JPS6350425A - 靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法Info
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- JPS6350425A JPS6350425A JP19367386A JP19367386A JPS6350425A JP S6350425 A JPS6350425 A JP S6350425A JP 19367386 A JP19367386 A JP 19367386A JP 19367386 A JP19367386 A JP 19367386A JP S6350425 A JPS6350425 A JP S6350425A
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は低温靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製
造方法に関し、特に、加熱条件、圧延条件並びにその後
の冷却速度を制御して、板厚方向に均一でかつ優れた低
温靭性を有する厚手高張力調板を製造する方法に関する
ものである・〔従来の技術〕 近年、エネルギー開発が極地化、深海化しており・使用
される海洋構造物は年々巨大化が著しく、また効率的な
エネルギー輸送のため、砕氷タンカーなどの使用が必要
とされる。そして、これらに使用される鋼材は板厚が厚
くかつ非常に低温靭性が優れたものが要求される。とこ
ろが板厚が増すと板厚方向の材質差が増し、板厚中心部
の機械的性質が他の部分より劣る。特に、低温靭性の劣
化が大きい。さらに、板厚中心部は拘束応力が最大とな
り、破壊の起点となりやすいので、板厚中心部まで均一
で優れた低温靭性を有することが必要である。
造方法に関し、特に、加熱条件、圧延条件並びにその後
の冷却速度を制御して、板厚方向に均一でかつ優れた低
温靭性を有する厚手高張力調板を製造する方法に関する
ものである・〔従来の技術〕 近年、エネルギー開発が極地化、深海化しており・使用
される海洋構造物は年々巨大化が著しく、また効率的な
エネルギー輸送のため、砕氷タンカーなどの使用が必要
とされる。そして、これらに使用される鋼材は板厚が厚
くかつ非常に低温靭性が優れたものが要求される。とこ
ろが板厚が増すと板厚方向の材質差が増し、板厚中心部
の機械的性質が他の部分より劣る。特に、低温靭性の劣
化が大きい。さらに、板厚中心部は拘束応力が最大とな
り、破壊の起点となりやすいので、板厚中心部まで均一
で優れた低温靭性を有することが必要である。
また、これらの巨大構造物に対する安全性確保は重要な
問題であり、溶接割れ性、溶接部継手靭性等の向上のた
めに炭素当量を低く抑えることが必要である。
問題であり、溶接割れ性、溶接部継手靭性等の向上のた
めに炭素当量を低く抑えることが必要である。
近年、炭素当量を減少して高強度・高靭性を得る手段と
して、制御圧延と制御冷却を組み合せた材質改善技術が
種々検討され、提案されており、例えば特開昭57−1
69019号公報記載の方法が公知である。しかしなが
ら、前記公報記載の技術はラインパイプや一般造船材を
対象とし、加えて板厚50mm以下の比較的薄いものを
対象とした技術であり、このように板厚の薄い領域では
板厚方向の材質は、もともと比較的均一である。
して、制御圧延と制御冷却を組み合せた材質改善技術が
種々検討され、提案されており、例えば特開昭57−1
69019号公報記載の方法が公知である。しかしなが
ら、前記公報記載の技術はラインパイプや一般造船材を
対象とし、加えて板厚50mm以下の比較的薄いものを
対象とした技術であり、このように板厚の薄い領域では
板厚方向の材質は、もともと比較的均一である。
しかるに、板厚が50m1以上に厚くなると板厚方向に
材質差が大きくなり、特に板厚中心部の靭性は著しく低
下する。この原因の一つに、従来の加熱、圧延方法では
、第2図に示すように加熱炉で900〜1150℃に加
熱後粗圧延を経て仕上圧延に至る間に鋼板温度は時間と
共に低下し、板厚中心(%t)部と表面直下では温度差
が大きく、特に未再結晶域の圧延を開始する際に、表面
と板厚中心部の温度差が大きくなり、板厚中心部は再結
晶したり、未再結晶域高温側での圧延になってしまうこ
とが考えられる。このため、最善の未再結晶域低温側で
圧延が達成できている%を部などに比べ、板厚中心部の
靭性が低い。一方、圧延温度を低下させれば板厚中心部
の低温靭性の改善は可能であるが、表面側の温度が低下
しすぎ、変態して出来たフェライトを加工することにな
り、表層側の低温靭性が低下するとともに、板厚方向の
ミクロMi織も不均一であり、板厚全体が均質で優れた
低温靭性を有する技術開発が望まれていた。
材質差が大きくなり、特に板厚中心部の靭性は著しく低
下する。この原因の一つに、従来の加熱、圧延方法では
、第2図に示すように加熱炉で900〜1150℃に加
熱後粗圧延を経て仕上圧延に至る間に鋼板温度は時間と
共に低下し、板厚中心(%t)部と表面直下では温度差
が大きく、特に未再結晶域の圧延を開始する際に、表面
と板厚中心部の温度差が大きくなり、板厚中心部は再結
晶したり、未再結晶域高温側での圧延になってしまうこ
とが考えられる。このため、最善の未再結晶域低温側で
圧延が達成できている%を部などに比べ、板厚中心部の
靭性が低い。一方、圧延温度を低下させれば板厚中心部
の低温靭性の改善は可能であるが、表面側の温度が低下
しすぎ、変態して出来たフェライトを加工することにな
り、表層側の低温靭性が低下するとともに、板厚方向の
ミクロMi織も不均一であり、板厚全体が均質で優れた
低温靭性を有する技術開発が望まれていた。
本発明は上記の如き問題点を有利に解決し、板厚5Qm
m以上、引張強さ50 kgf/mm2以上の厚手高張
力鋼板において、板厚方向全域にわたり靭性の均質化と
向上が可能な製造方法の提供を目的とする。
m以上、引張強さ50 kgf/mm2以上の厚手高張
力鋼板において、板厚方向全域にわたり靭性の均質化と
向上が可能な製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、
(1)重量比にて
C: 0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.6
0%、Mn:0.50〜2.50%、 Nb : 0.
001〜0.10%、 Al : 0.005〜0.
1%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼
を、900〜1150°Cに加熱し、中間段階厚さ迄圧
延して一旦圧延を中断して冷却するか、あるいは圧延せ
ずスラブ状態のまま冷却し、表面温度がAr3を割る前
に咳鋼をAr++150℃〜Ar=の温度に均一に保熱
し、次いでArz以上で圧下率50〜70%の圧延を行
い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで200℃以
下迄冷却し、350〜650℃の温度で焼戻しすること
を特徴とする靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製
造方法。
0%、Mn:0.50〜2.50%、 Nb : 0.
001〜0.10%、 Al : 0.005〜0.
1%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼
を、900〜1150°Cに加熱し、中間段階厚さ迄圧
延して一旦圧延を中断して冷却するか、あるいは圧延せ
ずスラブ状態のまま冷却し、表面温度がAr3を割る前
に咳鋼をAr++150℃〜Ar=の温度に均一に保熱
し、次いでArz以上で圧下率50〜70%の圧延を行
い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで200℃以
下迄冷却し、350〜650℃の温度で焼戻しすること
を特徴とする靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製
造方法。
(2)重量比にて
C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb : 0
.001〜0.10%、Al:0.005〜0.1%を
基本成分とし、更に、Cr:1.0%以下3Mo :
1.0%以下、■:0.1%以下、Cu:2.0%以下
のうち1種又は2種以上を含有し、更にNi:4.0%
以下、Ti:0.15%以下、Ca:0.01%以下の
うち1種又は2種以上を含有し残部Feおよび不可避不
純物からなる鋼を、900〜1150℃に加熱し、中間
段階厚さ迄圧延して一旦圧延を中断して冷却するか、あ
るいは圧延せずスラブ状態のまま冷却し表面温度がAr
3を割る前にArz + 150℃〜Ar3の温度に均
一に保熱し、次いでAr3以上で圧下率50〜70%の
圧延を行い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで2
00℃以下迄冷却し、350〜650℃の温度で焼戻し
することを特徴とする靭性、溶接性に優れた厚手高張力
鋼板の製造方法。
%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb : 0
.001〜0.10%、Al:0.005〜0.1%を
基本成分とし、更に、Cr:1.0%以下3Mo :
1.0%以下、■:0.1%以下、Cu:2.0%以下
のうち1種又は2種以上を含有し、更にNi:4.0%
以下、Ti:0.15%以下、Ca:0.01%以下の
うち1種又は2種以上を含有し残部Feおよび不可避不
純物からなる鋼を、900〜1150℃に加熱し、中間
段階厚さ迄圧延して一旦圧延を中断して冷却するか、あ
るいは圧延せずスラブ状態のまま冷却し表面温度がAr
3を割る前にArz + 150℃〜Ar3の温度に均
一に保熱し、次いでAr3以上で圧下率50〜70%の
圧延を行い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで2
00℃以下迄冷却し、350〜650℃の温度で焼戻し
することを特徴とする靭性、溶接性に優れた厚手高張力
鋼板の製造方法。
を要旨とするものである。
前記したように、従来、板厚50鰭を越えるような厚手
鋼板においては板厚方向に材質差、特に低温靭性の差が
生じるのは圧延温度を管理する制御圧延の宿命であり、
やむを得ない現象と考えられて来た。
鋼板においては板厚方向に材質差、特に低温靭性の差が
生じるのは圧延温度を管理する制御圧延の宿命であり、
やむを得ない現象と考えられて来た。
しかしながら、発明者らはこの板厚方向の靭性差の要因
につき更に深く追求した結果、圧延時の板厚各部位の塑
性変形、圧延による温度変化等よりも、圧延前の板厚方
向温度分布が最も影響していることを見出した。そして
、スラブ冷却後あるいは若干の圧延後保熱を行なって制
御圧延前に生じた表面〜板厚中心の温度差をなくし、均
一にすることにより、その後の制御圧延−制御冷却後に
も板厚方向に均質なミクロ組織、機械的性質が得られる
ことを知見し、斯かる知見にもとづいて本発明を構成し
たものである。
につき更に深く追求した結果、圧延時の板厚各部位の塑
性変形、圧延による温度変化等よりも、圧延前の板厚方
向温度分布が最も影響していることを見出した。そして
、スラブ冷却後あるいは若干の圧延後保熱を行なって制
御圧延前に生じた表面〜板厚中心の温度差をなくし、均
一にすることにより、その後の制御圧延−制御冷却後に
も板厚方向に均質なミクロ組織、機械的性質が得られる
ことを知見し、斯かる知見にもとづいて本発明を構成し
たものである。
次に、本発明における成分限定理由を述べる。
Cは安価に強度を上昇させる元素であり、強度確保のた
め0.03%以上必要であるが、多量に添加すると鋼の
靭性および溶接性を害するので上限を0.20%とした
。
め0.03%以上必要であるが、多量に添加すると鋼の
靭性および溶接性を害するので上限を0.20%とした
。
Stは鋼の脱酸のため0.05%以上必要であるが、多
くなると溶接性を害するので上限を0.60%とする。
くなると溶接性を害するので上限を0.60%とする。
Mnは強度確保のため0.50%以上は必要であるが、
多くなると溶接性、靭性の低下を招くため上限を2.5
0%とする。
多くなると溶接性、靭性の低下を招くため上限を2.5
0%とする。
Nbはオーステナイト粒の粗大化防止と再結晶抑制効果
および強度確保のため0.001%以上必要であるが、
多くなると溶接性を阻害するため、0.10%を上限と
する。
および強度確保のため0.001%以上必要であるが、
多くなると溶接性を阻害するため、0.10%を上限と
する。
Alは脱酸のため0.005%以上必要であるが、多く
なると靭性が著しく低下するため0.1%を上限とする
。
なると靭性が著しく低下するため0.1%を上限とする
。
本発明は上記の基本成分のほかに、要求される鋼の特性
に応じて次の元素を1種または2種以上選択的に添加す
ることができる。
に応じて次の元素を1種または2種以上選択的に添加す
ることができる。
Crは焼入れ性を向上させ強度上昇に有用な元素である
が、多くなると靭性、溶接性を阻害するため1.0%以
下とする。
が、多くなると靭性、溶接性を阻害するため1.0%以
下とする。
門0は焼入れ性を向上させ強度上昇に有用な元素である
が、多くなると溶接性、靭性を低下させるので1.0%
以下とする。
が、多くなると溶接性、靭性を低下させるので1.0%
以下とする。
Cuは強度上昇に有用な元素であるが、多(なると熱間
加工の際、割れを発生し、かつ溶接性を害するため2.
0%以下とする。
加工の際、割れを発生し、かつ溶接性を害するため2.
0%以下とする。
■は析出硬化による強度上昇に有用な元素であるが、多
くなると溶接性を阻害するため0.1%以下とする。
くなると溶接性を阻害するため0.1%以下とする。
Niは靭性向上に有用な元素であるが、高価な元素であ
るため4.0%以下とする。
るため4.0%以下とする。
Tiはオーステナイト粒の粗大化を防ぎ靭性確保に有用
であり、また析出硬化により強度上昇にも有用な元素で
あるが、多くなると溶接性を阻害するため0.1%以下
とする。
であり、また析出硬化により強度上昇にも有用な元素で
あるが、多くなると溶接性を阻害するため0.1%以下
とする。
Caは鋼中硫化物の形態制御によりZ方向の材質改善に
有効であるが、多くなると網中介在物が増加し、靭性、
溶接性を害するため0.01%以下とする。
有効であるが、多くなると網中介在物が増加し、靭性、
溶接性を害するため0.01%以下とする。
これらの添加元素のうち、V、 Cu、 Cr、 Mo
は主に強度上昇に有用な元素で必要に応じて1種または
2種以上添加する。また、Ti、 Ni、 Caは主に
靭性向上に有用な元素であり、必要に応じて1種または
2種以上添加する。
は主に強度上昇に有用な元素で必要に応じて1種または
2種以上添加する。また、Ti、 Ni、 Caは主に
靭性向上に有用な元素であり、必要に応じて1種または
2種以上添加する。
次に加熱、圧延、冷却条件について限定理由を述べる。
加熱温度はオーステナイト粒の細粒化のため1150℃
以下の低温加熱がよいが、低過き゛ると析出硬化元素が
固溶しなくなるため900°C以上とするが、強度、靭
性の点からは950〜1050°Cの範囲が最も好まし
い。
以下の低温加熱がよいが、低過き゛ると析出硬化元素が
固溶しなくなるため900°C以上とするが、強度、靭
性の点からは950〜1050°Cの範囲が最も好まし
い。
これらの温度で加熱後、中間段階厚さまで圧延して表面
の温度がAr3より低下する前に一旦圧延を中断し・該
中間段階厚の鋼あるいは圧延しないでスラブ状態のまま
の鋼をAr、+150℃〜Arsの温度に設定した炉等
に装入し、全体を均一温度に保熱する。この後抽出して
すぐ未再結晶域での制御圧延を施す。このような方法に
より、第1図に示すように加熱炉抽出・後粗圧延−仕上
圧延に至る間に生じた板厚中心部(’、4t)と表面直
下との温度差が解消され、未再結晶域での制御圧延開始
時に表面が二相域圧延となることなく、板厚中心部の圧
延温度もAr=直上にすることができる。すなわち、圧
延中の温度が板厚方向でほぼ均一となり、板厚方向の特
性差を小さくでき、これにより板厚中心部も靭性の優れ
た鋼板が製造できる。圧延中の温度はAr=〜Arz+
150℃の範囲とするが、全厚がAr3〜Ar3+50
℃の範囲に入ることが好ましい。
の温度がAr3より低下する前に一旦圧延を中断し・該
中間段階厚の鋼あるいは圧延しないでスラブ状態のまま
の鋼をAr、+150℃〜Arsの温度に設定した炉等
に装入し、全体を均一温度に保熱する。この後抽出して
すぐ未再結晶域での制御圧延を施す。このような方法に
より、第1図に示すように加熱炉抽出・後粗圧延−仕上
圧延に至る間に生じた板厚中心部(’、4t)と表面直
下との温度差が解消され、未再結晶域での制御圧延開始
時に表面が二相域圧延となることなく、板厚中心部の圧
延温度もAr=直上にすることができる。すなわち、圧
延中の温度が板厚方向でほぼ均一となり、板厚方向の特
性差を小さくでき、これにより板厚中心部も靭性の優れ
た鋼板が製造できる。圧延中の温度はAr=〜Arz+
150℃の範囲とするが、全厚がAr3〜Ar3+50
℃の範囲に入ることが好ましい。
圧延温度をこれらの温度に限定するのは、圧延温度が高
すぎると、細粒化が十分なされず、またAr1未満の温
度で圧延すると、その後の制御冷却時に十分焼きが入ら
ず所要の強度が得られないためである。
すぎると、細粒化が十分なされず、またAr1未満の温
度で圧延すると、その後の制御冷却時に十分焼きが入ら
ず所要の強度が得られないためである。
これらの温度における圧下率を50%以上とするのは、
これ以下では細粒化が十分なされず、靭性が悪いためで
ある。上限は制御圧延の効果が飽和し始める70%であ
る。
これ以下では細粒化が十分なされず、靭性が悪いためで
ある。上限は制御圧延の効果が飽和し始める70%であ
る。
次に熱間圧延後の冷却速度を1℃/sec以上としたの
は、板厚中心部まで焼入れ組織とし、所定の強度を確保
するためであり、これ未満では強度不足となる。上限は
表面硬さの急上昇を抑え、また靭性の悪い中間組織を呈
さない10℃/secとすることが好ましい。
は、板厚中心部まで焼入れ組織とし、所定の強度を確保
するためであり、これ未満では強度不足となる。上限は
表面硬さの急上昇を抑え、また靭性の悪い中間組織を呈
さない10℃/secとすることが好ましい。
冷却停止温度を200℃以下としたのは、これによって
板厚中心部まで250℃以下となり板厚中心部まで十分
な焼入れ組織とするためで、次いでその後350〜65
0℃で焼戻しするのは、全板厚において焼き入れ、焼戻
し組織とすることによって強度と靭性を良好ならしめる
ためで、350℃未満では強度が高いままで靭性の改善
が不十分となり、650℃を越える焼戻しは強度低下が
太き(なり所要の強度を確保できなくなる問題があり、
避けるべきである。
板厚中心部まで250℃以下となり板厚中心部まで十分
な焼入れ組織とするためで、次いでその後350〜65
0℃で焼戻しするのは、全板厚において焼き入れ、焼戻
し組織とすることによって強度と靭性を良好ならしめる
ためで、350℃未満では強度が高いままで靭性の改善
が不十分となり、650℃を越える焼戻しは強度低下が
太き(なり所要の強度を確保できなくなる問題があり、
避けるべきである。
(実施例)
次に本発明の実施例と比較例を挙げる。
供試材の化学組成を第1表に示し、製造条件を第2表に
、得られた厚鋼板の機械的性質を第3表に示す。
、得られた厚鋼板の機械的性質を第3表に示す。
第3表
以上の通り、本発明法を適用して得た厚鋼板AI、B1
.C1,DI、El、Fl、Gl。
.C1,DI、El、Fl、Gl。
Hlはいずれも板厚方向の靭性差が小さく、表面直下、
XLetとも良好な靭性を示している。これに対し、比
較例のA2は焼き戻し温度が高いため、強度が低い。B
2.B2は保熱していないため、板厚中心部の圧延温度
が高く、靭性が悪い。
XLetとも良好な靭性を示している。これに対し、比
較例のA2は焼き戻し温度が高いため、強度が低い。B
2.B2は保熱していないため、板厚中心部の圧延温度
が高く、靭性が悪い。
B2は制御圧延を38%しか行っていないため、板厚全
体の靭性が悪い。F2は板厚全体がAr3より低下して
おり、全体の靭性が悪い。G2は、加熱温度が高いため
、板厚全体の靭性が悪い。C2は表面がAr3以下で保
熱を開始しているため表面の靭性が低い。D2はは保熱
温度が高いため、強度は高いが靭性が低い。
体の靭性が悪い。F2は板厚全体がAr3より低下して
おり、全体の靭性が悪い。G2は、加熱温度が高いため
、板厚全体の靭性が悪い。C2は表面がAr3以下で保
熱を開始しているため表面の靭性が低い。D2はは保熱
温度が高いため、強度は高いが靭性が低い。
(発明の効果)
以上の如く、本発明は板厚50龍以上で1n+m”当た
り50kgf以上の引張強さを有する鋼板の板厚中心部
の細粒化を加熱、圧延、冷却を制御することにより達成
したもので、板厚中心部まで含めた良好な低温靭性の確
保と成分組成及び含有量の適切な限定により低炭素当量
下での高強度の確保を同時に可能としたもので、工業上
その効果の大きい発明である。
り50kgf以上の引張強さを有する鋼板の板厚中心部
の細粒化を加熱、圧延、冷却を制御することにより達成
したもので、板厚中心部まで含めた良好な低温靭性の確
保と成分組成及び含有量の適切な限定により低炭素当量
下での高強度の確保を同時に可能としたもので、工業上
その効果の大きい発明である。
第1図は、本発明により保熱した場合の表面直下と%t
の温度履歴を示す説明図、第2図は、再加熱をしない従
来法の温度履歴を示す説明図である。 □時開 吟間
の温度履歴を示す説明図、第2図は、再加熱をしない従
来法の温度履歴を示す説明図である。 □時開 吟間
Claims (2)
- (1)重量比にて C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、Mn:0.50〜2.50%、Nb:0.001〜
0.10%、Al:0.005〜0.1%を含有し、残
部Feおよび不可避不純物からなる鋼を、900〜11
50℃に加熱し、中間段階厚さ迄圧延して一旦圧延を中
断して冷却するか、あるいは圧延せずスラブ状態のまま
冷却し、表面温度がAr_3を割る前に該鋼をAr_3
+150℃〜Ar_3の温度に均一に保熱し、次いでA
r_3以上で圧下率50〜70%の圧延を行い、圧延後
、冷却速度1〜10℃/secで200℃以下迄冷却し
、350〜650℃の温度で焼戻しすることを特徴とす
る靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法。 - (2)重量比にて C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、Mn:0.50〜2.50%、Nb:0.001〜
0.10%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、更に、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、
V:0.1%以下、Cu:2.0%以下のうち1種又は
2種以上を含有し、更にNi:4.0%以下、Ti:0
.15%以下、Ca:0.01%以下のうち1種又は2
種以上を含有し残部Feおよび不可避不純物からなる鋼
を、900〜1150℃に加熱し、中間段階厚さ迄圧延
して一旦圧延を中断して冷却するか、あるいは圧延せず
スラブ状態のまま冷却し表面温度がAr_3を割る前に
Ar_3+150℃〜Ar_3の温度に均一に保熱し、
次いでAr_3以上で圧下率50〜70%の圧延を行い
、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで200℃以下
迄冷却し、350〜650℃の温度で焼戻しすることを
特徴とする靭性、溶接性に優れた厚手高張力綱板の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367386A JPH0674455B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367386A JPH0674455B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6350425A true JPS6350425A (ja) | 1988-03-03 |
JPH0674455B2 JPH0674455B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=16311879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19367386A Expired - Lifetime JPH0674455B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674455B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63103021A (ja) * | 1986-10-20 | 1988-05-07 | Nippon Steel Corp | 低温靭性の優れた鋼板の製造法 |
-
1986
- 1986-08-19 JP JP19367386A patent/JPH0674455B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63103021A (ja) * | 1986-10-20 | 1988-05-07 | Nippon Steel Corp | 低温靭性の優れた鋼板の製造法 |
JPH0527687B2 (ja) * | 1986-10-20 | 1993-04-22 | Nippon Steel Corp |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674455B2 (ja) | 1994-09-21 |
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