JPS6366275A - 感熱接着剤組成物およびその製造方法ならびに接着シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、感熱接着剤組成物および′イの製造方法なら
びにこの感熱接着剤組成物を含む接着シートに関し、さ
らに詳しくは、軟質塩化ビニルのような可塑剤を含む被
着体に接着させるのに特に適した感熱接着剤組成物おＪ
、びぞの製造ノ）法ならびにこの感熱接着剤組成物を含
む接着シー何〜に関する。

発明の技術的背婿ならびにその問題点 熱可塑性重合体をベースと覆る接霜剤であって、加熱時
に溶融して接着性を示す感熱接着剤組成物およびこの感
熱接着剤組成物を基材シー１〜士に塗布しＣなる感熱接
着シートはよく知られている。

このＪ、うな感熱接着剤組成物は、通常、エチルセルロ
ース、酢酸ビニル重合体、ポリエチレン、エヂレンー酢
酸ビニル共車合体などの熱可塑性重合体をベース樹脂と
し、このベース樹脂に初期粘着性または残留粘着性を改
良−りるためにフ゛ヂラール樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リイソブチレンなどの粘６付与剤を含んで構成されてい
る。そしてこのような感熱接着剤組成物は、通常、接着
剤組成物の溶融を早めるとともに流動性を改良し、しか
も被着体表面を濡らす目的で、ジー（２−十ヂルヘキシ
ル）フタレ−１へ、ジブチルフタレー１〜、トリー（２
−エヂルヘキシル）ホスフェ−１〜など可塑剤か用いら
れていることが多い。

ところかこのＪ、うな従来公知の感熱接着剤組成物は、
接着時に１５０〜２００℃程度まで加熱しなければ充分
な接着力が得にくいという問題点があるとともに、被着
体が軟質塩化ビニルの場合、１５０〜２００℃の温度を
か（プると、軟質塩化ビニル自体が破壊してしまう問題
点があった。また軟質塩化ビニルのような可塑剤を含む
被着体に接着させた際に、被着体からの可塑剤の移行な
どにより、接着性に劣り、かつブロッキングあるいはブ
リーディングが起こりやすいという問題点があった。さ
らに感熱接着シー１〜か一部カールしてしまうという問
題点もあった。

本発明者らは、このような問題点を解決し、軟質塩化ビ
ニルなどの可塑剤を含む被着体に接着させるのに適した
感熱接着剤組成物を提イ］すへく鋭意研究したところ、
感熱接着剤組成物中に特定のフタル酸エステルを含まぜ
ることによって、上記問題点が一挙に解決することを見
出して本発明を完成するに至った。

発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、１００〜１２０℃程度の低
温に８３いても優れた接＠廿を示し、しかも軟質塩化ビ
ニルなどの可塑剤を含む被着体に対しで接ねさけた際に
も、被着体からの可塑剤移行に伴なう接着力の低下がな
く、優れた接着性を示すとともにブロッキングあるいは
ブリーディングが起こりにくく、ぞの８ト接肴シートが
カールしにくいような感熱接着剤組成物およびその製造
方法ならびにこの感熱接着剤組成物を含む接着シートを
提供覆ることをＬｌ的としている。

発明の概数 本発明に係る感熱接着剤組成物は、熱可塑性重合体と、
融点か３５℃以上のノタル酸１−スｊルとを含むことを
特徴としている。

本発明に係る感熱接着剤組成物の製造方法は、融点か３
５℃以上のフタル酸］−ステルを加熱して溶融させ、次
いで溶融されたフタル酸エステルと熱可塑性重合体と、
この熱可塑性重合体重量の３０〜７０重量％の有機溶剤
とを混練することを特徴としている。

また本発明に係る接着シー１〜は、上記のような熱可塑
性重合体と、融点か３５℃以上のフタル酸エステルとを
含む感熱接着剤組成物が基材シート上に塗布されている
ことを特徴としている。

本発明に係る感熱接着剤組成物は、熱可塑性重合体に加
えて、融点か３５℃以上のフタル酸ニスデルを含んでい
るので、ヒートシール温度が１００〜１２０℃程度の低
温であっても充分な接着力で被着体と接着させることが
でき、しかも被着体が軟質塩化ビニルなどの可塑剤を含
んでいても、この被着体と充分な接着力で接着させそし
て接着力を持続ざけることができるととも【ご、ブロッ
キングあるいはブリーディングが起こりにくく、かつ接
着シートのカールも認められない。

発明の詳細な説明 以下本発明に係る感熱接着剤組成物ｄ３よびこの感熱接
着剤組成物を含む接着シートについて具体＝　６− 的に説明する。

本発明に係る感熱接着剤組成物は、（ｉ）熱可塑性重合
体と、（ｉｉ　）融点か３５℃以−にのフタルＭ’２　
Ｊ−ステルとを含んでいる。

（ｉ）熱可塑性重合体として（Ｊｌｌ、酢酸ビニル千合
体、二［ヂレンー酢酸ビニル共車合体、塩化ヒニルー酢
酸ビニル共重合体、ボリニ［チレン、ポリビニルブチラ
ール、ポリアミド、アクリル樹脂などの従来感熱接着剤
のベース樹脂として用いられる熱可塑゛［１東合体か広
く用いられうる。

上記のような熱可塑性重合体としてのアクリル樹脂とし
ては、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸十デル、
ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メヂル、ポリ
メタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ノチルなどが単
独であるいは組合せて用いられる。

上記の熱１］塑・［４１重合体のうり、本発明では特に
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と、アクリル相１脂と
の混合物か好ましく用いられる。

このような熱可塑性重合体は、加熱された際に溶融して
、被着体に対して接着力を示づ役割を果たし、感熱接着
剤組成物中に、この組成物の固形成分の７０〜９０重量
％の量で含まれることが好ましい。

（ｉｉ　）融点か３５℃以上、好ましくは５０℃以上の
フタル酸エステルとしては、具体的にはジシクロヘキシ
ルフタレート（以下Ｄ　ＣＨＰと略記づることかある）
あるいはジフェニルフタレート（以下ＤＤＰと略記する
ことがある）が用いられる。

このうら特にＤ　ＣＨＰか好ましく用いられる。このＤ
　ＣＨＰは融点か５８〜６５℃であり、常温で固体の化
合物である。このＤＣＨＰは、ベースとなる熱可塑性重
合体との相溶性が良好である。

このような融点か３５℃以上、好ましくは５０℃以上の
フタル酸エステルを熱可塑性重合体中に添加することに
よって、得られる感熱接着剤組成物は、１００〜１２０
℃程度の低温度でも充分な接着力を伴なってヒートシー
ルすることができるようになり、しかも被着体か軟質塩
化ビニルなどの可塑剤を含んでいても、被着体からの可
塑剤移行による接着力低下の影響もなく、この被着体と
充分な接着力で接着させることかできるとともに、ブロ
ッキングあるいはブリーディングか起こりにくく、かつ
接着シー］・のカールも認められなくなる。

上記のようなフタル酸エステルを熱「１１塑性車合体中
に添加すると、低温でのヒートシールが可能になり、ま
た被着体からの可塑剤移行による接描力低下の影響かな
くなるのは、熱可塑性重合体の溶融を早めるとともに流
動性か改良されるためであろうと考えられる。このよう
な現象は常温で液体のフタル酸エステルを用いても認め
られる。ところが、常温で液体のフタル酸エステルを用
いると、被着体が軟質塩化ビニルなどの可塑剤を含む場
合には、ブロッキングあるいはブリーディングが著しく
認められるようになるのに対し、融点が３５℃以上、好
ましくは５０℃以上のフタル酸エステルを用いると、ブ
ロッキングあるいはフ゛リーディングはほとんど認めら
れなくなる。

これは次のような理由によるのであろうと考えられる。

すなわち軟質塩化ビニルなどには通常常温で液体のフタ
ル酸エステルが可塑剤として含まれているが、もし感熱
接着剤組成物中に常温で液体のフタル酸エステルを添加
すると、被着体中のフタル酸エステルと感熱接着剤組成
物中のフタル酸エステルとが、互いに性質が酷似してい
るため相互作用を起こし、ブロッキングあるいはブリー
ディング現象が認められる。これに対して、感熱接着剤
組成物中に融点が３５℃好ましくは５０℃以上のフタル
酸エステルを添加すると、被着体中のフタル酸エステル
と感熱接着剤組成物中のフタル酸エステルとの性質かあ
まり似てはいないため相互作用を起こしにくく、ブロッ
キングあるいはブリーディングが認められないのであろ
うと考えられる。

このような融点が３５℃好ましくは５０℃以上のフタル
酸エステルは、感熱接着剤組成物中に、この組成物の固
形成分の３〜３０重量％特に好ましくは５〜２０重量％
の量で含まれることか好ましい。

本発明に係る感熱接着剤組成物は、上記の（ｉ）熱可塑
性重合体と（ｉｉ　＞融点か３５℃以上のフタル酸１−
ステルとのほかに、場合によっては、少量のワックス類
、融点か３５℃未渦の可塑剤、結石付与剤、酸化防Ｗ剤
、充填剤を含むことかできる。

次に本発明に係る感熱接着剤組成物の製造ｙ）法につい
て説明する。

ます融点が３５℃以上のフタル酸エステルをオーブン中
などに加熱し−Ｃ溶融させ、次いて溶融されたフタル酸
エステルと、熱可塑性重合体と、この熱可塑性重合体重
量の３０〜・７０弔量％の？Ｔｔ機溶剤とを混練づるこ
とによって、本発明に係る感熱接着剤組成物が調製され
る。

この際用いられる有機溶剤としては、メチルエチルクー
１〜ン（ＭＦＫ）、アゼトン、ｌへ／し上ン、西１酸エ
チルなどが挙げられる。

次に、本発明に係る接着シー１〜について説明覆ると、
この接着シー１〜は、基柵シート十に熱ｉｉ１塑性重合
体と融点か３５℃以上の７タル酸ニスｊルとを含む感熱
接着剤組成物が塗イｌｊされている。

このような接着シートに用いられる基材シートとしては
、紙、含浸紙、合成紙、布、金属箔あるいはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステルなどのプラスチック
シート、プラスチックフィルムなどが用いられる。

本発明では、上記のような感熱接着剤組成物は乾燥時に
基（Δシー１〜１ＴＩｉ当り１Ｏ−＝１．０ｇの量で塗
布されることか好ましい。

上記のような本発明に係る感熱接着剤組成物および接着
シートは、種々の被着体上に接着されるが、接着体が特
に軟質塩化ビニルなどの可塑剤を含むものである場合に
、本発明に係る感熱接着剤組成物および接着シートは優
れた特１り１を示す。

被着体の具体的な形状としては、血液用パック、塩ビレ
ザーシート、塩ビ包装紙、塩ビ袋体などが挙げられる。

発明の効果 本発明に係る感熱接着剤組成物は、熱可塑↑４千合体に
加えて、融点か３５℃以上のフタル酸エステルを含んで
いるので、ヒートシール温度か１００〜１２０℃程度の
低温であっても充分な接着力で接着体と接着させること
ができ、じかも被着体が軟質塩化ビニルなどの可塑剤を
含んでいても、被着体からの可塑剤移行による接着力低
モの影響がなく、この接着体と充分な接着力で接着させ
ることかできるとともに、７′ロツキングあるいはブリ
ーディングが起こりにくく、かつ接着シー１〜のカール
も認められない。

以下本発明を実施例により説明覆るか、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。

実施例１ 融点６３　、５℃のジシクロヘキシルフタレートを１０
０〜１２０℃の温度に設定されたＡ−ジン中で加熱して
溶融させた。

次にこのようにして得られた溶融ジシクロヘキシルフタ
レート６．１重量部と、塩化ヒニルー酌酸ビニル共重合
体８．８重量部と、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ
メタクリル°酸ブチルの混合物３２．’ＩＩｔａ部と、
リン酸オクチルシフ］−ニル３．９重量部と、メチルエ
チルケトン４８．８重昂部とを充分に混練して感熱接着
剤組成物を調製した。

この感熱接着剤組成物を含浸紙上に１′ｒｒＬ当り２２
９塗布して接着シートを製造した。

この接着シートを、可塑剤を含む軟質塩化ビニル製の血
液パック上に１００℃および１２０℃でヒートシールし
た。いずれの場合にも接着シートは軟質塩化ビニル上に
充分な接着力をもって接着した。この際接着シートのカ
ールは認められなかった。

次にこの接着体に熱傾斜試験を行なったところ、ピッキ
ング開始温度は３６℃であった。

なお熱傾斜試験は、小型熱器にあらかじめ温度差（傾斜
）をつけて、その温度差を維持し、その熱器を一定圧力
と一定時間プレスすることにより、同条件下における５
つの温度でのヒートシール廿、ブロッキング性およびピ
ッキング性を評価するものである。このようにしてピッ
キング開始温度を測定することによって行なった。この
ピッキング開始温度か高いほどブロッキングおよびプリ
ーデインクは起こりにくい。

比較例１ 実施例１において、ジシクロヘキシルフタレートの代わ
りに、融点−４６℃のシー（２−エヂルヘキシル）フタ
レートを用い、したかって加熱溶融工程を省略した以外
は、実施例１と同様にした。

接着シートと軟質塩化ビニル製の白液パックとの接着力
は充分であったが、ピッキング開始温度が３１℃未満と
著しく低く、ゾロッキングあるいはブリーディングが認
められた。

また保管時に接着シートか−・部カールした。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）熱可塑性重合体と、融点が３５℃以上のフタル酸エ
   ステルとを含むことを特徴とする感熱接着剤組成物。 ２）フタル酸エステルの融点が５０℃以上である特許請
   求の範囲第１項に記載の組成物。３）フタル酸エステル
   がジシクロヘキシルフタレートである特許請求の範囲第
   １項または第２項に記載の組成物。 ４）融点が３５℃以上のフタル酸エステルを加熱して溶
   融させ、次いで溶融されたフタル酸エステルと熱可塑性
   重合体と、この熱可塑性重合体重量の３０〜７０重量％
   の有機溶剤とを混練することを特徴する、感熱接着剤組
   成物の製造方法。 ５）フタル酸エステルの融点が５０℃以上である特許請
   求の範囲第４項に記載の方法。 ６）フタル酸エステルがジシクロヘキシルフタレートで
   ある特許請求の範囲第４項または第５項に記載の方法。 ７）有機溶剤がメチルエチルケトンである特許請求の範
   囲第４項に記載の方法。 ８）熱可塑性重合体と、融点が３５℃以上のフタル酸エ
   ステルとを含む感熱接着剤組成物が、基材シート上に塗
   布されていることを特徴とする接着シート。 ９）フタル酸エステルの融点が５０℃以上である特許請
   求の範囲第８項に記載の接着シート。 １０）フタル酸エステルがジシクロヘキシルフタレート
   である特許請求の範囲第８項または第９項に記載の接着
   シート。