JPS6356320B2 - - Google Patents

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JPS6356320B2
JPS6356320B2 JP60047736A JP4773685A JPS6356320B2 JP S6356320 B2 JPS6356320 B2 JP S6356320B2 JP 60047736 A JP60047736 A JP 60047736A JP 4773685 A JP4773685 A JP 4773685A JP S6356320 B2 JPS6356320 B2 JP S6356320B2
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JP
Japan
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electrolytic
descaling
stainless steel
agent
gluconate
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JP60047736A
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English (en)
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JPS61207600A (ja
Inventor
Takahiro Ito
Toshio Moryama
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KURINATSUPU KK
Original Assignee
KURINATSUPU KK
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ステンレス鋼用の電解脱スケール処
理剤および該処理剤を用いた電解脱スケール処理
法に関するものである。 〔従来の技術〕 ステンレス鋼を各種溶接加工やレーザー加工等
の熱処理に付すると、処理部やその周縁部にスケ
ールが形成されるが、このスケールはそのまま付
着させておくとステンレス鋼本来の性質を損うの
で除去しなければならない。そのため、従来から
種々のスケール処理方法が提案されている。 それらの処理方法のうち、代表的なものとして
は例えば特公昭56−33471号公報に記載されてい
る、硝酸と弗酸とをアクリル酸系水溶性高分子の
ような増粘剤と混合して糊状として洗浄剤を、除
去すべきスケールが存在する部分に刷毛を用いて
塗布し、短時間放置後水洗する方法が知られてい
る。 しかしながら、この方法では処理剤中に弗酸を
含有するため、取扱いに注意を要し、処理条件に
よつては人体に有害なガスを発生して作業環境を
悪化させるおそれがあり、またスケール除去に比
較的長時間を要すると共に溶接周縁部の光沢度を
劣化させるという欠点がある。 また、他の例としては、特開昭59−1698号公報
に、硝酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナト
リウムの各々の10%水溶液に、エチルアルコール
およびメチルアルコールと少量の界面活性剤を添
加したものを処理液として電解脱スケールする方
法が開示されている。 しかしながら、上記の電解脱スケール方法は塩
化ナトリウム溶液を使用する場合にはステンレス
鋼を孔食させるおそれがあり、また硝酸ナトリウ
ム、硫酸ナトリウムの溶液の場合にはスケールの
みならず、電極が接触するステンレス鋼の表面も
溶解して被処理材の光沢を劣化させる欠点を有し
ている。 またこの方法では、添加する界面活性剤は湿潤
剤として、絶縁電極被覆材中に電解液を含浸させ
易くするために役立つているのにすぎず、高電解
電圧高電流密度(例えば、12V、46A/dm2)を
必要とするところから、極めて不経済な方法で
る。 〔発明が解決すべき問題点〕 本発明は、上記従来の状況を鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、スケールの除去
操作が簡単でかつ効率よく行なうことができるこ
と、スケール部およびその周縁の非スケール部の
仕上りが良好で光沢を失なわないこと、また人体
に有害で作業環境を悪化させるようなことがな
い、ステンレス鋼のスケール処理剤およびスケー
ル処理方法を提供することにある。 〔問題点を解決すべき手段〕 本発明のステンレス鋼用電解脱スケール処理剤
は、グルコン酸塩、エチレンジアミン四酢酸(以
下、EDTAと記す)などのキレート化剤を主成
分とし、これにエチレングリコールおよび界面活
性剤を添加したことを特徴とする。 また、本発明の脱スケール処理法は、上記脱ス
ケール処理剤を含浸させた電気的絶縁材に包まれ
た電極を、被処理材であるステンレス鋼の脱スケ
ールすべき部分に接触させ、部分電解処理を施す
ことを特徴とするものである。 本発明においてキレート化剤としては、分析化
学や表面処理の技術分野で知られているものが使
用できるが、とりわけグルコン酸塩、EDTAが
好ましい。本発明では、特にグルコン酸塩と
EDTAの併用が好ましい結果を与える。 グルコン酸塩としては、Na塩、K塩などの水
溶性の塩が使用されるが、特にNa塩が好ましい。 キレート化剤の使用量は、目的に応じて種々選
択されるが、電解液としたときに200g/l以下
の量で使用される。より具体的には、グルコン酸
塩(NaまたはK塩)は50〜200g/l、好ましく
は100g/l、EDTAは1〜30g/l好ましくは5
〜15g/lの範囲で用いられる。 本発明処理剤に添加剤として加えられるエチレ
ングリコールと界面活性剤は、湿潤活性と均一電
解性の改善を目的として添加される。それ故、界
面活性剤は、詳しくは非イオン性湿潤活性とイン
ヒビター効果を有するものが用いられる。 界面活性剤としては、具体的には例えば荏原コ
ージライト(株)商品名OV―366非イオン湿潤活性
剤などが使用できる。 本発明においてエチレングリコールは、電解液
増粘剤としてまた酸化物溶解助剤としても作用す
ると共に素材面に薄膜を形成して光沢度低下を防
止し、電解液中に5〜30ml/lの範囲で用いら
れ、特に好ましくは20ml/lである。 界面活性剤はその種類によつて異なるが、0.1
〜5ml/l、好ましくは1〜3ml/lの範囲で用
いられる。 本発明の処理剤は適当な濃度の水溶液からなる
電解液として使用され、電極を包んだ電気的絶縁
材に含浸させて用いる。電極を包んだ電気的絶縁
材は、従来公知の部分電解用のものが用いられ
る。 本発明の処理剤からなる電解液は、非スケール
部の仕上げ面が高い表面光沢を必要としない場
合、あるいは強い酸化スケールを短時間で除去す
る必要がある場合には、本発明の前記処理剤に更
に硫酸、りん酸、蓚酸を単独または混酸として添
加して、PH2〜4の弱酸性として電解脱スケール
を施すこともできる。 〔作用〕 本発明は、キレート化剤等にグルコン酸塩と
EDTAとの併用による相乗効果によりスケール
のキレート化を促進し、素材の光沢を低下させる
ことなく可溶性錯塩としてスケールを能率よく電
解除去できる。また、エチレングリコールと界面
活性剤は、電解により溶出を好まない高い光沢を
もつステンレス鋼素材の表面に薄膜を形成して溶
出抑制の作用をなす。 〔試験例および実施例〕 以下、本発明を試験例および実施例により説明
する。 試験例 1 グルコン酸塩の量が脱スケール時間と素材の光
沢度低下に及ぼす影響について測定した。 試験条件 素材(試片):SUS304 B.A厚さ0.7mm 加工法:シーム溶接 電解液:グルコン酸ナトリウム (8重量部) EDTA (1重量部) エチレングリコール 20ml/l 界面活性剤(荏原コージライト(株))
OV―366(商品名) 2ml/l 電流密度:30A/dm2 上記組成の電解液において、グルコン酸ナトリ
ウムの量を種々変え、それに伴つてEDTAの量
を変えたものを、自社製の溶接スケール電解除去
装置に適用して脱スケール効果を測定した。 スケール電解除去装置は、市販の装置エレクト
ロデスケーラー(商品名)等に準じて作成したも
ので、プラスチツク製手持柄の先端にステンレス
鋼板に微細孔をあけたもので容器状に形成したも
のを陰極とし、該陰極内に脱スケール液を含浸さ
せる硝子綿を入れ、陰極先端外周にプラスチツク
発泡体を配設しテフロンネツトで包んだ形のもの
である。この装置の先端を脱スケール溶液中に浸
漬して、溶液を充分含浸させたのち被加工材に当
接させ、被加工材を陽極に接続して実験を行つ
た。直流電源にはシリコン整流器(容量15V〜
30A)を用いた。結果は、目視により脱スケール
が完全に行われた時間を測定し、その光沢の劣化
度は光沢計により測定した。 脱スケール後の光沢度の測定は、シーム溶接部
の側端より5mm離れた位置で測定し、処理前後の
光沢度を比較した。光沢度測定器はスガ試験機(株)
製UGV―4D型(反射自光式)を用い、JIS8741
に基づき、20゜と45゜について1/10減光フイルター
を用いて測定したが、45゜の数値のみを示す。な
お、光沢度の測定は、特記しない限り以下同じ方
法による。 測定結果を第1図に示す。図からわかるよう
に、グルコン酸ナトリウムの濃度が50g/l以上
になると脱スケール時間は減少し、75g/l以上
でほゞ一定となる。光沢度は70〜150g/lの間
で良好な結果を示す。 試験例 2 試験例1とは逆にEDTAの添加量が脱スケー
ル時間と光沢度に及ぼす影響について測定した。 試験条件 素材:SUS304 B.A 0.7t 加工法:シーム溶接 電解液:グルコン酸ナトリウム 100g/l EDTA (第2図参照) エチレングリコール 20ml/l 界面活性剤 2ml/l 電流密度:30A/dm2 測定結果を第2図に示す。図からわかるよう
に、EDTA添加量が5g/l以上で著しい脱スケ
ール時間の減少と光沢度の向上を示す。 試験例 3 エチレングリコールの添加量が及ぼす影響につ
いて、試験例1および2と同様にして測定した。
結果を第3図に示す。 試験条件 素材:SUS304 B.A 0.7t 加工法:シーム溶接 電解液:グルコン酸ナトリウム 100g/l EDTA 12g/l エチレングリコール (第3図参照) 界面活性剤 2ml/l 測定結果を第3図に示す。 図からわかるように、エチレングリコール添加
量が増加すると、光沢度は向上するが脱スケール
時間が長くなる。 実施例 本発明の処理剤からなる電解液として下記表―
1に示す組成のものを使用した。
【表】 比較のため市販の硝弗酸脱スケール剤を用い
た。その組成は次のとおり、 硝酸塩(Na塩) 17% 弗酸 9% エマルジヨン型界面活性剤 少量 増粘剤水溶液 残部 試料 表―2に示した各加工材を用いた。
【表】 結果: 表―1に示した本発明の処理剤からなる電解液
および前記市販の脱スケール剤からなる電解液の
それぞれを、試験例1で用いた電解式脱錆装置の
フエルトに含浸させ、このようにした電極をスケ
ール発生部分に接触させて部分電解して脱スケー
ルを行なつた。 各処理条件とともに脱スケール後の結果を表―
3に示す。なお、表―3はSUS304についての結
果を示す。光沢度の測定方法も前記と同じであ
る。
【表】
〔効果〕
本発明によれば鏡面(No.8)仕上げ、B.A仕上
げ等のステンレス鋼材の脱スケールに有効であ
り、その素材の光沢度を低下させないという効果
を示す。しかも、脱スケール処理時間が著しく短
縮されるので経済的効果も大きい。また、本発明
処理剤によるときは、ステンレス鋼を錆させる成
分を含まないため、後処理として中和、水洗など
の工程を必要とせず、水拭きだけでよいなどの利
点を有する。このほか、“もらい錆”を有する成
形材の部分脱スケールも、素材の光沢度を損じる
ことなく部分脱スケールが容易にできるため、建
築内外装、厨房機器等完成製品のメンテナンスに
も適用できる。更に、本発明の処理剤は無害な成
分よりなるため、電解処理中に有害ガスを発生す
ることがなく、作業環境を悪化させないなど多く
の優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明処理剤におけるグルコン酸塩の
添加効果を示すグラフである。第2図は同じく
EDTAの添加効果を示すグラフである。第3図
は同じくエチレングリコールの添加効果を示すグ
ラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 グルコン酸塩、エチレンジアミン四酢酸など
    のキレート化剤を主成分とし、これにエチレング
    リコールおよび非イオン性湿潤活性とインヒビタ
    ー効果を有する界面活性剤を添加したことを特徴
    とするステンレス鋼用電解脱スケール処理剤。 2 グルコン酸塩、エチレンジアミン四酢酸など
    のキレート化剤を主成分とし、これにエチレング
    リコールおよび非イオン性湿潤活性とインヒビタ
    ー効果を有する界面活性剤を添加してなる電解脱
    スケール処理剤を含む電解液を含浸させたプラス
    チツク発泡体などの多孔質電気絶縁材に包まれた
    電極を、被処理材であるステンレス鋼の脱スケー
    ルすべき部分に接触させ、電解処理を施すことを
    特徴とするステンレス鋼の部分電解脱スケール処
    理法。
JP4773685A 1985-03-11 1985-03-11 ステンレス鋼用電解脱スケ−ル処理剤および脱スケ−ル処理法 Granted JPS61207600A (ja)

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