JPS6362407B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ボール箱内に定形シート材を案内し
て降ろす縦レールと旋回レールの駆動装置のため
の制御装置に係わり、更に詳しくはほぼ鉛直な縦
レールと弓形の旋回レールが、該縦レールと旋回
レールをボール箱に出し入れする駆動装置に連結
され、定形シート材をボール箱に搬入するベルト
が旋回レールに沿つて回転循環している、ボール
箱充填機における縦レールと旋回レールの駆動装
置のための制御装置に関する。

〔従来の技術〕

魚のうろこ状に送られてくる定形シート材を、
ボール箱内の本来の充填位置に搬入するには、旋
回レールとともにこの旋回レールに沿つて循環す
るベルトが用いられる。ボール箱内の最終的な位
置まで定形シート材を案内して降ろすために、定
形シート材の降ろし個所において、旋回レールと
縦レールが協働するようになつており、縦レール
は対向部材として作用する。

既に充填された定形シート材の層の上に第２の
定形シート材層を形成するとき、あるいはボール
箱に定形シート材を充填し終わつて他の新しいボ
ール箱に充填するときには、縦レールと旋回レー
ルはこの両者を連結するリンク機構を介していつ
たんボール箱から引き出され、ボール箱を移動ま
たは交換した後で、再びボール箱内に挿入され
る。縦レールと旋回レールをボール箱内に挿入す
るときには、旋回レールよりも下方に突出してい
る縦レールを、ボール箱の底板または既に充填さ
れた定形シート材層にできるだけ近接させかつ接
触させないことが重要である。なぜなら、もしそ
うしないと、縦レールがボール箱の突出する底板
継目または既に充填された定形シート材に引つ掛
かつて、定形シート材の充填を妨害するからであ
る。

〔発明の目的〕

本発明の根底をなす技術的課題は、縦レールと
旋回レールをボール箱内で急速かつ正確に停止さ
せることができ、その際ボール箱の底板またはボ
ール箱内に既に充填された定形シート材層と縦レ
ールとの間に所定の最小限の距離が確実に確保さ
れ、同時に縦レールを、ボール箱底板または定形
シート材層にできるだけ接近させることができる
制御装置を提供することである。

〔発明の構成〕

この課題は本発明によれば、ほぼ鉛直方向に移
動可能な縦レールに、この縦レールから下方へ突
き出ていて縦レールに沿つて摺動可能な制御レー
ルが設けられ、この制御レールを上方へ付勢する
ばねが制御レールに作用しており、制御レールに
ブリツジが枢着され、このブリツジを介して制御
レールを下方へ付勢する永久磁石と、縦レールと
旋回レールの駆動装置を停止するリミツトスイツ
チが前記ブリツジに付設され、縦レールと旋回レ
ールがボール箱から外へ出ているときに、制御レ
ールが永久磁石によつて、ばねの力に抗して下方
の位置に保持され、縦レールと旋回レールがボー
ル箱に挿入されるときに、制御レールがボール箱
の底または既に充填された定形シート材の層に当
たることによつて、ブリツジが永久磁石から離
れ、それによつて制御レールがばねの作用を受け
て上方へ摺動し、リミツトスイツチが急に開放さ
れ、前記駆動装置が停止されることによつて解決
される。なお、ここでボール箱は他の搬送コンテ
ナを含むものとする。

〔作用と発明の効果〕

制御レールが下方へ突出しているときには、ブ
リツジは永久磁石に接触している。制御レールの
重量と永久磁石の保持力を合わせた下向きの力
は、ばねの力に抗して操作レールを最下降位置に
保持するのに充分である。縦レールおよび旋回レ
ールがボール箱内に挿入されると、制御レールが
ボール箱の底または既に充填された定形シート材
の層に当接するや否や、制御レールが縦レールと
相対的に移動し、ブリツジが永久磁石から離れ
る。それによつて、ブリツジひいては制御レール
に対する永久磁石の保持力が急激に弱まり、ばね
の弾性力が優位に立つ。これによつて制御レール
はばねの作用で引き上げられ、ブリツジによつて
作動されるリミツトスイツチは急に開放され、駆
動装置を停止する。

従つて、縦レールと旋回レールはボール箱内で
急速にかつ正確に停止し、縦レールはボール箱の
底に接触しないで近接した位置に保持される。よ
つて、ボール箱内への定形シート材の良好な案内
充填が達成されると共に、縦レールがボール箱の
底板継目や既に充填された定形シート材に引つ掛
かることがないので、充填作業が妨害されること
がない。

〔発明の実施態様とその効果〕

制御レールの急激な上昇運動の上限を、縦レー
ルに設けたストツパーによつて規制すると好都合
である。

更に、折りたたみボール箱充填機のフレームに
緩衝ばねを取りつけると好都合である。縦レール
を上昇させてボール箱から引き出す際に、制御レ
ールに設けた当接ピンがこの緩衝ばねに当接し、
制御レールが下方の位置に戻される。それによつ
て、縦レールと旋回レールはボール箱内への次の
挿入のための準備がなされる。

本発明の好ましい実施態様では、制御レールが
約30mmの戻しストロークを有し、縦レールがボー
ル箱の底板または既に充填された定形シート材の
約15mm上方で制御レールと共に停止する。これに
よつて、縦レールはボール箱内へ充分に深く挿入
され、定形シート材が申し分なく降ろされ、かつ
底の継目等によつて作業が妨害されることがな
い。

〔実施例〕

本発明の実施例を第１図と第２図に示す。以
下、この実施例について詳細に説明する。

図示した縦レール・旋回レール装置は旋回レー
ル１と縦レール６を備えている。この旋回レール
１は回転点２１の回りに旋回可能なレバー２２に
固定されている。縦レール６は回転点２３の回り
に旋回可能なレバー２４に固定されている。レバ
ー２２，２４は連結棒２５と、レバー２２，２４
に固定された突起２６，２７とを介して、相互に
連結され、回転点２１，２３を中心として一緒に
回転するようになつている。シリンダとして形成
された駆動装置１８が伸長すると、レバー２４が
上方へ旋回し、縦レール６が上昇する。同時に、
レバー２２が時計回りに旋回し、旋回レール１が
ボール箱１１から出る方向に旋回する。駆動装置
１８を短縮させると、上記とは逆に、縦レール６
と旋回レール１はボール箱１１に入る。

前記の旋回レールは下側ベルト４によつて定形
シート材２をボール箱または他の搬送コンテナ１
１の底板３上まで搬送する。ボール箱１１はロー
ラ５上を移動可能である。旋回レール１に沿つて
上側ベルト１０が延在し、この上側ベルト１０
は、縦レール６に装着された下側ローラ７まで達
している。上側ベルト１０は更に、縦レール６の
上側ローラ８に達し、ここから旋回レール１の定
形シート材入口端に配置されたローラ９に戻る。
定形シート材はこの入口端から両ベルト４，１０
の間に供給され、魚のうろこのようにボール箱１
１内の充填位置まで確実に案内される。

縦レール６にはそれに沿つて移動可能な制御レ
ール１２が設けられ、この制御レール１２はその
下端部が縦レール６から突出している。第１図に
示すように、制御レール１２が縦レール６から下
に突出している状態では、縦レール６と制御レー
ル１２の間に配置されたブリツジ１３が、縦レー
ル６に固定された永久磁石１４に接触している。
この永久磁石１４の保持力および制御レールの重
量に逆らうようにばね１５が作用しているが、こ
のばね１５の弾性力は前記の永久磁石の保持力と
縦レールの重量を合計した下向きの力に打ち勝つ
には不充分である。

更に、縦レール６には制御レール１２用のスト
ツパー１６が設けられ、制御レール１２には当接
ピン１９が突設されている。この当接ピンが当た
る緩衝ばね２０は折りたたみボール箱充填機の図
示していないフレームに取りつけられている。更
に、前記ブリツジ１３には、縦レール６と旋回レ
ール１の駆動装置１８を停止するリミツトスイツ
チ１７が付設されている。

縦レール・旋回レール装置の駆動および制御は
次のように行われる。定形シート材２を充填しな
いときには、縦レール・旋回レール装置はボール
箱１１から引き出されている。その際、永久磁石
１４の保持力と制御レール１２の重量がばね１５
の力に打ち勝つているので、制御レール１２は縦
レール６から下方へ突出している。

充填を行うためには先ず、シリンダとして形成
された駆動装置１８を短縮させると、縦レール６
がレバー２４を介して下降すると共に、旋回レー
ル１が連結棒２５、レバー２２等を介して下降
し、両レール１，６はボール箱１１内に入る。そ
して、ボール箱１１の底板３または既に充填され
た定形シート材２の層に制御レール１２が当たる
と、ブリツジ１３と永久磁石１４の間に空隙が生
じ、強磁性体からなるブリツジ１３に対する永久
磁石１４の作用が弱まる。その結果、ブリツジ１
３を永久磁石１４の方向に引きつけていた保持力
は急速に減少する。すなわち、ここでばね１５の
弾性力が優勢になり、制御レール１２はばね１５
によつて引き上げられてストツパー１６に衝突す
る。制御レール１２の上昇によつて、それまでブ
リツジ１３によつて閉じていたリミツトスイツチ
１７は開放し、縦レールと旋回レールの駆動装置
１８はその作動を停止される。これによつて、縦
レール・旋回レール装置は、第２図に示した状態
で停止し保持される。

この状態で、下側ベルト４と上側ベルト１０に
よつて、定形シート材２を案内してボール箱１１
への充填を行う。その際、縦レール６と旋回レー
ル１がボール箱１１の底板または既に充填された
定形シート材層に近接していてしかも接触してい
ないので、定形シート材２が最後まで案内されて
良好な充填が行われると共に、縦レール６と制御
レール１２がボール箱１１の底板継目２８や充填
された定形シート材に引つ掛かることがない。

充填作業の終了後、駆動装置１８を伸長させて
縦レール・旋回レール装置を上昇させると、縦レ
ール６と旋回レール１がボール箱１１から引き出
されると共に、制御レール１２に突設された当接
ピン１９が折りたたみボール箱充填機のフレーム
に固定された緩衝ばね２０に衝突する。これによ
つて、制御レール１２は下降し、ブリツジ１３は
永久磁石１４に接触するようになる。よつて、制
御装置は次回の定形シート材充填のための準備が
完了する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、制御レールがボール箱の底板に当た
つた状態を示す、縦レール・旋回レール装置の概
略側面図、第２図は制御レールの急激な戻りによ
つて、縦レール・旋回レール装置の駆動を停止し
た状態を示す、第１図と同様な側面図である。 １……旋回レール、２……定形シート材、３…
…底板、４……下側ベルト、５，７，８，９……
ローラ、６……縦レール、１０……上側ベルト、
１１……ボール箱、１２……制御レール、１３…
…ブリツジ、１４……永久磁石、１５……ばね、
１６……ストツパー、１７……リミツトスイツ
チ、１８……シリンダ、１９……当接ピン、２０
……緩衝ばね、２１，２３……回転点、２２，２
４……レバー、２５……連結棒、２６，２７……
突起、２８……底板継目。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ボール箱１１内に定形シート材を案内して降
   ろす縦レール６と旋回レール１の駆動装置１８の
   ための制御装置であつて、 ほぼ鉛直な縦レール６と弓形の旋回レール１
   が、該縦レールと旋回レールをボール箱１１に出
   し入れする駆動装置１８に連結され、 定形シート材をボール箱に搬入するベルトが旋
   回レール１に沿つて回転循環している、ボール箱
   充填機における縦レールと旋回レールの駆動装置
   のための制御装置において、 ほぼ鉛直方向に移動可能な縦レール６に、この
   縦レールから下方へ突き出ていて縦レールに沿つ
   て摺動可能な制御レール１２が設けられ、この制
   御レールを上方へ付勢するばね１５が制御レール
   に作用しており、 制御レール１２にブリツジ１３が枢着され、こ
   のブリツジを介して制御レールを下方へ付勢する
   永久磁石１４と、縦レールと旋回レールの駆動装
   置１８を停止するリミツトスイツチ１７が前記ブ
   リツジ１３に付設され、 縦レールと旋回レールがボール箱から外へ出て
   いるときに、制御レール１２が永久磁石１４によ
   つて、ばね１５の力に抗して下方の位置に保持さ
   れ、 縦レールと旋回レールがボール箱に挿入される
   ときに、制御レール１２がボール箱の底または既
   に充填された定形シート材の層に当たることによ
   つて、ブリツジ１３が永久磁石１４から離れ、そ
   れによつて制御レールがばね１５の作用を受けて
   上方へ摺動し、リミツトスイツチが急に開放さ
   れ、前記駆動装置１８が停止されることを特徴と
   するボール箱充填機における縦レールと旋回レー
   ルの駆動装置のための制御装置。 ２ 制御レール１２の急激な上昇運動の上限が、
   縦レール６に設けられたストツパー１６によつて
   規制されていることを特徴とする、特許請求の範
   囲第１項記載のボール箱充填機における縦レール
   と旋回レールの駆動装置のための制御装置。 ３ 緩衝ばね２０がボール箱充填機のフレームに
   取りつけられ、縦レール６の上昇時にこの緩衝ば
   ね２０に当接する当接ピン１９が制御レール１２
   に突設され、当接ピンが緩衝ばねに当接すること
   により、制御レール１２が下方位置まで戻される
   ことを特徴とする、特許請求の範囲第１項または
   第２項記載のボール箱充填機における縦レールと
   旋回レールの駆動装置のための制御装置。 ４ 制御レール１２が約30mmの戻しストロークを
   有し、縦レール６がボール箱１１の底板３または
   既に充填された定形シート材の約15mm上方で制御
   レール１２と共に停止することを特徴とする、特
   許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか一
   つに記載のボール箱充填機における縦レールと旋
   回レールの駆動装置のための制御装置。