JPS6363322B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 金属加工作業においては、製造および労働費を
最少にするためにできるだけ急速に材料を削り取
ることが望ましい。このため、切削インサートは
材料を急速に削り取るのに要求される高いスピー
ド、送り速度および切込み深さにおいて発生され
る苛重および熱に耐えうるように設計されなけれ
ばならない。

これらのインサートは発生されるチツプの形状
をコントロールすることによつて金属加工作業に
要求される動力を最少にするところの形状を持つ
こともまた望ましい。さらに、すべての作業が同
一のスピード、切込み深さまたは送り速度を要求
するわけではないから、インサートのチツプコン
トロール形状はこれらのパラメータのできるだけ
広い範囲にわたつてチツプをコントロールする能
力を持つべきである。

これらの問題を解決しようとした従来のインサ
ート設計の例は米国特許第4087193号および1980
年８月28日出願された米国特許出願第181965号に
開示されている。上記特許は平坦な切刃ランドと
この切刃ランドの下方に配置された平坦な中間ラ
ンドとを有する割出し形インサートを開示してい
る。二次壁が中間ランドから切刃を含む平行な平
坦床まで降下している。この特許によると、中間
ランドと二次ランドとの接合部で形成された端縁
がこの端縁上をすべり通るチツプを破砕する作用
をする。

上記特許出願は平坦な切刃ランドと、インサー
トの中心に向つて延在するにしたがつて下方に傾
斜する床で終わる降下壁とを有する割出し形イン
サートを開示している。

本発明に従つて、切削パラメータの広範囲にわ
たつてチツプをコントロールして動力消費量を低
減するように設計されたチツプコントロール形状
を有する強力切削インサートが提供される。

本発明に係るインサートは切刃ランド区域およ
び切刃の後方かつ下方に配置された中間ランド区
域からなる。さらに、中間ランドの後方かつ下方
には、インサートの中心に向つて延在するにした
がつて下方に傾斜するところの床が配置されてい
る。

好適には、インサートは割出し形でありかつ超
硬合金のような硬質の耐摩耗性材料から構成され
る。最も好適には、インサートは耐火性酸化物、
窒化物および／または炭化物材料で被覆される。

傾斜床がインサートのコーナ角の二等分線を含
む平面を中心として対称形であることもまた好適
である。このようにして、中間ランドの内端縁が
チツプブレーカーして効果的でなくなるところの
高い送り速度において、傾斜床は円錐形チツプを
形成して動力消費量を低減する役目をすることが
できる。

したがつて、本発明の一目的は、切削パラメー
タの広範囲にわたつてチツプをコントロールして
動力消費量を低減するように設計された弾力切削
インサートを提供することである。

本発明のこの目的および他の目的は発明の以下
の詳細な説明と共に図面を参照することによつて
さらに明瞭になるであろう。

図面を参照すると、第１図に見られるように、
本発明に係る割出しインサート１が示されてい
る。このインサートは周壁３を有し、周壁と頂面
５との接合部において頂面と共に切刃７を形成す
るところの多角形ボデイからなる。

切刃７は切刃から内方に延在する切刃ランド９
に接合されている。切刃ランド９の内端縁には降
下壁１１があり、この降下壁は二次ランド１３ま
で内方かつ下方に降下している。二次ランド１３
もまた内方に延在して二次壁１５に接合してい
る。二次壁１５はその内端縁において傾斜床１７
に接合している。傾斜床１７はコーナ角の二等分
線を中心として対称形である。二等分線の１つは
第１図に線Ｂ―Ｂで示されている。

第１図に示されているように、この傾斜床１７
は平担床１９に接合し、この平坦床は最も好適に
は切刃ランド９で形成された平面に平行である。
インサートの中心には、ロツクピンまたはねじを
受入れるためのインサート開口２１が設けられて
いる。

第２図を参照すると、線Ｂ―Ｂに沿つて取ら 第２図を参照すると、線Ｂ―Ｂに沿つて取られ
たインサートの断面が示されており、線Ｂ―Ｂは
前述したようにインサートのコーナ角の１つの二
等分線であり、図示のように、降下壁１１は刃７
で画定された平面とある角を形成している。この
角Ａは最も好適には12〜20度である。降下壁１１
は155〜170度の角Ｂで二次ランド１３に接合して
いる。

第２図にまた見られるように、傾斜床１７は切
刃平面に平行な平面とある角を形成している。こ
の角Ｄは１〜10度の範囲内にあるべきでありかつ
図示のように、傾斜床１７はコーナ区域において
二次ランド１３に最も接近している。その距離は
第２図に符号Ｘで示されている。

次に第３図を参照すると、コーナの中間におけ
るインサートの断面が示されており、図示のよう
に、傾斜床１７がコーナ区域から延在するにした
がつて、それは平坦床１９に接合するまでインサ
ートの辺に平行に下方に傾斜している。コーナ区
域から平担床１９までの傾斜床１９までの傾斜床
１７の高さの最大変化Ｈは５〜15ミル（0.127〜
0.381mm）の範囲内にあるべきである。

二次ランド１３と二次降下壁１５とによつて形
成された角Ｃと関連する傾斜床１７の設計は非常
に高い送り速度における円錐形チツプの形成を助
長して、チツプが壁１５に沿つてすべり落ちて傾
斜床１７に接触するところの高い送り速度におけ
る金属加工に要求される動力消費量を最少にす
る。

角Ｃは最適結果を生ずるには140〜160度の範囲
内にあるべきものと信じられる。距離Ｘは好適に
は15〜30ミル（0.381〜0.762mm）であるべきであ
る。

第１〜３図に示された実施態様は特許請求の範
囲に包含される多くの可能な実施態様を例示した
ものにすぎない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る切削インサートの一実施
態様の斜視図である。第２図はノーズ角二等分線
に沿つた断面を示す第１図の矢位―に沿つて
取られた図である。第３図はコーナの中間のイン
サートの断面を示す第１図の矢印―に沿つて
取られた図である。 １…インサート、３…周壁、５…頂面、７…切
刃、９…ランド、１１…降下壁、１３…ランド、
１５…壁、１７…傾斜床、１９…平担床。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 周壁および頂面を有する硬質の耐摩耗性ボデ
   イと、前記周壁と前記頂面間の接合部で形成され
   た切刃とを有する切削インサートにして、前記頂
   面は、前記切刃から内方に延在するランド区域
   と、前記ランド区域から内方に延在するに従つて
   降下する降下壁と、前記降下壁の内方に配置さ
   れ、前記ランド区域とほぼ平行でかつ実質的に平
   坦な二次ランド区域と、前記二次ランド区域から
   内方に延在するにしたがつて降下する二次壁と、
   前記二次壁から内方に延在するに従つて内方に傾
   斜する床とを有し、前記傾斜床と前記二次壁との
   境界において前記傾斜床からの前記二次ランド区
   域の高さＸは、15―30ミル（0.381―0.762mm）で
   あり、前記二次ランド区域と前記二次壁とのなす
   角Ｃは、140―160度の範囲であり、前記傾斜床と
   前記切刃を含む平面と平行な平面とのなす角Ｄ
   は、１―10度の範囲となつている切削インサー
   ト。 ２ 特許請求の範囲の第１項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記ボデイが、平面図で視た時に
   多角形状を有しており、前記傾斜床が前記多角形
   状の最も近いコーナから前記多角形状の辺に平行
   に延在するに従つて下方に傾斜している切削イン
   サート。 ３ 特許請求の範囲の第１項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記傾斜床から内方に延在する平
   坦床をさらに含んでいる切削インサート。 ４ 特許請求の範囲の第１項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記傾斜床が前記ランド区域で画
   成された平面に対して斜に関係付けられている切
   削インサート。 ５ 特許請求の範囲の第１項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記頂面が多角形であり、前記切
   り刃と前記周壁が前記多角形の辺とコーナを画成
   してる切削インサート。 ６ 特許請求の範囲の第５項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記傾斜床の最外端より前記ラン
   ド区域の高さが前記コーナにおいて最小である切
   削インサート。 ７ 特許請求の範囲の第１項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記ランド区域が実質的に平坦で
   あり、かつ前記降下壁が前記ランド区域から12―
   20度の角度で下方に傾斜している切削インサー
   ト。 ８ 特許請求の範囲の第７項に記載の切削インサ
   ートにおいて、前記降下壁と前記二次ランド区域
   が155―170度の角度をなしている切削インサー
   ト。 ９ 特許請求の範囲の第１項、第７項または第８
   項に記載の切削インサートにおいて、前記傾斜床
   が最高点から最低点まで５から15ミル（0.127か
   ら0.0381mm）の垂直高さ変化を有する切削インサ
   ート。 １０ 特許請求の範囲の第１項記載の切削インサ
   ートにおいて、前記傾斜床が、前記最も近いコー
   ナで形成された角の二等分線を含む平面を中心と
   して対称形である切削インサート。