JPS6349502Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はエレベータ用板戸の改良に関するも
のである。

まず、第１図〜第４図によつて従来の板戸を説
明する。

図中、１はエレベータ用の板戸で１′はこれの
要部をなす表板、１ａは板戸１の表面１ｂは板戸
１の裏面、２はエレベータ出入口（図示しない）
の上縁部に固定されたレール、３は板戸１を支持
するハンガー、４はハンガー３のローラでレール
２上を転動する。５は表面１′の裏面１ｂに固着
されて横断面溝形をなす上部補強材、６はハンガ
ー３と上部補強材５を締結するボルト、７は上部
補強材５の上辺下面に固着されたナツト、８は板
戸１の裏面１ｂに固着された下部補強材で、９は
これに固定されて下方へ突出した戸の脚、１０は
エレベータ出入口下部に設けられて戸の脚９が遊
嵌された溝を持つ敷居である。

すなわち、板戸１は上部が上部補強材５、ハン
ガー３を介してレール２によつて吊設され、下部
は戸の脚９を介して敷居１０により案内されて動
作しエレベータの出入口を開閉する。しかし、全
閉した板戸１が中央附近を表面１ａ側よりいたず
らなどにより押され異常に大きな力を受けると、
第３、第４図に示すように上部補強材５のボルト
６締付部の回りが変形を起こす不具合があつた。
また変形が起きないために上部補強材５の板厚を
厚いものにすると加工費、材料費が増加するなど
の欠点があつた。

この考案は上記の欠点を解消するもので、いた
ずらによる異常に大きな力が加わつても変形しな
いエレベータ用板戸を提供しようとするものであ
る。

以下、第５、第６図によつてこの考案の一実施
例を説明する。

図面、第１〜第４図と同符号は同一部分を示し
１１は横断面溝形をなし補強材５の溝内に嵌合状
態に配置された連結片で、上下辺が補強材５の上
下辺に重合し、背面が補強材５の溝形の開口部を
おおうように配置されて、補強材５の上下辺の開
口端側に上下縁部が溶接されて固定されている。
１１ａは連結片１１の背面に設けられてボルト６
に対応した位置に設けられた貫通空所、１２はボ
ルト６にねじ込まれて連結片１１の上辺下面に配
置されたナツトである。

すなわち、補強材５に、これの上下辺を連結す
る連結片１１が設けられて、補強材５及び連結片
１１にボルト６が挿通され、このボルト６に貫通
空所１１ａから挿入されたナツト１２がねじ込ま
れてハンガー３が板戸１に締結される。これによ
つてボルト６締結時には補強材５が連結片１１に
よつて箱形の部材が構成される。したがつて表板
１′の中央部に過大な荷重が作用してもボルト６
締結部に変形を生じることがなく正常に動作する
板戸１が得られる。

第７、第８図はこの考案の他の実施例を示すも
ので、図中、第５、第６図と同符号は相当部分を
示し、１１はボルト６位置にそれぞれ対応して配
置された連結片である。

すなわち、この実施例においても補強材５の溝
形開口部のボルト６対応箇所が連結片１１によつ
て連結されるので、詳細な説明を省略するが第
５、第６図の実施例と同様な作用が得られること
は明白である。

以上説明したとおりこの考案は表板上縁部裏面
に一側に開口した溝形の補強材が固定され、この
補強材の上辺に締結されたハンガーを介して吊設
されるものに、補強材の溝形の上下辺の開口端を
連結した連結片を設けて補強材の剛性を高くした
ので、表板の中央部に過大な荷重が作用してもハ
ンガーの締結部に補強材の変形が生じることがな
く正常に開閉動作するエレベータ用板戸を実現す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータ用板戸の裏面図、第
２図は第１図の−線拡大断面図、第３図は第
１図の部を拡大して示しボルト締付部の変形を
示す説明図、第４図は第３図の右側面図、第５図
はこの考案によるエレベータ用板戸の一実施例を
示す第１図の要部拡大相当図、第６図は第５図の
−線断面図、第７図はこの考案によるエレベ
ータ用板戸の他の実施例を示す第５図相当図、第
８図は第７図の−線断面図である。 １′……表板、１ａ……表面、３……ハンガー、
５……補強材、１１……連結片。なお、図中同一
部分又は相当部分は同一符号により示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側に開口した溝形をなす補強材が溝形の背面
   を表板裏面に重合して配置され上記表板の上縁部
   に沿つて固定され、上記補強材の溝形上辺に締結
   されたハンガーを介して吊設されるものにおい
   て、両端がそれぞれ上記補強材の溝形上辺の開口
   端及び溝形下辺の開口端に固定された連結片を備
   えたことを特徴とするエレベータ用板戸。