JPS6352081B2 - - Google Patents
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- JPS6352081B2 JPS6352081B2 JP55041555A JP4155580A JPS6352081B2 JP S6352081 B2 JPS6352081 B2 JP S6352081B2 JP 55041555 A JP55041555 A JP 55041555A JP 4155580 A JP4155580 A JP 4155580A JP S6352081 B2 JPS6352081 B2 JP S6352081B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はステンレス鋼粉末を主体とする出発材
料を使用した鉄系焼結部品に関する。
料を使用した鉄系焼結部品に関する。
ステンレス鋼粉末を使用した鉄系焼結部品は、
ステンレス鋼が有する耐食性、耐熱性を利用した
もので、この鉄系焼結部品には例えばすべり軸受
型の耐熱焼結軸受がある。
ステンレス鋼が有する耐食性、耐熱性を利用した
もので、この鉄系焼結部品には例えばすべり軸受
型の耐熱焼結軸受がある。
しかして、ステンレス鋼粉末からなる耐熱焼結
軸受にあつては、耐食性および耐熱性に加えて、
さらに軸受性能として重要な耐摩耗性、潤滑性の
向上が要求されている。
軸受にあつては、耐食性および耐熱性に加えて、
さらに軸受性能として重要な耐摩耗性、潤滑性の
向上が要求されている。
従つて、本発明はこのような従来の要求に応え
得るステンレス鋼粉末を主体とした鉄系焼結部品
を提供するものである。
得るステンレス鋼粉末を主体とした鉄系焼結部品
を提供するものである。
本発明の鉄系焼結部品は、重量比でコバルト62
％、モリブデン28％、クロム８％、けい素２％で
なる金属間化合物を重量比で５〜25％含有したス
テンレス鋼の焼結体よりなり、この焼結体の表面
に硫化モリブデンが被覆されていることを特徴と
するものである。すなわち、ステンレス鋼が有す
る耐食性、耐熱性に加えて、コバルト、モリブデ
ン、クロムおよびけい素でなる金属間化合物を添
加することにより耐耗性、潤滑性を高め、さらに
表面を硫化モリブデンで被覆することにより一層
耐摩耗性および潤滑性を高めた鉄系焼結部品であ
る。
％、モリブデン28％、クロム８％、けい素２％で
なる金属間化合物を重量比で５〜25％含有したス
テンレス鋼の焼結体よりなり、この焼結体の表面
に硫化モリブデンが被覆されていることを特徴と
するものである。すなわち、ステンレス鋼が有す
る耐食性、耐熱性に加えて、コバルト、モリブデ
ン、クロムおよびけい素でなる金属間化合物を添
加することにより耐耗性、潤滑性を高め、さらに
表面を硫化モリブデンで被覆することにより一層
耐摩耗性および潤滑性を高めた鉄系焼結部品であ
る。
本発明の鉄系焼結部品はステンレス鋼を主体と
するものであり、このステンレス鋼としては耐食
性、耐熱性をもたせるために鉄（Fe）−ニツケル
（Ni）−クロム（Cr）からなるオーステナイト系
のものを使用する。このステンレス鋼の組成は重
量比でニクロム18％−ニツケル８％系ステンレス
鋼、ニクロム18％−ニツケル12％系ステンレス鋼
が代表的である。
するものであり、このステンレス鋼としては耐食
性、耐熱性をもたせるために鉄（Fe）−ニツケル
（Ni）−クロム（Cr）からなるオーステナイト系
のものを使用する。このステンレス鋼の組成は重
量比でニクロム18％−ニツケル８％系ステンレス
鋼、ニクロム18％−ニツケル12％系ステンレス鋼
が代表的である。
本発明の鉄系焼結部品は、ステンレス鋼粉末に
コバルト、モリブデン、クロムおよびけい素でな
る金属間化合物粉末を添加した混合粉末を出発材
料とするものである。コバルト（Co）、モリブデ
ン（Mo）、クロム（Cr）、およびけい素（Si）を
含む合金粉末は、これらの組成物の組合せによる
金属間化合物をなす材料であり、この金属間化合
物は中核となる硬質層とこの硬質層を囲む軟質層
からなつている。この硬質層は金属間化合物に耐
摩耗性を与えるものであり、軟質層は金属間化合
物に潤滑性を与えるものである。また、金属間化
合物は耐掻傷性、耐食性、低摩擦性も優れ、温度
1000℃上まで安定酸化物が形成されている。この
金属間化合物粉末の成分割合は、重量比でコバル
ト62％、モリブデン28％、クロム８％、けい素２
％である。このような金属間化合物粉末をステン
レス鋼粉末に対して添加する割合は、重量比で５
〜25％とする。５％未満であると添加する効果が
なく、25％を越えると成形性が悪くなるからであ
る。
コバルト、モリブデン、クロムおよびけい素でな
る金属間化合物粉末を添加した混合粉末を出発材
料とするものである。コバルト（Co）、モリブデ
ン（Mo）、クロム（Cr）、およびけい素（Si）を
含む合金粉末は、これらの組成物の組合せによる
金属間化合物をなす材料であり、この金属間化合
物は中核となる硬質層とこの硬質層を囲む軟質層
からなつている。この硬質層は金属間化合物に耐
摩耗性を与えるものであり、軟質層は金属間化合
物に潤滑性を与えるものである。また、金属間化
合物は耐掻傷性、耐食性、低摩擦性も優れ、温度
1000℃上まで安定酸化物が形成されている。この
金属間化合物粉末の成分割合は、重量比でコバル
ト62％、モリブデン28％、クロム８％、けい素２
％である。このような金属間化合物粉末をステン
レス鋼粉末に対して添加する割合は、重量比で５
〜25％とする。５％未満であると添加する効果が
なく、25％を越えると成形性が悪くなるからであ
る。
本発明の鉄系焼結部品は焼結体表面に硫化モリ
ブデン（MoS2）層を複覆形成したものである。
硫化モリブデンは焼結体の表面層として耐摩耗性
を有しており、また潤滑性に優れているものであ
る。硫化モリブデン層は焼結体の表面特に他の部
材が摺接面に形成するものであり、浸漬、タンブ
リングなどの方法により形成し、その厚さは３〜
10μとする。
ブデン（MoS2）層を複覆形成したものである。
硫化モリブデンは焼結体の表面層として耐摩耗性
を有しており、また潤滑性に優れているものであ
る。硫化モリブデン層は焼結体の表面特に他の部
材が摺接面に形成するものであり、浸漬、タンブ
リングなどの方法により形成し、その厚さは３〜
10μとする。
このように本発明の鉄系焼結部品は、粉末組成
と表面層との組合せにより、ステンレス鋼の耐食
性、耐熱性に加えて耐摩耗性、潤滑性を大幅に向
上できる。そして、その用途としては摺接部を有
し且つ耐食性および耐熱性に加えて耐摩耗性およ
び潤滑性が要求される焼結機械部品などに広く使
用でき、例えばすべり軸受型をなす耐熱焼結軸受
に有効に使用できる。
と表面層との組合せにより、ステンレス鋼の耐食
性、耐熱性に加えて耐摩耗性、潤滑性を大幅に向
上できる。そして、その用途としては摺接部を有
し且つ耐食性および耐熱性に加えて耐摩耗性およ
び潤滑性が要求される焼結機械部品などに広く使
用でき、例えばすべり軸受型をなす耐熱焼結軸受
に有効に使用できる。
本発明の鉄系焼結部品の製造について述べる。
ステンレス鋼粉末は噴霧粉を使用し、コバルト−
モリブデン−クロム−けい素系金属間化合物粉末
はアトマイズによる粉末を使用する。ステンレス
鋼粉末に対し金属間化合物粉末を５〜25％の割合
で添加して混合し、この混合粉末を加圧して所定
形状をなす粉末成形体を成形し、この粉末成形を
焼結する。次いで得られた焼結体にサイジング
（再圧縮加工）を施し摺接面を仕上げ、この摺接
面に浸漬法により硫化モリブデンを5μの厚さで
被覆し、最後に再びサイジングを施して摺接面の
硫化モリブデン層を平坦且つ緻密なものとする。
このようにして鉄系焼結部品を製造する。
ステンレス鋼粉末は噴霧粉を使用し、コバルト−
モリブデン−クロム−けい素系金属間化合物粉末
はアトマイズによる粉末を使用する。ステンレス
鋼粉末に対し金属間化合物粉末を５〜25％の割合
で添加して混合し、この混合粉末を加圧して所定
形状をなす粉末成形体を成形し、この粉末成形を
焼結する。次いで得られた焼結体にサイジング
（再圧縮加工）を施し摺接面を仕上げ、この摺接
面に浸漬法により硫化モリブデンを5μの厚さで
被覆し、最後に再びサイジングを施して摺接面の
硫化モリブデン層を平坦且つ緻密なものとする。
このようにして鉄系焼結部品を製造する。
なお、出発材料である上記混合粉末における組
成割合は焼結体においても変化せず焼結体の組成
割合となる。
成割合は焼結体においても変化せず焼結体の組成
割合となる。
本発明例として、ニツケル８％−クロム18％系
のステンレス鋼粉末に、コバルト62％−モリブデ
ン28％−クロム８％−けい素２％からなる金属間
化合物粉末を20％の割合で添加して混合粉末を
得、この混合粉末を２〜８トン／cm2の圧力で加圧
成形し、次いで非酸化雰囲気中、温度1000〜1200
℃、１時間の条件で焼結を行なつた後に３〜７ト
ン／cm2の圧力でサイジングを行ない外径14mm×内
径10mm×長さ20mmの焼結軸受をを形成した。混合
粉末の組成割合は焼結軸受においても変化しなか
つた。この焼結軸受の内周面に硫化モリブデン
5μの厚さで被覆した後に再度１〜４トン／cm2の
圧力でサイジングを施した。このようにして製造
した焼結軸受に耐熱鋼（SUH3）からなる直径10
mmの回転軸を挿通して、回転速度500R・Ｐ・Ｍ
で連続600時間回転させた。その結果焼結軸受の
内周面の摩耗量は2μで大変少なく、また焼付け
も生じず良好な潤滑性を示した。また比較例とし
てニツケル８％−クロム18％系のステンレス鋼粉
末を用いて同一寸法の焼結軸受を形成し、前記と
同等の条件で回転軸を回転させた結果、焼結軸受
の内周面の摩耗量は20μで大変多く、また途中で
焼結けを生じた。
のステンレス鋼粉末に、コバルト62％−モリブデ
ン28％−クロム８％−けい素２％からなる金属間
化合物粉末を20％の割合で添加して混合粉末を
得、この混合粉末を２〜８トン／cm2の圧力で加圧
成形し、次いで非酸化雰囲気中、温度1000〜1200
℃、１時間の条件で焼結を行なつた後に３〜７ト
ン／cm2の圧力でサイジングを行ない外径14mm×内
径10mm×長さ20mmの焼結軸受をを形成した。混合
粉末の組成割合は焼結軸受においても変化しなか
つた。この焼結軸受の内周面に硫化モリブデン
5μの厚さで被覆した後に再度１〜４トン／cm2の
圧力でサイジングを施した。このようにして製造
した焼結軸受に耐熱鋼（SUH3）からなる直径10
mmの回転軸を挿通して、回転速度500R・Ｐ・Ｍ
で連続600時間回転させた。その結果焼結軸受の
内周面の摩耗量は2μで大変少なく、また焼付け
も生じず良好な潤滑性を示した。また比較例とし
てニツケル８％−クロム18％系のステンレス鋼粉
末を用いて同一寸法の焼結軸受を形成し、前記と
同等の条件で回転軸を回転させた結果、焼結軸受
の内周面の摩耗量は20μで大変多く、また途中で
焼結けを生じた。
Claims (1)
- １ 重量比でコバルト62％、モリブデン28％、ク
ロム８％、けい素２％でなる金属間化合物を重量
比で５〜25％含有したステンレス鋼の焼結体より
なり、この焼結体の表面に硫化モリブデンが被覆
されていることを特徴とする鉄系焼結部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4155580A JPS56139604A (en) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | Iron sintered parts |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4155580A JPS56139604A (en) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | Iron sintered parts |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56139604A JPS56139604A (en) | 1981-10-31 |
| JPS6352081B2 true JPS6352081B2 (ja) | 1988-10-18 |
Family
ID=12611670
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4155580A Granted JPS56139604A (en) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | Iron sintered parts |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56139604A (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5974265A (ja) * | 1982-10-21 | 1984-04-26 | Teikoku Piston Ring Co Ltd | 耐熱耐摩耗性焼結合金の製造方法 |
| JPH0699783B2 (ja) * | 1984-06-06 | 1994-12-07 | 住友金属工業株式会社 | 焼結ステンレス鋼とその製造方法 |
| JPH0699782B2 (ja) * | 1984-06-06 | 1994-12-07 | 住友金属工業株式会社 | 焼結ステンレス鋼とその製造方法 |
| JPH0772331B2 (ja) * | 1987-10-19 | 1995-08-02 | トヨタ自動車株式会社 | 高温耐摩耗性に優れた焼結合金 |
| JPH0262422A (ja) * | 1988-08-29 | 1990-03-02 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 耐摩耗性焼結軸受 |
| JP2002098299A (ja) * | 2000-09-25 | 2002-04-05 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 極低温用軸受け構造及び歯車構造並びに減速機 |
| JP4582587B2 (ja) * | 2005-10-12 | 2010-11-17 | 日立粉末冶金株式会社 | 耐摩耗性焼結部材の製造方法 |
| DE102016107266B4 (de) * | 2016-04-20 | 2019-03-28 | Pierburg Gmbh | Abgasklappenvorrichtung für eine Verbrennungskraftmaschine |
-
1980
- 1980-03-31 JP JP4155580A patent/JPS56139604A/ja active Granted
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| THE INTERNATIONAL JOURNAL OF POWDER METALLURGYa¨n´POWDER TECHNOLOGY=1975 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56139604A (en) | 1981-10-31 |
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