JPS6347716Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、バーナに連なるガス供給路に電磁弁
と比例制御弁とを互い直列に介入させ、バーナへ
の供給ガス量を該比較制御弁により例えば被加熱
物の温度に応じて制御するようにしたガス器具に
おける緩点火装置に関する。

従来、この主ガス器具においては被加熱物の低
温状態でバーナへの点火を行なう所謂コールドス
タートに際し、比例制御弁は全開状態に存するた
め、電磁弁の開弁でバーナに大流量のガスが供給
され、爆発着火を生ずる不都合を伴う。

かゝる不都合を解消するためメインバーナへの
ガス供給路に第１電磁弁と、その下流側の比例制
御弁と、該制御弁に並列の第２電磁弁とを設け、
メインバーナへの着火時に、第１と第２の電磁弁
を開弁させると共に比例制御弁を閉弁させて緩点
火を行なうようにしたものが特開昭55−102827号
公報に開示されている。

しかしこのものは、点火時に２つの電磁弁を同
時に開くものであるため電磁弁の開弁音の同時発
生があつて開弁音が大きくなるの不都合があり、
しかもこのものでは、点火操作の完了後緩点火用
の第２電磁弁を必ず閉じなければならず、それだ
け電気回路の設計の自由度が制限されるの不都合
がある。

本考案かゝる不都合を解消した緩点火装置を得
ることをその目的とするもので、バーナ１に連な
るガス供給路２に、第１電磁弁３と比例制御弁４
とを互に直列に介入させ、比例制御弁４に最小流
量を確保する手段１９を講じたものに於いて、該
ガス供給路２に最小流量より多い緩点火用に規制
されたガス量を流す該第１電磁弁３と並列の側路
５を設けて、該側路５に第２電磁弁６を介入さ
せ、且つ該第２電磁弁６を点火時に開弁させ、し
かも比例制御弁４に緩点火ガス量以上の開度を確
保させると共に、該第１電磁弁３を点火後に開弁
させ更に比例制御弁４を被加熱物の温度に応じて
駆動する制御手段７を備えて成る。

図示のものでは、側路５に可変オリフイス８を
介入させ、ガス種に合わせて絞り具合を調節し得
るようにし、又比例制御弁４に最小流量を確保さ
せる手段としてこれと並列の最小流量補償用のバ
イパス９を設け、該バイパス９によつて該制御弁
４の閉弁によるも失火を生じない必要最小限度の
ガス量（点火に必要なガス量以下の量）がバーナ
１に供給されるようにした。

尚、比例制御弁４としては、実開昭55−29719
号公報や実開昭55−132476号公報等に記載される
ガバナ型比例弁を用いても良い。

図面で１０はガス供給路２の上流端に介入させ
た元電磁弁、１１は該元電磁弁１０の開弁でガス
送気されて点火される口火バーナ、１２は被加熱
物（図示しない）の温度を検知する温度センサを
示す。

前記した制御手段７は、元電磁弁１０の開弁で
口火バーナ１１に点火した後、先ず第１電磁弁３
を閉じたまま第２電磁弁６のみを開弁すべく作動
するもので、これによれば比例制御弁４が仮に全
開状態に存しても側路５で絞られた小量のガスが
バーナ１に供給され、口火バーナ１１による該バ
ーナ１への火移り点火が緩かに行なわれ、その後
該制御手段７により第１電磁弁３が開弁される。
尚、第２電磁弁６は閉弁しても良く又開弁させて
おいても良い。

尚、被加熱物の高温状態でバーナ１に点火する
所謂ホツトスタートを行なうこともあるガス器具
においては、側路５からのガスが温度センサ１２
による高温の検知で低開度に存する比例制御弁４
で更に絞られて、バーナ１に火移り点火に必要な
ガス量が供給出来なくなることがあるため、点火
時刻制御手段７による第２電磁弁６の開弁に併せ
て比例制御弁４の一定開度以上の一時的な強制開
弁させる。

これによれば第２図に示す如く、点火時に緩点
火に適した所定の点火ガス量Q₁がバーナ１に供
給され、次いで点火後は温度センサ１２による比
例制御弁４の正規の制御によりバイパス９のみを
通る最小ガス量Q₂から全開ガス量Q₃の範囲内で
の被加熱物の温度に応じた所定量のガスがバーナ
１に供給される。

本考案によれば、ガス供給路２に最小流量より
多い緩点火用に規制されたガス量を流す第１電磁
弁３と並列の側路５を設けて、該側路５に第２電
磁弁６を介入させ、且つ第２電磁弁６を点火時に
開弁させ、しかも比例制御弁４に緩点火ガス量以
上の開度を確保させると共に、該第１電磁弁３を
点火後に開弁させ更に比例制御弁４を被加熱物の
温度に応じて駆動する手段７を備えたので、点火
時は第２電磁弁６のみを開弁させ、場合によつて
はこれを合わせて比例制御弁４を開くのみで良
く、このため電気回路の構成が簡単となりしかも
特開昭55−102827号公報に開示されているものの
ごとく、電磁弁が同時に開弁するもののような大
きな音の発生がなく、しかも第２電磁弁６はいつ
閉弁させても良く、これによつて電気回路の設計
の自由度が高める等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の１例の線図、第２図はその
特性を示す線図である。 １……バーナ、２……ガス供給路、３……第１
電磁弁、４……比例制御弁、５……側路、６……
第２電磁弁、７……制御手段、９……バイパス
（最小流量を確保する手段）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナ１に連なるガス供給路２に、第１電磁弁
   ３と比例制御弁４とを互に直列に介入させ、比例
   制御弁４に最小流量を確保する手段９を講じたも
   のに於いて、該ガス供給路２に最小流量より多い
   緩点火用に規制されたガス量を流す該第１電磁弁
   ３と並列の側路５を設けて、該側路５に第２電磁
   弁６を介入させ、且つ該第２電磁弁６を点火時に
   開弁させ、しかも比例制御弁４に緩点火ガス量以
   上の開度に確保させると共に、該第１電磁弁３を
   点火後に開弁させ更に比例制御弁４を被加熱物の
   温度に応じて駆動する制御手段７を備えて成る緩
   点火装置。