JPS6363415B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、自動車室内のフロアに敷設される
フロアカーペツトまたはフロアマツトに取付けら
れる自動車用コンソールボツクスの構造に関する
ものである。

従来、自動車コンソールボツクスとしては、例
えば第１図及び第２図に示すように、車室内のフ
ロアパネル１及びフロアパネル１の中央部に形成
されたフロアトンネル３上にフエルト等の遮音材
５を介して第６図に示す如く基部１９にパイル２
１を打ち込んだ表皮の裏面に熱可塑性樹脂２３が
固着されたフロアカーペツト７が敷設され、前記
フロアトンネル３上において切欠されたフロアカ
ーペツト７の部位に、硬質合成樹脂材等で一体成
形されたコンソールボツクス本体９を載置すると
ともに、コンソールボツクス本体９の底面に成形
されたボス部１１とフロアパネル１とをビス１３
を介して直接固定されていた。なお図中１５は座
席シート、１７はインストルメントパネルであ
る。（実公昭55−35236参照） ところで、このような従来の自動車用コンソー
ルボツクスにあつては、コンソールボツクス本体
９がボス部１１のフロアカーペツト７上に設置さ
れ、しかも硬質合成樹脂材の外表面が直接露出す
る構造で、単にフロアパネル１にビス止めされる
構造となつていたため、コンソールボツクス本体
９の外壁面が硬くて感触が極めて悪く、また車室
内のフロアカーペツト７の軟かい雰囲気に対して
硬い感じを与えソフトで高級的な車室内にそわな
い。更に、コンソールボツクス本体９は、硬質な
合成樹脂材で成形してあることから、乗員が足等
を当てた場合や、車両の衝突時に破損したり割れ
散つた場合には極めて危険であり、また支持性が
悪いためコンソールボツクス本体９がグラついた
り、フロアカーペツト７との間に隙間が生じて外
見を損うという問題があつた。

この発明は、かかる従来の問題点に着目して案
出されたもので、その目的とするところは車室内
のコンソールボツクス本体に高級でかつソフトな
感じを与えるとともに、安全でしかも安定した設
置状態が得られるようにした自動車用コンソール
ボツクスの構造を提供するものである。

この発明は上記目的を達成するため、フロアパ
ネルに取付けられる自動車用コンソールボツクス
において、フロアパネルに敷設されるフロアカー
ペツトのフロアトンネル上の予め決められたコン
ソールボツクス配置部にフロアカーペツト本体と
一体にプレス成形にてフロアトンネルの側面に沿
つて上方に突出し縦壁と上壁とよりなる立体状に
形成された膨出部を配設し、該膨出部の上壁を切
欠して開口空間部を形成し、該開口空間部に垂直
断面Ｕ字状の収納箱を埋設し、該収納箱の上端縁
に前記フロアカーペツトの膨出させた切欠部を係
止させる一方、収納箱の底壁を前記フロアパネル
に固定したことを要旨とするものである。

以下、この発明の実施例を第３図〜第１０図に
基づいて説明する。

なお、以下の説明で従来例と同一構成要素は同
一符号を附して説明は省略する。

第３図〜第６図はこの発明の第１実施例を示
し、１は車室内のフロアパネル、３はフロアトン
ネル、７はフロアカーペツトである。

前記フロアカーペツト７は、第３図に示すよう
に、フロアパネル１の敷設されるフロアカーペツ
ト７のフロアトンネル３上の予め決められたコン
ソールボツクス９配置部にフロアカーペツト７本
体と一体にプレス成形にてフロアトンネル３の側
面に沿つて上方に突出した縦壁７ａと上壁７ｂと
により構成される膨出部７１が形成され、この膨
出部７１の上壁７ｂを切欠して後述するコンソー
ルボツクス本体９の収納箱２５を埋設するための
開口空間部２７が形成されている。

前記フロアカーペツト７の水平方向に突設した
上壁７ｂの開口周縁部には、第４図に示すように
該開口部を補強する補強部材２９がカシメてあ
り、この補強部材２９には適宜の間隔で取付けね
じ３１用のバーリング加工が施され、収納箱２５
の上端フランジ部２５ａと取付けねじ３１により
締め付け固定されている。

次に前記開口空間部２７に埋設する収納箱２５
は、合成樹脂材により断面Ｕ字状に一体成形さ
れ、この収納箱２５の底壁中央の一部には、第５
図に示すように外方に向つてエンボス３３と、こ
れと連続してボス部３５とが夫々形成され、この
エンボス３３とボス部３５とに挿通したビス３７
を介してフロアトンネル３のパネル面に固定され
ている。

なお、図中３９はフロアカーペツト７の膨出部
７１と収納箱２５の外壁との間に形成される空間
部であつて、収納箱２５内に小物等を入れている
状態で収納箱２５の側壁に当つた場合、その衝撃
力が直接膨出部７１に伝わらないようにするため
の緩衝部である。

次に、第７図はフロアカーペツト７の上壁７ｂ
と収納箱２５の上端フランジ部２５ａとの固定手
段における他の実施例を示し、この実施例は、フ
ロアカーペツト７の縦壁７ａの上端に段付部４１
を形成して上向きのフランジ部４３を突設し、該
フランジ部４３に開口部を補強する補強部材４５
をカシメて、適宜の間隔で取付けねじ３１用のバ
ーリング加工を施したものである。また収納箱２
５の上端縁には、前記補強部材４５を被い、かつ
段付部４１と係合する係合フランジ４７が一体成
形されており、前記フロアカーペツト７のフラン
ジ部４３及び補強部材４５のバーリング加工部に
取付けねじ３１により締め付け固定するものであ
る。

また第８図は、第７図と同様な他の実施例を示
すもので、この実施例は収納箱２５の上端面４９
における適宜の位置に、ねじ用ボス５１を一体的
に形成し、フロアカーペツト７の上壁７ｂをフイ
ニツシヤ５３で挟持した状態で取付けねじ３１に
より締め付け固定したものである。

次に第９図はフロアカーペツト７の他の構成例
を示し、ポリプロピレン製のライナ５５ａ，５５
ｂと、エンボスされた中心により構成されたプラ
スチツク製ダンボール５７にカーペツト５９が溶
着されて構成されたものである。

また、第１０図は第９図と同様にフロアカーペ
ツト７の他の構成例を示すもので、ポリプロピレ
ン製のネツト６１がカーペツト６３の裏面側に溶
着されたものである。

尚、２４は従来と同様のフエルト等の遮音材を
示す。

この発明は、上記のようにコンソールボツクス
本体の外周面を、フロアカーペツトにより一体に
被うようにしたため、コンソールボツクス本体を
構成する樹脂材が表面に露出せず、従つて車室内
を高級かつソフトな感じにすることができ、また
硬い物が直接露出していないことから安全で、し
かも見た目にも良く、更に収納箱とカーペツトと
が固定されているのでグラツキがなく安定した設
置状態を得ることができる効果がある。

また他の実施例の場合には、組付け作業性や、
コストダウンを図ることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンソールボツクスの取付け状
態を示す斜視図、第２図は第１図のＸ―Ｘ線に沿
う断面図、第３図はこの発明の第２図と同様な
図、第４図は第３図のＡ部における拡大断面図、
第５図は拡大断面図、第６図はフロアカーペツト
の断面図、第７図、第８図は、第３図のＡ部にお
ける他の実施例の拡大断面図、第９図、第１０図
はフロアカーペツトの他の実施例を示す説明図で
ある。 （図面に表わされた主要な符号の説明） １…
フロアパネル、３…トンネル部（フロアトンネ
ル）、７…フロアカーペツト、９…コンソールボ
ツクス、２４…遮音材、２５…収納箱、２７…開
口空間部、７１…フロアカーペツトの膨出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フロアパネルに取付けられる自動車用コンソ
   ールボツクスにおいて、フロアパネルに敷設され
   るフロアカーペツトのフロアトンネル上の予め決
   められたコンソールボツクス配置部にフロアカー
   ペツト本体と一体にプレス成形にてフロアトンネ
   ルの側面に沿つて上方に突出し縦壁と上壁とより
   なる立体状に形成された膨出部を配設し、該膨出
   部の上壁を切欠して開口空間部を形成し、該開口
   空間部に垂直断面Ｕ字状の収納箱を埋設し、該収
   納箱の上端縁に前記フロアカーペツトの膨出させ
   た切欠部を係止させる一方、収納箱の底壁を前記
   フロアパネルに固定したことを特徴とする自動車
   用コンソールボツクスの構造。