JP2643741B2 - 内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製2層バルブシート - Google Patents

内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製2層バルブシート

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JP2643741B2 JP32727792A JP32727792A JP2643741B2 JP 2643741 B2 JP2643741 B2 JP 2643741B2 JP 32727792 A JP32727792 A JP 32727792A JP 32727792 A JP32727792 A JP 32727792A JP 2643741 B2 JP2643741 B2 JP 2643741B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L3/00Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
    • F01L3/02Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
    • F01L3/04Coated valve members or valve-seats

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、苛酷な条件下での使
用でもすぐれた耐摩耗性を発揮し、かつ相手攻撃性も著
しく低い内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製2層バルブシ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に自動車はじめ、各種内燃機
関のバルブシートとして、数多くのものが提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の各種内燃
機関の高性能化および高速化はめざましく、これに伴な
い、これの構造部材であるバルブシートの使用環境も一
段と苛酷さを増す状況にあり、これに対応するためより
一層耐摩耗性にすぐれたバルブシートの開発が強く望ま
れている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、耐摩耗性のすぐれたバルブシー
トを開発すべく研究を行なった結果、バルブシートを、
いずれも5〜25%の空孔率を有するFe基焼結合金の
バルブ当接層と、これと一体焼結結合されたFe基焼結
合金のバックアップ層の2層構造とすると共に、上記バ
ルブ当接層を、重量%で、 マイクロビッカース硬さ(MHv):700〜1800
を有するFe−Cr−W−Co系合金の耐摩耗性分散
相:5〜20%、 MHv:500〜1000を有するCo−Cr−Mo系
合金の耐酸化性分散相:2〜15%、 MHv:100〜400を有するFe−Co系合金の素
地:残り、 からなる割合の3相組織を有するFe基焼結合金で構成
し、かつ上記バックアップ層を、MHv:100〜30
0を有するFe基焼結合金で構成し、さらに上記空孔に
PbまたはPb合金を含浸すると、この結果の鉛含浸鉄
系焼結合金製2層バルブシートは、苛酷な条件下での実
用に際してすぐれた耐摩耗性を発揮すると共に、相手攻
撃性もきわめて低いという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Fe基焼結合金のバルブ当接層
と、これと一体焼結結合されたFe基焼結合金のバック
アップ層の2層構造、並びに5〜25%の空孔率を有す
る鉄系焼結合金基体にPbまたはPb合金を含浸してな
る鉛含浸鉄系焼結合金製2層バルブシートにして、上記
バルブ当接層を、重量%で、 MHv:700〜1800を有するFe−Cr−W−C
o系合金の耐摩耗性分散相:5〜20%、 MHv:500〜1000を有するCo−Cr−Mo系
合金の耐酸化性分散相:2〜15%、 MHv:100〜400を有するFe−Co系合金の素
地:残り、 からなる割合の3相組織を有するFe基焼結合金で構成
し、かつ上記バックアップ層を、MHv:100〜30
0を有するFe基焼結合金で構成してなる、耐摩耗性に
すぐれ、さらに相手攻撃性も小さい内燃機関用鉛含浸鉄
系焼結合金製2層バルブシートに特徴を有するものであ
る。
【0006】なお、この発明の2層バルブシートにおい
て、上記バルブ当接層を構成するFe基焼結合金の耐摩
耗性分散相は、重量%で、Cr:25〜45%、
W:20〜30%、Co:20〜30%、 Nb:
0.2〜2%、C:1〜3%、を含有し、残りがFeと
不可避不純物からなる組成を有するFe−Cr−W−C
o系合金、同じく耐酸化性分散相は、Cr:25〜32
%、 Mo:7〜10%、Si:1.5〜3.5%、
を含有し、残りがCoと不可避不純物からなる組成を有
するCo−Cr−Mo系合金、同じく素地は、Co:2
〜10%、 Ni:0.5〜4%、Mo:0.5〜
3%、 C:0.5〜1.5%、を含有し、さらに
必要に応じて、Cr:0.5〜5%、 Nb:0.1
〜2%、Mn:0.1〜1%、を含有し、残りがFeと
不可避不純物からなる組成を有するFe−Co系合金で
構成するのが望ましく、さらにバックアップ層のFe基
焼結合金は、Cr:1.2〜3.5%、 C:0.3〜
1.2%、Mo:0.1〜1%、を含有し、残りがFe
と不可避不純物からなる組成をもつのが望ましい。
【0007】したがって、この発明の2層バルブシート
を構成するバルブ当接層における上記耐摩耗性分散相、
耐酸化性分散相、および素地、並びに同じくバックアッ
プ層は、これらをそれぞれ上記のFe−Cr−W−Co
系合金、Co−Cr−Mo系合金、およびFe−Co系
合金、並びにFe基焼結合金で構成することにより上記
の硬さをもつようになり、さらに上記バルブ当接層にお
いては、上記耐摩耗性分散相および耐酸化性分散相の含
有割合をそれぞれ5〜20%および2〜15%とするこ
とにより、すぐれた耐摩耗性と小さな相手攻撃性を確保
し、かつ上記バックアップ層においては、上記組成のF
e基焼結合金によって所望の強度と上記バルブ当接層と
近似した熱膨張係数を確保するものである。
【0008】また、この発明の2層バルブシートを構成
する鉄系焼結合金基体の空孔率を5〜25%と定めたの
は、空孔率が5%未満では鉛含浸が十分に行なわれず、
苛酷な条件下での相手攻撃性が大きくなり、一方空孔率
が25%を越えると、バルブ当接層の摩耗進行が促進さ
れるようになるという理由にもとづくものである。
【0009】つぎに、この発明の2層バルブシートを実
施例により具体的に説明する。原料粉末として、それぞ
れ表1,2に示される硬さおよび組成をもったバルブ当
接層の耐摩耗性分散相および耐酸化性分散相形成のため
の粒度:80mesh以下のFe−Cr−W−Co系合金粉
末およびCo−Cr−Mo系合金粉末、さらにバルブ当
接層の素地およびバックアップ層形成のための同じくい
ずれも100mesh以下の粒度を有するFe粉末、Fe−
1%Cr−0.3%Mn合金粉末、Fe−13%Cr合
金粉末、Fe−13%Cr−5%Nb合金粉末、Fe−
75%Mn粉末、Fe−60%Nb粉末、Co粉末、N
i粉末、Mo粉末、および黒鉛粉末を用意し、これら原
料粉末をそれぞれ表3〜5に示される配合組成に配合
し、ステアリン酸:1%を加えてミキサーにて混合して
バルブ当接層およびバックアップ層形成のための混合粉
末とし、これらの混合粉末を表6,7に示される組合せ
で、かつ両層の相対割合が重量比でバルブ当接層/バッ
クアップ層=4/6となる割合で金型内に装入し、2〜
7ton /cm2 の範囲内の所定の圧力で圧粉体にプレス成
形し、この圧粉体を500℃に30分間保持して脱脂
(上記ステアリン酸の除去)し、ついでアンモニア分解
ガス雰囲気中、1100〜1200℃の範囲内の所定温
度に1時間保持の条件で焼結して、配合組成と実質的に
同一の組成、同じく表6,7に示される硬さ空孔率およ
び外径:34mm×内径:27mm×厚さ:7mmの寸法をも
った鉄系焼結合金基体を形成し、これに、表6,7に示
される組合せで、窒素雰囲気中、浴表面に8kg/cm2
圧力を付加した状態で、600℃に加熱した純鉛または
Pb−35%Sn合金の浴中に1時間浸漬保持の条件で
鉛含浸を施すことにより本発明2層バルブシート1〜1
4および比較比較2層バルブシート1〜12をそれぞれ
製造した。
【0010】なお、比較2層バルブシートは、これを構
成するバルブ当接層における耐摩耗性分散相および耐酸
化性分散相の硬さおよび含有割合、さらに同素地および
バックアップ層の硬さ、並びに空孔率のうちの少なくと
もいずれかの条件(表に*印を付す)がこの発明の範囲
から外れたものである。
【0011】つぎに、この結果得られた各種の2層バル
ブシートについて、 バルブの材質:SUH36、 バルブの加熱温度:800℃、 バルブの着座回数:3000回/分、 雰囲気:0.4kg/cm2 の圧力のプロパンガスと、1.
6l/min の流量の酸素による燃焼ガス、 バルブシートの表面加熱温度(内部水冷):350℃、 試験時間:50時間、 の条件で摩耗試験を行ない、バルブシートの最大摩耗深
さと、相手部材であるバルブの最大摩耗深さを測定し
た。これらの測定結果を表6,7に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【表5】
【0017】
【表6】
【0018】
【表7】
【0019】
【発明の効果】表6,7に示される結果から、本発明2
層バルブシート1〜14は、いずれもすぐれた耐摩耗性
を示し、かつ相手攻撃性もきわめて小さいのに対して、
比較2層バルブシート1〜12に見られるように2層バ
ルブシートを構成する条件のうちのいずれかの条件でも
この発明の範囲から外れると、バルブ当接層においては
耐摩耗性および相手攻撃性のうちの少なくともいずれか
が劣ったものになり、またバックアップ層においては、
バルブ当接層に対する焼結時の収縮割合が相対的に大き
くなってバルブシートに変形が生じたり、これ自体の材
料強度が低下することが明らかである。上述のように、
この発明の2層バルブシートは、苛酷な条件下での実用
に際しても、相手部材の摩耗を著しく抑制した状態で、
きわめて長期に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮するので
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe基焼結合金のバルブ当接層と、これ
    と一体焼結結合されたFe基焼結合金のバックアップ層
    の2層構造、並びに5〜25%の空孔率を有する鉄系焼
    結合金基体にPbまたはPb合金を含浸してなる鉛含浸
    鉄系焼結合金製2層バルブシートにして、 上記バルブ当接層を、重量%で、 マイクロビッカース硬さ(MHv):700〜1800
    を有するFe−Cr−W−Co系合金の耐摩耗性分散
    相:5〜20%、 MHv:500〜1000を有するCo−Cr−Mo系
    合金の耐酸化性分散相:2〜15%、 MHv:100〜400を有するFe−Co系合金の素
    地:残り、 からなる割合の3相組織を有するFe基焼結合金で構成
    し、 かつ上記バックアップ層を、MHv:100〜300を
    有するFe基焼結合金で構成したことを特徴とする耐摩
    耗性のすぐれた内燃機関用鉛含浸鉄系焼結合金製2層バ
    ルブシート。
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