JPS6362620B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、規格型枠の割付け時に必要となる
躯体寸法の調整を行なう補助型枠を構成するため
のコンクリート型枠補助部材に関する。

従来、規格型枠の構造に関しては、アルミフオ
ーム、メタルフオーム、金属と合板の複合型枠等
種々のものが提案されている。これらの規格型枠
は、メクラ壁等の単純な場所で使用され、柱や梁
との取り合いその他の寸法調整には、依然として
型枠大工の手作業により在来型枠を組ませて施工
しており、何ら改良がなされておらず、次のよう
な問題点があつた。

(1) 規格型枠の取り合いに桟木等を多く必要と
し、しかも工事終了時には全損して了う。

(2) 在来型枠と規格型枠部分の取り合い部に目違
いが発生し易い。

(3) 在来型枠の組立、解体等に手間がかかる。

この発明は上記従来技術の問題点を解消するた
めになされたもので、規格型枠との取り合いに際
し目違い等が生じ難く、解体作業が簡単で、しか
も何度でも繰返し使用することのできるコンクリ
ート型枠補助部材を提供することを目的とする。

即ち、この発明はチヤンネル状の金属補強部材
の対向する側壁の一方の側壁に、規格型枠とクリ
ツプで連結するためのクリツプ穴を設けると共
に、上記金属補強部材の他方の側壁の外側に沿つ
て、寸法調整を行なつた合板を釘打ちするための
桟木を固定したことを特徴とするものである。

以下、この発明を図面に基いて説明すれば、第
１図および第２図において、１はコンクリート型
枠補助部材Ａを構成するチヤンネル状の金属補強
部材であり、対向する一方の側壁１ａには適宜間
隔を存して複数のクリツプ穴２が設けられ、他方
の側壁１ｂの外側に沿つて、桟木３がボルトナツ
ト４により固定されている。桟木３はその上面３
ａが、側壁１ｂの上端即ち天壁１ｃよりも合板の
厚さ分ｔだけ低い位置に固定してある。また、桟
木３を取付ける側の側壁１ｂには、その下端に直
交して受板５が設けられており、桟木３に対する
補強と共にその取付けが容易にできるようになつ
ているが、場合により省略することもできる。

上記構成において、先ず、第３図に示すよう
に、躯体寸法に対応して寸法調整を行つた一枚の
合板６を用意する。この合板６を対向して配置し
た一対の型枠補助部材Ａに、釘打ち７等により固
定することにより、極めて簡単に補助型枠Ｂを組
立てることができる。

この補助型枠Ｂは、第４図に示すように、補助
部材１のクリツプ穴２を利用して市販の規格型枠
ＣとＵクリツプ８で簡単に連結して、所望の大き
さの型枠を組立てることができる。そして、打設
されたコンクリート９の硬化後は、Ｕクリツプ８
を取外すことにより簡単に解体することができ
る。

第５図はこの発明の他の実施例を示し、型枠補
助部材A′は、桟木３に対する受板５を側壁１ｂ
の天端即ち天壁１ｃ側に設け、全体を断面Ｆ字型
に形成したものである。この場合には、桟木３に
釘打ち固定した合板６と直交するように、規格型
枠Ｃを連結することにより、簡単に入隅用型枠Ｄ
を組立てることができる。

第６図はこの発明の他の適用例を示し、型枠補
助部材Ａを別の型枠補助部材A″と組合せて出隅
用型枠Ｅを形成したものである。即ち、型枠補助
部材A″は、山形鋼よりなる断面Ｌ字状の金属補
強部材１０の隣接する２つの側壁の一方の側壁１
０ａにクリツプ穴２を穿設し、他方の側壁１０ｂ
の先端部に受板５を直角外側方向に設けると共
に、桟木３を上記側壁１０ｂの外側に固定したも
のである。この場合、桟木３の面３ａに釘打した
合板６の外面が、上記側壁１０ａとほぼ面一にな
るように桟木３が固定されている。本実施例の型
枠補助部材Ａ，A″の側壁１ａ，１０ｂをクリツ
プ８で連結することにより、それぞれの桟木３が
直交した状態の出隅用型枠を簡単に組立てること
ができる。

以上は桟木３を側壁１ａ，１０ｂにボルトナツ
ト４により固定した場合について説明したが、接
着剤等により固着しても差し支えない。

この発明は以上説明したようになるから、次の
ような効果がある。

(1) チヤンネル状の金属補強部材には、桟木が取
付けられているので、規格型枠の寸法調整に際
し、桟木間に寸法調整を行なつた合板を釘打に
より固定するだけで、簡単に補助型枠を構成で
きる。

(2) チヤンネル状の金属補強部材は、従来の規格
型枠とクリツプにより簡単に組立、解体するこ
とができ、また繰返し使用や転用も可能であ
る。

(3) 第５図や第６図のように、入隅や出隅用にも
使用することができる。

(4) その結果、規格型枠との寸法調整等に使用し
た在来型枠に比べ、その製作に要する労力、時
間のみならず資材を大巾に軽減することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示すコンクリー
ト型枠補助部材の斜視図、第２図はその側面図、
第３図及び第４図はそれぞれ同上の組立使用状態
の説明図、第５図はこの発明の他の実施例を示す
要部断面図、第６図はこの発明の他の適用例を示
す要部断面図。 Ａ，A′，A″……コンクリート型枠補助部材、
Ｂ……補助型枠、Ｃ……規格型枠、Ｄ……入隅用
型枠、Ｅ……出隅用型枠、１，１０……チヤンネ
ル状の金属補強部材、１ａ，１ｂ，１０ａ，１０
ｂ……側壁、１ｃ……天壁、２……クリツプ穴、
３……桟木、４……ボルトナツト、５……受板、
６……合板、７……釘、８……クリツプ、９……
コンクリート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ チヤンネル状の金属補強部材の対向する２つ
   の側壁、または断面Ｌ字状の金属補強部材の隣接
   する２つの側壁の一方の側壁に、クリツプにより
   規格型枠を連結するためのクリツプ穴を設けると
   共に、上記金属補強部材の他方の側壁の外側に沿
   つて、寸法調整を行なつた合板を釘打ちするため
   の桟木を固定したことを特徴とするコンクリート
   型枠補助部材。