JPS6365753B2 - - Google Patents
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- JPS6365753B2 JPS6365753B2 JP24982985A JP24982985A JPS6365753B2 JP S6365753 B2 JPS6365753 B2 JP S6365753B2 JP 24982985 A JP24982985 A JP 24982985A JP 24982985 A JP24982985 A JP 24982985A JP S6365753 B2 JPS6365753 B2 JP S6365753B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
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- C23G1/106—Other heavy metals refractory metals
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、チタンやタンタル等の弁金属を陽極
酸化するに先立つて行なわれる前処理方法に関
し、詳細には過酸化水素の作用を有効に活用する
ことによつて、着色斑の発生を阻止すると共に該
着色を均一化し、しかもNOxの発生を阻止する
等の利益を享受することに成功した弁金属の陽極
酸化前処理方法に関するものである。 [従来の技術] チタンは耐食性の優れた金属として広範な分野
で使用されている。例えば、腐食環境の厳しい地
域における建築物の屋根やカーテンウオール、屋
内インテリア、サイン(看板、案内板、表札等)、
アクセサリー(ネクタイピン、カウスボタン、ブ
ローチ、ネツクレス等)等を例示することができ
るが、これらの多くは審美性を高める為に着色化
されている。 ところで着色金属板を製造するに当たつては、
(1)脱脂、酸洗、水洗等の前処理プロセス、(2)陽極
酸化、化成処理、大気酸化等の着色化プロセス等
を経るのが一般的である。本発明者等が検討した
ところによると、均一な着色を得る為には上記着
色化プロセスを十分満足のいく状態で行なう必要
があることはもとより、上記前処理プロセスがよ
り重要な役割を担つていることが分かつた。そこ
で本発明者等は弗酸含有の酸洗液や硝酸含有の酸
洗液を用いて前処理プロセスの向上を図るべく更
に研究を続けた。 [発明が解決しようとする問題点] ところが弗酸含有の酸洗液を用いてチタンを酸
洗した場合、しばしばチタン表面に斑が形成さ
れ、時間の経過と共にこれが更に鮮明な褐色斑と
なり、チタン表面の着色を均一化することができ
ないばかりか再度の酸洗を行なわなければならな
いといつた不都合が生じる。上記斑が形成される
のは、弗酸々洗によりチタン表面にチタン弗化物
が形成されるからであり、また上記褐色斑となる
のは、チタン弗化物が酸化されるからであると考
えられる。一方硝弗酸水溶液を用いた場合にあつ
ては、弗酸々洗に伴なう上記問題を甘受せざるを
得ないことは勿論であるが、これに止まらず酸洗
液中にNOxが発生し、これを除去する為の脱硝
設備を別途設ける必要が生じる。また酸洗液とし
て硝酸を含むものを用いると、下記第1表及び第
1図に示す様に酸洗速度が大幅に上昇する上、第
1図の■に示す様に着色斑の有無や着色の均一度
という観点から必ずしも満足できるものではない
ことが分かつた。
酸化するに先立つて行なわれる前処理方法に関
し、詳細には過酸化水素の作用を有効に活用する
ことによつて、着色斑の発生を阻止すると共に該
着色を均一化し、しかもNOxの発生を阻止する
等の利益を享受することに成功した弁金属の陽極
酸化前処理方法に関するものである。 [従来の技術] チタンは耐食性の優れた金属として広範な分野
で使用されている。例えば、腐食環境の厳しい地
域における建築物の屋根やカーテンウオール、屋
内インテリア、サイン(看板、案内板、表札等)、
アクセサリー(ネクタイピン、カウスボタン、ブ
ローチ、ネツクレス等)等を例示することができ
るが、これらの多くは審美性を高める為に着色化
されている。 ところで着色金属板を製造するに当たつては、
(1)脱脂、酸洗、水洗等の前処理プロセス、(2)陽極
酸化、化成処理、大気酸化等の着色化プロセス等
を経るのが一般的である。本発明者等が検討した
ところによると、均一な着色を得る為には上記着
色化プロセスを十分満足のいく状態で行なう必要
があることはもとより、上記前処理プロセスがよ
り重要な役割を担つていることが分かつた。そこ
で本発明者等は弗酸含有の酸洗液や硝酸含有の酸
洗液を用いて前処理プロセスの向上を図るべく更
に研究を続けた。 [発明が解決しようとする問題点] ところが弗酸含有の酸洗液を用いてチタンを酸
洗した場合、しばしばチタン表面に斑が形成さ
れ、時間の経過と共にこれが更に鮮明な褐色斑と
なり、チタン表面の着色を均一化することができ
ないばかりか再度の酸洗を行なわなければならな
いといつた不都合が生じる。上記斑が形成される
のは、弗酸々洗によりチタン表面にチタン弗化物
が形成されるからであり、また上記褐色斑となる
のは、チタン弗化物が酸化されるからであると考
えられる。一方硝弗酸水溶液を用いた場合にあつ
ては、弗酸々洗に伴なう上記問題を甘受せざるを
得ないことは勿論であるが、これに止まらず酸洗
液中にNOxが発生し、これを除去する為の脱硝
設備を別途設ける必要が生じる。また酸洗液とし
て硝酸を含むものを用いると、下記第1表及び第
1図に示す様に酸洗速度が大幅に上昇する上、第
1図の■に示す様に着色斑の有無や着色の均一度
という観点から必ずしも満足できるものではない
ことが分かつた。
【表】
従つて上記弗酸に関する問題点を解決すると共
に上記硝酸についての問題点をも同時に解決でき
る様な方法が望まれる。 本発明者等は上記要望のうち特に弗酸に関する
問題点を解決する為の方法を見出し別途特許出願
した。即ち硝弗酸水溶液を酸洗液ベースとして使
用しこれに過酸化水素水を加えることによつて硝
弗酸−過酸化水素混合水溶液を調製しこの作用殊
に過酸化水素の作用を有効に活用しようとするも
のである。 本発明は、過酸化水素のこうした作用を保持し
つつ上記硝酸に関する問題点についても解決課題
として挙げ、これを殊に酸洗液ベースの面から解
決しようとしたものであつて、着色斑の発生を阻
止すると共に該着色を均一化し、その上色調を審
美性に優れた褐色系のものとすることができ、し
かもNOxの発生を来たすことのない弁金属の陽
極酸化前処理方法を提供するところにその目的を
有するものである。 [問題点を解決する為の手段] 上記目的に適う弁金属の陽極酸化前処理方法と
は、弗酸:0.3〜5重量%、過酸化水素:0.7重量
%以上を含み、且つ4HF<H2O2+0.5[但しHFは
弗酸の重量%を、H2O2は過酸化水素の重量%を
夫々示すものとする]を満たす弗酸−過酸化水素
混合水溶液で弁金属を酸洗するところにその要旨
が存在するものである。また上記硝弗酸−過酸化
水素混合水溶液で酸洗するに先立つて、0.5重量
%以上の希弗酸水溶液で酸酸洗する過程を加えた
方法も上記陽極酸化前処理方法と同一の目的を達
成することができる。 [作用] 本発明者等は、上記チタン弗化物が斑及び斑の
鮮明化を招くことに着目し、該チタン弗化物を有
効に除去する手段について検討した。その結果、
過酸化水素のキレート形成作用を活用すれば良い
のではないかとの着想を得るに至り、更に鋭意研
究を重ねて本発明を完成するに至つた。 即ち本発明は、(1)上記過酸化水素と弗酸及び硝
酸との混合水溶液を用いて酸洗した点、(2)過酸化
水素、弗酸、硝酸の濃度を厳密に規定した点に最
大の特徴を有するものである。以下上記(1)、(2)に
ついて数値限定根拠を踏まえつつ夫々説明する。 (1) 硝弗酸−過酸化水素混合水溶液を用いて酸洗
した点について: 本発明者等は、過酸化水素のキレート化作用
を陽極酸化の前処理方法として実現するに当た
つては、前提的条件として酸洗液が必要である
ことに鑑み、該酸洗液に含まれる酸として弗酸
及び硝酸を選定し、これらを加えて得られる硝
弗酸−過酸化水素混合水溶液を用いて検討を重
ねたところ、陽極酸化の前処理方法として実現
できるとの確信を得るに至つた。 尚硝弗酸−過酸化水素混合水溶液のチタン弗
化物に与える作用については、硝弗酸がチタ
ン弗化物等をバルク(水溶液)中に溶解する、
或は硝弗酸によつて上記溶解の前駆的状態が
形成される、過酸化水素とチタン弗化物等が
キレート化合物を形成し該キレート化合物とし
てバルク中に拡散することによつて上記溶解作
用が促進する、等が複雑に組合わせられている
ものと考えられるが、詳細は不明である。 (2) 過酸化水素、弗酸の濃度及びこれらの混合比
を厳密に規定した点について: 本発明者等は、過酸化水素、弗酸の濃度及び
これらの混合比を種々変化させた水溶液を調製
しこれを用いて酸洗及び陽極酸化を実施したと
ころ、第2表に示す結果が得られた。
に上記硝酸についての問題点をも同時に解決でき
る様な方法が望まれる。 本発明者等は上記要望のうち特に弗酸に関する
問題点を解決する為の方法を見出し別途特許出願
した。即ち硝弗酸水溶液を酸洗液ベースとして使
用しこれに過酸化水素水を加えることによつて硝
弗酸−過酸化水素混合水溶液を調製しこの作用殊
に過酸化水素の作用を有効に活用しようとするも
のである。 本発明は、過酸化水素のこうした作用を保持し
つつ上記硝酸に関する問題点についても解決課題
として挙げ、これを殊に酸洗液ベースの面から解
決しようとしたものであつて、着色斑の発生を阻
止すると共に該着色を均一化し、その上色調を審
美性に優れた褐色系のものとすることができ、し
かもNOxの発生を来たすことのない弁金属の陽
極酸化前処理方法を提供するところにその目的を
有するものである。 [問題点を解決する為の手段] 上記目的に適う弁金属の陽極酸化前処理方法と
は、弗酸:0.3〜5重量%、過酸化水素:0.7重量
%以上を含み、且つ4HF<H2O2+0.5[但しHFは
弗酸の重量%を、H2O2は過酸化水素の重量%を
夫々示すものとする]を満たす弗酸−過酸化水素
混合水溶液で弁金属を酸洗するところにその要旨
が存在するものである。また上記硝弗酸−過酸化
水素混合水溶液で酸洗するに先立つて、0.5重量
%以上の希弗酸水溶液で酸酸洗する過程を加えた
方法も上記陽極酸化前処理方法と同一の目的を達
成することができる。 [作用] 本発明者等は、上記チタン弗化物が斑及び斑の
鮮明化を招くことに着目し、該チタン弗化物を有
効に除去する手段について検討した。その結果、
過酸化水素のキレート形成作用を活用すれば良い
のではないかとの着想を得るに至り、更に鋭意研
究を重ねて本発明を完成するに至つた。 即ち本発明は、(1)上記過酸化水素と弗酸及び硝
酸との混合水溶液を用いて酸洗した点、(2)過酸化
水素、弗酸、硝酸の濃度を厳密に規定した点に最
大の特徴を有するものである。以下上記(1)、(2)に
ついて数値限定根拠を踏まえつつ夫々説明する。 (1) 硝弗酸−過酸化水素混合水溶液を用いて酸洗
した点について: 本発明者等は、過酸化水素のキレート化作用
を陽極酸化の前処理方法として実現するに当た
つては、前提的条件として酸洗液が必要である
ことに鑑み、該酸洗液に含まれる酸として弗酸
及び硝酸を選定し、これらを加えて得られる硝
弗酸−過酸化水素混合水溶液を用いて検討を重
ねたところ、陽極酸化の前処理方法として実現
できるとの確信を得るに至つた。 尚硝弗酸−過酸化水素混合水溶液のチタン弗
化物に与える作用については、硝弗酸がチタ
ン弗化物等をバルク(水溶液)中に溶解する、
或は硝弗酸によつて上記溶解の前駆的状態が
形成される、過酸化水素とチタン弗化物等が
キレート化合物を形成し該キレート化合物とし
てバルク中に拡散することによつて上記溶解作
用が促進する、等が複雑に組合わせられている
ものと考えられるが、詳細は不明である。 (2) 過酸化水素、弗酸の濃度及びこれらの混合比
を厳密に規定した点について: 本発明者等は、過酸化水素、弗酸の濃度及び
これらの混合比を種々変化させた水溶液を調製
しこれを用いて酸洗及び陽極酸化を実施したと
ころ、第2表に示す結果が得られた。
【表】
これらの結果から下記(A)〜(C)に示すことが明ら
かとなつた。 (A) 弗酸;0.3〜5重量%(以下単に%という) スマツト等を除去したり酸洗速度を維持する
為には、弗酸の濃度を0.3%以上にすることが
必要であり、一方5%以上では新たにスマツト
が発生し着色斑が形成された。また5%以上で
は反応が激しすぎ溶液温度の制御が困難である
等安全上の問題があつた。 (B) 過酸化水素;0.7%以上 前述の如きキレート化作用を発揮し、これを
バルク中に拡散させる為には0.7%以上の濃度
であることが必要であつた。尚過酸化水素は輸
送上の技術的困難性を伴なうので、35%以下と
することが好ましいがこれに限定されるもので
はない。 (C) 4HF<H2O2+0.5を満足すること。 上記式を満足しない場合には、キレート化反応
速度が金属の溶解速度に追従できず、新たな着色
斑が発生する。 尚酸洗温度については上記過酸化水素の分解及
び安全性を考慮すると80℃以下とすることが好ま
しく、また過酸化水素のキレート化速度等に鑑み
ると50〜70℃とすることがより好ましい。更に酸
洗時間についてはスマツト除去時間等から判断す
ると10秒以上とすること、特に15〜180秒とする
ことが一層推奨される。 ところで上記硝弗酸−過酸化水素混合水溶液で
酸洗するに先立つて、0.5%以上の希弗酸々洗液
で酸洗しておいてやると、本発明の上記目的を達
成できるのは勿論のこと、チタン金属表面傷の除
去を完壁に行なうことができる(下記第2図参
照)。
かとなつた。 (A) 弗酸;0.3〜5重量%(以下単に%という) スマツト等を除去したり酸洗速度を維持する
為には、弗酸の濃度を0.3%以上にすることが
必要であり、一方5%以上では新たにスマツト
が発生し着色斑が形成された。また5%以上で
は反応が激しすぎ溶液温度の制御が困難である
等安全上の問題があつた。 (B) 過酸化水素;0.7%以上 前述の如きキレート化作用を発揮し、これを
バルク中に拡散させる為には0.7%以上の濃度
であることが必要であつた。尚過酸化水素は輸
送上の技術的困難性を伴なうので、35%以下と
することが好ましいがこれに限定されるもので
はない。 (C) 4HF<H2O2+0.5を満足すること。 上記式を満足しない場合には、キレート化反応
速度が金属の溶解速度に追従できず、新たな着色
斑が発生する。 尚酸洗温度については上記過酸化水素の分解及
び安全性を考慮すると80℃以下とすることが好ま
しく、また過酸化水素のキレート化速度等に鑑み
ると50〜70℃とすることがより好ましい。更に酸
洗時間についてはスマツト除去時間等から判断す
ると10秒以上とすること、特に15〜180秒とする
ことが一層推奨される。 ところで上記硝弗酸−過酸化水素混合水溶液で
酸洗するに先立つて、0.5%以上の希弗酸々洗液
で酸洗しておいてやると、本発明の上記目的を達
成できるのは勿論のこと、チタン金属表面傷の除
去を完壁に行なうことができる(下記第2図参
照)。
【表】
ここに0.5%以上と規定したのは、第2表から
示唆される様に酸洗速度を確保する為であるが、
10%を超えると酸洗に伴なう発熱反応によつて液
温の上昇を招くこと及びHFミストが発生するこ
と等の点から10%以下とすることが推奨される。 尚酸洗浴温度は90℃以下が好ましく、より好ま
しくは50〜70℃である。また酸洗時間については
傷の除去及び梨地模様付加を考慮して0.5分以上
とすること、一般的には1〜3分とすることがよ
り望ましい。 以上チタンを代表例に挙げて説明してきたが、
他の弁金属例えばタンタルやジルコニウム等につ
いても本質的にはチタンと同様であることが確認
されている。 尚本発明は、陽極酸化法及びその条件を特に指
定する性質のものではないが、着色性及び経済性
の点に鑑みると5〜180Vの印加電圧を採用する
ことが推奨される。更に本発明は、上記陽極酸化
のみならず他の化成処理や大気酸化処理等にも応
用することができる。 以下実施例及び比較例を挙げて説明する。 [実施例] 実施例 1 チタン板をアルカリ系脱脂剤含有水溶液(温度
70℃)中に10分間浸漬した後水で洗浄する。そし
て50℃の5%弗酸水溶液中で3分間酸洗した後、
さらに50℃の1%弗酸・7%過酸化水素混合水溶
液中に2分間浸漬し、表面を洗浄化する。 次いでチタン板表面から弗酸などを完全に除去
した後、1%燐酸水溶液中でチタン板を対極とし
て110Vの電圧を印加し2分間保持したところ、
チタン板表面は均一に桃色に着色された。 実施例 2 アルカリ系脱脂剤によりチタン板表面を脱脂し
た後流水中で洗浄する。そして50℃の1%弗酸・
7%過酸化水素混合水溶液中に2分間浸漬し表面
を洗浄化する。 次いでチタン板表面を流水中で洗浄した後、1
%燐酸3ナトリウム水溶液中でチタン板を対極と
して25Vの電圧を印加したところチタン板表面は
均一に青色に変化した。 比較例 アルカリ系脱脂剤により脱脂したチタン板を流
水中で洗浄する。そして50℃の5%弗酸中で2分
間酸洗した。さらに50℃の2.5%弗酸・7%過酸
化水素混合水溶液中に2分間浸漬し表面を清浄化
する。 次いで流水中で洗浄したチタン板を1%燐酸溶
液中でチタン板を対極として110Vの電圧を印加
したところ直ちに桃色に着色されたが下辺より無
色の着色斑が発生した。 [発明の効果] 本発明は上述の如く構成されているので、以下
の様な効果が発揮される。 (1) 着色斑の発生を阻止することができる上に該
着色を均一化し、しかも色調を審美性に優れた
褐色系のものとすることができた。 (2) Noxの発生を阻止することができ、従つて
脱硝設備等を必要としない。
示唆される様に酸洗速度を確保する為であるが、
10%を超えると酸洗に伴なう発熱反応によつて液
温の上昇を招くこと及びHFミストが発生するこ
と等の点から10%以下とすることが推奨される。 尚酸洗浴温度は90℃以下が好ましく、より好ま
しくは50〜70℃である。また酸洗時間については
傷の除去及び梨地模様付加を考慮して0.5分以上
とすること、一般的には1〜3分とすることがよ
り望ましい。 以上チタンを代表例に挙げて説明してきたが、
他の弁金属例えばタンタルやジルコニウム等につ
いても本質的にはチタンと同様であることが確認
されている。 尚本発明は、陽極酸化法及びその条件を特に指
定する性質のものではないが、着色性及び経済性
の点に鑑みると5〜180Vの印加電圧を採用する
ことが推奨される。更に本発明は、上記陽極酸化
のみならず他の化成処理や大気酸化処理等にも応
用することができる。 以下実施例及び比較例を挙げて説明する。 [実施例] 実施例 1 チタン板をアルカリ系脱脂剤含有水溶液(温度
70℃)中に10分間浸漬した後水で洗浄する。そし
て50℃の5%弗酸水溶液中で3分間酸洗した後、
さらに50℃の1%弗酸・7%過酸化水素混合水溶
液中に2分間浸漬し、表面を洗浄化する。 次いでチタン板表面から弗酸などを完全に除去
した後、1%燐酸水溶液中でチタン板を対極とし
て110Vの電圧を印加し2分間保持したところ、
チタン板表面は均一に桃色に着色された。 実施例 2 アルカリ系脱脂剤によりチタン板表面を脱脂し
た後流水中で洗浄する。そして50℃の1%弗酸・
7%過酸化水素混合水溶液中に2分間浸漬し表面
を洗浄化する。 次いでチタン板表面を流水中で洗浄した後、1
%燐酸3ナトリウム水溶液中でチタン板を対極と
して25Vの電圧を印加したところチタン板表面は
均一に青色に変化した。 比較例 アルカリ系脱脂剤により脱脂したチタン板を流
水中で洗浄する。そして50℃の5%弗酸中で2分
間酸洗した。さらに50℃の2.5%弗酸・7%過酸
化水素混合水溶液中に2分間浸漬し表面を清浄化
する。 次いで流水中で洗浄したチタン板を1%燐酸溶
液中でチタン板を対極として110Vの電圧を印加
したところ直ちに桃色に着色されたが下辺より無
色の着色斑が発生した。 [発明の効果] 本発明は上述の如く構成されているので、以下
の様な効果が発揮される。 (1) 着色斑の発生を阻止することができる上に該
着色を均一化し、しかも色調を審美性に優れた
褐色系のものとすることができた。 (2) Noxの発生を阻止することができ、従つて
脱硝設備等を必要としない。
第1図は弗酸−過酸化水素混合水溶液及び硝弗
酸−過酸化水素混合水溶液における酸洗時間と酸
洗減量の関係、並びにこれらの水溶液を用いて酸
洗を行なつた際の斑の有無を示すグラフである。
酸−過酸化水素混合水溶液における酸洗時間と酸
洗減量の関係、並びにこれらの水溶液を用いて酸
洗を行なつた際の斑の有無を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 弗酸:0.3〜5重量%、過酸化水素:0.7重量
%以上を含み、且つ4HF<H2O2+0.5[但しHFは
弗酸の重量%を、H2O2は過酸化水素の重量%を
夫々示すものとする]を満たす弗酸−過酸化水素
混合水溶液で弁金属を酸洗することを特徴とする
弁金属の陽極酸化前処理方法。 2 弁金属を、0.5重量%以上の希弗酸水溶液で
酸洗し、次いで弗酸:0.3〜5重量%、過酸化水
素:0.7重量%以上を含み且つ4HF>H2O2+0.5
[但しHFは弗酸の重量%を、H2O2は過酸化水素
の重量%を夫々示すものとする]を満たす弗酸−
過酸化水素混合水溶液で弁金属を酸洗することを
特徴とする弁金属の陽極酸化前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24982985A JPS62109998A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 弁金属の陽極酸化前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24982985A JPS62109998A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 弁金属の陽極酸化前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62109998A JPS62109998A (ja) | 1987-05-21 |
JPS6365753B2 true JPS6365753B2 (ja) | 1988-12-16 |
Family
ID=17198805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24982985A Granted JPS62109998A (ja) | 1985-11-07 | 1985-11-07 | 弁金属の陽極酸化前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62109998A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH026579A (ja) * | 1988-06-27 | 1990-01-10 | Bridgestone Corp | 防蝕構造 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS644491A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-09 | Kobe Steel Ltd | Pretreatment of anodization of valve metal |
US5338367A (en) * | 1989-07-26 | 1994-08-16 | Ugine, Aciers De Chatillon Et Gueugnon | Pickling process in an acid bath of metallic products containing titanium or at least one chemical element of the titanium family |
FR2650303B1 (fr) * | 1989-07-26 | 1993-12-10 | Ugine Aciers Chatillon Gueugnon | Procede de decapage en bain acide de produits metalliques contenant du titane ou au moins un element chimique de la famille du titane |
-
1985
- 1985-11-07 JP JP24982985A patent/JPS62109998A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH026579A (ja) * | 1988-06-27 | 1990-01-10 | Bridgestone Corp | 防蝕構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62109998A (ja) | 1987-05-21 |
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