JPS6347218Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、樋本体を軒先に支持する樋吊金具に
関するものである。

従来、樋吊金具に関しては種々提案されてい
る。例えば、実開昭52−38622号公報には、水平
杆ａの両端に略逆Ｕ字形の耳縁係止部ｂが形成さ
れ、一方の耳縁係止部ｂにバネ片ｃが固定された
樋吊金具が示されている（第３図参照）。

この樋吊金具は、バネ片ｃの弾性力を利用して
樋本体の装着の容易化を図つたもので、積雪荷重
や梯子の立て掛け荷重等に対しては何ら考慮され
ていない。

本考案はかかる点に鑑み、樋本体の装着が容易
であるにもかかわらず、樋本体への積雪や梯子の
立て掛け等による荷重に十分耐え、不測に抜け外
れることのない、確実強固な装着が行なえる樋吊
金具を提供することを目的としている。

以下本考案の構成を、実施例につき図面に沿つ
て説明する。

第１図ないし第２図は樋吊金具に樋本体を装着
した状態を示している。

樋吊金具１は、天板部２の一方の端部が立ち上
げられた後、外側水平方向に屈曲され、その先端
部が垂下方向に屈曲され、さらに内側水平方向に
屈曲されて一方の耳縁係止部３が形成されてい
る。

また、天板部２の他方の端部４が立ち上げられ
た後、外側水平方向に屈曲され、その先端部が垂
下延設されて耳縁係止片５となされている。耳縁
係止片５には、天板部２を延長して交わる位置の
やや下方に透孔６が開設されている。透孔６は、、
耳縁係止片５の一部を内側に切り起して形成され
る。この切り起し片７が、後述する弾性板を下方
から支持する支持片となる。また、耳縁係止片５
の外側面に、軒先破風板や垂木に取付けられる樋
吊金具固定杆８が固着されている。ただし、樋吊
金具固定杆８は、垂下延設された耳縁係止片５の
先端部を屈曲して形成してもよい。

弾性板１０は、基板部１１と保持板部１２とが
鋭角に屈曲された略Ｌ形に形成されている。この
弾性板１０の保持板部１２が、耳縁係止片５に開
設された透孔７に、外側から内側に向けて挿入さ
れ、基板部１１が、耳縁係止片５の外側面に固着
されている。保持板部１２は、天板部２に向つて
やや上向きに傾斜され、その先端部１２ａは、天
板部２の屈曲端部４に近い位置に設けられてい
る。この弾性板１０と前記天板部２の他方の先端
部４から順次屈曲された各片とで他方の耳縁係止
部９が形成されている。

このようになる樋吊金具の使用は、樋吊金具を
軒先に沿つて適当間隔おきに複数個取り付け、し
かる後、樋本体１５の一方の耳縁部１６を樋吊金
具１の一方の耳縁係止部３に嵌入し、次いで、他
方の耳縁部１７を弾性板１０に当接して押し上
げ、弾発力に抗して該耳縁部１７を他方の耳縁係
止部９内に嵌入させる。

上記の如くなる本考案の樋吊金具は、積雪等に
よる垂直荷重は弾性板の反力と、この弾性板を下
方から支持する切り起し片とで受け、強風や梯子
等による水平方向の圧力は耳縁係止片と弾性板と
切り起し片とで受けているから、樋本体の耳縁部
が耳縁係止部から外れることなく、安定した保持
力を確保することができる。また、装着作業が簡
単でしかも安価に供給できる等優れた効果を発揮
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案樋吊金具の斜視図、第２図は本
考案の吊金具に樋本体を装着した状態の一部縦断
面図、第３図は従来の樋吊金具の斜視図である。 １……樋吊金具、２……天板部、３，９……耳
縁係止部、５……耳縁係止片、６……透孔、７…
…切り起し片、１０……弾性板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天板部の一方の端部が立ち上げられた後外側水
   平方向に屈曲され、その先端部が下方かつ内側に
   屈曲されて一方の耳縁係止部が形成され、また、
   天板部の他方の端部が立ち上げられた後外側水平
   方向に屈曲され、その先端部が垂下延設されて耳
   縁係止片となされ、該耳縁係止片に耳縁係止片の
   一部を内側に切り起して透孔が開設され、該透孔
   に外側から内側に向けて略Ｌ字形の弾性板が挿入
   され、該弾性板の基板部が樋耳縁係止片の外側面
   に固着されるとともに、透孔から挿入された先端
   部が天板部に向つてやや上向きに傾斜せられて他
   方の耳縁係止部が形成されてなる樋吊金具。