JPS5814501B2 - 高温摺動部材 - Google Patents
高温摺動部材Info
- Publication number
- JPS5814501B2 JPS5814501B2 JP51134930A JP13493076A JPS5814501B2 JP S5814501 B2 JPS5814501 B2 JP S5814501B2 JP 51134930 A JP51134930 A JP 51134930A JP 13493076 A JP13493076 A JP 13493076A JP S5814501 B2 JPS5814501 B2 JP S5814501B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- melting point
- low melting
- temperature sliding
- parts
- powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は高温にて連続的または間歇的摺動部分に使用さ
れる高温摺動部材に関するもので、例えば、内燃機関、
加熱炉、熱間圧延装置等の摺動部品に広く使用される材
料を提供するものである。
れる高温摺動部材に関するもので、例えば、内燃機関、
加熱炉、熱間圧延装置等の摺動部品に広く使用される材
料を提供するものである。
更に具体的には内燃機関におけるバタフライバルブ軸を
支持する軸受材として好適な材料を提供しようとするも
のである。
支持する軸受材として好適な材料を提供しようとするも
のである。
この軸受は排気ガスの流れをエンジン温度により変える
排気マニホールドに装入される。
排気マニホールドに装入される。
即ちエンジンが冷えている時(始動時)、バタフライバ
ルブは閉じ排気ガスを吸気マニホールド経路に流す。
ルブは閉じ排気ガスを吸気マニホールド経路に流す。
この高温ガスが吸入されてきた燃料混合ガスを暖めて、
ウオームアツプ時に完全な燃料の気化を生じさせるもの
である。
ウオームアツプ時に完全な燃料の気化を生じさせるもの
である。
エンジンが暖まるとバタフライバルブは開き、排気ガス
は定常経路で排気される。
は定常経路で排気される。
排気ガス温度は約700〜800℃前後であるために、
バルブ軸と軸受表面に焼付と酸化が生じるという問題が
発生し、バルブの回転が円滑に作動しない問題があった
。
バルブ軸と軸受表面に焼付と酸化が生じるという問題が
発生し、バルブの回転が円滑に作動しない問題があった
。
従来一般に使用される耐熱材料としては、溶製法による
超合金、ステライト及びステンレス鋼等があるが、本軸
受のごとき高温で間歇的に摺動ずる軸受には焼付きが生
じて不満足であることが判明している。
超合金、ステライト及びステンレス鋼等があるが、本軸
受のごとき高温で間歇的に摺動ずる軸受には焼付きが生
じて不満足であることが判明している。
また従来の粉末冶金法で作られている銅系含油軸受及び
これに類似する材料では耐熱性に問題があり、使用条件
に満足しない。
これに類似する材料では耐熱性に問題があり、使用条件
に満足しない。
このように高温、且つ酸化雰囲気中で使用される間歇的
摺動部材としては、従来の耐熱合金及び軸受材料では要
求を満足できず、新しい合金の開発が必要であった。
摺動部材としては、従来の耐熱合金及び軸受材料では要
求を満足できず、新しい合金の開発が必要であった。
本発明はこのように高温軸受を初めとして汎用性を有し
、高性能で、安価な高温摺動部材を提供することを目的
とするものであり以下にその内容を述べる。
、高性能で、安価な高温摺動部材を提供することを目的
とするものであり以下にその内容を述べる。
基本的な合金組成としては、Ni2〜8%、Mo0.2
〜15%、Cul〜30%、C0.2〜2%、Fe基
地にPbO.2〜15係、低融点ガラス0.5〜5係、
その他を分散させた紛末冶金法により製造された焼結複
合材である。
〜15%、Cul〜30%、C0.2〜2%、Fe基
地にPbO.2〜15係、低融点ガラス0.5〜5係、
その他を分散させた紛末冶金法により製造された焼結複
合材である。
実施例
鉄粉末(iooメッシュ)、ニッケル粉末(カーボニル
)、モリブデン粉末、銅粉末(電解)、グラファイト粉
末、鉛紛末、低融点ガラス紛末、Co粉末、Ag粉末、
低融点金属粉末としてBi,Sb,Sn,固体潤滑剤と
してS,MoS2,WS2等の硫化物を第1表に示す組
成にそれぞれ配合し、これらの混合粉末を6t/cm2
で成形後、アンモニア分解ガス中で1200℃焼結を行
ないA−Fの焼結体を製造した。
)、モリブデン粉末、銅粉末(電解)、グラファイト粉
末、鉛紛末、低融点ガラス紛末、Co粉末、Ag粉末、
低融点金属粉末としてBi,Sb,Sn,固体潤滑剤と
してS,MoS2,WS2等の硫化物を第1表に示す組
成にそれぞれ配合し、これらの混合粉末を6t/cm2
で成形後、アンモニア分解ガス中で1200℃焼結を行
ないA−Fの焼結体を製造した。
これらの焼結体の中から一部は更に窒素ガス中で100
0℃で加熱したのち加圧処理し、空孔率5係以下の高密
度焼結体とした。
0℃で加熱したのち加圧処理し、空孔率5係以下の高密
度焼結体とした。
斯くして得た焼結体のうちA,Dの2種及び比較材につ
いては、軸受形状に加工し、バタフライバルブの開閉実
験を行った。
いては、軸受形状に加工し、バタフライバルブの開閉実
験を行った。
実験条件は下記の通りである。
(1)軸受形状:10φ×6φ×25mm(2)バタフ
ライバルブ軸材質二フエライト系ステンレス鋼 (3)揺動角度:0〜100° (4)揺動速度:3回/min (5)加熱サイクル 図面に示す通り 但しA=0.5Hr B=2Hr C=0.5Hr D=1.OHr (6}雰囲気=10係H20気中 (7)ハウジング:鋳鉄 スムーズな作動が困難になった時点(揺動トルクがlO
k9mm以上に相当)をもって耐久時間とした。
ライバルブ軸材質二フエライト系ステンレス鋼 (3)揺動角度:0〜100° (4)揺動速度:3回/min (5)加熱サイクル 図面に示す通り 但しA=0.5Hr B=2Hr C=0.5Hr D=1.OHr (6}雰囲気=10係H20気中 (7)ハウジング:鋳鉄 スムーズな作動が困難になった時点(揺動トルクがlO
k9mm以上に相当)をもって耐久時間とした。
この耐久実験の結果を第2表に示す。
*Fe−3Ni−11Mo−2Co−2W−1.2C−
5Pb−2G (密度90係) 比較材の硬さ リン青銅 HRB 80〜90Cu−C
r−Mo鋳鉄 〃 90〜100焼結材 (
■) 〃 90〜100これらの結果から明ら
かなように本発明材は苛酷な摺動条件にも拘らず焼付き
現象が生じなかった。
5Pb−2G (密度90係) 比較材の硬さ リン青銅 HRB 80〜90Cu−C
r−Mo鋳鉄 〃 90〜100焼結材 (
■) 〃 90〜100これらの結果から明ら
かなように本発明材は苛酷な摺動条件にも拘らず焼付き
現象が生じなかった。
次に本発明部材の構成元素の機能と組成について説明す
る。
る。
尚係は何れも重量比で示す。
Ni:2〜8係
鉄中に固溶しマトリックスの強化と耐熱性、靭性の改善
に役立つが、2係以下の含有ではその改善効果が小さく
、一方8係を超えても残留オーステナイトの量が増し強
度的に不安定となる。
に役立つが、2係以下の含有ではその改善効果が小さく
、一方8係を超えても残留オーステナイトの量が増し強
度的に不安定となる。
Mo:0.2〜15%
マトリックスの耐熱性と耐酸化性を改善すると共に硬質
相の構成元素として耐摩性の改善に寄与するが、0.2
%以下ではその効果は認められず、一方15係以上とな
っても加工性、強度が低下する。
相の構成元素として耐摩性の改善に寄与するが、0.2
%以下ではその効果は認められず、一方15係以上とな
っても加工性、強度が低下する。
Cu:1〜30係
鉄中に固溶し耐食性改善に役立つ外、未固溶の銅は摺動
中に酸化鋼となって耐焼付き性の改善に寄与し、また熱
伝導性を高めて放熱性、熱膨張係数の調整に役立つが、
1条以下では効果が小さく、一方30係以上となっても
強度低下が大きくなる。
中に酸化鋼となって耐焼付き性の改善に寄与し、また熱
伝導性を高めて放熱性、熱膨張係数の調整に役立つが、
1条以下では効果が小さく、一方30係以上となっても
強度低下が大きくなる。
C:0.2〜2係
鉄中に固溶してマトリックスの強度を改善すると同時に
炭化物を形成し耐摩性の改善に寄与するが、0.2係以
下では不十分であり、一方2係以上となっても網状の炭
化物量が増し却って強度が低下する。
炭化物を形成し耐摩性の改善に寄与するが、0.2係以
下では不十分であり、一方2係以上となっても網状の炭
化物量が増し却って強度が低下する。
マトリックスに固溶せず、焼結体の空隙内に収まって存
在する。
在する。
常温から300〜400℃の温度範囲で潤滑成分として
作用し焼付きを防止する。
作用し焼付きを防止する。
0.2係以下では効果がなく、一方15係以上となると
強度低下が大きくなる。
強度低下が大きくなる。
ガラス:0.5〜8係
P205,B203,PbO,K20,Na20を主構
成分とし、300℃前後に軟化点を有する低融点ガカん
300℃以上の温度域で潤滑成分として作用するが、0
.5%以下では潤滑機能不十分であり、一方8係以上と
なると強度低下が大きくなる。
成分とし、300℃前後に軟化点を有する低融点ガカん
300℃以上の温度域で潤滑成分として作用するが、0
.5%以下では潤滑機能不十分であり、一方8係以上と
なると強度低下が大きくなる。
Co:1〜15係
マトリックス中に固溶し耐熱性の改善に寄与するが、1
%以下では効果が小さく、一方15倦以上では強度低下
が大きくなる。
%以下では効果が小さく、一方15倦以上では強度低下
が大きくなる。
本発明材料の空孔率は0.5〜30%の範囲が適当であ
る。
る。
すなわち高温摺動時に生じた酸化物及び周囲の雰囲気か
らデポジットした異物が摺動面に付着した場合、表面空
孔部にこれらの付着物を埋め込ませて、アブレツジブ摩
耗を防止させ、逆にCu,Pb,Mo等の酸化物は耐焼
付性に効果がある。
らデポジットした異物が摺動面に付着した場合、表面空
孔部にこれらの付着物を埋め込ませて、アブレツジブ摩
耗を防止させ、逆にCu,Pb,Mo等の酸化物は耐焼
付性に効果がある。
空孔率0.5係以下では付着物の埋め込み効果がなく、
一方30係以上では材料強度に問題を生ずる。
一方30係以上では材料強度に問題を生ずる。
尚、本発明の実施例においては、粉末混合法によるもの
について示したが、粉末冶金技術として慣用されている
がCu,Pb、ガラス及び固体潤滑剤等を含浸法を用い
て添加しても勿論差支えない。
について示したが、粉末冶金技術として慣用されている
がCu,Pb、ガラス及び固体潤滑剤等を含浸法を用い
て添加しても勿論差支えない。
図面は本発明部材の耐久実験における加熱サイクルの条
件を示す図表である。
件を示す図表である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にて、Ni2〜8係;Mo0.2〜15係:
Cu1〜30%;C0.2〜2%;PbO.2〜15%
;低融点ガラス0.5〜8%;Co1〜15%;AgO
.5〜5係;及び残部Feの組成で、空孔率0.5〜3
0係を有する焼結複合材からなる高温摺動部材。 2 重量比にて、Ni2〜8%tMo0.2〜15%p
Cu1〜30%;C0.2〜2%;Pb O.2〜15
%:低融点ガラス0.5〜8係;低融点金属のBi,S
b,Snの1種または2種以上を0.5〜5%;及び残
部Feの組成で、空孔率0.5〜30%を有する焼結複
合材からなる高温摺動部材。 3 重量比にて、Ni2〜8係;Mo0.2〜15係;
Cu 1〜30%;C0.2〜2%;Pb O.2〜1
5%;低融点ガラス0.5〜8%;固体潤滑剤として
S,MoS2,WS2等の硬化物を0.5 〜5%;及
び残部Feの組成で、空孔率0.5〜30係を有する焼
結複合材からなる高温摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51134930A JPS5814501B2 (ja) | 1976-11-10 | 1976-11-10 | 高温摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51134930A JPS5814501B2 (ja) | 1976-11-10 | 1976-11-10 | 高温摺動部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5360308A JPS5360308A (en) | 1978-05-30 |
JPS5814501B2 true JPS5814501B2 (ja) | 1983-03-19 |
Family
ID=15139868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51134930A Expired JPS5814501B2 (ja) | 1976-11-10 | 1976-11-10 | 高温摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5814501B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60501118A (ja) * | 1983-03-24 | 1985-07-18 | コルトハウス,エルンスト | ピストンポンプ |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE453733B (sv) * | 1985-03-07 | 1988-02-29 | Hoeganaes Ab | Jernbaserat pulver for hoghallfasta sintrade kroppar |
JPH0662979B2 (ja) * | 1985-12-19 | 1994-08-17 | 本田技研工業株式会社 | 摺動部材の製造方法 |
JP3501288B2 (ja) * | 1995-03-03 | 2004-03-02 | 大豊工業株式会社 | 摺動材料及びその表面処理方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4825852A (ja) * | 1971-08-07 | 1973-04-04 | ||
JPS4860009A (ja) * | 1971-11-30 | 1973-08-23 | ||
JPS4921312A (ja) * | 1972-06-20 | 1974-02-25 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS466687A (ja) * | 1970-05-13 | 1971-12-13 |
-
1976
- 1976-11-10 JP JP51134930A patent/JPS5814501B2/ja not_active Expired
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4825852A (ja) * | 1971-08-07 | 1973-04-04 | ||
JPS4860009A (ja) * | 1971-11-30 | 1973-08-23 | ||
JPS4921312A (ja) * | 1972-06-20 | 1974-02-25 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60501118A (ja) * | 1983-03-24 | 1985-07-18 | コルトハウス,エルンスト | ピストンポンプ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5360308A (en) | 1978-05-30 |
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