JPS6350258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は被服の乱れを防止し、装飾としても有用
な挾着具に関する。

（従来技術） ワンピース等、上半身用、下半身用被服を結合
したものは別にし、スラツクスとブラウス、また
スカートとブラウスといつた上半身被服と下半身
被服が分離した、いわゆるツーピース形式の被服
における被服の乱れは、主に上半身用被服と下半
身用被服の継ぎ目、すなわちウエスト部分に数多
く生じる。特に女性の場合ベルト通しのないスカ
ートやパンタロン類の着用時に外装ベルトを使用
していると身の動きでこのベルトがいつの間にか
位置ずれを生じて見苦しくする。ことにこの位置
ずれは背部において多く発生し、当人は全く気づ
かないままに行動し、後で恥かしい思いをするこ
とがよくあぬ。そこで多くの女性はこれが常時気
になるところから座つたり立つたりする大きな身
の動きがある度毎に無意識といつてよいほど絶え
ず手を背中の方にまわしてベルト位置を整える動
作するもので、その気遺いは大変なものである。

（考案の目的） 本案は上述の点に鑑みなされたものであつて下
半身用被服におけるベルト通しの有無に係わら
ず、外装ベルトの使用時にこのベルトの位置ずれ
を阻止するとともに、下半身用被服に対し挿入さ
れる上半身用被服の裾部分の抜出弛緩もなくして
被服の乱れを防止する挾着具を提供しようとする
ものである。

（考案の構成） 以下、本案の実施例を図面について説明する。
１は表板で、この表板１はそれ自体装飾板として
デザインされたものにして、その上端に裏側に向
けて取付座２を突設している。

３は表板１との間に適当な隙間４を形成して対
峙し、上端を取付座２に対し弾力的に止着した当
板で、当板３に穿設した段付止孔５にばね６を挿
入し、このばね６にナツト７を通しその頭部でこ
れを押え込むようにして止ナツト７を取付座２に
捩じ込んだものである。

８は当板３の下部に設けた切欠部９内に於いて
基縁を枢着して起伏動自在にした挾止部材で、そ
の主部８ａは板状をなし、伏倒しての常態位で
は、これが当板３内に面一にして納まり、且つ基
縁に突設の挾止爪１０が表板１に向けて隙間４内
に突出する。１１は挾止部材８と当板３間に設け
た挾止部材８の固縛手段で、図示例では挾止部材
主部８ａの側面より僅かに突出する小球１２と、
これを主部８ａ内で押圧するばね１３と、小球１
２に対応して、当板切欠部壁面に設けられ小球突
出部が嵌合する凹窩１４とよりなり、挾止部材８
が伏倒しての常態位を保持する。

１５は当板３の外面に設けた滑止部で、これは
板面自体凹凸粗面構成とするか、図示例の如く、
ゴム資材等からなる滑止板を貼着するなどする。

（作用） 上記構成において、つぎに本案に係る挾着具の
作用を説明する。

下半身被服、例えばスカート組付けのウエスト
ベルトＡ部上に外装ベルトＢを重ねた状態でその
背部中央位置で挾止部材８を当板３に対し起立状
態にして、表板１と当板３との隙間４に挿入し、
しかる後挾止部材８を伏倒操作すると、挾止部材
８の基縁に設けた挾止爪１０が表板１との隙間４
に突出してウエストベルトＡと外装ベルトＢを挾
止する。尚、この挾着具の装着はスカートを身に
つける前に行うか、または一応身につけた後ウエ
ストベルト部Ａの止具を掛ける前に行う。

こうしておいて普通にスカートを着用すると、
ウエストベルト部Ａと外装ベルトＢは背部におい
て一本化され、またスカートの中に挿入される上
半身用被服、例えばブラウスの裾部Ｃ外面には滑
止部１５が圧着させられて、身の動きに伴つてこ
のブラウスの裾部Ｃの抜出弛緩も阻止されるもの
である。然して、本案に於いては表板１に対し当
板３が適当な隙間４を形成して対峙し、しかも当
板３は取付座２に対し弾力的に止着するから隙間
４に対し、挿入するベルト類の厚みに多少の差が
あつてもこれにぴつたりと適合させることがで
き、この状態で挾止部材８によつてしつかりと挾
止されることになるのである。

尚、上記実施例では被服の乱れを防止するのに
使用する場合について説明したが、表板１はそれ
自体が装飾体としてデザインされたものであるか
ら、第５図に示す如く外装ベルトＢだけの適所に
装着しておきベルト面の装飾体としても極めて効
果あるものである。

（考案の効果） 上記のように本案の挾装具を使用すれば、下半
身用被服に対して組合せ使用される外装ベルトの
位置をしつかりと保定するとともに、下半身用被
服の中に挿入され、該下半身用被服のウエスト部
によつて押え込まれる上半身用被服の裾部分もそ
の抜出弛緩が阻止されるものであるから被服の乱
れを気にせず、快適に自由に行動でき、特に女性
にとつてベルト通しのないスカート、パンタロン
等の着用時に重宝なものであり、またその装着位
置の制限もなく、これをベルトに装着する時斬新
な装飾効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案の挾着具の斜視図、第２図は当
板止着部の拡大断面図、第３図は挾止部材の固縛
部の拡大断面図、第４図は装着時の部分断面図、
第５図は外装ベルトに対しての装着斜視図であ
る。 １……表板、２……取付座、３……当板、４…
…隙間、５……段付止孔、６……ばね、７……止
ナツト、８……挾止部材、９……切欠部、１０…
…挾止爪、１１……固縛手段、１２……小球、１
３……ばね、１４……凹窩、１５……滑止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装飾を施した表板上端に裏側に向けて取付座を
   突設し、該取付座に表板に対峙する当板の上端を
   圧縮ばねを介装して止着し、該当板下部に挾止部
   材の基縁を枢着し、該挾止部材が伏倒しての常態
   位ではその主部が当板内に納まり、且つその基縁
   に突設した挾止爪が表板に向けて突出し、挾止部
   材と当板間に挾止部材の常態位を弾力的に固縛す
   る固縛手段を設けたことを特徴とする挾着具。