JPS6346964Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ハウジングの内部にリフレクターを
挿着するように構成されたフロントまたはリアコ
ンビネーシヨンランプ等の車両用灯具のリフレク
ター取付構造に関するものである。

（従来の技術） 従来、この種の灯具においては第５図に示すよ
うに、ハウジングａの内壁面の両端に断面Ｌ字状
の係止片a′を形成して、前記ハウジングａの背面
との間にそれぞれ係止部a″を設けていた。そし
て、前記係止部a″にリフレクターｂの下面の両端
に形成した三角形状の二股の突片b′を圧入固定す
る構造であつた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来の灯具においては、リフレクターの両
端に形成した突片をハウジングの内壁面の両端に
設けた係止部に圧入するだけで固定されているた
め、リフレクターとハウジングの寸法誤差によつ
てリフレクターのガタつきや脱落等の取付不良が
懸念され、特にハウジングの表面にメツキや塗装
等が施されている場合には、前記ハウジングの取
付不良が一層発生しやすい要因となつていた。

また、第６図に示すようにハウジングａの型構
造上、ハウジングａの内壁面の両端に対設した係
止片a′は、やや外開きに形成されるため、リフレ
クターｂの突片b′を圧入した時に隙間Ｗが生じ、
車体の振動等によつて起こるガタつきで脱落する
恐れもあつた。

本考案は、このような従来の問題点を解決しよ
うとするものである。

（問題点を解決するための手段） 前記問題点を解決するための手段として本考案
は、ハウジングの内部にリフレクターを挿着する
ように構成された灯具において、ハウジングの内
壁面の両端に断面Ｌ字状の係止片を形成して、前
記ハウジングの背面との間にそれぞれ係止部を設
け、前記ハウジングの一方の係止部に、リフレク
ターの一端に略垂直に立上げて形成した先端部が
三角形状の突片を圧入させ、かつ前記リフレクタ
ーの他端に略垂直に立上げて形成した先端部が三
角形状の突片を、前記ハウジングの他方の係止部
に挿入したことを要旨とするものである。

（作用） 上記の構成により、リフレクターをハウジング
に隙間なく確実に密着させて固定することができ
るため、リフレクターのガタつきや脱落を防止す
ることができ、かつ取付作業の向上も図ることが
できる。

（実施例） 以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明
すると、第４図は、車幅灯とターンシグナルラン
プとを一体にしたフロントコンビネーシヨンラン
プであり、ハウジング１０の前面には、一体に形
成した車幅灯レンズ２０とターンシグナルレンズ
２１が取付けられており、前記ハウジング１０の
内壁面１１の両端には、それぞれ断面Ｌ字状の係
止片１２，１３が傾斜面状の背面１４に対し、や
や外向きに傾斜させて形成されている。前記ハウ
ジング１０の一方に形成した係止片１２は、ハウ
ジング１０の背面１４とでコ字状の係止部１５を
形成し、他方に形成した係止片１３は、ハウジン
グ１０の内壁面１１とでコ字状の係止部１６が形
成されている。３０は、リフレクターであり、前
記ハウジング１０の背面１４に密着する下面３１
の一端には、先端部を鋭角にした三角形の突片３
２と先端部を鈍角にした、やや短かめの三角形の
突片３３を略垂直に立上げて形成し、他端には、
先端部を鈍角にした三角形の突片３４と先端部を
鋭角にした、やや短かめの三角形の突片３５が略
垂直に立上げて形成されている。１８は、前記ハ
ウジング１０の内側に形成したソケツトホルダー
である。

本考案に係る灯具は上記のように構成され、リ
フレクター３０をハウジング１０に取付けるには
第１図に示すように、まずリフレクター３０の一
端に形成した突片３２，３３側をハウジング１０
に設けた係止部１５に引掛けるように圧入し、つ
ぎに前記突片３２の先端部と係止片１２の接点を
支点とし（第３図参照）、リフレクター３０をハ
ウジング１０の下面１４に押えつけるようにして
左向きに回動させてリフレクター３０の他端に形
成した突片３４，３５側をハウジング１０の係止
部１６に挿入させて固定すればよい。この方法
は、第７図の，，及びそれに対応する第８
図イ，ロ，ハで示されている。このとき、リフレ
クター３０の下面３１と突片３２，３３のなす角
は、差し込み前（第８図イ）の角α₁と、差し込み
後（第８図ハ）の角α₂とではα₂＞α₁の関係が生じ
る。

前記リフレクター３０の取付けにおいて、リフ
レクター３０の一端に形成した突片３２の高さＡ
は、ハウジング１０の係止部１５の間隔Ｂより
も、やや大きめに形成されているため、リフレク
ター３０の突片３２，３３側をハウジング１０の
係止部１５に圧入すると、ハウジング１０の下面
１４から浮き上がる方向に弾性力が働き、この弾
性力により突片３４，３５が係止片１３に強くか
み付くので隙間やガタつきのない確実な取付けが
できる。

また、前記実施例においては、リフレクターの
取付について説明したが、灯具によつてはリフレ
クターの代りにシエードを取付けることがある
が、そのシエードも同様にして実施することがで
きる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案は、リフレクター
の一端に略垂直に立上げて形成した先端部が鋭角
をなす三角形状の突片を、ハウジングの内壁面の
一方に設けた係止部に引掛けるように圧入すると
共に、リフレクターの他端に略垂直に立上げて形
成した先端部が鈍角をなす三角形状の突片を、ハ
ウジングの内壁面の他方に設けた係止部に弾性力
を利用して挿入係止する構造であるから、リフレ
クターをハウジングの係止部に隙間やガタつきの
ない確実な取付けができるので、リフレクターの
圧入不足や脱落を防止することができる。またハ
ウジングの係止部に圧入するのはリフレクターの
片方に形成した突片だけであるから、容易に圧入
させることができ、取付作業の向上も図ることが
できる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る灯具のリフレクターの
取付要領を示す説明図、第２図は、リフレクター
を示す斜視図、第３図は、第１図の−線断面
図、第４図は、本考案に係る灯具の正面側斜視
図、第５図は、従来例における灯具のリフレクタ
ーの取付要領を示す説明図、第６図は、従来例に
おけるリフレクターとハウジングの取付状態を示
す断面図、第７図は、リフレクターの取付要領を
示す説明図、第８図イ〜ハは、リフレクター取付
時の角度の関係を示す説明図である。 １０……ハウジング、１２，１３……係止片、
１５，１６……係止部、２０……車幅灯レンズ、
２１……ターンシグナルレンズ、３０……リフレ
クター、３２，３４……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングの内部にリフレクターを挿着するよ
   うに構成された灯具において、ハウジングの内壁
   面の両端に断面Ｌ字状の係止片を形成して、その
   一方の係止片は前記ハウジングの背面とでコ字状
   の係止部が、他方の係止片は前記ハウジングの内
   壁面とでコ字状の係止部がそれぞれ形成されるよ
   うにし、前記リフレクターの一端は略垂直に立ち
   上げて先端部に三角形状の突片を前記一方の係止
   部の間隔よりやや大きめに形成し、リフレクター
   の他端は略垂直に立ち上げて同じく先端部に三角
   形状の突片を形成し、前記リフレクターの一端側
   は前記突片を介して前記一方の係止部に圧入する
   と共に、前記リフレクターの他端側は前記突片を
   介して前記他方の係止部に挿入係止したことを特
   徴とする車両用灯具のリフレクター取付構造。