JPS6362486B2 - - Google Patents

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JPS6362486B2
JPS6362486B2 JP60049225A JP4922585A JPS6362486B2 JP S6362486 B2 JPS6362486 B2 JP S6362486B2 JP 60049225 A JP60049225 A JP 60049225A JP 4922585 A JP4922585 A JP 4922585A JP S6362486 B2 JPS6362486 B2 JP S6362486B2
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chlorine dioxide
ppm
bacteria
bnpd
bactericidal effect
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JP60049225A
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は優れた性能を発揮する殺菌剤に関す
る。更に詳しくは特定の殺菌剤を組合わせた、即
ち、二酸化塩素と2−ブロモ−2−ニトロ−1,
3−プロパンジオールからなる殺菌剤及びそれを
用いる殺菌法に関するものである。 <従来技術> 近年、衛生思想の普及、高度化に伴ない細菌な
どの有害微生物による汚染に対する関心が高まつ
ている。その為様々な殺菌剤が検討されている。
しかしながら従来の殺菌剤は或る特定の菌に有効
であつても、同時に汚染されている他の菌に対し
ては効果を示さず全体として殺菌効果が不十分で
あつたり、微生物増殖用培地を用いたモデル系等
では殺菌効果を示すものであつても界面活性剤が
存在する系、例えばトイレタリー製品の如き実用
系では、その効果は大幅に減退してしまう等の欠
点が顕著であつた。 また従来の殺菌剤は、短期間には有効であつて
もすぐに効果が弱まる為に実用的には多量の殺菌
剤を用いる必要が生じてしまい、かえつて人蓄に
害を及ぼす危険があるなど、社会的ニーズを十分
に満足させる殺菌剤や殺菌技術は未だに不完全な
状況にある。 <発明が解決しようとする問題点> 例えば、消毒剤として知られている二酸化塩素
については、文献・「新薬と臨床;第23巻、第5
号、145〜153頁、昭和49年」には、二酸化塩素の
抗菌スペクトルのことが種々記述されており「二
酸化塩素(オキシン)は簡単な無機化合物であ
り、その故か細菌に対する選択性が低く、ブドウ
球菌に対するMICに差異がある点が注目される」
とか、「オキシンの制菌効果は緑膿菌も含め広域
な制菌スペクトルを持つが、その有効濃度は高く
100μg/ml以下で制菌される細菌は、皆無で比
較的高い濃度でなければその効果はみられない」
などの記述が認められ本化合物単独では左程強力
な殺菌効果があるとは想像出来ないものである。 また、火傷、褥創、手術後肉芽創などの、グラ
ム陽性菌、グラム陰性菌汚染局所に応用されてい
る殺菌剤として2−ブロモ−2−ニトロ−1,3
−プロパンジオールが知られている。 文献・「医薬ジヤーナル;第20巻、第1号、97
〜107頁、昭和59年」には、2−ブロモ−2−ニ
トロ−1,3−プロパンジオール(BNPD)の
種々の臨床分離菌に対する有効性の検討結果が公
表されている。本文献によれば、「BNPDは期待
に反してテストされた大脹菌、肺炎球菌、セラチ
ア、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、腸球菌、
緑膿菌など15種類の細菌類に対していずれもたい
した殺菌効果を示せず、手指の消毒液とした病院
などでの使用には推奨できるものではない」とい
う主旨の詳細なる成果が発表されている。 以上の如く、従来の殺菌剤にあつては、その殺
菌効果が特定の菌に限られていたり、あるいはそ
の殺菌力が弱い等の種々の問題がある。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、このような状況にかんがみて
様々な殺菌剤の有用性を検討してきたが、特に相
互に不足する効果をおぎなう物質の組合せに着目
して鋭意検討を実施した。その結果、二酸化塩素
と2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジ
オール(BNPD)を組合わせた場合に各々単独
では、到底達成できない著しい相乗的殺菌作用が
発揮されることを見出し本発明を完成するに到つ
たものである。 即ち本発明は二酸化塩素及び2−ブロモ−2−
ニトロ−1,3−プロパンジオールを有効成分と
する殺菌剤及び殺菌法である。 本発明で使用する二酸化塩素はClO2からなる
分子構造を有し密度1.64(0℃)、融点−59℃、沸
点11℃なる性状を有しており、通常水溶液の形で
入手され得る。 本化合物は10年以上も前から消毒剤などに使用
されてきたものであるが、近年水道中のトリハロ
メタンの有害性の問題などから従来の遊離塩素系
化合物に代わる消毒剤として着目され、各方面で
検討が進められているものである。 一方、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロ
パンジオール(BNPD)は分子式C3H6BrNO4
有する結晶性粉末で、吸湿性はほとんどなく融点
は127〜132℃附近にある。本化合物は水に易溶性
であり濃度0.02%程度の水溶液は、例えば火傷、
褥創、手術後肉芽創、新鮮創などのグラム陽性菌
及びグラム陰性菌汚染局所に応用し創面治療保進
効果を目的として実用化されている。しかしなが
ら先に述べたように、上記2種類の殺菌剤はそれ
ぞれ特有の抗菌スペクトルを有するものの万能で
はない。 しかしながら、これら2種類の殺菌剤を併用す
ることによつて強力かつ広範囲な殺菌力を有する
殺菌剤が得られる。 本発明の殺菌剤は、二酸化塩素及びBNDPの
みからなる場合もあり、またこれら2種類の殺菌
剤を適当な希釈補助剤、例えば溶剤(例えば、水
など)、界面活性剤(例えば、塩化ベンザルコニ
ウラなど)などと配合して乳剤、水和剤、有機溶
剤等の形態に製剤化されたものである場合もあ
る。二酸化塩素は、炭酸ソーダの如き主弱アルカ
リ性化合物により安定化した水溶液の形態で用い
ることもできる。また本発明では、二酸化塩素、
BNDPが、それぞれ独立に対象物に処理され、
対象物中で両者が一緒になつて殺菌作用を発揮す
ることもできる。 本発明の殺菌剤は、微生物の作用による被害を
防止すべきいずれの対象物にも適用できる。すな
わち例えば液体洗剤、粉末洗剤、消毒液などのト
イレタリー製品;塗料、プラスチツク、木材、建
築材料、界面活性剤、繊維、不織布、紙製品、皮
革製品(人工皮革を含む)などの工業用材料もし
くは製品;化粧水、ローシヨン、クリーム類など
の化粧品等に適用することができる。本発明の殺
菌剤をこれらの対象物に適用するには、本発明の
殺菌剤を、対象物に混合、塗布または噴霧すれば
よい。また本発明においては、二酸化塩素、
BNDPをそれぞれ独立に対象物に混合、塗布ま
たは噴霧し、対象物中で両者が一緒になつて殺菌
作用を発揮せしめることもできる。 本発明の殺菌剤の使用量は、複合汚染されてい
る被消毒物の汚染菌種やその総菌量の程度によつ
て当然変動させなければならないが、一般的に云
つて対象物に含まれる有効成分量換算で、二酸塩
素、BNDPの濃度は通常、各々5ppm〜400ppm
が好ましく殊に各々7.5ppm〜200ppmが好まし
い。そしてこれらの作用濃度は作用時間によつて
も変動することは当然であるが本発明は両殺菌剤
の濃度によつて特に限定されるものではない。 本発明者らの検討によると二酸化塩素及び
BNPDを各々単独で作用させた場合にはそれぞ
れ100ppm、800ppmの高濃度でなければ全ての細
菌を完全に殺菌することが出来ないほどに抵抗性
のあるグラム陰性菌類で複合汚染された例えば、
液状のトイレタリー製品に対して両者を組合わせ
て同時に作用させた場合には、例えば二酸化塩素
10ppm及びBNPD50ppmと僅かな量で全ての菌
を殺菌し得ることが判明した。 本発明のもう一つの大きな特徴は、通常、殺菌
剤は界面活性剤と共存すると不活化され著しく殺
菌力は低下することが知られているが本発明での
殺菌剤は界面活性剤と共存しても実用に十分な活
性を保持している点にある。 <発明の効果> 以上に詳述した如く、本発明によれば、二酸化
塩素とBNDPとを併用することによつて殺菌作
用において相乗効果が得られ、殺菌力及びその作
用範囲において極めて優れた殺菌剤が提供され
る。 本発明の殺菌剤は、例えば化粧品の中で乳化し
たクリーム、ローシヨンのなかに検出される緑膿
菌、大腸菌、あるいは液体洗剤のなかに検出され
る肺炎捍菌、枯草菌、緑膿菌、大腸菌、霊菌など
に対し強力な殺菌作用を有する。 <実施例> 以下実施例によつて本発明を詳細に説明する。 実施例1及び比較例1 本実施例及び比較例では、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、アルフアオレフインスルホン
酸ナトリウム、脂肪酸アルカノールアミド(界面
活性剤20%)を含有した液体物(液体洗剤)を用
いた。菌を液体培地(ブレインハートインヒユー
ジヨンブイヨン培地、栄研製)で培養し前記に示
した液体物中に105〜106個/gになるよう均一に
菌液を分散させたものを試料とした。試料中に含
有されている菌は大腸菌(E.coli)、枯草菌(B.
subtilis)、霊菌(S.marcescens)、緑膿菌(P.
aeruginosa)、肺炎捍菌(K.pneumoniae)それ
ぞれ1種類含有されている試料を5種類作成し
た。二酸化塩素とBNDPを試料中に表1〜表5
の濃度になるように添加する。添加後、試料1g
をシヤーレに採取しそこにソイビン−カゼイン−
ダイジエスト−レシチン−ポリソルベイト80
(SCDLP寒天培地、栄研製)を15ml〜20ml分注し
25℃、72時間培養後の生菌数を測定する。尚表1
〜表5中の符号+は生菌が認められたもの、−は
生菌が認められなかつたもの及び5個以下のコロ
ニーを認めたものとし結果を表1〜表5までに示
した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 表1からわかるように大腸菌(E.coli)を、含
む試料中に二酸化塩素の濃度が30ppmになるよう
に添加すると、殺菌効果が不十分であつたが
40ppmになるように添加すると十分な殺菌効果が
得られた。一方BNPDでは40ppmの添加で効果
が不十分であつたが50ppmの添加で十分な効果が
あつた。しかしこの試料に二酸化塩素5ppm及び
BNPD7.5ppmの濃度になるように添加すると驚
くべきことに菌の生存を認めないまでにすること
ができた。又ここで使用している試料には、20%
の界面活性剤が含まれているが、本発明の殺菌処
理方法は十分な活性を保持していることが明白で
ある。以上のことから二酸化塩素とBNPDは、
相乗的殺菌作用があることがわかる。又同様に表
2〜表5でも本発明の効果は明白である。 実施例2及び比較例2 本実施例及び比較例は、数種類のグラム陰性菌
に汚染されている液体洗剤を用いて二酸化塩素と
BNPDの殺菌作用を評価してみた。汚染されて
いる液体洗剤に生育している菌種は、霊菌(S.
marcescens)、緑膿菌(P.aeruginosa)、肺炎捍
菌(K.Pneumoniae)である。各々の生菌数は、
105〜106個/gである。尚評価方法は実施例1及
び比較例1の評価方法と同様である。その結果を
表6に示した。
【表】 表6からわかるように霊菌、緑膿菌、肺炎捍菌
を含む試料中に二酸化塩素の濃度が75ppmになる
ように添加すると殺菌効果が不十分であつたが
100ppmになるように添加すると十分な殺菌効果
が得られた。一方BNPDでは、400ppmの添加で
効果が不十分であつたが、800ppmの添加で十分
な効果があつた。しかしこの試料に二酸化塩素
10ppm及びBNPD20ppmの濃度になるように添
加すると驚くべきことに菌の生存を認めないまで
にすることができた。以上のことからも二酸化塩
素とBNPDは相乗的抗菌作用があることがわか
る。 比較例 3 本比較例では、殺菌剤として世の中でよく知ら
れている塩化ベンザルコニーム(オスバン)クロ
ルヘキシジン(ヒビテン)、次亜塩素酸ソーダ
(次亜塩素酸ナトリウム溶液)を二酸化塩素及び
BNPDと組合わせて実施例2及び比較例2と同
様の試料と評価法でおこなつた。その結果を表7
に示した。
【表】 表7の結果からも明らかなように二酸化塩素
10ppm及びBNPD100ppmの組合わせの時は十分
な殺菌効果があるが、他の3種類のいずれの組合
わせを用いても十分な殺菌効果を示す殺菌剤はな
かつた。尚表中( )内の数字は重量を示し単位
はμg/mlである。 実施例3及び比較例4 本実施例及び比較例ではイオン交換水に0.9%
の食塩を溶解させ生理的食塩水を作成した。緑膿
菌(P.aeruginos)、枯草菌(B.subtilis)の菌液
を各々が105〜106個/gになるように添加し、そ
こに栄養源としてブレインハートインヒユージヨ
ン培地(栄研製)を1に対して4g加え汚染水
のモデルとして、実施例1及び比較例1と同様の
評価をおこなつた。その結果を表8に示す。
【表】 表8からもわかるようにこの汚染水モデルを十
分に殺菌できる濃度は、二酸化塩素12.5ppm及び
BNPD15ppmで効果があがるが、各々単独で十
分な効果をあげようとすると二酸化塩素100ppm
及びBNPDは800ppmの高濃度を必要とする。以
上のことから二酸化塩素及びBNPDの組合わせ
を相乗的殺菌作用があることは明白である。 実施例4及び比較例5 本実施例4及び比較例5では大腸菌(E.coli)
の菌液(109固/g)0.5mlを殺菌剤4.5mlを混合し
て10秒、30秒、1分、3分、15分後の混合液を白
金耳で採取してソイビン−カゼイン−ダイジエス
ト−レシチン−ポリソルベイト80(SCDLP寒天培
地、栄研製)で25℃、72時間後を側定した。側定
基準は生菌数が500個以上を()、100個以上を
()、100個未満を(+)、5個以下を−)とし
た。尚、実施及び比較した殺菌剤は二酸化塩素、
BNDP、塩化ベンザルコニーム、クロルヘキシ
ジン、次亜塩素酸ソーダを使用した。 その結果を表9に示した。
【表】 表9からもわかるように大腸菌(E.coli)を十
分に殺菌する殺菌剤濃度と時間は、クロルヘキシ
ジン5000ppm、3分の高濃度のみ有効であつた。
しかし二酸化塩素及びBNDPの組合わせでは二
酸化塩素10ppm及びBNDP50ppm1分で十分な殺
菌効果をあげることができた。以上のことからも
二酸化塩素及びBNDPの相乗的殺菌効果は明白
である。尚、表中の( )内の数字は重量を表わ
し単位はμg/mlである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 二酸化塩素及び2−ブロモ−2−ニトロ−
    1,3−プロパンジオールを有効成分とする殺菌
    剤。 2 二酸化塩素及び2−ブロモ−2−ニトロ−
    1,3−プロパンジオールを同時に作用せしめる
    ことを特徴とする殺菌処理方法。 3 トイレタリー製品、工業用材料もしくは製
    品、または化粧品に作用せしめる特許請求の範囲
    第2項記載の殺菌処理方法。 4 二酸化塩素及び2−ブロモ−2−ニトロ−
    1,3−プロパンジオールを、混合、塗布または
    噴霧して作用せしめる特許請求の範囲第2項又は
    第3項記載の殺菌処理方法。
JP60049225A 1985-03-14 1985-03-14 殺菌剤 Granted JPS61210004A (ja)

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