JPS636388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は家屋等の窓開口部に装着される左右勝
手兼用外付け全開サツシに関するもので、その目
的は前記窓開口部に対し障子収納部を容易に左右
勝手に兼用しうる外付け全開サツシを提供するこ
とである。

次に、本考案の一実施例を図面にしたがつて説
明すると、図中、外付け全開サツシＳは建物の柱
P₁とP₂の間に窓開口部Ｗおよび柱P₂とP₃の間の
側壁Ｈの屋外側に装着され、その窓開口部Ｗの前
面は障子摺動部１となり、同部１の屋外側は雨戸
摺動部２となり、また側壁Ｈの屋外側は障子摺動
部１に連通した障子収納部３となり、さらに同部
３の屋外側は雨戸摺動部２に連通した雨戸収納部
４となる。

そして、上記した障子摺動部１と障子収納部３
の屋根部分として連通される上枠６は窓開口部Ｗ
の鴨居７および前記側壁Ｈの上部長押８に沿つて
延設されている。また、同上枠６の基端６Ａには
同上枠６の長手方向に沿つて嵌着部６Ｂが凹設さ
れ、同嵌着部６Ｂには窓開口部Ｗの相当長さを有
する係止片６Ｃが摺動可能に嵌着されて窓開口部
Ｗ側で鴨居７にビス着されている。

同じく障子摺動部１と障子収納部３の底板部分
として連通される下枠９は窓開口部Ｗの敷居１０
および前記側壁Ｈの下部材１１に沿つて延設され
ている。また、同下枠９の基端９Ａの上端から後
記係止片２０が屋内側に突設され敷居１０および
側壁Ｈ側の下部材１１にビス２２着されている。

１３は方立であつて、障子摺動部１と障子収納
部３の境界位置にて上枠６と下枠９の間に縦設さ
れ、本例では断面において左右対称に形成されて
いる。なお、障子摺動部１の図示右端には障子５
と網戸２５の戸当壁となる補強枠２４が縦設され
ている。

１４は雨戸摺動部２の上枠であつて、障子摺動
部１の上枠６の屋外側に端縁に形成した嵌着部６
Ｄに摺動可能に嵌着された係止片１４Ａにて障子
摺動部１の屋外側に装着され雨戸摺動部２の屋根
部を形成している。

１５は雨戸摺動部２の下枠であつて、障子摺動
部１の下枠９の屋外側端縁に形成した嵌着部９Ｄ
に摺動可能に嵌着された係止片１５Ａにて障子摺
動部１の屋外側に装着され雨戸摺動部２の底板部
を形成する。

１２は摺動部縦枠であつて、障子摺動部１と雨
戸摺動部２の図示右端縁に縦設され雨戸２３の戸
当り壁を形成しており、同摺動部縦枠１２は本例
では上下反転によつて左右勝手兼用となつてい
る。

１６は雨戸収納部４の上枠であつて、障子収納
部３の上枠６の屋外側端縁に形成された嵌着部６
Ｄに、摺動可能に嵌合された係止片１６Ａにて障
子収納部３の屋外側に装着され、前記雨戸摺動部
２の上枠１４と突合せ状に連結されている。

１７は雨戸収納部４の下枠であつて、障子収納
部３の下枠９の屋外側端縁に形成された嵌着部９
Ｄに摺動可能に嵌着された係止片１７Ａにて障子
収納部３の屋外側に装着され、前記雨戸摺動部２
の下枠１５と突合せ状に連結されている。

収納部縦枠１８は障子収納部３と、雨戸収納部
４の図示左端に垂設され障子５と雨戸２３と戸当
壁を形成し、本例では同収納部縦枠１８は上下反
転により左右勝手兼用になつている。

戸尻妻板１９は雨戸収納部４の図示右側の戸当
壁を形成し、前記雨戸収納部４の上枠１６、下枠
１７の端面に垂設され、本例では上下反転により
左右勝手兼用になつている。

次に第４図イにしたがつて前記下枠９を詳述す
ると、この下枠９の敷居１０に対する上掛止部と
なる係止片２０は図示右勝手の場合には柱P₂の
ための凹部ａと柱P₃のための凹部ａと間柱M₁の
ための凹部ａが設けられる一方、左勝手用の凹部
として前記凹部ａ，ａ，ａとほぼ対称位置に凹部
ｂ，ｂ，ｂが設けられ、中央部に長尺の主係止片
２０Ａと、その左右に短尺の副係止片２０Ｂが左
右対称に形成されている。

断面略コ字型のカバー状に形成された補装片２
１は当該窓開口部Ｗの開口に該当する前記係止片
２０の上面に対し覆蓋しかつビス２２着されてい
て、同係止片２０の補強と装飾を兼務している。

次に、上記のように構成された本実施例の作用
と効果について説明すると、本例外付け全開サツ
シＳは窓開口部Ｗの前面に設けた障子摺動部１と
同じく窓開口部Ｗの一側の屋外側に設けた障子収
納部３とを一連状に連続する下枠９において、同
下枠９には柱P₁，P₂，P₃、間柱M₁，M₂を避ける
ように左右対称に形成された係止片２０を設け、
同係止片２０には前記障子摺動部１の左右勝手に
対処するため開口部の開口幅にほぼ対応するカバ
ー状の補装片２１を装着して構成されたものであ
る。

したがつて、障子摺動部１と障子収納部３は一
連状に連続された上枠６と下枠９により屋根部分
と底板部分が構成されかつ左右勝手に対応可能と
なつており、また雨戸摺動部２の上枠１４、下枠
１５と雨戸収納部４の上枠１６下枠１７について
も、障子摺動部１と障子収納部３に対応してそれ
ぞれ左右勝手に対応可能であり、摺動部縦枠１
２、収納部縦枠１６と戸尻妻板１９は上下反転し
て左右勝手に対応可能であり、方立１３も断面に
おいて左右対称となつているので、サツシ全体と
して共通の部材で左右勝手に対応できる。そし
て、第４図イに示すように障子収納部３が窓開口
部Ｗの図示左側に配置れている場合は下枠９の係
止片２０の凹部ａ，ａ，ａは側壁Ｈ側で柱P₂，
P₃と間柱M₁を避けて下枠９が窓開口部Ｗに係止
され、また第４図ロに示すように障子収納部３が
窓開口部Ｗの図示右側に配置される場合には、係
止片２０の凹部ｂ，ｂ，ｂは側壁H′側で柱P₁，
P₄と間柱M₂を避けて下枠９が窓開口部Ｗに支障
なく係止され、窓開口部Ｗに対する障子収納部３
の左右勝手に対して予め凹部ａ，ｂを設けて主係
止片２０Ａと副係止片２０Ｂを形成しておけば共
通の下枠９で兼用でき、サツシ全体の左右勝手に
対して極めて容易に対処することができるので施
工現場での特別な加工を必要としない。さらに、
下枠９の係止片２０上の窓開口部Ｗ側には補装体
２１が装着されているので、左勝手、右勝手に拘
わらず係止片２０の補強および装飾が可能であ
る。

なお、本例に例示した各枠材はアルミニウム等
の軽合金を押出成型した型材により全て形成され
ている。

さて、本考案の外付け全開サツシは窓開口部に
設けた障子摺動部と該障子摺動部に連続して前記
窓開口部の左右いずれか一方のみに障子収納部を
連通形成可能とする下枠において、同下枠には柱
若しくは間柱を避けるように形成された係止片を
左右対称に設け、前記障子収納部の左右勝手に応
じて窓開口部に対応する位置にカバー状の補装片
を装着したことを特徴とするものである。

したがつて、窓開口部の態様によりその左右何
れの側にでも収納部を極めて容易に形成すること
ができしかも余分の部材や加工を必要としないの
で外付け全開サツシとして極めて優れた考案であ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は水平断
面図、第２図は第１図の−線縦断面図、第３
図は第１図の−線縦断面図、第４図イ，ロは
左右勝手の態様を示す略体平面図である。 １……障子摺動部、２……雨戸摺動部、３……
障子収納部、４……雨戸収納部、６，１４，１６
……上枠、９，１５，１７……下枠、２０……係
止片、２１……補装片、Ｓ……外付け全開サツ
シ、Ｗ……窓開口部、Ｈ……壁体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓開口部に設けた障子摺動部と該障子摺動部に
   連続して前記窓開口部の左右いずれか一方のみに
   障子収納部を連通形成可能とする下枠において、
   同下枠には柱若しくは間柱を避けるように形成さ
   れた係止片を左右対称に設け、前記障子収納部の
   左右勝手に応じて窓開口部に対応する位置にカバ
   ー状の補装片を装着したことを特徴とする左右勝
   手兼用外付け全開サツシ。