JPS6347922Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマイクロコンピユータを用いた車両電
装品の集中制御装置の改良に関し、さらに詳しく
は従来マイクロコンピユータによる集中制御の範
囲外にあつたバツテリに直結する常用電装品を、
新たな回路を付加することによりマイクロコンピ
ユータによる制御ができるように改良した車両電
装品の集中制御装置に関するものである。

近年マイクロコンピユータを使用して車両の電
装品を集中制御することにより車載部品の減少
化、機能の向上等が試みられるようになつてきて
いる。この場合、マイクロコンピータの電源回路
はバツテリの放電を防ぐために車両のキースイツ
チ（バツテリスイツチとも言う）をオフするとバ
ツテリから切り離されるのが通常である。従つて
従来の車両電装品の集中制御装置はキースイツチ
に連動してオンオフされる電装品についてのみ集
中制御を行なつているだけである。

しかしながら、車両電装品の中にはハザードラ
ンプ等のようにキースイツチがオフしている時で
み作動させなければならないバツテリ直結の電装
品があり、これらの中には前記マイクロコンピユ
ータにより集中制御を行なえるものがあるにもか
かわらず前記のようにキースイツチがオフすると
マイクロコンピユータもオフしてしまうために別
の制御装置を設けてこれを制御しなければなら
ず、車載装置が増えて無駄が多く、コストも高く
なるという欠点がある。

そこで本考案の目的は前述のような欠点を解消
し、バツテリ直結の電装品の制御に別装置を設け
ることなく、キースイツチオフ中もこの電装品を
従来の集中制御装置を用いて制御できる優れた車
両電装品の集中制御装置を提供することである。

前記目的を達成するための本考案の車両集中制
御装置は、車両のキースイツチのオンによりバツ
テリに接続する車両電装品およびマイクロコンピ
ユータと、オンオフスイツチを有しバツテリに直
結する車両電装品とを備え、前記車両電装品はマ
イクロコンピユータに制御されるようにし、さら
にこのマイクロコンピユータの電源端子と前記バ
ツテリに直結する車両電装品の電源端子との間に
前記キースイツチをバイパスする電源回路を設
け、この電源回路はキースイツチがオフかつ前記
オンオフスイツチがオンの時だけ動作してマイク
ロコンピユータをバツテリに接続するように構成
したものである。

以下図面を用いて本考案の実施例を説明する。

第１図は本考案の車両電装品の集中制御装置の
バツテリに直結する車両電装品の制御部の回路構
成図の一例で、これはハザードランプ１をマイク
ロコンピユータ１０で制御する例である。この図
ではヒユージブルリンク３を介したバツテリ２か
らキースイツチ４を経てマイクロコンピユータ１
０に接続する電源回路２０およびオンオフスイツ
チ５がオンの時に点Ａの信号によりリレー６を動
作させてハザードランプ１を点滅させる点滅回路
３０が従来からある回路であり、本考案ではこれ
らの回路に加えてキースイツチ４がオフの時でも
オンオフスイツチ５がオンするとマイクロコンピ
ユータ１０をバツテリ２に接続する電源回路４
０、オンオフスイツチ５の状態検出回路５０およ
びハザード信号増幅回路６０をマイクロコンピユ
ータ１０に接続して車両電装品の集中制御装置を
構成している。

本考案の概略構成は以上のようなもので、次に
動作について述べる。

まず、キースイツチ４がオンしている状態では
マイクロコンピユータ１０がバツテリ２に接続さ
れるので、キースイツチ４の後方にある車両電装
品（図示せず）およびキースイツチ４の前にあり
バツテリ２に直結するハザードランプ１等の車両
電装品はマイクロコンピユータ１０によつて集中
制御される。従つてオンオフスイツチ５をオンに
するとオンオフスイツチの状態検出回路５０のト
ランジスタＱ１のベースが抵抗Ｒ１、ダイオード
Ｄ１、オンオフスイツチ５、ハザードランプ１を
通じて接地されるのでベース電流がこれらを流れ
てトランジスタＱ１がオンする。するとインター
フエースIC１０ａのIN端子に入力があり、マイ
クロコンピユータ１０はこの入力に対してインタ
ーフエースIC１０ａのOUT端子からハザードラ
ンプ点滅信号を出力する。この出力はトランジス
タＱ２により増幅されてその信号通りにリレー６
が接点６ａを開閉しハザードランプ１が点滅す
る。この時点Ｄの電位は高いのでトランジスタＱ
４はオンせず電源回路４０は動作しない。

次にキースイツチがオフしており、マイクロコ
ンピユータ１０がバツテリ２に接続されていない
時にオンオフスイツチ５をオンにするとトランジ
スタＱ３のベースが抵抗Ｒ２、オンオフスイツチ
５、ハザードランプ１を通じて接地されるのでト
ランジスタＱ３がオンしてコレクタ電流が流れ
る。すると点Ｅに電位が生じてトランジスタＱ４
がオンし、定電圧電源１０ｂはトランジスタＱ
４、ダイオードＤ２を通じてバツテリ２に接続さ
れるので前記同様にオンオフスイツチの状態検出
回路５０、マイクロコンピユータ１０、ハザード
信号増幅回路６０、点滅回路３０が動作してハザ
ードランプ１が点滅する。ダイオードＤ３は電流
の逆流防止用である。

第２図の回路は第１図の回路のバツテリ２から
点Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｆまでの別の実施例を示すも
のであり、これは第１図の点滅回路３０のリレー
６とオンオフスイツチ５の接続順序が逆になつた
例である。

この例ではオンオフスイツチ５をオンにした時
にトランジスタＱ３′がオンするようにトランジ
スタＱ３′はNPN型のトランジスタとした点が異
なるのみでその他の回路構成、動作は第１図の回
路と同じである。

以上説明したように本考案の車両電装品の集中
制御装置は、車両のキースイツチのオンによりバ
ツテリに接続する車両電装品およびマイクロコン
ピユータと、オンオフスイツチを有しバツテリに
直結する車両電装品とを備え、前記車両電装品は
マイクロコンピユータに制御されるようにし、さ
らにこのマイクロコンピユータの電源端子と前記
バツテリに直結する車両電装品の電源端子との間
に前記キースイツチをバイパスする電源回路を設
け、この電源回路はキースイツチがオフかつ前記
オンオフスイツチがオンの時だけ動作してマイク
ロコンピユータをバツテリに接続するように構成
したことにより、バツテリ直結の車両電装品を別
の制御装置を用いて制御する必要がなくなり、車
載装置の数が減少して車両重量が軽くなつて燃費
が良くなると共にコストも下がるという効果があ
る。

なお、バツテリに直結し、かつマイクロコンピ
ユータによる制御が可能な車両電装品としてはこ
の他にも間欠式ワイパ、方向指示器、メーター照
度制御等がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の車両電装品の集中制御装置の
バツテリに直結する車両電装品の制御部の実施例
を示す回路構成図、第２図は第１図のバツテリか
ら点Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｆまでの回路の別の実施例
を示す回路構成図である。 １……ハザードランプ、２……バツテリ、４…
…キースイツチ、５……オンオフスイツチ、６…
…リレー、１０……マイクロコンピユータ、２０
……電源回路、３０……点滅回路、４０……電源
回路、５０……オンオフスイツチの状態検出回
路、６０……ハザード信号増幅回路、Ｑ１，Ｑ
２，Ｑ３，Ｑ３′，Ｑ４……トランジスタ、Ｒ１，
Ｒ２……抵抗、Ｄ１，Ｄ２，Ｄ３……ダイオー
ド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両のキースイツチのオンによりバツテリに接
   続する車両電装品およびマイクロコンピユータ
   と、オンオフスイツチを有しバツテリに直結する
   車両電装品とを備え、前記車両電装品はマイクロ
   コンピユータに制御されるようにし、さらにこの
   マイクロコンピユータの電源端子と前記バツテリ
   に直結する車両電装品の電源端子との間に前記キ
   ースイツチをバイパスする電源回路を設け、この
   電源回路はキースイツチがオフかつ前記オンオフ
   スイツチがオンの時だけ動作してマイクロコンピ
   ユータをバツテリに接続するように構成した車両
   電装品の集中制御装置。