JPS63496A - ガリウム電解液の浄液方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、ガリウムの強塩基性電解液に含まれるインジ
ウム、バナジウムを除去するガリウム電解液の浄液方法
に関する。

〔従来技術と問題点〕

近年、電子材料の半導体素子としてのガリウム電解液、
ガリウム−リン等の普及に伴い、ガリウムの需要が急速
に増している。しかしながらガリウムについては単独の
鉱石が存在せず、工業的規模で生産する場合には、各種
製錬の副産物を原料としており１例えばアルミニウム製
錬のバイヤー法のアルミン酸ソーダ溶液中に含まれるガ
リウム、あるいは亜鉛製錬の浸出残渣中のガリウムを原
料としている。

ところで、上記副産物は各々、各種の不純物を含んでい
る０例えばアルミニウム製錬のアルミン酸ソーダ溶液に
は、ガリウムの他にアルミニウム。

バナジウム、錫等が多量に含まれており、また亜鉛製錬
の浸出残渣にはカリウムの他に亜鉛、アルミニラム、鉄
、銅、インジウム、ゲルマニウム等が多量に含まれてい
る。そこで、上記アルミン酸ソーダ溶液あるいは亜鉛浸
出残渣を原料としてガリウムを回収するには、上記不純
物を除去する必要がある。従来、上記アルミン酸ソーダ
溶液あるいは亜鉛浸出残渣からガリウムを回収し、７Ｎ
グレードの電子材料用ガリウムメタルを得るには、次の
ような方法により製造している。まず上記原料から、公
知の方法、例えば、ｐＨ調整、溶媒抽出、イオン交換、
硫化物沈殿生成等の各種公知の方法により、主要不純物
を除去分離し、次いでガリウムを濃縮するために、水酸
化ガリウムとして沈殿させ、これに固体水酸化ナトリウ
ムを加えて、ガリウムをガリウム酸ソーダとして溶解し
、これを電解液としてガリウムを電解採取し、３Ｎ〜４
Ｎグレードのガリウムメタルとする。次いで真空精製、
再結晶精製により、６Ｎ〜７Ｎグレードのガリウムメタ
ルとするのが一般的方法である。

ところが、上記従来の方法においては、インジウムおよ
びバナジウムの除去が不充分であり、これらが電解工程
やガリウムの製品品位１；悪影響をＬ＋ｊ”可問題があ
る０例えば、インジウムはガリウムと同居であるために
、非常に分離が難しくイオン交換、ｐＨ調整等では殆ん
ど分離することができない。エーテルを用いる溶媒抽出
では、ある程度分離されるが充分ではない。後工程であ
る電解採取、真空精製、再結晶精製においても非常に分
離が難しく、このため製品のガリウム品位を低下させる
虞れがある。

次に電解液中に□含まれるバナジウムは、電解液中に０
．１ｇ／Ｑ以上含まれるとカソード表面に析出し、ガリ
ウムの電着を不能にするので、電解工程にとって非常に
有害である。

〔問題解決についての知見〕

本発明者等はガリウム電解液にアルカリ金属蓚酸塩ない
し、アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物を添加す
ればガリウム電解液中に含まれるインジウムないしバナ
ジウムが蓚酸塩ないしバナジン酸塩として沈澱し、イン
ジウムおよびバナジウムをガリウム電解液から容易に除
去できることを見出した。

〔発明の構成〕

本発明によれば、ガリウム電解液にアルカリ金属の蓚酸
塩を添加して生成するインジウムの沈澱物を濾別するこ
とを特徴とするガリウム電解液の浄液方法が提供される
。

更に、本発明によれば、ガリウム電解液にアルカリ土類
金属の水酸化または酸化物を添加し、生成するバナジウ
ムの沈澱物を濾別することを特徴とするガリウム電解液
の浄液方法が提供される。

本発明においてガリウム電解液とは主に、アルミニウム
製錬のアルミン酸ソーダ溶液あるいは亜鉛製錬の浸出残
渣等を原料として公知の方法により主要不純物を除去し
たものであって、ガリウム濃度が５ｇ／　Ｑ以上、好ま
しくはＩＯ〜２（ｌｏｇ／　Ｑ　、　ＮａＯＨ１００〜
４００ｇ／　Ｑのものをいう。

上記ガリウム電解液からインジウムを除去するには、該
電解液にアルカリ金属の蓚酸塩を添加する。アルカリ金
属のＴｌｉ酸塩としては蓚酸カリウム等が好適に用いら
れる。

インジウムについては電解液に蓚酸カリウムを添加する
ことにより、　ＫＩｎ（Ｃ，０４）２が形成され、これ
はガリウム電解液での溶解度が小さくて沈殿となるので
、これを濾過することにより、ガリウム電解液からイン
ジウムを除去分離することができる。添加する蓚酸カリ
ウム量はインジウムに対して　〜１．５当量添加すれば
インジウム量１　、２ｐｐｍまで除去される。これ以上
添加しても除去効果に大差は無い、また　当量より少な
いとインジウムが残存し、好ましくない。

次にバナジウムを除去するには該電解液に、アルカリ土
類金属の水酸化物あるいは酸化物を添加する。該アルカ
リ土類金属の水酸化物としては水酸化カルシウム、水酸
化バリジウム等が好適に用いられる。またアルカリ土類
金属の酸化物としては＠−”Ｌ”；”：’Ｈ’ｉＭｔ”
ｋ’ＦｆＪいられる。ガリウム電解液に水酸化カルシウ
ム又は水酸化バソジウムを加えて加熱すると、バナジウ
ムがバナジウム酸カルシウム又はバナジウム酸バリウム
として沈殿し、この沈殿を濾過分離することにより、ガ
リウム電解液からバナジウムを除去分離することができ
る。

水酸化カルシウム、又は水酸化バリウムはバナジウムの
１０〜１００倍当量程度添加するのが好ましい、上記水
酸化カルシウムないし水酸化バリウムの添加量が１０倍
当量より少ないと、電解液中のバナジウムが充分沈澱さ
れず、該電解液中に残存するので好ましくない、また上
記添加量が１００倍当量を越えてもガリウムの除去効果
には大差ない。

加熱温度は７０〜１００℃が適当であり、１時間程度加
熱するとよい、ガリウム電解液に不純物としてインジウ
ムとバナジウムとが共に含まれている場合、上記蓚酸カ
リウムと上記水酸化カルシウム又は水酸化バリウム等を
同時に添加すればにＩ　ｎ’（、、Ｏ、）、、バナジウ
ム酸カルシウムないしバナジウム酸バリウムが同時に沈
澱し、これらを濾過分離することに勿論、上記蓚酸カリ
ウムと水酸化カルシウム、水酸化バリウムとは別々に添
加してもよい、またインジウム、バナジウムの他に各種
不純物がガリウム電解液に含ま九る場合でも、上記蓚酸
カリウムないし水酸化バリウム、水酸化カルシウム等を
添加することによりインジウムないしバナジウムが選択
的に沈澱除去される。

〔実施例〕

以下実施例に基いて説明する。

実施例１ 表１の上段（処理前）に示す組成の電解液に蓚酸カリウ
ムを２０＋＋＋ｇ＃ｌ加え、生成した沈殿を濾過分離除
去することにより、表１の下段（処理後）に示す１ない
電解液を得ることが出来た。

表１ 実施例２ 表２の上段（処理前）に示す組成の電解液にアルミニウ
ム粉５ｇ／Ｌ水酸化カルシウム１００ｇ／１２を加え。

約９０℃で１時間加熱後、沈殿を濾過分離除去する少な
い電解液を得ることが出来た。

表２ 〔発明０効果〕　　　　　　　　　　　　　　　　　３
本発明の浄液方法によればガリウム、電解液中のインジ
ウム、バナジウムを容易に除去すること　　′ができ、
電解採取工程での電流効率の向上や電解作業の軽減を図
ることができる。この結果真空精製工程や再結晶精製工
程における負荷が軽減され、更に、製品として６Ｎ〜７
Ｎグレードのガリウムメタルの品位を確保することがで
きる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ガリウム電解液にアルカリ金属の蓚酸塩を添加して
   生成するインジウムの沈澱物を濾別することを特徴とす
   るガリウム電解液の浄液方法。 ２、アルカリ金属の蓚酸塩として蓚酸カリウムを用い、
   該蓚酸カリウムを電解液に含有されるインジウムに対し
   て１．０〜１．５当量添加する特許請求の範囲第１項の
   浄液方法。 ３、ガリウム電解液にアルカリ土類金属の水酸化物また
   は酸化物を添加し、生成するバナジウムの沈澱物を濾別
   することを特徴とするガリウム電解液の浄液方法。 ４、アルカリ土類金属の水酸化物または酸化物として水
   酸化カルシウムまたは水酸化バリウムを用い、電解液に
   含有されるインジウムに対し１０〜１００倍当量添加す
   る特許請求の範囲第３項の浄液方法。