JPS635822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多段にわたつて揺動選別盤を設けた
穀物の選別機において、各揺動選別盤に材料を均
等な層厚状態のもとに供給するための自動均分装
置に関する。

多段にわたつて揺動選別盤を設けた選別機にあ
つては、従来、各揺動選別盤へ材料を均等に分配
供給するために複数の流動路を形成した揺動搬送
盤が用いられている。

しかしながら、上記の如き揺動搬送盤を用いて
各揺動選別盤に材料を分配供給せしめるものにお
いては、揺動搬送盤を円運動させ、材料を揺動さ
せながら供給側より排出側に向けて流動させてい
るので、各流動路内で材料が一側に偏つて流動す
る現象を呈し、各揺動選別盤に供給される材料の
適正な混合比率がそこなわれる欠点を有してい
る。

すなわち、例えば籾摺後の摺出米を効率よく揺
動選別するには、選別する材料中の玄米、混合米
および籾の混合比率が適当値に保たれ、かつ均等
な混合状態であることが重要であるが、揺動搬送
盤の各流動路内で揺動搬送中に材料が一側へ偏つ
て搬送されることは、揺動選別盤に供給される材
料の混合比率および混合状態が変化して、適当な
状態に保持されないことになり、これが選別効率
を大きく低下させる原因となる。

本考案は前記に鑑み、複数の揺動搬送盤に材料
を分配供給する揺動搬送盤の各流動路内に、材料
の流動方向に対して流動路を左右に二分する仕切
板を設け、該仕切板の材料流入側には、左右の材
料流入口の開口比を調節する流量調節板を設け、
前記左右に二分された一組の流動路内には各流動
路内の材料の層厚をそれぞれ検出する検出器を設
けると共に、前記検出器は各流動路内の材料の流
量を調節して材料の層厚を均等ならしめる流量調
節板の自動調節機構と関連接続したことにより、
材料の種類やその水分の多少等の差異によつて流
動性が個々に相違しても、各流動路内を流動する
材料の層厚を常に均等に保ち、もつて、揺動選別
盤に供給される材料の混合比率および混合状態を
適正ならしめて、効率よく揺動選別ができるよう
にする選別機における均分装置を提供しようとし
たものであつて、以下に本考案に係る選別機にお
ける自動均分装置の構成を添附図面に示された好
適な一実施例について説明する。

図面において、１は揺動搬送盤であつて、該揺
動搬送盤１はその排出側を除いて両側および上端
に囲壁２を形成したものであり、揺動搬送盤１は
その供給側ａより排出側ｂに向けて傾斜せられ、
かつ揺動機構（図示せず）によつて円運動せられ
るようになつている。３は多段にわたつて設けら
れた揺動選別盤である。上記揺動搬送盤１には、
多段にわたる揺動選別盤３の各々に材料を供給す
るための複数の流動路４……が、仕切壁５……に
よつて供給側ａから排出側ｂ方向に形成されてい
て、それらの各排出側ｂ端は多段にわたる揺動選
別盤３の各々に連通されている。また、上記揺動
搬送盤１においては、その各流動路４……内を左
右に二分する仕切板６……が設けられており、各
仕切板６……の流入側端には、左右の材料流入口
４ｂ，４ｂの開口比を調節する流量調節板７が支
点８によつて左右に回動自在に設けられていて、
各流量調節板７……はリンク棒９に連動されてい
る。１０は正逆転モータであつて、該正逆転モー
タ１０と前記リンク棒９はリンク１１によつて連
動されており、各流動調節板７……は、正逆転モ
ータ１０によつて左右に回動され、二分された左
右の流動路の各材料流入口４ａ……４ｂ……の開
口比が同時に自動調節されるように構成されてい
る。１２は材料供給ホツパであつて、該材料供給
ホツパ１２から前記揺動搬送盤１の各流動路４の
供給側ａに材料が供給されるようになつている。
１３は揺動搬送盤１の上蓋であつて、該上蓋１３
には前記各流量調節板７の案内孔１４が形成され
ている。

１５，１５は材料の層厚を検出する検出器であ
つて、該検出器１５，１５は、左右に二分された
各流動路内の材料の層厚をそれぞれ検出するもの
であつて、この検出器１５，１５は検出板１６，
１６およびポテンシヨメータ１７，１７によつて
構成されている。

第６図には前記流量調節板７を検出器５，５の
検出信号に基づいて自動調節する機構の回路例が
示されている。すなわち、１８は差動信号発生回
路、１９は増幅回路、２０はモータ駆動回路であ
つて、前記検出器１５，１５は差動信号発生回路
１８に接続され、正逆転モータ１０はモータ駆動
回路２０に接続されている。そして、この回路構
成によつて、検出器１５，１５で検出された材料
の層厚の差に応じた信号により、その差を零にす
る方向に正逆転モータ１０を回転制御し、左右に
二分された各流動路内の材料の流量を流量調節板
７により調節して各流動路内の材料の層厚を自動
的に均等ならしめる。

次に本考案の作用について説明する。

今、材料供給ホツパ１２から揺動搬送盤１の供
給側ａに摺出米等の材料が供給されると、この材
料は揺動搬送盤１の円運動による揺動とその傾斜
によつて各流動路４を経て排出側ｂへ順次搬送さ
れ、多段にわたる揺動選別盤３の各々に材料が配
分供給される。

ところで、上記流動路４の左右に二分された各
流動路内を流動する材料の層厚は、それぞれ検出
器１５，１５によつて検出され、この両検出器１
５，１５の差動信号により正逆転モータ１０が回
転制御される。そして、この制御作動によつて流
量調節板７……が左右に回動され、左右の材料流
入口４ａ……，４ｂ……の開口比が調節されるの
で、左右に二分された各流動路内の材料の層厚は
自動的に均等に保たれる。すなわち、揺動搬送盤
１が円運動により揺動し、搬送中の材料が各流動
路４……内の一側方へ偏る現象を呈しても、その
状態が検出器１５，１５によつて常に検出され、
均等になるように材料流入口４ａ……，４ｂ……
の開口比が調節されるので、流動路４……を流動
してその排出側ｂに至る材料の混合比率、たとえ
ば摺出米の場合は玄米、混合米および籾の比率が
適正値に保たれると共に、その均等な混合状態が
保たれる。そして、この材料が多段にわたる揺動
選別盤３の各々に均等に供給される。このため、
揺動選別盤３により効率よく揺動選別ができ、し
かも良好な選別を行わせることができる。

要するに本考案は、複数の揺動選別盤３に材料
を分配供給する揺動搬送盤１の各流動路４……内
に、材料の流動方向に対して流動路４……を左右
に二分する仕切板６……を設け、該仕切板６……
の材料流入側には、左右の材料流入口４ａ……，
４ｂ……の開口比を調節する流量調節板７……を
設け、前記左右に二分された一組の流動路内には
各流動路内の材料の層厚をそれぞれ検出する検出
器１５，１５を設けると共に、前記検出器１５，
１５は流動路４……内の材料の流量を調節して材
料の層厚を均等ならしめる流量調節板７……の自
動調節機構と関連接続したから、例え流動路４…
…が複数列を有するものであつても各流動路４…
…を流動する材料の層厚を検出器１５，１５の検
出信号に基づき作動せられる流量調節板７の流量
調節作動により常に均等に保つことができ、揺動
選別盤３に供給される材料の混合比率および混合
状態を適正ならしめて効率よく揺動選別を行うこ
とができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施例を示すものであつ
て、第１図は選別機の一部を示す側面図、第２図
は揺動搬送盤の平面図、第３図は同じく上蓋を取
去つた状態を示す平面図、第４図は第２図Ａ矢視
方向の一部側面図、第５図は同上Ｂ−Ｂ線矢視方
向の断面図、第６図は自動調節機構のブロツク図
である。 １……揺動搬送盤、３……揺動選別盤、４……
流動路、４ａ，４ｂ……左右の材料流入口、６…
…仕切板、７……流量調節板、１５，１５……材
料の層厚を検出する検出器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の揺動選別盤に材料を分配供給する揺動搬
   送盤の各流動路内に、材料の流動方向に対して流
   動路を左右に二分する仕切板を設け、該仕切板の
   材料流入側には、左右の材料流入口の開口比を調
   節する流量調節板を設け、前記左右に二分された
   一組の流動路内には各流動路内の材料の層厚をそ
   れぞれ検出する検出器を設けると共に、前記検出
   器は各流動路内の材料の流量を調節して材料の層
   厚を均等ならしめる流量調節板の自動調節機構と
   関連接続したことを特徴とする選別機における自
   動均分装置。