JPS6362818B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はテープレコーダ、ビデオテープレコ
ーダ等におけるカセツト装填装置に関する。

従来のカセツト装填装置について第１図乃至第
６図を用いて説明する。

第１図及び第２図はカセツト１を示すものであ
り、このカセツト１にはハブ３の軸方向に沿つた
一面を覆い、かつ該面とは直交し、かつ上記軸方
向に沿つた他の２面に回動の支点２ｂを有する蓋
２を備えている。上記ハブ３はその軸方向と垂直
な面内で多少移動できるようになつている。

従来のカセツト装填装置は、第３図に示すよう
に基台Ａと、基台Ａに対し固定された軸受板Ｂ
と、軸受板Ｂに対し６ａ及び６ｂを支点として回
動自在に設けられたアーム５ａ及び５ｂと、該ア
ーム５ａ，５ｂに対し７ａ及び７ｂを支点として
回動自在に取付られたカセツト保持具４とにより
構成され、更に基台Ａに取付られた蓋開部材８を
備えている。

又、基台Ａにはカセツト１と嵌合するため基台
Ａに対して回動自在に取付られたリール軸９を備
えている。

上記のように構成されたカセツト装填装置のカ
セツト保持部材４を回動下降させると、該カセツ
ト保持部材４は第５図のa₁乃至d₁の軌跡を描きな
がら第４図のように録音，再生等の動作位置にセ
ツトされる。

又、該カセツト保持部材４に保持されたカセツ
ト１も、リール軸９に嵌合すべく該カセツト保持
部材４と同じ軌跡a₁乃至d₁を描きつつ回動下降す
ると、蓋開部材８がカセツト蓋２を押圧する。

この間、蓋開部材８はカセツト蓋エツジ２ａを
上方に押圧するが、上記カセツト１の前記一面に
垂直な方向へは何ら規制しない。

上記のようにカセツト保持部材４が回動下降す
ると、カセツト１がリール軸９に嵌合され、完全
にセツトされる。

このような構成をとつた場合のカセツト１と、
リール軸９の位置関係を第６図を用いて説明す
る。

第６図は上記カセツト保持部材４の回動下降に
伴ない、カセツト１が第４図に示すセツト位置に
至る軌跡の一部を示すものであり、カセツト１が
回動下降するに伴ないそのリール軸９との嵌合適
正位置（略々図示の位置）から、該位置をわずか
に越えたところでハブ３がリール軸９に嵌合され
はじめ、その後再度嵌合適正位置に戻つたところ
でカセツト状態になることが示されている。

カセツトがリール軸９にセツトされた位置にお
いては、リール軸９に対しカセツト１は嵌合適正
位置にあるが、カセツト１がリール軸の先端まで
回動下降した状態、即ち嵌合されはじめる状態で
はカセツト１は、そのリール軸９との嵌合適正位
置をわずかに越えており、そのためカセツト１の
ハブ３とリール軸９が嵌合する時、ハブ３もリー
ル軸９との嵌合適正位置よりずれる（符号e₁，f₁
はハブ３の軸跡を示す）のが普通であり、ハブ３
とリール軸９とがぶつかり、これらの両方に無理
な力が加わる。

この様に従来のカセツト装填装置としては、上
記第１図乃至第６図で説明したものがあつたが、
こういう構造のビデオテープレコーダ等における
カセツト装填装置においては、カセツトが略々円
弧状の軌跡を描くためにカセツトのハブ３とリー
ル軸９とが無理に嵌るため、こじり等の損傷の虞
れがあつた。

本発明はこのようにカセツト保持部材を回動下
降させるようにしたカセツトの装填装置におい
て、カセツトのハブ３と、リール軸９の損傷を出
来るだけ少なくすることを目的としたものであ
る。

以下本発明の一実施例について第７図及び第８
図を用いて説明する。

このカセツト装填装置におけるカセツト１を回
動下降させるカセツト保持部材４及びアーム５
ａ，５ｂ等は第３図及び第４図で既に説明したも
のと同様であるが、蓋開部材８ｓには第７図に示
す如く突起状の規制部Ｓが設けられている。

この規制部Ｓにはカセツト１の蓋２が当り、こ
の当接により蓋２の前記したカセツト１の一面と
直交する方向（矢印×）への移動が制限され、保
持部材４の下降によりカセツト１はリール軸９と
直交する面の矢印Ｙ方向に沿つて、保持部材４に
対して移動される。

カセツト１は最初カセツト保持部材４と同じ軌
跡を描きながら回動下降すると、本発明による規
制部Ｓ付きの蓋開部材８Ｓが相対的にカセツト蓋
２を押圧することになり、さらに規制部Ｓにカセ
ツト蓋エツジ２ａが当り、これによりカセツト１
とカセツト保持部材４との接触部ですべりが生じ
カセツト１の軌跡は当所のカセツト保持部材４の
軌跡a₁乃至d₁からはずれ該軌跡a₁乃至d₁と無関係
な新しいカセツトの軌跡a₂乃至d₂を描く。

このカセツト保持部材４の回動下降により、カ
セツト１がリール軸９に嵌合され、録音，再生等
の動作位置にセツトされる。

又、第８図は前記した第６図と同様にしてカセ
ツト１の回動下降における軌跡の一部が示され、
上記軌跡e₂，f₂は、上記蓋２がカセツト１の前記
一面に直交する矢印でＸで示す方向への移動が規
制部Ｓにより制限されてカセツト１が上記方向と
は逆方向（矢印Ｙで示す）に移動されながら下降
するので、カセツト１が前記第６図で説明したリ
ール軸９との嵌合適正位置を越える距離が短かく
なる。

このようにカセツト１の前記嵌合適正位置を越
える距離が短かくなると、ハブ３とリール軸９と
が嵌合されはじめる位置での相互の平均的な位置
ずれが少くなり、従つてこの嵌合されはじめると
きにハブ３がリール軸９とぶつかることが少なく
なり、ハブ３及びリール軸９の前記した損傷を軽
くすることができる。

本発明は以上のような構成になつており、ハブ
３の軸方向に沿つた一面を覆い、かつ該面とは直
交し、かつ上記軸方向に沿つた他の２面に回動の
支点２ｂを有する蓋２を備えたカセツト１を装填
する装置であり、基台Ａに対し回動自在に設けら
れたアーム５ａ，５ｂと、該アーム５ａ，５ｂに
取付けられたカセツト保持部材４とを備え、該カ
セツト保持部材４に保持されたカセツト１をリー
ル軸９に嵌合すべく移動するときに、できるだけ
上記リール軸９に沿つて移動するように上記カセ
ツト保持部材４がカセツトのリール軸９との嵌合
適正位置をわずかに越えた後、、再度嵌合適正位
置に戻つてリール軸９と嵌合されるようになし、
又上記カセツト保持部材４の上記した移動によ
り、上記カセツトの蓋２が当接され、該蓋２が相
対的に上記リール軸方向に沿つて押圧される蓋開
部材８を備え、上記カセツト保持部材４の上記し
た移動により上記カセツト蓋２が開かれ、この開
蓋状態でカセツト１が装填されるようにしたビデ
オテープレコーダ等におけるカセツト装填装置に
おいて、上記蓋開部材８には上記カセツト１の蓋
２の前記一面に垂直な方向への移動を規制する規
制部Ｓを設けて蓋開部材８Ｓとなし、上記蓋２の
開蓋時には上記カセツト１が上記カセツト保持部
材４に対し上記ハブ３の軸方向とは直交する方向
に移動してカセツト１が前記した嵌合適正位置を
越える距離を小さくしたから、カセツト１におけ
るハブ３の上記軌跡e₂，f₂がリール軸９の軸方向
に対し平行に近くなり、カセツト１のハブ３及び
リール軸９を損傷する事が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は従来例を示すものであり、
第１図はカセツトの平面図、第２図はカセツトの
側面図、第３図はカセツトがリール軸と嵌合して
ない状態を表わす側面図、第４図はカセツトがリ
ール軸と嵌合している状態を表わす側面図、第５
図及び第６図はカセツトの軌跡を描いた図、第７
図及び第８図は本発明のカセツトの軌跡を描いた
図である。 １：テープ、２：カセツト蓋、２ａ：カセツト
蓋エツジ、３：カセツト内のリールハブ、４：カ
セツト保持部材、５ａ，５ｂ：回動用アーム、６
ａ，６ｂ及び７ａ，７ｂ：回動用アームの支点、
８：従来の蓋開部材、８Ｓ：本発明の蓋開部材、
Ｓ：本発明の蓋開部材８ｓに付けた規制部、Ａ：
カセツト部材を支えるための基台、Ｂ：軸受板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ハブの軸方向に沿つた一面を覆い、かつ該面
   とは直交し、かつ上記軸方向に沿つた他の２面に
   回動の支点を有する蓋を備えたカセツトを装填す
   る装置であり、基台に対し回動自在に設けられた
   アームと、該アームに取付けられたカセツト保持
   部材とを備え、該カセツト保持部材に保持された
   カセツトをリール軸に嵌合すべく移動するときに
   できるだけ、上記リール軸に沿つて移動するよう
   に、上記カセツト保持部材がカセツトのリール軸
   との嵌合適正位置をわずかに越えた後、再度嵌合
   適正位置に戻つてリール軸と嵌合されるようにな
   し、又上記カセツト保持部材の上記した移動によ
   り、上記カセツトの蓋が当接され、該蓋が相対的
   に上記リール軸方向に沿つて押圧される蓋開部材
   を備え、上記カセツト保持部材の上記した移動に
   より上記カセツト蓋が開かれ、この開蓋状態でカ
   セツトが装填されるようにしたビデオテープレコ
   ーダ等におけるカセツト装填装置において、上記
   蓋開部材には上記カセツトの蓋の前記一面に垂直
   な方向への移動を規制する規制部を設け、上記蓋
   の開蓋時には上記カセツトが上記カセツト保持部
   材に対し上記ハブの軸方向とは直交する方向に移
   動してカセツトが前記した嵌合適正位置を越える
   距離を小さくしたことを特徴とするビデオテープ
   レコーダ等におけるカセツト装填装置。