JPS635304A - 多層干渉膜 - Google Patents
多層干渉膜Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕
この発明は、特定波長の光を選択的に透過あるいは反射
する多層干渉膜に関する。
する多層干渉膜に関する。
従来、水銀灯等のHID光源を用いた照明器具や、紫外
線硬化装置に用いられる高出力の紫外線ランプ等におい
ては、ランプから放射される不必要な熱線や紫外線等に
よって、被照射物が損傷を受けたり、使用者がこの熱に
よって不快窓を惑じると言う難点があった。
線硬化装置に用いられる高出力の紫外線ランプ等におい
ては、ランプから放射される不必要な熱線や紫外線等に
よって、被照射物が損傷を受けたり、使用者がこの熱に
よって不快窓を惑じると言う難点があった。
たとえば、紫外線硬化装置に用いられる紫外線ランプで
は、第6図にみるように、紫外線ランプ5の後ろ側にア
ルミ板等の反射板4を置いて、被照射物への紫外線照射
の効率を高めているが、同時に熱線も被照射物に照射さ
れるため、被照射物が熱損傷する恐れがある。
は、第6図にみるように、紫外線ランプ5の後ろ側にア
ルミ板等の反射板4を置いて、被照射物への紫外線照射
の効率を高めているが、同時に熱線も被照射物に照射さ
れるため、被照射物が熱損傷する恐れがある。
そこで、被照射物の損傷や熱による不快間を防ぐため、
第8図にみるような多層干渉膜1′によって、不必要な
熱線や紫外線を取り除くことが行われている。この多層
干渉膜1゛は、基板2表面に、屈折率の大きい物質から
なる光の波長程度の厚みのλ/4膜Hと屈折率の小さい
物質からなる光の波長程度の厚みのλ/4膜りとを交互
に形成してなるもので、各λ/4膜中における光の干渉
を利用して、特定の波長の光のみを選択的に透過あるい
は反射しようとするものである。
第8図にみるような多層干渉膜1′によって、不必要な
熱線や紫外線を取り除くことが行われている。この多層
干渉膜1゛は、基板2表面に、屈折率の大きい物質から
なる光の波長程度の厚みのλ/4膜Hと屈折率の小さい
物質からなる光の波長程度の厚みのλ/4膜りとを交互
に形成してなるもので、各λ/4膜中における光の干渉
を利用して、特定の波長の光のみを選択的に透過あるい
は反射しようとするものである。
このような多層干渉膜1′を、前述した紫外線硬化装置
に使用する場合には、たとえば、第7図(81にみるよ
うに、アルミ仮にかわって、反射板4として使用するこ
とができる。その場合には、この多層干渉膜1′は、第
9図にみるように、熱線および可視光線は透過するが、
紫外線は反射する、いわゆる、コールドミラーとして使
用される。このようなコールドミラーでは、紫外線は、
多層干渉膜1′によって反射されて被照射物に到達する
が、熱線および可視光線は多層干渉膜1゛を透過して、
除去されてしまうため、被照射物には到達しない。した
がって、被照射物が熱損傷する恐れがなくなるのである
。
に使用する場合には、たとえば、第7図(81にみるよ
うに、アルミ仮にかわって、反射板4として使用するこ
とができる。その場合には、この多層干渉膜1′は、第
9図にみるように、熱線および可視光線は透過するが、
紫外線は反射する、いわゆる、コールドミラーとして使
用される。このようなコールドミラーでは、紫外線は、
多層干渉膜1′によって反射されて被照射物に到達する
が、熱線および可視光線は多層干渉膜1゛を透過して、
除去されてしまうため、被照射物には到達しない。した
がって、被照射物が熱損傷する恐れがなくなるのである
。
多層干渉膜1′は、また、第7図fb)にみるように、
紫外線硬化装置の紫外線ランプ5の前面に置かれるフィ
ルタ6として使用することもでき名。その場合には、こ
の多層干渉膜1′は第10図にみるように、熱線および
可視光線は反射するが、それ紫外線は透過するものであ
る必要がある。このようなフィルタ6を紫外線ランプ5
の前面に配置すると、紫外線ランプ5より発生し、直接
に、あるいは、反射板4によって集められた光のうち、
熱線および可視光線の成分が、このフィルタ6によって
反射されて除去され、紫外線のみが被照射物に到達する
。したがって、やはり、被照射物が熱損傷する恐れがな
くなるのである。
紫外線硬化装置の紫外線ランプ5の前面に置かれるフィ
ルタ6として使用することもでき名。その場合には、こ
の多層干渉膜1′は第10図にみるように、熱線および
可視光線は反射するが、それ紫外線は透過するものであ
る必要がある。このようなフィルタ6を紫外線ランプ5
の前面に配置すると、紫外線ランプ5より発生し、直接
に、あるいは、反射板4によって集められた光のうち、
熱線および可視光線の成分が、このフィルタ6によって
反射されて除去され、紫外線のみが被照射物に到達する
。したがって、やはり、被照射物が熱損傷する恐れがな
くなるのである。
また、この多層干渉膜1′を、前述した紫外線硬化装置
以外の用途に使用する場合には、それに応じた、すなわ
ち、除去したい波長の光を除去することができる多層干
渉膜1′を作製すればよい。
以外の用途に使用する場合には、それに応じた、すなわ
ち、除去したい波長の光を除去することができる多層干
渉膜1′を作製すればよい。
たとえば、前述した水銀灯等のHIDランプにおいて、
熱による不快窓を防ぐためには、熱線のみを反射し、そ
れ以外の波長の光を透過するフィルタとするか、逆に、
熱線のみを透過し、それ以外の光を反射するコールドミ
ラーとして、この多層干渉膜1゛を作製すればよい。ま
た、紫外線による被照射物の(員傷を防ぐためには、紫
外線のみを反射するフィルタか、逆に、紫外線のみを透
過する反射鏡として、この多層干渉膜1′を作製すれば
よいのである。
熱による不快窓を防ぐためには、熱線のみを反射し、そ
れ以外の波長の光を透過するフィルタとするか、逆に、
熱線のみを透過し、それ以外の光を反射するコールドミ
ラーとして、この多層干渉膜1゛を作製すればよい。ま
た、紫外線による被照射物の(員傷を防ぐためには、紫
外線のみを反射するフィルタか、逆に、紫外線のみを透
過する反射鏡として、この多層干渉膜1′を作製すれば
よいのである。
以上のように、多層干渉膜1′を使用すれば、不必要な
熱線や紫外線等を除去することができるのであるが、こ
のような多層干渉膜1゛は、長期間使用すると、その表
面に、雰囲気中の浮遊物(主に有機物質)が汚れとして
付着し、反射あるいは透過の効率が低下する、と言う問
題がある。たとえば、使用する雰囲気にもよるが、紫外
線硬化装置で1年間使用すると、20〜50%も効率が
低下してしまう場合もある。このため、このような多層
干渉膜1′を使用するにあたっては、必要に応じて、表
面の清掃を行う必要があるが、特に有機物の汚れは、λ
/4膜表面に焼き付いてしまうため、容易に取り除くこ
とができない。
熱線や紫外線等を除去することができるのであるが、こ
のような多層干渉膜1゛は、長期間使用すると、その表
面に、雰囲気中の浮遊物(主に有機物質)が汚れとして
付着し、反射あるいは透過の効率が低下する、と言う問
題がある。たとえば、使用する雰囲気にもよるが、紫外
線硬化装置で1年間使用すると、20〜50%も効率が
低下してしまう場合もある。このため、このような多層
干渉膜1′を使用するにあたっては、必要に応じて、表
面の清掃を行う必要があるが、特に有機物の汚れは、λ
/4膜表面に焼き付いてしまうため、容易に取り除くこ
とができない。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであって
、初期の反射あるいは透過効率を長期間に渡って維持す
ることができる多層干渉膜を提供することを口約として
いる。
、初期の反射あるいは透過効率を長期間に渡って維持す
ることができる多層干渉膜を提供することを口約として
いる。
以上の目的を達成するため、この発明は、基板表面に屈
折率の大きいλ/4膜と屈折率の小さいλ/4膜とが交
互に積層形成され、その最上層に、透明な光触媒層が形
成されていることを特徴とする多層干渉膜を要旨として
いる。
折率の大きいλ/4膜と屈折率の小さいλ/4膜とが交
互に積層形成され、その最上層に、透明な光触媒層が形
成されていることを特徴とする多層干渉膜を要旨として
いる。
以下に、この発明を、その一実施例をあられす図面を参
照しつつ、詳しく説明する。
照しつつ、詳しく説明する。
第1図にみるように、この発明の多層干渉膜1は、基板
2表面に、屈折率の大きいλ/4膜Hと、屈折率の小さ
いλ/4膜りとを交互に積層形成している点では、従来
のものとかわらない。
2表面に、屈折率の大きいλ/4膜Hと、屈折率の小さ
いλ/4膜りとを交互に積層形成している点では、従来
のものとかわらない。
各λ/4膜H,Lの材料としても従来と同様の化合物を
使用することができる。たとえば、屈折率の大きいλ/
4膜Hとしては、TiO2,Cent、 Zr0z。
使用することができる。たとえば、屈折率の大きいλ/
4膜Hとしては、TiO2,Cent、 Zr0z。
ZnS等の、屈折率nが2.0〜2.6程度の高屈折率
物質による薄膜が挙げられる。また、屈折率の小さいλ
/4膜りとしては、CaF、 MgF2.5i02.
AI□03等の、屈折率nカ月、3〜1.6程度の低屈
折率物質による薄膜が挙げられる。そして、以上のよう
な化合物の組み合わせおよび各λ/4膜H,Lの膜厚を
選んでやれば、必要とする波長の光を反射あるいは透過
させることができるようになる。
物質による薄膜が挙げられる。また、屈折率の小さいλ
/4膜りとしては、CaF、 MgF2.5i02.
AI□03等の、屈折率nカ月、3〜1.6程度の低屈
折率物質による薄膜が挙げられる。そして、以上のよう
な化合物の組み合わせおよび各λ/4膜H,Lの膜厚を
選んでやれば、必要とする波長の光を反射あるいは透過
させることができるようになる。
以上のような各λ/4膜H,Lを形成する方法も、通常
と同様の方法によることができる。たとえば、抵抗加熱
による真空蒸着法、電子銃による電子ビーム蒸着法、ス
パッタリング法、イオンブレーティング法等を使用する
ことができるのである。また、以上のような方法によっ
てλ/4膜H,Lを形成するにあたり、基板を室温以上
に加熱するようであってもよい。−般に、基板温度が高
ければ高い程、形成される薄膜の硬度は高(、その耐久
性も向上するからである。しかしながら、あまり基板温
度が高すぎると、作業性、生産性等が悪(なる恐れがあ
る。したがって、基板温度は、室温〜350℃程度であ
ることが好ましい。
と同様の方法によることができる。たとえば、抵抗加熱
による真空蒸着法、電子銃による電子ビーム蒸着法、ス
パッタリング法、イオンブレーティング法等を使用する
ことができるのである。また、以上のような方法によっ
てλ/4膜H,Lを形成するにあたり、基板を室温以上
に加熱するようであってもよい。−般に、基板温度が高
ければ高い程、形成される薄膜の硬度は高(、その耐久
性も向上するからである。しかしながら、あまり基板温
度が高すぎると、作業性、生産性等が悪(なる恐れがあ
る。したがって、基板温度は、室温〜350℃程度であ
ることが好ましい。
以上のようにして積層形成された複数のλ/4膜H,L
、・・・の最上層に、透明な光触媒層3が形成されるこ
とで、この発明は構成されている。
、・・・の最上層に、透明な光触媒層3が形成されるこ
とで、この発明は構成されている。
光触媒層3に使用される化合物としては、Ti0z、
F+40. 、 Into□およびWO3からなる群よ
り選ばれた少なくとも1つの化合物が、好ましいものと
して、挙げられる。
F+40. 、 Into□およびWO3からなる群よ
り選ばれた少なくとも1つの化合物が、好ましいものと
して、挙げられる。
このような材料からなる光触媒層3は、先のλ/4膜と
同様の方法によって形成することができる、すなわち、
抵抗加熱による真空蒸着法、電子銃による電子ビーム蒸
着法、スパッタリング法、イオンブレーティング法等を
使用することができるのである。また、この発明では、
スプレー法あるいは浸漬法等の方法で、前記化合物中の
金属(Ti、 Fe、 In、 W等)を含む有機金属
化合物溶液を、積層されたλ/4層H,Lの表面に塗布
し、乾燥したあと、それを高温で焼き付けることによっ
て、光触媒層3を形成することもできる。
同様の方法によって形成することができる、すなわち、
抵抗加熱による真空蒸着法、電子銃による電子ビーム蒸
着法、スパッタリング法、イオンブレーティング法等を
使用することができるのである。また、この発明では、
スプレー法あるいは浸漬法等の方法で、前記化合物中の
金属(Ti、 Fe、 In、 W等)を含む有機金属
化合物溶液を、積層されたλ/4層H,Lの表面に塗布
し、乾燥したあと、それを高温で焼き付けることによっ
て、光触媒層3を形成することもできる。
以上のような方法で形成される光触媒層3の膜厚は、こ
の発明では、特に限定されるものではないが、0.5〜
5μm程度であることが好ましい。なぜなら、光触媒層
3の膜厚が0.5μm未満では、その触媒効果が充分で
なく、また、λ/4膜の膜厚に近づくため、光触媒層3
とλ/4膜との間で干渉が発生して、選択的に反射、透
過できる光の波長が変化してしまう恐れがある。また、
逆に、光触媒層3の膜厚が5−を越えると、場合によっ
ては、その透明性が著しく低下する恐れがあり、透明性
が低下しない場合であっても、5−以下の膜厚の場合と
触媒効果が余り変わらない(噴量があるからである。
の発明では、特に限定されるものではないが、0.5〜
5μm程度であることが好ましい。なぜなら、光触媒層
3の膜厚が0.5μm未満では、その触媒効果が充分で
なく、また、λ/4膜の膜厚に近づくため、光触媒層3
とλ/4膜との間で干渉が発生して、選択的に反射、透
過できる光の波長が変化してしまう恐れがある。また、
逆に、光触媒層3の膜厚が5−を越えると、場合によっ
ては、その透明性が著しく低下する恐れがあり、透明性
が低下しない場合であっても、5−以下の膜厚の場合と
触媒効果が余り変わらない(噴量があるからである。
以上のような光触媒層3には、さらに、Pt、 Pd、
RhおよびIrよりなる群から選ばれた少なくとも1
つの金属を担持させるようであってもよい。このような
金属は、付着した汚れを分解する触媒として働くもので
あって、それを光触媒層3に担持させることにより、汚
れの除去作用をより活発に行わせることができるように
なるのである。このような金属を光触媒層3に担持させ
る方法は、この発明では、特に限定されないが、たとえ
ば、以下のような方法を用いることができる。すなわち
、前記金属の可溶性塩を水溶液とし、それに前記光触媒
層3が形成された多層干渉膜1を浸漬して、前記可溶性
塩を光触媒層3に染み込ませる。そのあと、これに、紫
外線等を照射して可溶性塩を分解し、光触媒層3中に、
前記金属を担持させるのである。なお、以上のようにし
て担持させる金属の量も、この発明では特に限定されな
いが、光触媒層に対して、0.1〜2%の金属を担持さ
せることが好ましい。なぜなら、担持量が0.1%未満
では、担持させる効果が充分に得られず、2%を越える
と、光触媒層3の透明性が低下してしまう恐れがあるか
らである。
RhおよびIrよりなる群から選ばれた少なくとも1
つの金属を担持させるようであってもよい。このような
金属は、付着した汚れを分解する触媒として働くもので
あって、それを光触媒層3に担持させることにより、汚
れの除去作用をより活発に行わせることができるように
なるのである。このような金属を光触媒層3に担持させ
る方法は、この発明では、特に限定されないが、たとえ
ば、以下のような方法を用いることができる。すなわち
、前記金属の可溶性塩を水溶液とし、それに前記光触媒
層3が形成された多層干渉膜1を浸漬して、前記可溶性
塩を光触媒層3に染み込ませる。そのあと、これに、紫
外線等を照射して可溶性塩を分解し、光触媒層3中に、
前記金属を担持させるのである。なお、以上のようにし
て担持させる金属の量も、この発明では特に限定されな
いが、光触媒層に対して、0.1〜2%の金属を担持さ
せることが好ましい。なぜなら、担持量が0.1%未満
では、担持させる効果が充分に得られず、2%を越える
と、光触媒層3の透明性が低下してしまう恐れがあるか
らである。
以上のように、基板2表面に屈折率の大きいλ/4膜H
と屈折率の小さいλ/4膜りとが交互に積層形成され、
その最上層に、透明な光触媒層3が形成されてなる、こ
の発明の多層干渉膜lは、たとえば、第4図にみるよう
に、紫外線硬化装置の反射板4として使用することがで
きる。その場合には、この多層干渉膜1は、第2図にみ
るように、熱線は透過するが、それ以外の波長の光は反
射する、いわゆる、コールドミラーである必要がある。
と屈折率の小さいλ/4膜りとが交互に積層形成され、
その最上層に、透明な光触媒層3が形成されてなる、こ
の発明の多層干渉膜lは、たとえば、第4図にみるよう
に、紫外線硬化装置の反射板4として使用することがで
きる。その場合には、この多層干渉膜1は、第2図にみ
るように、熱線は透過するが、それ以外の波長の光は反
射する、いわゆる、コールドミラーである必要がある。
このようなコールドミラーでは、紫外線ランプ5から出
た熱線以外の光は、多層干渉膜1によって反射されて被
照射物に到達するが、熱線は多層干渉膜1を透過して、
除去されてしまうため、被照射物には到達しない。した
がって、被照射物が熱を貝傷する恐れがなくなる。
た熱線以外の光は、多層干渉膜1によって反射されて被
照射物に到達するが、熱線は多層干渉膜1を透過して、
除去されてしまうため、被照射物には到達しない。した
がって、被照射物が熱を貝傷する恐れがなくなる。
また、この発明の多層干渉膜1は、第5図にみるように
、紫外線照射装置の紫外線ランプ5の前面に置かれるフ
ィルタ6として使用することもできる。その場合には、
この多層干渉膜1は第3図にみるように、熱線および可
視光線は反射するが、紫外線は透過するものである必要
がある。このようなフィルタ6を紫外線ランプ5の前−
面に配置すると、紫外線ランプ5より発生し、直接に、
あるいは、反射板4によって集められた光のうち、熱線
および可視光線の成分が、このフィルタ6によって反射
されて除去され、紫外線のみが被照射物に到達する。し
たがって、やはり、被照射物が熱損傷する恐れがなくな
る。
、紫外線照射装置の紫外線ランプ5の前面に置かれるフ
ィルタ6として使用することもできる。その場合には、
この多層干渉膜1は第3図にみるように、熱線および可
視光線は反射するが、紫外線は透過するものである必要
がある。このようなフィルタ6を紫外線ランプ5の前−
面に配置すると、紫外線ランプ5より発生し、直接に、
あるいは、反射板4によって集められた光のうち、熱線
および可視光線の成分が、このフィルタ6によって反射
されて除去され、紫外線のみが被照射物に到達する。し
たがって、やはり、被照射物が熱損傷する恐れがなくな
る。
以上のように、反射板あるいはフィルタ等として使用さ
れるこの発明の多層干渉膜lにおいては、その最上層に
形成された光触媒層3表面に、雰囲気中の浮遊物(主に
有機物質)が汚れとして付着しても、それは、この光触
媒N3中のTiO□、 Fe2O3、InzO3および
一〇3等の金属化合物や、pt。
れるこの発明の多層干渉膜lにおいては、その最上層に
形成された光触媒層3表面に、雰囲気中の浮遊物(主に
有機物質)が汚れとして付着しても、それは、この光触
媒N3中のTiO□、 Fe2O3、InzO3および
一〇3等の金属化合物や、pt。
Pd、 RhおよびIr等の金属と、光源からの紫外線
との作用によって分解され除去される。したがって、こ
のような汚れが、光触媒層3表面に残ることはなく、そ
の表面を常に清潔に保つことができるようになる。
との作用によって分解され除去される。したがって、こ
のような汚れが、光触媒層3表面に残ることはなく、そ
の表面を常に清潔に保つことができるようになる。
なお、この発明の多層干渉膜1が、以上のような紫外線
硬化装置以外の用途にも使用できることは、従来のもの
と同様である。
硬化装置以外の用途にも使用できることは、従来のもの
と同様である。
たとえば、水銀灯等のHIDランプにおいて、熱による
不快感を防ぐためには、熱線のみを反射し、それ以外の
波長の光を透過するフィルタとするか、逆に、熱線のみ
を透過し、それ以外の光を反射するコールドミラーとし
て、この発明の多層干渉膜1を作製すればよい。また、
紫外線による被照射物の損傷を防(ためには、紫外線の
みを反射するフィルタか、逆に、紫外線のみを透過する
反射鏡として、この発明の多層干渉膜1を作製すればよ
い。要するに、基板表面に屈折率の大きいλ/4膜と屈
折率の小さいλ/4膜とが交互に積層形成され、その最
上層に、透明な光触媒層が形成されているのであれば、
その他の構成は、特に限定されないのである。
不快感を防ぐためには、熱線のみを反射し、それ以外の
波長の光を透過するフィルタとするか、逆に、熱線のみ
を透過し、それ以外の光を反射するコールドミラーとし
て、この発明の多層干渉膜1を作製すればよい。また、
紫外線による被照射物の損傷を防(ためには、紫外線の
みを反射するフィルタか、逆に、紫外線のみを透過する
反射鏡として、この発明の多層干渉膜1を作製すればよ
い。要するに、基板表面に屈折率の大きいλ/4膜と屈
折率の小さいλ/4膜とが交互に積層形成され、その最
上層に、透明な光触媒層が形成されているのであれば、
その他の構成は、特に限定されないのである。
つぎに、この発明の実施例について、比較例とあわせて
説明する。
説明する。
(実施例1)
プレス成形された硬質ガラス基板を、1×10−4〜2
X 10−5Torrの真空中で300°Cに加熱し
ながら、電子ビーム蒸着法により、屈折率が大きいλ/
4膜である酸化チタン(TiO□)と、屈折率が小さい
λ/4膜であるフッ化マグネシウム(MgFz)とを交
互に形成し、15層のλ/4膜を積層した。
X 10−5Torrの真空中で300°Cに加熱し
ながら、電子ビーム蒸着法により、屈折率が大きいλ/
4膜である酸化チタン(TiO□)と、屈折率が小さい
λ/4膜であるフッ化マグネシウム(MgFz)とを交
互に形成し、15層のλ/4膜を積層した。
つぎに、この15層のλ/4膜の最上層に、同じく、電
子ビーム蒸着法によって酸化チタン(TiO□)を蒸着
し、厚み1.0〜1.2μmの光触媒層を積層し、表面
に多層干渉膜が形成されたコールドミラーを得た。得ら
れたコールドミラーは、可視光線(450〜750nm
)の平均反射率が93%、熱線(800〜2400nm
)の平均透過率が82%であった。以上のようなコール
ドミラーをミニハロゲンランプスポットライトの反射板
として使用したところ、10000時間運転後も、その
表面への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射
率および平均透過率も殆ど変化しなかった。
子ビーム蒸着法によって酸化チタン(TiO□)を蒸着
し、厚み1.0〜1.2μmの光触媒層を積層し、表面
に多層干渉膜が形成されたコールドミラーを得た。得ら
れたコールドミラーは、可視光線(450〜750nm
)の平均反射率が93%、熱線(800〜2400nm
)の平均透過率が82%であった。以上のようなコール
ドミラーをミニハロゲンランプスポットライトの反射板
として使用したところ、10000時間運転後も、その
表面への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射
率および平均透過率も殆ど変化しなかった。
(実施例2)
実施例1で得られた15層のλ/4膜を、テトライソプ
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4)の5%
エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、50
0℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層が
形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の膜
厚しよ1−であった。つぎに、この多層干渉膜が形成さ
れた硬質ガラス基板を、塩化白金水溶液に浸漬したあと
、これに紫外線を照射して、光触媒層に白金を担持させ
てコールドミラーを得た。光触媒層への白金の担持量は
、1%であった。こうして得られたコールドミラーは、
可視光線の平均反射率が92%、熱線の平均透過率が8
0%であった。このコールドミラーをミニハロゲンラン
プスポットライトの反射板として使用したところ、先の
実施例1と同様に、10000時間運転後も、その表面
への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射率お
よび平均透過率も殆ど変化しなかった。
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4)の5%
エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、50
0℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層が
形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の膜
厚しよ1−であった。つぎに、この多層干渉膜が形成さ
れた硬質ガラス基板を、塩化白金水溶液に浸漬したあと
、これに紫外線を照射して、光触媒層に白金を担持させ
てコールドミラーを得た。光触媒層への白金の担持量は
、1%であった。こうして得られたコールドミラーは、
可視光線の平均反射率が92%、熱線の平均透過率が8
0%であった。このコールドミラーをミニハロゲンラン
プスポットライトの反射板として使用したところ、先の
実施例1と同様に、10000時間運転後も、その表面
への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射率お
よび平均透過率も殆ど変化しなかった。
(比較例1)
15層のλ/4膜最膜層上層光触媒層を形成しなかった
以外は、実施例1.2と同様にして、コールドミラーを
作製した。得られたコールドミラーの製造直後の可視光
線の平均反射率は93%、熱線の平均透過率は82%で
あった。このコールドミラーをミニハロゲンランプスポ
ットライトの反射板として使用したところ、10000
時間運転後には、その表面に、かなりの汚れが付着して
いることが観察され、可視光線の平均反射率が80%に
、また、熱線の平均透過率が67%に低下していた。
以外は、実施例1.2と同様にして、コールドミラーを
作製した。得られたコールドミラーの製造直後の可視光
線の平均反射率は93%、熱線の平均透過率は82%で
あった。このコールドミラーをミニハロゲンランプスポ
ットライトの反射板として使用したところ、10000
時間運転後には、その表面に、かなりの汚れが付着して
いることが観察され、可視光線の平均反射率が80%に
、また、熱線の平均透過率が67%に低下していた。
(実施例3)
熱曲げ成形によってパラボラ形に成形された硬質ガラス
基板を、I X 10−’〜2 X 10−’Torr
の真空中で300℃に加熱しながら、電子ビーム蒸着法
により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン(T
iO□)と、屈折率が小さいλ/4膜である二酸化珪素
(SiO□)とを交互に形成し、15層のλ/4膜を積
層した。つぎに、この15層のλ/4膜の最上層に、同
じく、電子ビーム蒸着法によって酸化インジウム(In
20:+ )を蒸着し、厚み1.0〜1゜2−の光触媒
層を積層し、第4図にみるように、表面に多層干渉膜が
形成されたコールドミラーを得た。得られたコールドミ
ラーは、紫外yc(250〜400nm)の平均反射率
が87%、可視光線および熱線(450〜2400nm
)の平均透過率が95%であった。以上のようなコール
ドミラーを紫外線硬化装置の反射板として使用したとこ
ろ、3000時間運転後も、その表面への汚れの付着は
殆ど認められず、また、平均反射率および平均透過率も
殆ど変化しなかった。
基板を、I X 10−’〜2 X 10−’Torr
の真空中で300℃に加熱しながら、電子ビーム蒸着法
により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン(T
iO□)と、屈折率が小さいλ/4膜である二酸化珪素
(SiO□)とを交互に形成し、15層のλ/4膜を積
層した。つぎに、この15層のλ/4膜の最上層に、同
じく、電子ビーム蒸着法によって酸化インジウム(In
20:+ )を蒸着し、厚み1.0〜1゜2−の光触媒
層を積層し、第4図にみるように、表面に多層干渉膜が
形成されたコールドミラーを得た。得られたコールドミ
ラーは、紫外yc(250〜400nm)の平均反射率
が87%、可視光線および熱線(450〜2400nm
)の平均透過率が95%であった。以上のようなコール
ドミラーを紫外線硬化装置の反射板として使用したとこ
ろ、3000時間運転後も、その表面への汚れの付着は
殆ど認められず、また、平均反射率および平均透過率も
殆ど変化しなかった。
(実施例4)
実施例3で得られた15層のλ/4膜を、テトライソプ
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4 )の5
%エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、5
00℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層
が形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の
膜厚は1.2−であった。つぎに、この多層干渉膜が形
成された硬質ガラス基板を、塩化パラジウム水溶液に浸
漬したあと、これに紫外線を照射して、光触媒層にパラ
ジウムを担持させてコールドミラーを得た。光触媒層へ
のパラジウムの担持量は、0.5%であった。こうして
得られたコールドミラーは、紫外線の平均反射率が83
%、可視光線および熱線の平均透過率が90%であった
。このコールドミラーを紫外線硬化装置の反射板として
使用したところ、先の実施例3と同様に、3000時間
運転後も、その表面への汚れの付着は殆ど認められず、
また、平均反射率および平均透過率も殆ど変化しなかっ
た。
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4 )の5
%エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、5
00℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層
が形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の
膜厚は1.2−であった。つぎに、この多層干渉膜が形
成された硬質ガラス基板を、塩化パラジウム水溶液に浸
漬したあと、これに紫外線を照射して、光触媒層にパラ
ジウムを担持させてコールドミラーを得た。光触媒層へ
のパラジウムの担持量は、0.5%であった。こうして
得られたコールドミラーは、紫外線の平均反射率が83
%、可視光線および熱線の平均透過率が90%であった
。このコールドミラーを紫外線硬化装置の反射板として
使用したところ、先の実施例3と同様に、3000時間
運転後も、その表面への汚れの付着は殆ど認められず、
また、平均反射率および平均透過率も殆ど変化しなかっ
た。
(比較例2)
15層のλ/4膜最膜層上層光触媒層を形成しなかった
以外は、実施例3.4と同様にして、コールドミラーを
作製した。得られたコールドミラーの製造直後の紫外線
の平均反射率は88%、可視光線および熱線の平均透過
率は97%であった。
以外は、実施例3.4と同様にして、コールドミラーを
作製した。得られたコールドミラーの製造直後の紫外線
の平均反射率は88%、可視光線および熱線の平均透過
率は97%であった。
このコールドミラーを紫外線硬化装置の反射板として使
用したところ、3000時間運転後には、その表面に、
かなりの汚れが付着していることが観察され、紫外線の
平均反射率が75%に、また、可視光線および熱線の平
均透過率が70%に低下していた。
用したところ、3000時間運転後には、その表面に、
かなりの汚れが付着していることが観察され、紫外線の
平均反射率が75%に、また、可視光線および熱線の平
均透過率が70%に低下していた。
(実施例5)
硬質ガラス基板を、I X 10−’〜2 X 10−
’T。
’T。
rrの真空中で300℃に加熱しながら、電子ビーム蒸
着法により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン
(Ti(h)と、屈折率が小さいλ/4膜であるフッ化
マグネシウム(MgFz)とを交互に形成し、15層の
λ/4膜を積層した。つぎに、この15層のλ/4膜の
最上層に、同じく、電子ビーム蒸着法によって酸化チタ
ン(TiO□)を蒸着し、厚み1゜0〜1.2 trm
の光触媒層を積層し、表面に多層干渉膜が形成された紫
外線除去用のフィルタを得た。
着法により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン
(Ti(h)と、屈折率が小さいλ/4膜であるフッ化
マグネシウム(MgFz)とを交互に形成し、15層の
λ/4膜を積層した。つぎに、この15層のλ/4膜の
最上層に、同じく、電子ビーム蒸着法によって酸化チタ
ン(TiO□)を蒸着し、厚み1゜0〜1.2 trm
の光触媒層を積層し、表面に多層干渉膜が形成された紫
外線除去用のフィルタを得た。
得られたフィルタは、紫外線(250〜400nm)の
平均反射率が93%、可視光線(400〜800nm)
の平均透過率が82%であった。以上のようなフィルタ
をミニハロゲンランプスポットライトに使用したところ
、10000時間運転後も、その表面への汚れの付着は
殆ど認められず、また、平均反射率および平均透過率も
殆ど変化しなかった。
平均反射率が93%、可視光線(400〜800nm)
の平均透過率が82%であった。以上のようなフィルタ
をミニハロゲンランプスポットライトに使用したところ
、10000時間運転後も、その表面への汚れの付着は
殆ど認められず、また、平均反射率および平均透過率も
殆ど変化しなかった。
(実施例6)
実施例5で得られた15層のλ/4膜を、テトライソプ
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4)の5%
エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、50
0℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層が
形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の膜
厚は1−であった。つぎに、この多層干渉膜が形成され
た硬質ガラス基板を、塩化白金水溶液に浸漬したあと、
これに紫外線を照射して、光触媒層に白金を担持させて
紫外線除去用のフィルタを得た。光触媒層への白金の担
持量は、1%であった。こうして得られたフィルタは、
紫外線の平均反射率が92%、可視光線の平均透過率が
80%であった。このコールドミラーをミニハロゲンラ
ンプスポットライトに使用したところ、先の実施例5と
同様に、10000時間運転後も、その表面への汚れの
付着は殆ど認められず、また、平均反射率および平均透
過率も殆ど変化しなかった。
ロポキシチタン(Ti (0−1cJt) 4)の5%
エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと、50
0℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触媒層が
形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒層の膜
厚は1−であった。つぎに、この多層干渉膜が形成され
た硬質ガラス基板を、塩化白金水溶液に浸漬したあと、
これに紫外線を照射して、光触媒層に白金を担持させて
紫外線除去用のフィルタを得た。光触媒層への白金の担
持量は、1%であった。こうして得られたフィルタは、
紫外線の平均反射率が92%、可視光線の平均透過率が
80%であった。このコールドミラーをミニハロゲンラ
ンプスポットライトに使用したところ、先の実施例5と
同様に、10000時間運転後も、その表面への汚れの
付着は殆ど認められず、また、平均反射率および平均透
過率も殆ど変化しなかった。
(比較例3)
15層のλ/4膜最膜層上層光触媒層を形成しなかった
以外は、実施例5,6と同様にして、紫外線除去用のフ
ィルタを作製した。得られたフィルタの製造直後の紫外
線の平均反射率は93%、可視光線の平均透過率は82
%であった。このフィルタをミニハロゲンランプスポッ
トライトに使用したところ、10000時間運転後には
、その表面に、かなりの汚れが付着していることが観察
され、紫外線の平均反射率が80%に、また、可視光線
の平均透過率が67%に低下していた。
以外は、実施例5,6と同様にして、紫外線除去用のフ
ィルタを作製した。得られたフィルタの製造直後の紫外
線の平均反射率は93%、可視光線の平均透過率は82
%であった。このフィルタをミニハロゲンランプスポッ
トライトに使用したところ、10000時間運転後には
、その表面に、かなりの汚れが付着していることが観察
され、紫外線の平均反射率が80%に、また、可視光線
の平均透過率が67%に低下していた。
(実施例7)
硬質ガラス基板を、I X 10−’〜2 X 10−
’T。
’T。
rrの真空中で300℃に加熱しながら、電子ビーム蒸
着法により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン
(TiO2)と、屈折率が小さいλ/4膜である二酸化
珪素(S iO□)とを交互に形成し、15層のλ/4
膜を積層した。つぎに、この15層のλ/4膜の最上層
に、同じく、電子ビーム蒸着法によって酸化インジウム
(rn、zoi )を蒸着し、厚み1.0〜1.2μm
の光触媒層を積層し、紫外線のみを透過するフィルタを
得た。得られたフィルタは、紫外線(250〜400n
m)の平均透過率が87%、可視光線および熱線(45
0〜2400nm)の平均反射率が95%であった。以
上のようなフィルタを、第5図にみるように、紫外線硬
化装置に使用したところ、3000時間運転後も、その
表面への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射
率および平均透過率も殆ど変化しなかった。
着法により、屈折率が大きいλ/4膜である酸化チタン
(TiO2)と、屈折率が小さいλ/4膜である二酸化
珪素(S iO□)とを交互に形成し、15層のλ/4
膜を積層した。つぎに、この15層のλ/4膜の最上層
に、同じく、電子ビーム蒸着法によって酸化インジウム
(rn、zoi )を蒸着し、厚み1.0〜1.2μm
の光触媒層を積層し、紫外線のみを透過するフィルタを
得た。得られたフィルタは、紫外線(250〜400n
m)の平均透過率が87%、可視光線および熱線(45
0〜2400nm)の平均反射率が95%であった。以
上のようなフィルタを、第5図にみるように、紫外線硬
化装置に使用したところ、3000時間運転後も、その
表面への汚れの付着は殆ど認められず、また、平均反射
率および平均透過率も殆ど変化しなかった。
(実施例8)
実施例7で得られた15層のλ/4膜を、テトライソプ
ロポキシチタ7 (Ti(0−4cJ7)4) (7)
5%エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと
、500℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触
媒層が形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒
層の膜厚は1.2−であった。つぎに、この多層干渉膜
が形成された硬質ガラス基板を、塩化パラジウム水溶液
に浸漬したあと、これに紫外線を照射して、光触媒層に
パラジウムを担持させて紫外線のみを透過するフィルタ
を得た。光触媒層へのパラジウムの担持量は、0.5%
であった。こうして得られたフィルタは、紫外線の平均
透過率が83%、可視光線および熱線の平均反射率が9
0%であった。このフィルタを、先の実施例7と同様に
、第5図の紫外線硬化装置に使用したところ、3000
時間運転後も、その表面への汚れの付着は殆ど認められ
ず、また、平均反射率および平均透過率も殆ど変化しな
かった。
ロポキシチタ7 (Ti(0−4cJ7)4) (7)
5%エタノール溶液に繰り返し浸漬、乾燥させたあと
、500℃で30分間焼付し、酸化チタンからなる光触
媒層が形成された多層干渉膜を得た。形成された光触媒
層の膜厚は1.2−であった。つぎに、この多層干渉膜
が形成された硬質ガラス基板を、塩化パラジウム水溶液
に浸漬したあと、これに紫外線を照射して、光触媒層に
パラジウムを担持させて紫外線のみを透過するフィルタ
を得た。光触媒層へのパラジウムの担持量は、0.5%
であった。こうして得られたフィルタは、紫外線の平均
透過率が83%、可視光線および熱線の平均反射率が9
0%であった。このフィルタを、先の実施例7と同様に
、第5図の紫外線硬化装置に使用したところ、3000
時間運転後も、その表面への汚れの付着は殆ど認められ
ず、また、平均反射率および平均透過率も殆ど変化しな
かった。
(比較例4)
15層のλ/4膜最膜層上層光触媒層を形成しなかった
以外は、実施例7,8と同様にして、紫外線のみを透過
するフィルタを作製した。得られたフィルタの製造直後
の紫外線の平均透過率は88%、可視光線および熱線の
平均反射率は97%であった。このフィルタを第5図の
紫外線硬化装置に使用したところ、3000時間運転後
には、その表面に、かなりの汚れが付着していることが
観察され、紫外線の平均透過率が75%に、また、可視
光線および熱線の平均反射率が70%に低下していた。
以外は、実施例7,8と同様にして、紫外線のみを透過
するフィルタを作製した。得られたフィルタの製造直後
の紫外線の平均透過率は88%、可視光線および熱線の
平均反射率は97%であった。このフィルタを第5図の
紫外線硬化装置に使用したところ、3000時間運転後
には、その表面に、かなりの汚れが付着していることが
観察され、紫外線の平均透過率が75%に、また、可視
光線および熱線の平均反射率が70%に低下していた。
この発明の多層干渉膜は、以上のようであり、基板表面
に屈折率の大きいλ/4膜と屈折率の小さいλ/4膜と
が交互に積層形成され、その最上層に、透明な光触媒層
が形成されているため、初期の反射あるいは透過効率を
長期間に渡って維持することができるようになっている
。
に屈折率の大きいλ/4膜と屈折率の小さいλ/4膜と
が交互に積層形成され、その最上層に、透明な光触媒層
が形成されているため、初期の反射あるいは透過効率を
長期間に渡って維持することができるようになっている
。
第1図はこの発明の多層干渉膜の一実施例の構成を説明
する説明図、第2図はこの発明の多層干渉膜をコールド
ミラーとして使用する場合の光の波長と反射率ならびに
透過率の関係の一例をあられすグラフ、第3図は同じく
フィルタとして使用する場合の光の波長と反射率ならび
に透過率の関係の一例をあられすグラフ、第4図はこの
発明の多層干渉膜をコールドミラーとして使用する場合
の構成を説明する説明図、第5図はこの発明の多層干渉
膜をフィルタとして使用する場合の構成を説明する説明
図、第6図は従来の反射板を説明する説明図、第7図(
a)、 (b)は従来の多層干渉膜をコールドミラーな
らびにフィルタとして使用する場合の構成を説明する説
明図、第8図は従来の多層干渉膜の構成を説明する説明
図、第9図は従来の多層干渉膜をコールドミラーとして
使用する場合の光の波長と反射率ならびに透過率の関係
の一例をあられすグラフ、第10図は同じくフィルタと
して使用する場合の光の波長と反射率ならびに透過率の
関係の一例をあられすグラフである。 1・・・多層干渉膜 2・・・基板 3・・・光触媒層
H・・・屈折率の大きいλ/4膜 L・・・屈折率の
小さいλ/4膜 代理人 弁理士 松 本 武 彦 第2 図 破1(nm) 第3図 :R&(nm) 第4図 第5図 第6図 ム (a) (b) 第9 図 箸&(nm) 第10図 波長(nm)
する説明図、第2図はこの発明の多層干渉膜をコールド
ミラーとして使用する場合の光の波長と反射率ならびに
透過率の関係の一例をあられすグラフ、第3図は同じく
フィルタとして使用する場合の光の波長と反射率ならび
に透過率の関係の一例をあられすグラフ、第4図はこの
発明の多層干渉膜をコールドミラーとして使用する場合
の構成を説明する説明図、第5図はこの発明の多層干渉
膜をフィルタとして使用する場合の構成を説明する説明
図、第6図は従来の反射板を説明する説明図、第7図(
a)、 (b)は従来の多層干渉膜をコールドミラーな
らびにフィルタとして使用する場合の構成を説明する説
明図、第8図は従来の多層干渉膜の構成を説明する説明
図、第9図は従来の多層干渉膜をコールドミラーとして
使用する場合の光の波長と反射率ならびに透過率の関係
の一例をあられすグラフ、第10図は同じくフィルタと
して使用する場合の光の波長と反射率ならびに透過率の
関係の一例をあられすグラフである。 1・・・多層干渉膜 2・・・基板 3・・・光触媒層
H・・・屈折率の大きいλ/4膜 L・・・屈折率の
小さいλ/4膜 代理人 弁理士 松 本 武 彦 第2 図 破1(nm) 第3図 :R&(nm) 第4図 第5図 第6図 ム (a) (b) 第9 図 箸&(nm) 第10図 波長(nm)
Claims (5)
- (1)基板表面に屈折率の大きいλ/4膜と屈折率の小
さいλ/4膜とが交互に積層形成され、その最上層に、
透明な光触媒層が形成されていることを特徴とする多層
干渉膜。 - (2)光触媒層が、TiO_2、Fe_2O_3、In
_2O_3およびWO_3からなる群より選ばれた少な
くとも1つであり、その膜厚が、0.5〜5μmである
特許請求の範囲第1項記載の多層干渉膜。 - (3)光触媒層に、Pt、Pd、RhおよびIrよりな
る群から選ばれた少なくとも1つの金属が担持されてい
る特許請求の範囲第1項または第2項記載の多層干渉膜
。 - (4)熱線を透過し、それ以外の波長の光を反射するコ
ールドミラーに用いられる特許請求の範囲第1項から第
3項までのいずれかに記載の多層干渉膜。 - (5)必要外の波長の光をカットするフィルタに用いら
れる特許請求の範囲第1項から第3項までのいずれかに
記載の多層干渉膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61149015A JPH0820569B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | 多層干渉膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61149015A JPH0820569B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | 多層干渉膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS635304A true JPS635304A (ja) | 1988-01-11 |
JPH0820569B2 JPH0820569B2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=15465808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61149015A Expired - Fee Related JPH0820569B2 (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | 多層干渉膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0820569B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03210503A (ja) * | 1990-01-14 | 1991-09-13 | Horiba Ltd | 多層膜干渉フィルタ |
JPH04267202A (ja) * | 1991-02-21 | 1992-09-22 | Horiba Ltd | 多層膜干渉フィルタ |
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JP2006276773A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Kyocera Kinseki Corp | 赤外カットフィルタとそれを用いた光学ローパスフィルタ |
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-
1986
- 1986-06-25 JP JP61149015A patent/JPH0820569B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7327074B2 (en) | 1994-10-31 | 2008-02-05 | Kanagawa Academy Of Science And Technology | Illuminating devices employing titanium dioxide photocatalysts |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0820569B2 (ja) | 1996-03-04 |
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