JPS6361419B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は電気的に制御する横編機により編成す
る編地の長さを測定および修正する方法および装
置に関するものである。

従来技術 従来、横編機、特に電気的に制御する横編機に
より編地を編成する場合、編地の長さ、並びに編
地の模様および端縁進行の双方を編成すべきコー
スの数から制御するのが一般的であつた。しか
し、技術的編成条件および編成パラメータが異な
るとコース毎に編目の長さが違つてくるためコー
スの数が同一であつても多数の同一編成製品にお
いて長さが異なつてくる恐れがある。

種々の技術的編成条件およびパラメータとして
は、特に糸の張力、編機からの編地の取出、およ
び編成速度がある。編機にセツトされるボビンに
は異なる張力および強さで糸が巻かれているた
め、ボビンから引き出される糸は可変の張力を有
する。従つて糸がボビンから引き出されるとき、
異なる糸の張力によつて編目の長さが異なつてく
る。このことは新しいボビンに交換するとき問題
が生ずる。上述したように編成の部分毎に編目の
長さが異なると、編地の長さが異なつてくる。ま
た異なる色の糸を使用する場合でも編目の長さが
異なつてくる。

編機から編地を取出す際に取出し力が強くなつ
たり、弱くなつたりにする変化がある場合、反作
用ローラまたは取出しローラの表面の摩耗度に変
動がある場合、取出し張力に変動を生じ、従つて
編地の長さに変動を生ずる。編成速度も変動要因
であり、この編成速度は電源の供給電圧における
変動によつて変化する。この結果一日のうち異な
る時間帯に編成された編地は、それぞれの時間帯
で電源負荷状況が異なるため長さにばらつきがで
る。即ちこれは編成速度が編目の長さに影響する
からである。

既製服の製造においては、常に長さが一定であ
り、技術的条件に無関係に互いに一致する編物製
品を編成することが必要であり、特に原寸に一致
する編物製品を編成する場合このことが必要にな
つてくる。更に、所定既製衣料寸法の編物を必要
な数だけ製造するのが望ましい。このことにより
編成した編物を別個の既製衣料寸法のものに区分
けする必要がなくなり、ぴつたり必要な数だけ編
成できないと後で区分けすることが必要になる。

ドイツ特許公開第1635934号には、編機により
一定長さの編物の編成する方法について記載され
ており、この方法においては、ニツト製品の長さ
を連続的にモニタし、モニタした実際の長さの値
を目標値と比較し、この比較の結果のみを使用し
て編目の長さ、および従つて編物の長さを制御し
ているだけである。

発明の目的 本発明の目的は横編機から出てくる編地の長さ
および形状を、編成過程中に種々の編成パラメー
タから生ずる長さおよび形状の変動に対して修正
を行つて正確に調整することができるようにした
上述の型式の方法および装置を得るにある。

発明の構成および効果 本発明は上述の目的を達成するため針床と編地
取出し装置との間に設けたセンサによつて編成中
の編地に隣接して編成した幅の狭い測定細糸の長
さを連続的に測定し、この測定した実際の長さの
値を制御回路に供給し得るとともに即時的プログ
ラム化目標値と比較し、この比較した結果および
測定した実際の長さの値を使用してデジタル制御
回路により編機制御装置を制御して順次のコース
の編目の長さおよび／または数、編成の形状およ
び形式、並びに編地の模様をプログラム通りに自
動的に編成することを特徴とする。

本発明によるこの方法によれば、編地の長さお
よび形状は、コース数を所定の一定の数に設定す
ることに基づくことなく、コース数並びに編目の
長さ、またできれば個別のコースにおける編目の
数を、技術的編成条件および編成パラメータの変
動により変化させるのが必要だと判定した場合
に、編地の測定した実際の長さに基づいて変化さ
せることができる。この結果一定長さおよび一定
形状の編地を、技術的な編成パラメータに無関係
に充分満足のいく状態で編成することができる。
測定細条をセンサにより測定するのは、編地の輪
郭が不規則なまたは不均等な場合、例えばセンサ
によつて感知する領域に孔があるようなパターン
の場合でも編地の実際の長さを測定することがで
きる。

好適には、比較結果を使用して行う制御は、次
のコースの編成に先立つて編成カムユニツトの針
引込み素子の高さを調整するものとし、また後続
のコースの数を変化させるものとする。

この方法によれば、後続のコースに対して異な
る編目長さを設定することができ、更に編地のそ
れ以後の編成においてバランスをとるために若干
多くのコースを編成することもできる。

正確な形状の編地を編成するには、測定した実
際の長さの値を使用して行う制御は、後続のコー
スにおける編目の数を制御するものとするとよ
い。この結果編地の幅は編成過程中に常にモニタ
され、編地の実際の長さの値に基づいて制御され
ることになる。

本発明方法によれば、編成過程の制御は、編機
制御装置にプログラム入力された編地の輪郭、例
えば部分曲線の形式の輪郭を基本にして、編成さ
れている編地の実際の長さに基づいて直接的に行
われる。

本発明によるこの方法を実施する装置は編機制
御装置に接続したデジタル制御回路と、針床と取
出し装置との間に配置して制御回路に接続し、編
地と同時に編成した測定細条をモニタするセンサ
と、デジタル制御回路に設けたマイクロプロセツ
サとを具えたことを特徴とする。従つてすべての
必要な計算は編地の測定した実際の長さの値から
制御回路において行われる。

センサを、測定細条により動かされる摩擦ホイ
ールまたはピンホイールとし、またセンサが測定
細条に直接接触して動かされ、センサにより測定
した実際の長さの値を制御回路に送るようにする
とよい。

代案として、センサを、測定細条に接触せずに
モニタする光学式または誘導型センサとすること
もできる。

実施例 次に図面につき、本発明の実施例を説明する。

第１〜３図に、それぞれへりかがり２を有する
編地１を示す。この編地は取出装置（図示せず）
により編機から矢印Ａの方向に取出される。針床
と取出装置との間において、センサ３を横編機の
フレームに取付け、このセンサ３により編成され
ている編地に隣接して編成した幅の狭い測定細条
６の実際の長さを測定し、この長さに関する情報
をデジタル制御回路４に伝送する。このデジタル
制御回路４を編機制御装置５に接続し、編地の長
さ、形状およびできれば模様が編地の測定した実
際の長さに基づいて制御されるよう編機制御装置
５に作用する。編機制御装置５により度目を変化
させることもでき、このことは、センサおよびデ
ジタル制御回路による編地の実際の編成長さの測
定によつて生ずる変更した度目設定が編地の形
状、長さに対する他の制御として直接作用するこ
とを意味する。

センサ３は光学式または誘導型センサとするこ
とができ、このようなセンサにより編地を感知す
るか、代案として第３図に示すように測定細条６
により動かされる摩擦ホイールまたはピンホイー
ルを具えるセンサとすることもできる。

第１図において、両端縁が互いに平行な編地を
示す。この場合、デジタル制御回路４により編機
制御装置５に対して、ふちかがり２の部分が長さ
だけ編成された時点をセンサにより検出したな
らば主要部を長さにわたり編成するよう指令を
与える。

第２図に示す実施例の場合、編地に隣接して幅
の狭い測定細条を同時に編成し、この測定細条を
実際の編成長さに代るものとしてセンサ３により
検出し、デジタル制御回路４により長さに応じて
変化するプログラム化目標値と比較し、この比較
した結果および測定した実際の長さの値を使用し
て編機制御装置５に作用し、所要の輪郭の編地を
編成する。センサ３がふちかがりの長さを検出
した時点で編機制御装置５は編地継続を開始す
る。即ち順次のコース毎に順次編目の数を増加す
るよう指令を受ける。編地の実際の長さがにな
るのを測定するまで編目の数を増加させていく。
編成中に実際の長さを測定したとき、長さに
わたり編地の幅を減少させていく制御を行う。最
後に長さにわたり各コースにおける編目の数は
不変にして編成する。

第３図には、２個の平行端縁を有するが、長さ
にわたる中間部分に模様を編込む編地を示す。
上述の構成により模様の位置および形状は実際の
編成長さに基づいて制御され、およびにわ
たる実際の長さを編成したことを検出した後にこ
の模様制御を開始する。

上述したことを要約すると、本発明によれば、
編成した一定長さおよび一定寸法の編地の全長お
よび全体の形状は、編成過程で不変の予め決まつ
ている数のコースを計数するという測定制御は不
要となり、技術的編成条件および編成パラメータ
の変化に伴う、また編成中実際の長さおよび幅に
関連する編成コースにおいて、編地の長さ、形状
および模様のうちのいずれか１つのものまたはそ
れ以上のものを変更することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、それぞれ、横編機によ
り編成する編地の長さを測定および修正するため
編地に隣接させて幅の狭い測定細条を編成し、こ
の測定細条を間接的にセンサにより感知する本発
明装置の第１および第２の実施例の線図、第３図
は、測定細条にセンサを直接接触させる本発明装
置の第３の実施例の第１および第２図と同様の線
図である。 １……編地、２……ふちかがり、３……セン
サ、４……デジタル制御回路、５……編機制御装
置、６……測定細条。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電気的に制御する横編機により編成する編地
   の長さを測定しまた修正する方法であり、センサ
   によつて編成中の編地の長さを連続的に測定し、
   この測定した実際の長さの値を制御回路に供給し
   プログラムキヤリヤに記憶させた目標長さの値と
   比較し比較結果を編目長さの制御に使用する方法
   において、編地の実際の長さの測定は、編成して
   いる編地に隣接して編成した幅の狭い測定細条を
   モニタすることによつて行い、前記比較した結果
   および測定した実際の長さの値を使用してデジタ
   ル制御回路により編機制御装置を制御して編成の
   残りの部分の順次のコースの数、編成の形状およ
   び形式、並びに模様をプログラム通りに自動的に
   編成することを特徴とする編地長さ測定修正方
   法。 ２ 測定した実際の長さの値を使用して行う制御
   は、後続のコースにおける編目の数を制御するも
   のとすることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   に記載の編地長さ測定修正方法。 ３ 針床と、編機から編地を取出す取出装置と、
   および編機制御装置を具える電気的制御横編機に
   より編成する編地の長さを測定しまた修正する装
   置において、 編機制御装置に接続したデジタル制御回路と、 針床と取出し装置との間に配置して制御回路に
   接続し、編地と同時に編成した測定細条をモニタ
   するセンサと、 デジタル制御回路に設けたマイクロプロセツサ
   と を具えたことを特徴とする編地長さ測定修正装
   置。 ４ センサを、前記測定細条により動かされる摩
   擦ホイールまたはピンホイールとしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第３項に記載の編地長さ測
   定修正装置。 ５ センサを、前記測定細条に接触せずにモニタ
   する光学式または誘導型センサとしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第３項に記載の編地長さ測
   定修正装置。