JPS6362823B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は冊子に設けられた磁気ストライプの必
要情報の記録・読取りを行なう冊子処理装置に関
する。

従来、この種の装置においては、冊子を複数組
の駆動ローラとこの駆動ローラに接触する方向に
常時付勢されたピンチローラとによつて挟持して
搬送するとともに、その搬送途中において、磁気
ヘツドにより冊子に設けられた磁気ストライプへ
の必要情報の記録あるいはその読取りを行なつて
いるのが一般的である。しかしながら、冊子によ
つては磁気ヘツドによる磁気ストライプへの記録
中あるいはその読取り中にピンチローラが冊子の
端部あるいはとじ目部に乗り上げたりあるいは外
れたりすることがあり、それが磁気ヘツドによる
記録・読取りに悪影響を与える。そのため、冊子
によつて駆動ローラおよびピンチローラの配置を
変更しなければならない。

本発明は上記事情にもとづいてなされたもの
で、その目的とするところは、磁気ヘツドによつ
て磁気ストライプへの記録あるいはその読取りを
行なうとき第１の冊子搬送体のみで冊子を搬送す
ることができ、以て第２の冊子搬送体が磁気ヘツ
ドによる記録・読取りに悪影響を与えることなく
かつ冊子によつて構成を変更することなく磁気ス
トライプへの記録あるいは読取りを良好に行なえ
るようにした冊子処理装置を提供することにあ
る。

以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。第１図は本発明に係る冊子処理装置と
しての通帳処理装置を示すもので、１は筐体であ
る。この筐体１の接客部２には磁気ストライプを
有する冊子としての通帳Ｐを開いた状態で受入れ
る受入口３が形成されている。また、筐体１内に
は上記受入口３から受入れられた通帳Ｐをそのと
じ目と直向する方向かつその面に沿う方向に搬送
する詳細を後述する搬送路４が形成されている。
この搬送路４の途中にはシヤツタ５、磁気ヘツド
６、印字ヘツド７、情報検知器８および第１と第
２の通帳検知器９，１０等が配置されている。

上記シヤツタ５は上記搬送路４の上記受入口３
近傍部位を上記第１と第２の通帳検知器９，１０
の出力にもとづいて開閉するもので、枢支軸１１
に回動自在に取付けられたアーム１２の一端に固
設されている。また、上記アーム１２には第１の
ソレノイド１３の第１の作動杆１４と第１の復帰
ばね１５とが連結されている。そして、上記シヤ
ツタ５が上記第１のソレノイド１３の励磁時上記
搬送路４を開放し、上記第１のソレノイド１３の
消磁時上記搬送路４を閉鎖するようになつてい
る。

上記磁気ヘツド６は上記搬送路４の搬送途中に
おいて、通帳Ｐの磁気ストライプへの必要情報を
記録あるいはその読取りを行なうものである。

上記印字ヘツド７は通帳Ｐに必要情報を印字す
るものであり、上記磁気ヘツド６より上記搬送路
４の搬送方向先方に設けられている。なお、１６
はプラテンである。

上記情報検知器８は印字された文字の濃度等の
印字状態、何行まで印字してあるか等の印字行お
よび何ページを印字するか等の印字ページ等をペ
ージマーク等によつて検出するもので、上記通帳
Ｐに照射光を照射する光源１７、通帳Ｐからの反
射光を集光するレンズ１８およびその集光された
反射光を受光する受光素子１９等を装備してい
る。また、この情報検知器８は第２図にも示すよ
うに上記磁気ヘツド６と上記印字ヘツド７との間
すなわち上記磁気ヘツド６の上記搬送路４の搬送
方向先方、かつその検出位置から後述する第１の
冊子搬送体２０までの距離すなわち上記磁気ヘツ
ド６の記録・読取り位置までの距離Ａが処理され
る通帳Ｐの端部から上記情報検知器８による被検
出位置までの距離よりすなわち通帳Ｐの両端から
通帳Ｐに記録された情報の両端までのそれぞれの
距離ＢまたはＣの短い方より短く設定されてい
る。

上記第１の通帳検知器９は上記搬送路４の上記
シヤツタ５より上記受入口３側における通帳Ｐの
有無を検出するものである。

上記第２の通帳検知器１０は上記搬送路４の上
記シヤツタ５と上記磁気ヘツド６との間における
通帳Ｐの有無を検出するものである。

上記搬送路４は上記磁気ヘツド６の近傍たとえ
ば上記磁気ヘツド６をとおり上記搬送路４の搬送
方向と直交する平面上に配置された第１の冊子搬
送体２０と、この第１の搬送体２０と搬送方向に
離間して配置された第２の冊子搬送体２１とから
主に構成されている。なお、３２…はガイド板で
ある。

上記第１の冊子搬送体２０は上記磁気ヘツド６
の上記搬送路４の幅方向に配設され開いた通帳Ｐ
の表紙側を支承する第１の駆動ローラ２２と、こ
の駆動ローラ２２に上記搬送路４を介して転接す
る第１のピンチローラ２３とから構成されてい
る。

上記第２の冊子搬送体２１は上記第１の駆動ロ
ーラ２２と搬送方向に離間して配設され開いた通
帳Ｐの表紙側を支承する複数の第２の駆動ローラ
２４…と、これら第２の駆動ローラ２４…にそれ
ぞれ対応して配設され第２のピンチローラ２５を
有する複数のピンチローラ接離機構３３…とから
構成されている。これらピンチローラ接離機構３
３…は同一構成であるので、１つのみ説明し、他
のものは同符号を付して説明を省略する。ピンチ
ローラ接離機構３３は第２のピンチローラ２５を
枢支軸２６に回動自在に枢支されたアーム２７の
一端に取付けている。また、アーム２７には上記
枢支軸２６と上記第２のピンチローラ２５との間
に一端が第２のソレノイド２８の第２の作動杆２
９に連結された付勢ばね３０の他端が、他端に第
２の復帰ばね３１がそれぞれ連結されている。そ
して、上記搬送路４内の通帳Ｐの磁気ストライプ
の記録あるいはその読取りと上記情報検知器８に
よる検出のいずれも行なわないときには上記第２
のソレノイド２８が励磁操作され上記第２のピン
チローラ２５が上記第２の駆動ローラ２４に転接
して上記通帳Ｐを搬送するようになつている。す
なわち、通帳Ｐの少なくとも磁気ストライプへの
記録あるいはその読取りを行なうときすなわち通
帳Ｐの磁気ストライプへの記録あるいはその読取
りや通帳Ｐの上記情報検知器８による検出を行な
うときには、上記第２のソレノイド２８が消磁操
作されて上記第２のピンチローラ２５が上記第２
の駆動ローラ２４から離間し、すなわち上記第２
のピンチローラ２５と第２の駆動ローラ２４とが
上記搬送路４の上記第１の駆動ローラ２２および
第１のピンチローラ２３の配置部位を除く部分を
拡開し、通帳Ｐから退避して、上記第１の駆動ロ
ーラ２２および第２の駆動ローラ２３のみで通帳
Ｐを搬送するようになつている。また、最も上記
受入口３側の上記第２の駆動ローラ２４および第
２のピンチローラ２５は上記受入口３と上記シヤ
ツタ５との間に配置されている。

しかして、通帳Ｐが開いた状態で受入口３から
受入れられると、このことが第１の通帳検知器９
によつて検出され、その出力にもとづいて第１と
第２の駆動ローラ２２，２４が回転するとともに
第２のピンチローラ２５…が第２の駆動ローラ２
４…に転接し、かつシヤツタ５が開放される。す
ると通帳Ｐは搬送路４に沿つて搬送され、第２の
通帳検知器１０に検出されると、シヤツタ５が閉
鎖される。ついで、通帳Ｐが通帳Ｐの磁気ストラ
イプへの記録あるいはその読取りまたは通帳Ｐの
情報検知器８による被検出情報の検出の開始位置
に搬送されてくると、第２図に示すように第２の
ピンチローラ２５…は第２の駆動ローラ２４…か
ら離間し、通帳Ｐは第１の駆動ローラ２２と第１
のピンチローラ２３とによつて搬送される。そし
て、搬送に伴つて磁気ヘツド６により磁気ストラ
イプへの記録あるいはその読取りが行なわれると
ともに情報検知器８によつて印字状態、印字行お
よび印字ページ等が検出される。通帳Ｐの磁気ス
トライプへの記録あるいはその読取りまたは通帳
Ｐの情報検知器８による被検出情報の検出のいず
れも終了すると、第２のピンチローラ２５…は第
２の駆動ローラ２４…に転接し、通帳Ｐを搬送す
る。したがつて、磁気ヘツド６により磁気ストラ
イプへの記録あるいはその読取りを行なうときに
第２のピンチローラ２５…が通帳Ｐの端部あるい
はとじ目部に乗り上げたり外れたりすることがな
く、かつ通帳Ｐの磁気ストライプの被記録・読取
り部位は第１の駆動ローラ２２と第１のピンチロ
ーラ２３によつて安定状態に支持されているの
で、通帳Ｐによつてローラの配置構成を変更する
ことなく磁気ストライプへの記録あるいはその読
取りを良好に行なうことができる。しかも、情報
検知器８はその検出位置から第１の冊子搬送体２
０までの距離すなわち磁気ヘツド６の記録・読取
り位置までの距離Ａが処理される通帳Ｐの端部か
ら情報検知器８による被検出位置までの距離より
すなわち通帳Ｐの両端から通帳Ｐに記録された情
報の両端までのそれぞれの距離ＢまたはＣの短い
方よりも短く設定されているから、第２のピンチ
ローラ２５…が通帳Ｐの端部あるいはとじ目部に
乗り上げたり外れたりすることなく通帳Ｐに記録
されている情報の検出を磁気ヘツド６の記録・読
取りと同時にかつ良好に行なうことができ、冊子
の処理時間を大幅に短縮することができる。

ついで、通帳Ｐは印字ヘツド７によつて必要情
報が印字されて利用者に返却される。

なお、本実施例では、第１の冊子搬送体２０を
第１の駆動ローラ２２と、これに搬送路４を介し
て転接する第１のピンチローラ２３としたが、本
発明はこれに限ることなく、第１の駆動ローラ２
２と、第１のピンチローラ２３を有し、これを第
１の駆動ローラ２２に必要に応じて接離させる接
離機構とから構成してもよく、このように構成す
ることにより上記実施例と同様の効果が得られる
ばかりか、冊子がジヤムつた場合に自動的に処理
することができる。

また、本実施例では、第１の冊子搬送体２０を
磁気ヘツド６をとおり搬送路４による通帳Ｐの搬
送方向と直交する平面上に配置したが、本発明は
これに限ることなく、磁気ヘツド６の近傍に配置
すればよいことは勿論である。

以上説明したように本発明によれば、搬送路を
構成すべく、磁気ヘツドの近傍に配置された第１
の冊子搬送体およびこの第１の冊子搬送体と搬送
方向に離間して配置され磁気ヘツドによつて磁気
ストライプへの記録あるいはその読取りを行なう
とき搬送路から退避する第２の冊子搬送体を設け
たから、磁気ヘツドによつて磁気ストライプへの
記録あるいはその読取りを行なうとき第１の冊子
搬送体のみで冊子を搬送することができ、以て第
２の冊子搬送体が磁気ヘツドによる記録・読取り
に悪影響を与えることなくかつ冊子の磁気ストラ
イプの被記録・読取り部位は第１の冊子搬送体に
よつて安定状態に支持されているので冊子によつ
て構成を変更することなく磁気ストライプへの記
録あるいはを読取りを良好に行なうことができ
る。しかも、冊子の必要情報を検出する情報検知
器を設け、上記第２の冊子搬送体を情報検知器が
情報を検出するときにも搬送路から退避するよう
に構成するとともに情報検知器の検出位置から第
１の搬送体までの距離を処理される冊子の端部か
ら情報検知器による被検出位置までの距離より短
いかあるいは等しく構成したから、第２の冊子搬
送体が情報検知器による情報検出に悪影響を与え
ることなく冊子に記録されている情報の検出を磁
気ヘツドの記録・読取りと同時にかつ良好に行な
うことができ、冊子の処理時間を大幅に短縮する
ことができる等優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は通帳処理装置の縦断側面図、第２図は搬送路内
における通帳の平面図、第３図は作用の説明図で
ある。 ４…搬送路、６…磁気ヘツド、８…情報検知
器、２０…第１の冊子搬送体、２１…第２の冊子
搬送体、Ｐ…冊子（通帳）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 開いた状態の冊子を搬送する搬送路と、この
   搬送路の途中に設けられ、搬送途上の冊子に設け
   られた磁気ストライプへの必要情報の記録あるい
   はその読取りを行なう磁気ヘツドと、上記搬送路
   を構成すべく、上記磁気ヘツドの近傍に配置され
   た第１の冊子搬送体およびこの第１の冊子搬送体
   と搬送方向に離間して配置された第２の冊子搬送
   体とを具備し、上記第２の冊子搬送体を上記磁気
   ヘツドによつて磁気ストライプへの記録あるいは
   その読取りを行なうとき上記搬送路から退避する
   ように構成したことを特徴とする冊子処理装置。 ２ 開いた状態の冊子を搬送する搬送路と、この
   搬送路の途中に設けられ、搬送途上の冊子に設け
   られた磁気ストライプへの必要情報の記録あるい
   はその読取りを行なう磁気ヘツドと、冊子上の印
   字状態、印字行および印字ページ等を検出する情
   報検知器と、上記搬送路を構成すべく、上記磁気
   ヘツド近傍に配置された第１の冊子搬送体および
   この第１の冊子搬送体と搬送方向に離間して配置
   され冊子の少なくとも磁気ストライプへの記録あ
   るいはその読取りを行うとき上記搬送路から退避
   する第２の冊子搬送体とを具備し、上記情報検知
   器の検出位置から上記第１の冊子搬送体までの距
   離を、処理される冊子の端部から上記情報検知器
   による被検出位置までの距離よりも短いかあるい
   は等しく構成したことを特徴とする冊子処理装
   置。