JPS6347859B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は家屋における梁への外壁パネルの取付
構造に関するものである。

〔背景技術〕

梁に外壁パネルを取付けるにあたつて、従来は
第１図に示すようにして行なつていた。すなわち
先ず第１図ａに示すように梁１０の凹所１２内に
外壁パネル１の上端を斜めにした状態で挿入し、
次に外壁パネル１の上端を凹所１２内に深く挿入
した状態で外壁パネル１を鉛直状態にして、外壁
パネル１を若干下げて外壁パネル１の下端の嵌合
凹所１５を第１図ｂに示すように基礎１６の土台
１７上に嵌合する。そして外壁パネル１の上端が
梁１０の凹所１２内でがたついて梁１０への外壁
パネル１の取付強度が低下するのを防止するため
に楔１８を打ち込むものである。しかしながらこ
のものにあつては、外壁パネル１は重量物である
ため外壁パネル１を斜めにした状態で梁１０の凹
所１２に挿入したりする作業がきわめて困難で、
入力によつてもまたクレーンを用いても容易に作
業を行なうことができないものであつた。しかも
このものでは、楔１８は上向きに打ち込まれてい
るために、地震時などの振動によつて楔１８が抜
け落ち易く、梁１０への外壁パネル１の取付けに
信頼性が低いという問題もあつた。

〔発明の目的〕

本発明は上記の点に鑑みてなされたものであつ
て、梁への外壁パネルの取付作業を容易に行なう
ことができ、しかも梁への外壁パネルの取付けの
信頼性が高い梁への外壁パネルの取付構造を提供
することを目的とするものである。

〔発明の開示〕

しかして本発明に係る梁への外壁パネルの取付
構造は外壁パネル１の上端に上部に立上り当接片
２を設けた当て金具３を取付け、立上り当接片２
と平行に挾み片４、挾み片４の上端より立上り当
接片２を反対側に下り傾斜するよう延出されたガ
イド片５、挾み片４の側部に延出されナツト６を
固定した結合片７より形成されるスライド金具８
を外壁パネル１の上端に上下動自在に取付けてば
ね９にてスライド金具８を上方へ付勢し、梁１０
の下端両側の側片１１，１１を垂下して側片１
１，１１間に下方開口の凹所１２を形成し、ばね
９の付勢力にてスライド金具８の上部を凹所１２
内に挿入させて、梁１０の一方の側片１１の外面
に当て金具３の立上り当接片２を当接させると共
にこの側片１１の内面にスライド金具８の挾み片
４を当接させて立上り当接片２と挾み片４とでこ
の側片１１を挾持し、当て金具３に通したボルト
１３をスライド金具８のナツト６に螺結すること
により当て金具３とスライド金具８とを結合固着
せしめて成ることを特徴とするものであり、かか
る構成により上記目的を達成したものであつて、
以下本発明を実施例によつて詳述する。

第３図は当て金具３とスライド金具８を示すも
ので、当て金具３は底片１９より下立上り片２０
を延設し、さらに下立上り片２０より水平片２１
を延設し、水平片２１より立上り当接片２を延設
すると共に立上り当接片２より上水平片２２を延
設して形成してある。下立上り片２０の両側端部
には上下に長い長孔２３，２３が穿孔してあり、
上水平片２２の中央部には吊り用孔２４が穿孔し
てある。また底片１９、下立上に片２０、水平片
２１に亘つてその中央部に切欠２５が施してあ
る。この当て金具３は外壁パネル１の上端に固定
してある。またスライド金具８は挾み片４の上端
にガイド片５を傾斜して延出せしめ、さらに挾み
片４の両側に結合片７，７を延出して形成される
もので、結合片７，７にはナツト６，６が溶接な
どで固着せしめてある。このスライド金具８は挾
み片４を切欠２５に嵌め込むことにより当て金具
３に上下動自在に取付けてあり、長孔２３に通し
たボルト１３の先部をナツト６に螺合させてあ
る。ボルト１３を緩めることにより当て金具３は
長孔２３の上下長で上下に移動することができる
ものである。またばね９は当て金具３の底片１９
上に溶接などで固着してあり、ばね９の上部をス
ライド金具８のガイド片５下面に係止してスライ
ド金具８を上方へ弾発付勢してある。

しかして外壁パネル１を梁１０に取付けるにあ
たつては、先ずボルト１３を緩めておいてスライ
ド金具８をばね９で付勢され上方へ上がつた状態
にしておき、第４図ａに示すように基礎１６に固
着した土台１７の上端に外壁パネル１の下端の嵌
合凹所１５を外壁パネル１を傾けた状態で嵌合さ
せる。次で土台１７の上端を中心にして外壁パネ
ル１を起こすように回動させると、梁１０の側片
１１の下端にスライド金具８のガイド片５の上面
が当り、ガイド片５の傾斜によつて外壁パネル１
の回動に伴ないスライド金具８はばね９に抗して
押し下げられる。そしてガイド片５が梁１０の側
片１１，１１間に形成される凹所１２内に入ると
側片１１による押圧力が解除されるためばね９の
弾発力でスライド金具８は上方へ押し上げられス
ライド金具８の上部が第４図ｂに示すように凹所
１２内に挿入される。このとき当て金具３の立上
り当接片２が側片１１の外面に当接してこれ以上
外壁パネル１が回動されることはない。またこの
状態では梁１０の側片１１が当て金具３の立上り
当接片５とスライド金具８の挾み片４との間に挾
まれた状態にあるため、外壁パネル１は梁１０に
仮止めされた状態となつている。ここまでの操作
は当て金具３に形成した吊り用孔２４にクレーン
のワイヤを掛けてクレーンなどの機械力を利用し
て行なうことができる。このように梁１０の凹所
１２内にスライド金具８の上部を挿入させたの
ち、ボルト１３を締め付けることによつて当て金
具３に対してスライド金具８を結合固定させ、第
２図に示すように当て金具３の立上り当接片２と
スライド金具８の挾み片４とで側片１１を挾持せ
しめることにより梁１０に対して外壁パネル１を
固定するものである。

〔発明の効果〕

上述のように本発明によれば、外壁パネルを斜
めにした状態から立てるよう回動する操作によつ
て、スライド金具の傾斜するガイド片及びばねの
作用によりスライド金具の上部を梁の凹所内に挿
入させることがどき、従来例のように外壁パネル
を斜めにした状態で持ち上げて梁の凹所に上端を
挿入するというような複雑な操作を行なう必要が
なく、作業を入力でもクレーンを用いても容易に
行なうことができるものである。またボルトの締
め付けによつて当て金具の立上り当接片とスライ
ド金具の挾み片との間に梁の側片を挾持させるこ
とで梁への外壁パネルの固定が行なわれるため、
楔を打ち込む場合のように固定が外れるようなお
それがなく、梁への外壁パネルの取付けの信頼性
を高めることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは従来例の一部省略断面図、第２
図は本発明の一実施例の一部の断面図、第３図は
同上の当て金具とスライド金具の拡大分解斜視
図、第４図ａ，ｂは同上の外壁パネルの取付け操
作を示す断面図である。 １は外壁パネル、２は立上り当接片、３は当て
金具、４は挾み片、５はガイド片、６はナツト、
７は結合片、８はスライド金具、９はばね、１０
は梁、１１は側片、１２は凹所、１３はボルトで
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外壁パネルの上端に上部に立上り当接片を設
   けた当て金具を取付け、立上り当接片と平行な挾
   み片、挾み片の上端より立上り当接片と反対側に
   下り傾斜するよう延出されたガイド片、挾み片の
   側部に延出されナツトを固定した結合片より形成
   されるスライド金具を外壁パネルの上端に上下動
   自在に取付けてばねにてスライド金具を上方へ付
   勢し、梁の下端両側に側片を垂下して側片間に下
   方開口の凹所を形成し、ばねの付勢力にてスライ
   ド金具の上部を凹所内に挿入させて、梁の一方の
   側片の外面に当て金具の立上り当接片を当接させ
   ると共にこの側片の内面にスライド金具の挾み片
   を当接させて立上り当接片と挾み片とでこの側片
   を挾持し、当て金具に通したボルトをスライド金
   具のナツトに螺結することにより当て金具とスラ
   イド金具とを結合固着せしめて成る梁への外壁パ
   ネルの取付構造。