JPS6360582B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、電話番号を多数記憶しておき、使用
者の簡単な操作で選択された電話番号を自動的に
電話回線に送出する自動ダイアル装置に関する。

(ロ) 従来技術 一般に、自動ダイアル装置は多数の電話番号を
記憶する記憶手段を有しており、必要に応じて記
憶手段から電話番号を読み出し電話回線に送出す
る。近年、数字に対応する音により電話番号を送
出する方式を採用し、小型化及び薄型化により携
帯可能な自動ダイアル装置が開発されている。こ
の様な自動ダイアル装置では電源に電池が用いら
れるが、記憶手段には電源が切断されたときにも
データを保持するためのバツクアツプ電池が用い
られている。しかし、長時間使用したりあるい
は、長時間放置しておいた場合などは、バツクア
ツプ電池の容量が減少して電圧が低下し、データ
の保持ができなくなつたり、あるいは、データを
保持するのに必要な最小電圧近傍まで低下したと
き動作させた場合に誤動作をする危惧を有してい
た。

(ハ) 発明の目的 本発明は上述した点に鑑みて為されたものであ
り、記憶手段のバツクアツプ電池の電圧が所定電
圧以下となつた場合に、表示装置にその表示を行
うと共に動作を停止させて使用者にバツクアツプ
電池の交換を促す自動ダイアル装置を提供するこ
とを目的とする。

(ニ) 発明の構成 本発明は、数字に対応する周波数の音によつて
電話番号を送出する発音手段と、複数のキーから
成るキーボードと、少なくとも複数の電話番号を
記憶する記憶手段と、記憶手段のデータを保持す
るためのバツクアツプ電池と、文字及び数字を表
示する表示装置と、前記キーボードのキー操作に
より記憶手段に電話番号等を記憶させる動作、及
び、記憶している電話番号等を読み出し表示させ
る動作、並びに発音手段から電話番号を送出させ
る動作等を行う制御手段と、バツクアツプ電池の
電圧低下を検出し表示装置に電圧低下を知らせる
表示を行うと共に制御手段の動作を停止させる電
圧検出手段とを備えて成る自動ダイアル装置であ
る。

(ホ) 実施例 第１図は本発明の実施例を示すブロツク図であ
る。発音手段１は、スピーカ、増幅回路及びトー
ンジエネレータから成り、電話番号を送出すると
き、スピーカを電話機の送話口と音響結合し、ト
ーンジエネレータで作成され、増幅回路で増幅さ
れた所定周波数の音を伝達することにより電話番
号を送出する。トーンジエネレータで作成される
音響信号は、制御手段２から印加される数字コー
ドに基いて、定められた２種類の周波数を組み合
わされて作成され、その組み合わせ方と周波数は
規格によつて定められている。例えば、数字の
「１」は697Hzの周波数と1209Hzの周波数との組
み合わせで表わされ、数字の「２」は697Hzの周
波数と1336Hzの周波数との組み合わせで表わさ
れる。また、数字一文字の送出時間は、1.0秒間
の発音と0.5秒間の休止とから成るが、外部に切
換スイツチを設け、0.5秒間の発音と0.5秒間の休
止に切り換えられる様にすることもできる。

表示装置３は、一桁が５×７ドツトから成り、
16桁の文字数字表示が可能な液晶表示板と、これ
を駆動する駆動回路、及び、表示するためのデー
タを記憶するメモリとから成り、文字コードある
いは数字コードをメモリに転送記憶させることに
より文字あるいは数字の表示が為される。

キーボード４は、アルフアベツト「Ａ」〜
「Ｚ」までの文字キーと、「０」〜「９」までの数
字キーと、複数のフアンクシヨンキーとから成
る。特にフアンクシヨンキーは、文字キーあるい
は数字キーで入力した文字あるいは数字を記憶さ
せる“STOREキー”、記憶された氏名を検索さ
せる“SEARCHキー”、検索の結果を順次表示さ
せる“PAGEキー”、電話番号を表示させる
“NUMBERキー”、及び電話番号を送出させる
“DIALキー”が設けられている。

記憶手段５は、16文字分の文字コードを記憶す
る８ビツト×16の第１の領域と、16桁分の数字コ
ードを記憶する８ビツト×16の第２の領域とを一
対として、複数対、例えば60対から成り、第１の
領域（RAM2Aとする）には最大16文字のアルフ
アベツトによる氏名が記憶され、第２の領域
（RAM2Sとする）には、その氏名に対応する電
話番号が最大16桁で記憶される。また、記憶手段
５は、自動ダイアル装置の主電源が投入されてい
る場合には、その電源によつて電圧が供給される
が、電源切断状態ではバツクアツプ電池６により
データ保持するのに必要な電圧が供給される。本
実施例の場合、主電源は6.0Vであり、バツクア
ツプ電池６は3.0Vが用いられている。また、バ
ツクアツプ電池６の電圧は、電圧検出手段７に印
加されている。

電圧検出手段７は、バツクアツプ電池６の電圧
が所定値、例えば2.0V以下に低下したことを検
出するものであり、自動ダイアル装置の電源を投
入した時点に於いて動作し、このとき、バツクア
ツプ電池６の電圧が2.0V以下であることを検出
すると、表示装置３のメモリに「LOW
MEMORY BATT.」の文字を表示させるための
文字コードを転送し、その表示を行なわせると共
に、制御手段２の動作を禁止する。

制御手段２はキーボード４のキー操作が為され
たとき、その情報を入力し、その情報に基いた動
作を行う。以下、動作を簡単に説明する。キーボ
ード４の文字キーが閉成されると、その文字を示
す文字コードを入力して、制御手段２内部の記憶
手段（以下RAM1と言う）に記憶すると共に、
文字コードを表示装置３に転送しその文字を表示
させる。同様の動作により複数の文字を入力した
後、キーボード４のフアンクシヨンキーである
“STOREキー”を閉成するとRAM2Aの空いて
いる領域を探し、そのRAM2Aに入力された文字
を転送し記憶させる。この様にして、氏名を記憶
させた後、キーボード４の数字キーの入力が可能
となり、数字キーを閉成すると数字コードが、文
字の場合と同様に、制御手段２内部のRAM1に
記憶されると共に表示装置３に数字が表示され
る。そして、“STOREキー”が閉成されると、
先に文字を記憶したRAM2Aと対になつている
RAM2Sに入力された数字が転送され記憶され
る。以上の動作により、氏名及び電話番号が記憶
手段５に記憶されるのである。

一方、文字を３文字以上入力したとき、キーボ
ード４のフアンクシヨンキーである“SEARCH
キー”を閉成すると、制御手段２は記憶手段５の
RAM2Aを順番に検索し、各RAM2Aに記憶され
ている氏名の頭３文字と入力された３文字との一
致検出を行い、一致したものがある場合には、そ
のすべてのRAM2Aのアドレスを記憶し、記憶し
た最小のアドレスのRAM2Aに記憶された氏名を
読み取り表示装置３に表示させる。そして、キー
ボード４の“PAGEキー”が閉成される毎に、記
憶したアドレスのRAM2Aに記憶された氏名を順
次表示装置３に表示する。また、“NUMBERキ
ー”が閉成されると、そのとき表示されている氏
名が記憶されているRAM2Aと対になつている
RAM2Sから電話番号を読み取り、表示装置３に
表示させる。この様にして、３文字を入力して検
索することにより、その３文字と一致する氏名が
抽出できるのであるが、検索の結果一致する氏名
が記憶されていなかつた場合には、その旨を表示
装置３に「NOT FOUND」という文字を表示し
て知らせる。

検索の結果、希望の氏名が抽出されたとき、
“DIALキー”が閉成されると、そのとき氏名を
表示している状態であれば、その氏名が記憶され
ているRAM2Aと対になつているRAM2Sから電
話番号を読み出し表示装置３に転送して表示させ
ると共に、上位桁から順次発音手段１に数字コー
ドを印加し、数字に対応する音を発生させる。ま
た、電話番号が表示されている状態であれば、そ
の電話番号の上位桁から順次発音手段１に数字コ
ードを印加し発音させる。以上の動作により電話
番号の送出が為されるのである。

第２図は、第１図に示された実施例の電圧供給
系統図である。主電源となる電池８の電圧は
6.0Vであり、電源スイツチ９を介してメイン回
路系１０に供給され、また、ダイオード１１を介
して記憶手段５に供給される。バツクアツプ電池
６の電圧3.0Vは、ダイオード１２を介して記憶
手段５に供給されると共に、高抵抗１３を介して
Ｃ―MOSインバータ１４の入力に印加されてい
る。ここで、メイン回路系１０は第１図に示され
た記憶手段５を除くすべての回路であり、特に、
制御手段２及び電圧検出手段７の一部はCPUに
よつて達成されている。

また、高抵抗１３及びＣ―MOSインバータ１
４，１５は、バツクアツプ電池６の電圧検出回路
を構成しており、Ｃ―MOSインバータ１４，１
５の電源は主電源から供給されている。そして、
初段のＣ―MOSインバータ１４のスレツシヨル
ド電圧は、2.0Vに設定されており、従つて、バ
ツクアツプ電池６の電圧が2.0V以上であればＣ
―MOSインバータ１５の出力は“１”レベル
（電源電圧レベル）であり、2.0V以下になるとＣ
―MOSインバータ１５の出力は“０”レベル
（接地レベル）となる。このＣ―MOSインバータ
１５の出力は、前述したCPUの入力端子の一つ
に接続されている。そして、電源スイツチ９が投
入されたとき、CPUが動作し初期設定を行つた
後、Ｃ―MOSインバータ１５の出力が接続され
た入力端子のレベルを判定し、その結果“１”レ
ベルであれば通常の動作を行い“０”レベルの場
合には表示装置３に「LOW MEMORY
BATT.」の表示を行なわせて動作を停止する。
即ち、記憶しているプログラムの進行を停止する
のである。

(ヘ) 発明の効果 上述の如く本発明によれば、自動ダイアル装置
の電源スイツチを投入したとき、記憶手段のバツ
クアツプ電池の電圧が低下している場合、表示装
置にその旨が表示されるため、知らずに放置され
てせつかく記憶したデータが消えてしまう危惧が
防止でき、また、誤動作もなくなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すブロツク図、第
２図は第１図に示された実施例の電源供給系統図
である。 １…発音手段、２…制御手段、３…表示装置、
４…キーボード、５…記憶手段、６…バツクアツ
プ電池、７…電圧検出手段、８…電池、９…電源
スイツチ、１０…メイン回路系、１１，１２…ダ
イオード、１３…高抵抗、１４，１５…Ｃ―
MOSインバータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電話機の送話口に音響結合され数字に対応す
   る周波数の音によつて電話番号を送出する発音手
   段と、複数のキーから成るキーボードと、少なく
   とも複数の電話番号を記憶する記憶手段と、電源
   切断時前記記憶手段のデータを保持させるための
   バツクアツプ電池と、文字及び数字を表示する表
   示装置と、前記キーボードのキー操作により前記
   記憶手段に電話番号等を記憶させる動作、及び、
   記憶している電話番号等を読み出し前記表示装置
   に表示させる動作、並びに、前記発音手段から電
   話番号を送出させる動作等を行う制御手段と、前
   記バツクアツプ電池の電圧低下を検出し前記表示
   装置に電圧低下を知らせる表示を行うと共に前記
   制御手段の動作を停止させる電圧検出手段とを備
   えて成る自動ダイアル装置。