JPS634643B2

JPS634643B2 -

Info

Publication number: JPS634643B2
Application number: JP56058879A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Matsumoto
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1981-04-17
Filing date: 1981-04-17
Publication date: 1988-01-29
Also published as: JPS57173706A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は線状体の検査装置に関し、より詳しく
は、毛髪の毛表皮の紋理模様（キユテイクル）を
観察する毛髪等の線状体の検査装置に関する。

従来より、毛髪のキユテイクルを観察して毛髪
の健康状態等を判定するには、毛髪の表面模様を
スンプ法によつて透明フイルム上に形取りし、該
透明フイルム上に残つた毛髪の表面模様を透過型
顕微鏡によつて観察するか、あるいは、走査型電
子顕微鏡で毛髪の表面を直接、観察することが行
われていた。

しかしながら、上記のように、透過型顕微鏡を
使用して毛髪のキユテイクルを観察するには、毛
髪を透明フイルム上に形取りする手間がかゝるう
えに、長髪の表面全体を簡単に観察できないとい
つた問題があり、また走査型電子顕微鏡は高価で
毛髪のキユテイクルの観察に使用するのは一般的
でないという問題があつた。

ところで、毛髪に限らず、金属等の被検体の表
面状態を観察する手段として、被検体に光を照射
してその表面で照射光を反射させ、被検体の表面
模様を反射型顕微鏡で観察するようにした金属顕
微鏡は周知であり、毛髪の表面状態を観察する場
合も、反射型顕微鏡を使用して毛髪の表面状態を
直接、観察できれば好都合である。

本発明は上記事実に着目してなされたものであ
つて、反射型顕微鏡にその視野のｘ軸方向とそれ
に直交するｙ軸方向に移動するとともに被検体の
軸のまわりに回動可能な被検体を載置するステー
ジを設け、該ステージを上記方向に移動および回
動させることにより、被検体全体の表面状態を簡
単に観察できるようにした、安価な線状体の検査
装置を提供することを目的としている。

このため、本発明は、線状の被検体に光を射
し、該被検体の表面で照射光を反射させて被検体
の表面模様を拡大像として観察する反射型顕微鏡
を備えるとともに、該反射型顕微鏡が第１ステー
ジ板と第２ステージ板と被検体固定手段とからな
るステージを備え、上記第２ステージ板は第１ス
テージ板上に、また、被検体固定手段は上記第２
ステージ板の上に夫々取り付けられ、上記第２ス
テージ板は、第１ステージ板に対して、ステージ
移動手段により、上記反射型顕微鏡の視野のｘ軸
方向に移動可能に取り付けられる一方、第１ステ
ージ板は、いま一つのステージ移動手段により、
上記反射型顕微鏡の視野のｘ軸方向と直交するｙ
軸方向に移動可能に取り付けられており、上記被
検体固定器手段は、大略コ字形状を有する固定手
段と、その側板に夫々貫通し、これら側板の間で
所定長さに切断した被検体の両端を夫々保持する
保持手段と、この保持手段の回転手段とを備え、
上記ステージの第１ステージ板、第２ステージ板
の上記移動および被検体固定手段の上記回転によ
り被検体全体を観察するようにしたことを特徴と
している。

以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明
する。

本発明に係る毛髪の検査装置に使用される反射
型顕微鏡の光学系を第１図に示す。

第１図において、一点鎖線および点線は光路を
示しており、１は光源、２，３，４，５および６
は夫々光源１の光を平行光線とするための光学系
を構成するレンズである。７は上記光学系の開口
絞り、８は視野絞り、９はハーフミラー、１０は
対物レンズ、１１は表面状態を観察する被検体と
しての毛髪、１２は該毛髪１１を載置するための
ステージ、１３は反射板、１４は接眼レンズ、１
５は射光プリズム、１６はフアインダ、１７はア
イポイントである。

また、１８，１９および２０は夫々上記毛髪１
１の表面像を撮影するカメラのシヤツタ、撮影レ
ンズおよび写真フイルムである。

上記ステージ１２は、第２図ａおよびｂに夫々
その正面図および側面図を示すように、第１ステ
ージ板２１、第２ステージ板２２および毛髪固定
器本体２３からなり、上記第１ステージ板２１は
反射型顕微鏡の本体部材２４の上端に設けたステ
ージ取付部材２５上に、第２ステージ板２２は上
記第１ステージ板２１上に、また、毛髪固定器本
体２３は上記第２ステージ板２２の上に夫々取り
付けられる。

上記第２ステージ板２２は、第１ステージ板２
１に対して、ステージ移動ハンドル２６により、
第２図ａに矢印Axで示す方向、即ち、上記反射
型顕微鏡の視野の横方向（以下、ｘ軸方向と記
す。）に移動可能に取り付ける一方、第１ステー
ジ板２１は、ステージ取付部材２５に対して、上
記ステージ移動ハンドル２６と同軸に設けられた
いま一つのステージ移動ハンドル２７により、第
２図ｂに矢印Ayで示す方向、即ち、上記反射型
顕微鏡の視野のｘ軸方向と直交する方向（以下、
ｙ軸方向と記す。）に移動可能に取り付けられて
いる。

上記第１ステージ板２１および第２ステージ板
２２を夫々ｙ軸およびｘ軸方向に移動させる機構
は、従来の反射型顕微鏡が備えている周知のもの
を使用することができる。

一方、毛髪固定器本体２３は、大略コ字形状を
有する固定金具２８、該固定金具２８の側板２８
ａ，２８ｂに夫々貫通し、これら側板２８ａ，２
８ｂの間で所定長さに切断した被検体としての毛
髪１１の両端を夫々保持する保持具２９ａ，２９
ｂ、上記側板２８ａ，２８ｂに貫通するシヤフト
３０、該シヤフト３０の一端に取り付けた回転用
ハンドル３１および上記シヤフト３０の回転を上
記保持金具２９ａ，２９ｂに夫々伝達するギヤ３
２ａ，３２ｂおよび３３ａ，３３ｂからなり、回
転用ハンドル３１でシヤフト３０を回転させ、そ
の回転をギヤ３２ａ，３２ｂおよび３３ａ，３３
ｂで減速して、保持具２９ａ，２９ｂに伝達し、
毛髪１１を回転させるようにしている。

上記のようにすれば、次のようにして、毛髪１
１のキユテイクルを観察することができる。

先ず、第２図ａに示すように、被検体である毛
髪１１の両端を保持具２９ａ，２９ｂに固定した
後、第１図の光源１を点灯して上記毛髪１１に光
を照射する。このとき、アイポイント１７の位置
に目をもつてくると、毛髪１１の表面で照射光が
反射されてフアインダ１６を通して明るく見え
る。

そこで、図示しない焦点調整ハンドルによつて
ステージ取付部材２５を動かし、ステージ１２を
上下に移動させて上記毛髪１１の表面に焦点を合
わせれば、第３図ａに示すように、反射型顕微鏡
の視野３３にキユテイクル像３４が現れる。

なお、反射板１３は、第２図ａに示すように、
被検体としての毛髪１１の下部に配置されるが、
上記の反射板１３がない場合は、照射光の反射さ
れない部分は暗くなるため、毛髪１１の輪郭が周
囲の暗さと相まつてはつきりしなくなるのに対
し、反射板１３を用いると、第３図ａに示すよう
に、毛髪１１の周囲が明るくなるとともに、毛髪
１１の輪郭が暗くなり、毛髪のイメージを失わず
にキユテイクル像３４を観察することができる。

さらに、毛髪１１およびその近傍だけに光が照
射されるように視野絞り８を絞ると、第３図ｂに
示すように、キユテイクル像３４の両側に視野絞
り８の像３５が現われ、キユテイクル像３４の周
囲が光つて見にくくなるのを防ぐことができる。

毛髪１１の表面状態を観察するには、一部分だ
けにとどまらず被検体の毛髪１１の全面を観察す
るのがよい。

毛髪１１の全面を観察するには、第２図ｂに示
すように、回転用ハンドル３１を矢印A₁のよう
に回転させると、ギヤ３３ａ，３３ｂは矢印A₂
のように回転し、毛髪１１はその軸のまわりに回
転して毛髪１１の全周が観察できる。

また、ステージ移動ハンドル２６を矢印A₃の
ように回転させれば第２ステージ板２２がｘ軸方
向に移動する一方、ステージ移動ハンドル２７を
回転させれば第１ステージ板２１がｙ軸方向に移
動し、上記回転と併せて毛髪１１の全表面の観察
が行える。

キユテイクル像３４を写真撮影する場合は、第
１図の射光プリズム１５を回動させて一点鎖線で
示す光路から取り除くと、光路は点線で示すよう
に、キユテイクル像３４の撮影用カメラのシヤツ
タ１８に入射する。

従つて、上記シヤツタ１８を開くと、撮影レン
ズ１９を通して、写真フイルム２０上にキユテイ
クル像３４を結像させて毛髪１１の表面状態を写
真に記録することができる。

なお、上記の写真撮影は、35mmサイズの標準写
真用撮影装置の他に、インスタントカメラ方式の
写真撮影装置等を使用することもできる。

上記のような写真撮影装置に代えて、第４図に
示すように、市販のテレビジヨンモニタ４０を使
用し、該テレビジヨンモニタ４０に毛髪１１の表
面状態を拡大して写し出すこともできる。

但し、上記第４図において、４１はカメラヘツ
ド、４２はカメラケーブル、４３はカメラ制御
部、４４は電源コード、４５は電源スイツチ、４
６は焦点調整ツマミ、４７は同軸ケーブル、４８
はスイツチ、４９は画像調整ツマミである。

以上のようにして、毛髪１１のキユテイクル像
３４を簡単に観察することができるが、上記のキ
ユテイクル像３４により、鱗状のキユテイクルが
はがれたり、傷を受けたり、あるいは乱れている
かを見分け、毛髪１１の健康状態の判定、毛髪の
手入れの方法、パーマネントウエーブのの施術条
件の決定等に有益なデータを提供することができ
る。

なお、本発明は、毛髪１１に限らず、繊維や線
材等の線状の被検体の表面状態の観察にも適用す
ることができる。

以上、詳述したことからも明かなように、本発
明は、被検体を反射型顕微鏡の視野のｘ軸および
ｙ軸方向に移動させるとともに被検体を軸のまわ
りに回動させて被検体全体の表面状態を観察する
ようにしたから、既存の反射型顕微鏡を使用して
簡単に被検体全体の表面状態を観察することがで
きる利点がある。

また、本発明においては、通常の反射型顕微鏡
を使用するため、高価な走査型電子顕微鏡を使用
する場合と異なり、線状体の検査装置の価格も安
価なものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る毛髪の検査装置の光学系
の説明図、第２図ａおよびｂは夫々ステージの正
面図および側面図、第３図ａおよびｂは夫々第１
図の毛髪の検査装置に使用される反射型顕微鏡の
視野像、第４図はテレビジヨンモニタを使用した
毛髪の検査装置の説明図である。１……光源、７……開口絞り、８……視野絞
り、１１……毛髪、１２……ステージ、１３……
反射板、２１……第１ステージ板、２２……第２
ステージ板、２３……毛髪固定器本体、２６，２
７……ステージ移動ハンドル、２９ａ，２９ｂ…
…保持具、３１……回転用ハンドル。

Claims

【特許請求の範囲】

１線状の被検体に光を照射し、該被検体の表面
で照射光を反射させて被検体の表面模様を拡大像
として観察する反射型顕微鏡を備えるとともに、
該反射型顕微鏡が、第１ステージ板と第２ステー
ジ板と被検体固定手段とからなるステージを備
え、上記第２ステージ板は第１ステージ板上に、
また、被検体固定手段は上記第２ステージ板の上
に夫々取り付けられ、上記第２ステージ板は、第
１ステージ板に対して、ステージ移動手段によ
り、上記反射型顕微鏡の視野のｘ軸方向に移動可
能に取り付けられる一方、第１ステージ板は、い
ま一つのステージ移動手段により、上記反射型顕
微鏡の視野のｘ軸方向と直交するｙ軸方向に移動
可能に取り付けられており、上記被検体固定器手
段は、大略コ字形状を有する固定手段と、その側
板に夫々貫通し、これら側板の間で所定長さに切
断した被検体の両端を夫々保持する保持手段と、
この保持手段の回転手段とを備え、上記ステージ
の第１ステージ板、第２ステージ板の上記移動お
よび被検体固定手段の上記回転により被検体全体
を観察するようにしたことを特徴とする線状体の
検査装置。