JPS6365850B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、調理カードに設けられた磁気テー
プの調理プログラムにもとづいて自動的に調理す
るカードリーダ付調理器に関する。

一般に、この種の調理器、たとえば電子レンジ
にあつては、調理品目に対応する調理プログラム
を磁気テープに記憶させて、これを調理カードに
設けて記録媒体を形成している。そして、この調
理カードは、１種類の調理品目に対して１葉と決
つており、第１図に示すように１本の磁気テープ
ａにて、調理される食品の分量およびその分量に
対しての調理時間などが記憶されている。この磁
気テープａを備えた調理カードｂを電子レンジ本
体に設けられたカードリーダに投入することによ
り、自動的に調理プログラムが入力されて、調理
者の調理操作を要することなく食品が高周波加熱
調理なされるようになつている。

しかしながら、磁気テープａには所定の食品分
量に対しての調理時間しか記憶されていないた
め、同一の調理食品で食品分量が異なる場合、た
とえば同一調理食品で１人前と４人前との場合
は、その食品分量が異なるとともに、食品分量に
応じて調理時間も異なり、同一調理食品の食品分
量および調理時間に応じた別途の調理カードｂを
数多く必要とする。このため、調理品目別の調理
カードｂのほかに同一調理食品における調理時間
別の調理カードｂを用意しなければならず、調理
カードｂの枚数が増加してしまい、調理カードｂ
の選択が極めてたいへんであるとともに調理カー
ドｂの保管場所に困るなどの不具合を生じ、使い
勝手が悪かつた。

この発明は上記事情に着目してなされたもので
その目的とするところは、調理カードの枚数を減
少させて、調理カードの選択および調理カードの
保管を容易に行え、使い勝手の向上を図ることが
できるようにしたカードリーダ付調理器を提供し
ようとするものである。

以下、この発明の一実施例を第２図ないし第５
図を参照して説明する。図中１は調理器、たとえ
ば電子レンジの本体で、この本体１内には図示し
ない加熱室、高周波発振装置がそれぞれ内装され
ている。また、本体１の前面側には横開き式の扉
体２が枢着されており、加熱室の開口部を開閉で
きるようになつている。そしてこの扉体２の側方
に操作盤３が並設されている。この操作盤３に
は、上部から調理カード挿入口４、デイジタル時
刻表示部５、キーボード部６、調理スタートスイ
ツチ７、出力切換スイツチ８、表示ランプ９など
が配設され、調理カード挿入口４を除く他の構成
部により手動用調理操作系１０を形成している。

また、図中１１は矩形状に成形された調理カー
ドである。そして、この調理カード１１の各表裏
面には、後述する磁気ヘツド１７の位置に対応し
て、それぞれ２本の磁気テープ１２，１２が長手
方向に沿つて設けられている。すなわち、磁気テ
ープ１２，１２は、第３図および第５図に示すよ
うに調理カード１１の幅方向の中心線Ａから磁気
ヘツド１７の位置までの距離で対称に振分けた調
理カード１１の表裏面の相対向する板面部分に設
けられている。そして、磁気テープ１２，１２と
共に調理カード１１の表裏面には、それぞれ磁気
テープ１２，１２の読取方向を示す矢印表示１
３，１４が表示されている（表面側のみ図示）。
そして、そのうちの一本の磁気テープ１２には調
理カード１１に表示された調理食品名１５の１人
前にあたる食品分量およびその食品分量の調理時
間が記憶され、他の磁気テープ１２には同じく調
理食品名１５の２人前、３人前、４人前にあたる
食品分量およびその食品分量の調理時間が記憶さ
れている。そして、それら磁気テープ１２，１２
の内容が、簡潔に１人前、２人前、３人前、４人
前というようにそれぞれ調理カード１１の表面お
よび裏面に表示されており（表面側のみ図示）、
調理者にその内容が容易に確認し得えるようにな
つている。そして、このように形成された調理カ
ード１１が調理品目別に複数成形され、そのうち
の調理しようとする調理品目を選択して調理カー
ド挿入口４に挿入することにより、その調理カー
ド１１の調理プログラムが電子レンジに入力さ
れ、自動的に加熱室内に有した調理食品を調理す
るようになつている。すなわち、カード挿入口４
を形成するカードケース１６には、第４図に示す
ように挿入される調理カード１１の磁気テープ１
２，１２の位置に対応して上壁面１６ａに磁気ヘ
ツド１７が配設され、さらにこの磁気ヘツド１７
はリーダ機構１８に接続されカードリーダ１９を
形成している。もちろん、カード挿入口４の大き
さは、調理カード１１の幅方向の大きさに応じて
成形されている。そして、調理食品を１人前所望
する場合には、調理カード１１の１人前という表
示の矢印表示１３に従つて、調理カード１１を挿
入口４に挿入することにより、１人前にかかる食
品分量および調理時間が、磁気ヘツド１７にて読
取られて、リーダ機構１８に入力され、自動的に
高周波発振装置により加熱室内の１人前相当にあ
たる調理食品が加熱調理されるようになつてい
る。また、調理、食品を２人前所する場合は、調
理カード１１の差し込み方向をかえて２人前とい
う表示の矢印表示１４に従つて、調理カード１１
をカード挿入口４に挿入することにより、１人前
のときと同様に２人前にかかる食品分量および調
理時間が、磁気ヘツド１７にて読取られてリーダ
機構１８に入力され、自動的に加熱室内の２人前
相当にあたる調理食品が加熱調理されるようにな
つている。むろん、３人前、４人前のときは調理
カード１１を裏返しにして同様にカード挿入口４
に挿入すればよいようになつている。

しかして、このように構成された電子レンジを
用いて、２人前の調理食品を調理する場合、まず
扉体２を開けて調理食品を加熱室内に収納する。
こののち、所望の調理品目に適合する調理カード
１１を選択し、矢印表示１４に従つて調理カード
挿入口４に挿入する。すると、２人前の調理プロ
グラムを備えた磁気テープ１２が磁気ヘツド１７
にて読取られ、その読取りによる調理プログラム
がリーダ機構１８に入力されて、自動的に高周波
発振装置により加熱室内の２人前相当にあたる調
理食品が加熱調理される。

また、１人前の調理食品を調理する場合には、
調理カード１１の差し込み方向をかえて１人前と
いう矢印表示に従つて、調理カード１１をカード
挿入口４に挿入することにより、上記２人前調理
時と同様に加熱室内の１人前相当にあたる調理食
品が加熱調理される。さらに３人前、４人前の調
理食品を調理する場合は、調理カード１１を裏返
しにして、１人前、２人前のときと同様、矢印表
示（図示しない）にしたがつて調理カード１１を
カード挿入口４に挿入すればよい。

このように、同一の調理カード１１に異なる調
理プログラムを設定した磁気テープ１２を複数設
けて、種々の調理プログラムによる調理を行える
ようにしたから、同一調理食品で食品分量の異な
る場合など、別途の調理カード１１を要する必要
がなく、調理カード１１の枚数が最少限ですむ。
よつて、調理カード１１に要する保管スペースが
すくなくてすみ、調理カード１１の保管を容易に
することができる。さらに、調理カード１１の枚
数が少なくてすむために、所望の調理に適合する
調理カード１１の選択作業を極め容易にすること
ができる。

しかも、調理カード１１に設けられた磁気テー
プ１２，１２は、読取り方向に対し、対称に配置
されているために、調理カード１１の挿入方向を
かえるだけで、磁気ヘツド１７を移動させること
がなく、それぞれの磁気テープ１２，１２に記憶
された調理プログラムを磁気ヘツド１７にて読取
ることができ、磁気ヘツド１７にかかる機構をシ
ンプル化させることができる。よつて、カードリ
ーダ１９の故障に起因する構成部品が極めて少な
く、カードリーダ１９の信頼性の向上を図れる。
さらにそのうえ、調理カード１１の挿入方向は、
調理カード１１に表示された矢印表示１３，１４
によつて、調理者に報知されるから、調理者はカ
ード挿入口４に調理カード１１を挿入する際、挿
入方向を間違えることなく挿入操作を行え、確実
に所望するる調理プログラムをカードリーダ１９
に入力させることができる。よつて、調理カード
１１にかかる使い勝手を向上させることができ
る。

また、上述した実施例においては、電子レンジ
に適用して説明したが、これに限定されるもので
はなく、他の調理器、たとえばガスオーブンであ
つても良い。

以上説明したようにこの発明によれば、同一調
理カードに異なる調理プログラムを設定した磁気
テープを複数設け、これら調理プログラムを必要
に応じてカードリーダに読取らせて、種種の調理
プログラムによる調理を自動的に行えるようにし
たから、同一調理食品で食品分量の異なる場合な
ど、別途の調理カードを要する必要がなく、調理
カードの枚数を減少させることができる。よつ
て、調理カードに要する保管スペースがすくなく
てすみ、調理カードの保管を容易にすることがで
きる。さらに、所望の調理に適合する調理カード
の選択作業を極めて容易にすることができ、使い
勝手が向上するなど実用上の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の調理カードを示す全体斜視
図、第２図はこの発明の一実施例を示す全体斜視
図、第３図は調理カードを示す全体斜視図、第４
図はカードリーダを示す斜視図、第５図は調理カ
ードの断面図である。 １１……調理カード、１２……磁気テープ、１
９……カードリーダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 調理カードをカードリーダに挿入することに
   より、調理カードに設けられた磁気テープの調理
   プログラムを上記カードリーダにて読取り、その
   読取つた調理プログラムにもとづいて自動的に調
   理を行なうカードリーダ付調理器において、上記
   調理カードは、当該調理カードをカードリーダに
   異なる形態で挿入したとき該カードリーダの磁気
   ヘツドと対応する調理カードの相対向した各表裏
   面の板面部分に、異なる調理プログラムが設定さ
   れた磁気テープをそれぞれ設けてなることを特徴
   とするカードリーダ付調理器。 ２ 調理カードを設けた磁気テープの配置は、調
   理カードの幅方向両側に磁気テープが磁気ヘツド
   の位置に対応して対称に配置されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載のカードリ
   ーダ付調理器。 ３ 調理カードは、板面に読取方向を示す矢印表
   示が表示されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載のカードリーダ付
   調理器。