル、パルミチ
ン酸ステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリ
ン酸セチル、ベヘニン酸ラウリル、オレイン酸セ
チル、安息香酸ブチル、安息香酸フエニル、アク
リル酸ステアリル、セバチン酸ジブチル、フタル
酸ジミリスチル、12−ヒドロキシステアリン酸ト
リグリセライド、12−メトキシステアリン酸ステ
アリル等があるが、勿論これに限るものではな
い。
ケトン類としては、エチルブチルケトン、シク
ロヘキサノン、アセトフエノン、ベンゾフエノ
ン、アセトニルアセトン、ジラウリルケトン、ジ
ミリスチルケトン、ジセチルケトン、ジステアリ
ルケトン、ケトンワツクス等がある。
エーテル類としては、ジラウリルエーテル、ジ
ミリスチルエーテル、ジセチルエーテル、ジステ
アリルエーテル、ジフエニルエーテル、エチレン
グリコールジセチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジミリスチルエーテル、エチレングリコール
モノラウリルエーテル、エチレングリコールモノ
ステアリルエーテル等がある。
酸アミド類としては、カプロン酸アミド、カプ
リル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリン酸ア
ミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オ
レイン酸アミド、ベンズアミド、ミリスチン酸N
−ブチルアミド、アジピン酸アミド、ステアリン
酸アニリド等がある。
またアルコール類、エステル類、ケトン類、エ
ーテル類、酸アミド類、カルボン酸類の中には、
一分子中にこれらの官能基を同一かあるいは異な
つていても良いが、二種以上持つた化合物も当然
含まれる。また上記化合物類の中にはその分子中
に、スルフイド結合(−S−)、ジスルフイド結
合(−S−S−)、スルホキサイド結合(−SO
−)、スルホン結合(−SO2−)、ハロゲン(−
F、−Cl、−Br、−I)を持つた化合物も含むこと
ができる。
赤外線吸収剤とは、700〜2000nmの近赤外領
域に極大吸収を持ち、400〜700nmの可視領域に
はあまり吸収を持たない性質を有する化合物を意
味する。本発明で用いる赤外吸収剤としては例え
ば次のようなものがある。
式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、Xはハ
ロゲンまたは水素原子のいずれか。Meはニツケ
ル、パラジウム、白金のいずれかをそれぞれ表わ
す。
Rは水素原子、アルキル基、フエニル基、アル
キル−またはアルコキシ−置換フエニル基、チエ
ニル基のいずれか、Meはニツケル、パラジウム、
白金のいずれかをそれぞれ表わす。
Rはアルキル基 Xは陰イオン 過塩素酸塩(ClO4 -)、フツ化ホウ素酸塩
(BF4 -)、トリクロロ酢酸塩(Cl3COO-)、トリフ
ルオロ酢酸塩(CF3COO-)、ビクリン酸塩
〔(NO33C6H2O-〕、ヘキサフルオロ砒酸塩
(AsF6 -)、ヘキサクロロアンチモン酸塩
(SbCl6 -)、ヘキサフルオロアンチモン酸塩
(SbF6 -)、ベンゼンスルホン酸塩(C6H5SO3 -)、
アルキルスルホン酸塩(RSO3 -)、リン酸塩
(PO4 3-)、硫酸塩(SO4 2-)、塩化物(Cl-)、臭化
物(Br-)、のいずれかをそれぞれ表わす。
クリプトシアニン、ネオシアニン、イルミノー
ルRのようなカーボシアニン類、鉄及び銅の硫酸
物、塩化物、ポリビニルアルコール系樹脂、等が
あるが、勿論これに限るものではなく、前述の性
能を持つた化合物であればよい。
次に具体的に実施例を示すが、本発明はこれに
限定されるものではない。
実施例 1 OVLlg、ビスフエノールA2g、n−ステアリ
ルアルコール15g、ステアリン酸ラウリル10g、
IR−99 1gを80℃に加熱溶解して均一化し、室
温まで冷却して得られた熱変色性材料を上質紙に
均一に塗布し、気温28℃の屋外で塗布面に太陽光
線を照射したところ、速かに青色から淡緑色とな
つた。次に太陽光線を遮断すると気温28℃で速か
に青色に回復した。この変化をグラフに表わす
と、図−1Aのようになる。
実施例 2 PSD−P1g、ビスフエノールA2g、n−ステ
アリルアルコール15g、ラウリン酸ステアリル10
g、IRA−34 0.8gを80℃に加熱溶解して均一化
し、室温まで冷却して得られた熱変色性材料を上
質紙に均一に塗布し、気温28℃の戸外で塗布面に
太陽光線を照射したところ、速やかに桃色から淡
緑色となつた。次に太陽光線を遮断すると気温28
℃で速やかに桃色に回復した。再び28℃で太陽光
線を照射すると淡緑色に変化し、可逆性を有して
いた。
実施例 3 #1014 1g、O−フエニルフエノール2g、
ラウリン酸100g、IRA−15 0.8gを80℃に加熱
溶解均一化して得られた熱変色性材料を不織布に
部分的に塗布し、室温25℃で塗布面に500Wキセ
ノンランプで照射したところ、速やかに橙色から
淡茶色になつた。次に照射を中止したところ、25
℃で速やかに橙色に戻つた。
実施例 4 PSD−150 1g、ビスフエノールA亜鉛塩2
g、ベンゾフエノン25g、ネオシアニン0.8gを
80℃に加熱溶解均一化して得られた熱変色性材料
を合成紙に均一に塗布し、室温25℃で塗布面に
500Wタングステンランプで照射したところ、速
やかに黒色から淡緑色になつた。次に照射を中止
したところ、25℃で速やかに黒色に戻つた。
実施例 5 CVL1g、安息香酸亜鉛塩2g、ラウリン酸N
−メチルアミド25g、クリプトシアニン0.8gを
100℃に加熱溶解均一化して得られた熱変色性材
料を合成紙に均一に塗布し、室温25℃で塗布面に
300Wセシウムランプで照射したところ、速やか
に青色から淡緑色になつた。次に照射を中止した
ところ、25℃で速やかに青色に戻つた。
実施例 6 PSD−R1g、p−クロロ安息香酸1g、p−
オキシ安息香酸オクチルエステル1g、n−ミリ
スチルアルコール20g、ジフエニルエーテル5
g、ビス(シス−1,2−ジフエニルエチレン−
1,2−ジチオレート)ニツケル()0.5g、
チヌビン326 0.2gを100℃に加熱溶解均一化して
得られた熱変色性材料を上質紙に塗布した。これ
を室温20℃で塗布面に500Wタングステンランプ
で照射したところ、速やかに赤色から淡緑色にな
つた。次に照射を中止したところ、20℃で速やか
に赤色に回復した。
実施例 7 インドリルレツド1g、没食子酸プロピル2
g、カプリン酸N−メチルアミド25gを100℃に
加熱溶解して得られた熱変色性材料とエスコレツ
ツ5000(米国エツソ化学社製、水添炭化水素樹脂)
6g、トルエン50g、MIBK30g、IR−99 1g
をよくかきまぜて、上質紙にグラビア印刷して得
られた熱変色性シートを室温20℃で塗布面に
500Wタングステンランプで照射したところ、速
やかに桃色から淡緑色になつた。次に照射を中止
したところ、20℃で速やかに桃色に戻つた。再び
20℃で光照射すると、速かに淡緑色となり可逆性
を有していた。
実施例 8 PSD−150 0.1g、スミライザーWX0.3g、ペ
ンタエリスリトール−12−ヒドロキシステアリン
酸トリエステル2.5g、IR−165 0.08g、ASY−
GRH0.02g、チヌビン326 0.02gをポリエチレン
100gに添加し、180℃で混練し、T・ダイ法によ
り得られた厚さ0.5mmの熱変色性ポリエチレンフ
イルムを室温25℃で500Wキセノンランプで照射
したところ、速やかに黒色から黄色になつた。次
に、照射を中止したところ、速やかに黄色から黒
色へ回復した。
実施例 9 実施例1で得られた熱変色性材料30gに5gの
エピコート828(シエル石油社製 エポキシ樹脂)
を80℃で加温溶融し、これを5%ゼラチン水溶液
150g中に滴下し、微小滴になる様に撹拌する。
これに3gの硬化剤(シエル石油社製エポキシ樹
脂のアミン付加物)を20gの水に溶解し、これを
先に撹拌を続けている溶液中に徐々に添加し、液
温を80℃に保つて約4時間撹拌を続けることによ
り、得られた熱変色性材料内包カプセル20g、ポ
リゾールEVAP−3(昭和高分子社製エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジヨン)50g、アルギ
ン酸ソーダ10g、水20gをよく撹拌し印刷インキ
を調整し、軟質ポリ塩化ビニルフイルムにスクリ
ーン印刷法によつて部分的に印刷して熱変色層を
設け、熱変色性シートを得た。これを気温28℃の
屋外で印刷面に太陽光線を照射したところ、速や
かに青色から淡緑色になつた。次に太陽光線を遮
断すると、28℃で速やかに青色に回復した。再び
28℃で太陽光線を照射すると淡緑色に変化し、可
逆性を有していた。
実施例 10 80℃に加温した実施例2で得られた熱変色性材
料30gを5%ゼラチン水溶液80g中に滴下し、微
小滴になる様に撹拌する。さらに5%アラビアゴ
ム80gを添加し、一定撹拌のもとに酢酸を加えて
PH5に下げ、200gの水を加えてコアセルベーシ
ヨンを起こさせ、更にPHを4.4まで下げ、続いて
硬膜のために37%ホルマリン1gを添加し、これ
までの操作は温度50℃に保つておき、次に濃厚液
状膜をゲル化させるために、10℃まで冷却し、更
にPHを9に上げ数時間放置して得られた熱変色性
材料内包カプセル30g、モビニール710(ヘキスト
合成社製自己架橋型アクリル酸エステル樹脂水性
エマルジヨン)65g、エチレングリコール5gを
よく撹拌し、印刷インキを調製し布にスクリーン
印刷によつて部分的に印刷して熱変色層を設け、
熱変色性シートを得た。これを気温28℃の戸外で
印刷面に太陽光線を照射したところ、速やかに桃
色から淡緑色となつた。次に太陽光線を遮断する
と、気温28℃で速やかに桃色に回復した。
実施例 11 PSD−T−126 1g、ビスフエノールS2g、
n−セチルアルコール15g、ミリスチン酸セチル
12gを80℃に加熱溶解均一化して得られた熱変色
性材料に0.5gヘキサメチレンビスクロロホルメ
ートを80℃で加温溶解し、これをゼラチン水溶液
200g中に滴下し、微小滴になる様に撹拌する。
続いて3gのヘキサメチレンジアミンを50gの水
に溶解し、これを先に撹拌を続けている溶液中に
徐々に添加し約50℃に保つて4時間撹拌して得ら
れた熱変色性材料内包カプセル30gをIR−126
0.7g、ASY−GRH0.03gを溶解したエピコート
828(シエル石油社製エポキシ樹脂)70gに分散
し、続いてアクメツクスH−94(日本合成化工社
製硬化剤)30gとよく混合し、スクリーン印刷法
により合成紙に部分的に印刷して熱変色層を設
け、熱変色性シートを得た。これを室温20℃で印
刷面に500Wキセノンランプで照射したところ、
速やかに緑色から黄色になつた。次に照射を中止
したとところ、20℃で速やかに緑色に回復した。
再び20℃で光照射すると、速やかに黄色になり可
逆性を有していた。
比較例 1 CVL1g、ビスフエノールA2g、n−ステアリ
ルアルコール15g、ステアリン酸ラウリル10gを
80℃に加熱溶解して均一化し、室温まで冷却して
得られた熱変色性材料を上質紙に均一に塗布し、
気温28℃の屋外で塗布面に太陽光線を照射した
が、変色しなかつた。この過程をグラフに表わす
と図−1Bのようになる。
比較例 2 1−n−ブチル−3,3−ジメチルスピロ〔5
−メトキシインドリン−2,2′−ベンゾピラン〕
−8′−カルボン酸0.3g、ポリビニルブチラール
3gをエタノール50gに溶解し、上質紙に均一に
塗布し、乾燥させた塗布面に気温28℃の屋外で太
陽光線を照射したところ、速やかに赤色から無色
となつた。次に太陽光線を遮断しても、回復にか
なりの長時間を要し、完全に赤色に戻るまでに約
24時間を要した。この変化をグラフに表わすと図
−1Cのようになる。
図から明らかなように、実施例1は光照射で速
やかに淡色化し、光照射中止後も速やかに回復す
る。一方、比較例1は従来の熱変色性材料であり
光照射しても濃度変化は起こらない。比較例2は
従来のフオトクロミツク化合物であり、光照射に
より速やかに消色するが、光照射中止後の回復時
間が非常に長い。
実施例、比較例中に使用した用語、略語の意味
は下記の通り。
CVL:クリスタルバイオレツトラクトン PSD−P:日曹化工(株)製、フルオラン系ロイコ
化合物 PSD−150:日曹化工(株)製、フルオラン系ロイコ
化合物 PSD−T−126:日曹化工(株)製、フルオラン系ロ
イコ化合物 PSD−R:日曹化工(株)製、ラクタム系ロイコ化
合物 #1014:保土谷化学工業(株)製、フルオラン系ロイ
コ化合物 インドリルレツド:山本化学合成(株)製、インドリ
ルフタリド系ロイコ化合物 チヌビン326:チバガイギ−社製、ベンゾトリア
ゾール誘導体 スミライザーWX:住友化学(株)製、4,4′−チオ
−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフエノー
ル) ビスフエノールS:三光化学(株)製、4,4′−ジオ
キシジフエニルスルホン ASY−GRH:保土谷化学(株)製、Aizen Spilon
Yellow GRH IR−99:アメリカンサイアナミツド社製、トリ
アリールアルミニウム塩誘導体 IR−126:アメリカンサイアナミツド社製、トリ
アリールアルミニウム塩誘導体 IR−165:アメリカンサイアナミツド社製、トリ
アリールアルミニウム塩誘導体 IRA−15:三井東圧化学(株)製、ニツケル錯塩型赤
外線吸収剤 IRA−34:三井東圧化学(株)製、ニツケル錯塩型赤
外線吸収剤 以上述べたように、本発明は本発明者らが提供
した熱変色性材料の優れた性能に加えて、近赤外
線を含む光を照射することにより、一見フオトク
ロミズム的挙動を示すことができ、しかも光照射
中止後の回復時間が従来のフオトクロミツク組成
物に比較して極めて速いという新規で優れた特徴
を有することにより、従来の熱変色性材料の用途
に加えて、1フオトクロミズム的使用方法、例え
ば、ハンカチ、タオル、人形、縫いぐるみ、各種
フアツシヨン小物、バツク等のいわゆるフアンシ
ー商品、Tシヤツ、ワツペン、ブローチ、水着、
ジヤンパー、帽子、手袋、ネクタイ、ネクタイピ
ン、リボンフラワー、デイスプレーパネル、カレ
ンダー、カーテン、ガラス、陶磁器、名刺、カー
ド、グリーンテイングカード、雑誌、本の表紙、
口絵、付録、アイキヤツチ性を利用した食品、飲
料品、化粧品、玩具、文具、等の包装材等への利
用、2工業的用途、例えば、色変化による近赤外
線及びその分布の感知、光制御媒体、消去可能な
画像等の記録材料、火災検知、乾燥ボツクスの温
度制御及び管理、等への利用、3その他、近赤外
観を熱源とした可逆性熱変色性分野等の用途への
応用も可能になつた。
【図面の簡単な説明】
図の曲線Aは、実施例1の、Bは比較例1の、
Cは比較例2の各光照射開始から中止、回復する
までの濃度の時間変化を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (イ)電子供与性呈色性有機化合物と(ロ)フエノー
    ル性水酸基を有する化合物及びその誘導体、カル
    ボキシル基を有する化合物及びその誘導体から選
    んだ一種または二種以上の化合物と(ハ)アルコール
    類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミ
    ド類、カルボン酸類から選んだ一種または二種以
    上の化合物と(ニ)赤外線吸収剤を必須成分とした熱
    変色性材料。
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