JPS6360028B2 - - Google Patents

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JPS6360028B2
JPS6360028B2 JP60201730A JP20173085A JPS6360028B2 JP S6360028 B2 JPS6360028 B2 JP S6360028B2 JP 60201730 A JP60201730 A JP 60201730A JP 20173085 A JP20173085 A JP 20173085A JP S6360028 B2 JPS6360028 B2 JP S6360028B2
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titanium
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合や水添等有機反応用触媒として
有用なチタノセン化合物の製造法に関し、チタノ
センジハロゲン化物を高収率で製造する方法に関
する。
〔従来の技術及び問題点〕
チタノセンジハロゲン化物の合成法としては、
ハロゲン化チタン化合物とシクロペンタジエンの
アルカリ金属塩、またはグリニヤール試薬とを、
0℃以上の温度にて反応させる方法がすでに知ら
れている(例えばG.Wilkinsonら、J.Am.Chem.
Soc.、76、4281頁(1954年)、L.Summersら、J.
Am.Chem.Soc.、77、3604頁(1955年)等)。
しかし、従来の0℃以上の温度にて行う方法で
はチタン原子の還元等の副反応が起こり、高収率
で製造する事ができないという欠点を有してい
た。そのため、高純度のチタノセンジハロゲン化
合物を得るためには、再結晶等の煩雑な操作を要
し、また精製におけるロスが大きいため経済的に
製造することができないのが現状である。
すなわち従来チタノセンジハロゲン化物を高収
率で工業的かつ経済的に純度良く製造する方法が
見出されていなかつたことが解決すべき問題点で
ある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明は、チタノセンジハロゲン化物の製造に
おいて、ハロゲン化チタン化合物とシクロペンタ
ジエンのアルカリ金属塩、またはグリニヤール試
薬との反応を、極性溶媒中、特定のモル比、低温
にて行う事により飛躍的に合成収率が向上すると
いう事実の発見に基づきなされたものである。
即ち、本発明は一般式(A) TiX4 (A) 〔式中、Xはハロゲン原子をあらわす。〕であら
わされるハロゲン化チタン化合物と、一般式(B) C5H5Y (B) 〔式中、YはNa、LiまたはMgX(X:ハロゲン
原子)をあらわす。〕であらわされるシクロペン
タジエンのアルカリ金属塩、またはグリニヤール
試薬を、極性溶媒中、−50〜−5℃の温度、(A)と
(B)のモル比が1:1.6〜1:2.5の範囲にて反応さ
せることを特徴とする、一般式 の製造法に関する。
反応は化学的に次のとおり示し得る。
TiX4+2C5H5Y→(C5H52TiX2+2XY 〔式中、Xはハロゲン原子、YはNa、Liまたは
MgX(X:ハロゲン原子)を示す。〕この反応は、
不活性雰囲気下、極性溶媒中、撹拌下にて行な
う。不活性雰囲気とは、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、窒素等の反応に関与しない雰囲気を意味す
る。
シクロペンタジエンのアルカリ金属塩またはグ
リニヤール試薬は、極性溶媒の溶液として反応に
供される。ハロゲン化チタン化合物は、単独ある
いは極性溶媒の溶液として用いても良い。「極性
溶媒」とは、分子中に酸素、窒素等の極性を示す
基を有し、且つ本発明の反応において失活等の副
反応を引起さない溶媒を意味し、具体的にはエー
テル類、三級アミン類等が挙げられる。特にジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメ
トキシエタン、ジプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等の三
級アミン類が好適に用いられる。これらの極性溶
媒は、単独あるいは混合溶媒として用いる事がで
き、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン等
の炭化水素系の溶媒が含まれていても良い。
本発明に用いるハロゲン化チタン化合物の具体
的な例としては、四フツ化チタン、四塩化チタ
ン、四臭化チタン、四沃化チタン等が挙げられ
る。合成収率上好ましく、且つ経済的で工業上有
用であるのは四塩化チタン、四臭化チタンであ
る。
また、本発明に用いるシクロペンタジエンのア
ルカリ金属塩またはグリニヤール試薬の具体的な
例としては、C5H5Li、C5H5Na、C5H5MgCl、
C5H5MgBr、C5H5MgI等が挙げられる。
ハロゲン化チタン化合物とシクロペンタジエン
のアルカリ金属塩またはグリニヤール試薬とのモ
ル比は1:1.6〜1:2.5の範囲が好ましく、より
好ましいモル比は1:1.9〜1:2.2の範囲であ
る。
また、反応は−50〜−5℃の温度範囲にて行う
ことが肝要である。−50℃未満の温度では反応が
遅く、合成収率も低下する。−5℃を超えるとチ
タンに対してアルカリ金属塩またはグリニヤール
試薬が余分に必要となつたり、チタンがアルカリ
金属あるいはグリニヤール試薬により還元される
副反応が起こり、収率が極端に低下するので好ま
しくない。より好ましい温度範囲は−30〜−20℃
である。
本発明の製造法は、チタノセンジハロゲン化物
が高収率で得られるので経済的であり、反応後は
副生した無機塩類を濾別し脱溶媒するだけで高純
度の目的物を得る事ができるので、煩雑な回収工
程も不要となり工業上極めて有用である。また、
必要とあれば再結晶を行う事により、さらに高純
度の目的物を得る事もできる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明は極性溶媒中、特定のモ
ル比にて反応を低温で行うことにより、極めて高
収率で目的物が得られるので、操作が容易でロス
も少なく経済的であり、工業的に有用であるばか
りでなく、実験室的にも価値のある合成法であ
る。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例 1 十分に乾燥した1オートクレーブを乾燥ヘリ
ウムで置換した後、四塩化チタン20g(0.105モ
ル)、1,2−ジメトキシエタン100mlを加えた。
ナトリウムシクロペンタジエニド(0.21モル)の
1,2−ジメトキシエタン溶液(200ml)を−20
℃の温度、撹拌下、40分で加えた。
1時間後室温に戻し、空気中で固形分を濾別し
た後、濾液をエバポレーターにて乾固したところ
暗赤色の結晶が得られた。液体クロマトグラフイ
ーにて分析したチタノセンジクロライドの収率は
98%であつた。融点290℃(分解)。元素分析値
(カツコ内は理論値):C、48.3(48.2);H、4.1
(4.1);Ti、19.1(19.2);Cl、28.5(28.5)、 1H−
NMRδ値(ppm):6.57。融点降下法による純度
測定値;99%。
実施例 2 四塩化チタンの代りに四臭化チタンを用いた以
外は実施例1と同様に合成を行つた。暗赤色の結
晶が得られ、液体クロマトグラフイーにて分析し
たチタノセンジブロマイドの収率は97%であつ
た。融点314℃(分解)。元素分析値(カツコ内は
理論値)C、35.6(35.5);H、3.1(3.0);Ti、14.1
(14.2);Br、47.2(47.3)。 1H−NMRδ値
(ppm):6.67。
実施例 3 1,2−ジメトキシエタンの代りにテトラヒド
ロフランを用い、反応温度を−5℃とした以外は
実施例1と同様に反応を行つた。暗赤色の結晶が
得られ、液体クロマトグラフイーにて分析したチ
タノセンジクロライドの収率は98%であつた。融
点290℃(分解)。元素分析値:C、48.4;H、
4.0;Ti、19.2;Cl、28.4。 1H−NMRδ値
(ppm):6.57。
比較例 1 反応を40℃にて行つた以外は実施例1と同様に
反応を行つた。暗赤色タール状のものが得られ、
液体クロマトグラフイーにて分析したチタノセン
ジクロライドの収率は53%であつた。
比較例 2 反応を−65℃にて行つた以外は実施例1と同様
に反応を行つた。暗赤色タール状のものが得ら
れ、液体クロマトグラフイーにて分析したチタノ
センジクロライドの収率は58%であつた。
比較例 3 ナトリウムシクロペンタジエニドの量を0.126
モルとした以外は実施例1と同様に反応を行つた
(四塩化チタン/ナトリウムシクロペンタジエニ
ドモル比=1/1.2)。暗赤色タール状のものが得
られ、液体クロマトグラフイーにて分析したチタ
ノセンジクロライドの収率は48%であつた。
比較例 4 反応温度を0℃とした以外は実施例3と同様に
反応を行つた。暗赤色の結晶が得られ、液体クロ
マトグラフイーにて分析したチタノセンジクロラ
イドの収率は68%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式(A) TiX4 (A) 〔式中、Xはハロゲン原子をあらわす。〕であら
    わされるハロゲン化チタン化合物と、一般式(B) C5H5Y (B) 〔式中、YはNa、LiまたはMgX(X:ハロゲン
    原子)をあらわす。〕であらわされるシクロペン
    タジエンのアルカリ金属塩、またはグリニヤール
    試薬を、極性溶媒中、−50〜−5℃の温度、(A)と
    (B)のモル比が1:1.6〜1:2.5の範囲にて反応さ
    せることを特徴とする、一般式 であらわされるチタノセンジハロゲン化物の製造
    法。
JP20173085A 1985-09-13 1985-09-13 チタノセン化合物の製法 Granted JPS6261991A (ja)

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JP20173085A JPS6261991A (ja) 1985-09-13 1985-09-13 チタノセン化合物の製法

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JPS6261991A JPS6261991A (ja) 1987-03-18
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JP3301455B2 (ja) * 1993-11-26 2002-07-15 出光興産株式会社 芳香族ビニル化合物重合体の製造触媒及びそれを用いた芳香族ビニル化合物重合体の製造方法

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J.AM.CHEM.SOC=1954 *

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