JP3537185B2 - 光学顕微鏡装置 - Google Patents

光学顕微鏡装置

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JP3537185B2 JP13181394A JP13181394A JP3537185B2 JP 3537185 B2 JP3537185 B2 JP 3537185B2 JP 13181394 A JP13181394 A JP 13181394A JP 13181394 A JP13181394 A JP 13181394A JP 3537185 B2 JP3537185 B2 JP 3537185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学顕微鏡の構成に係
り、特に生体細胞等の微小試料の3次元構造を多方向か
ら観察若しくは計測する光学顕微鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に光学顕微鏡は、光学系の光軸方向
に垂直に設けられたステージ面に試料を載置し、その試
料の像が光軸上に結像されるように設計されている。よ
って、様々な方向からの試料観察は、光学顕微鏡の光学
的設計の制約により困難な場合がある。
【0003】図14には、従来の顕微鏡の構成を示す。
この顕微鏡1は、図示しない試料を載置固定するステー
ジ1と、このステージ1を3次元的に移動させるための
機械的なX−Yステージ駆動機構2およびZステージ駆
動機構3とを有している。
【0004】前記X−Yステージ駆動機構2は、対物レ
ンズ4の光軸(Z軸)に垂直な水平面(X−Y平面)に
沿って試料を移動させ、X−Y平面上に固定される試料
の任意の部分を視野内に設定することができる。また試
料を光軸方向に移動させるためのZ軸ステージ駆動機構
3は、焦点調節に利用される。通常の方法では光軸方向
に沿った面(X−Z平面、Y−Z平面)における試料の
観察に用いることはできない。
【0005】また通常、生体細胞などの微小試料は、生
理食塩水などの液体と共にスライドグラス(図示せず)
上に滴下され、カバーグラスに覆われた状態で観察され
る。従って、このような試料を観察できる方向は、カバ
ーグラスの垂直上方からの方向のみに制限され、試料が
固定されていれば、他の方向から観察するのは困難であ
る。
【0006】そこで、従来の微小な試料を任意の方向か
ら観察するための技術としては、機械的なマイクロマニ
ピュレータ(微調整装置)を用いて、微小試料を顕微鏡
下で微調整(マイクロマニピュレーション)して観察す
ることが知られている。
【0007】図15には、公知なマイクロマニピュレー
タの概略的な構成を示す。このマイクロマニピュレータ
10は、前述したような光学顕微鏡11のステージ12
と組み合わして利用される。前記ステージ12上には、
それぞれホルダー13a,13bに支持された針14や
ホールドピペット15などの微小操作器具が先端部(試
料押さえ)可動可能に配置されている。試料を含む液体
(図示せず)は、ステージ12上の微小器具の先端に滴
下されている。
【0008】前記ホールドピペット15は、ガラス管な
どの管空状の部材からなる。ホールドピペット15にビ
ニール管16を通じて接続された微小圧力調整器17が
ホールドピペット15中の液体を吸引することにより、
ホールドピペット15の先端で試料を捕捉できる。
【0009】前記微小操作器具を支持するホルダー13
a,13bは、その駆動機構18a,18bによりX−
Y−Z方向に駆動可能である。観察者が操作部19を操
作して、ホルダー駆動機構18a,18bに駆動命令が
与えられる。この操作部19は、ジョイスティックやつ
まみなどの手動操作要素を有し、この手動操作要素の動
作は油圧や電気信号によりホルダー駆動機構18a,1
8bに伝達され、その結果ホルダー13a,13bが駆
動される。
【0010】従って観察者が操作部19の手動操作要素
を操作することにより微小操作器具をX軸方向、Y軸方
向、Z軸方向など目的に応じた方向に粗微動させ、所定
の位置に位置決めすることができる。この結果、ステー
ジ12上の試料を任意の方向から観察することが可能に
なる。
【0011】さらに、図14に示した従来の光学顕微鏡
にカメラ等を取り付け、撮像した画像から、ディジタル
画像処理的方法により光軸方向の断層像を再構成した例
として、文献:A.Erhardt, G.Zinser, D.Komitowski an
d J.Bille., Appl. Opt., 24, 194-200,(1985). が挙げ
られる。この論文では、焦点の合った物体面(以下、合
焦面と略す)の位置を光軸方向にステップ的に移動させ
ながら設定合焦面に対応した画像を入力することにより
3次元光学像を構成し、これに3次元光学伝達関数(3-
dimensional Optical Transfer Function:以下、3−d
OTFとする)の逆フィルタを作用させることにより画
像入力の際に劣化した空間周波数成分を回復する方法が
示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の顕微鏡の構成では、スライドグラス(図示せず)上に
試料を固定し、ステージに載置して観察するため、所望
する方向から試料を観察することは困難である。
【0013】この問題を解消するために用いられる図1
5に示すような機械的なマイクロマニピュレータにおい
て、微小操作器具を正確に手動操作して、試料を所望の
粗微動させるには、熟練した技術が要求される。
【0014】従って、微小操作器具の操作は、だれにで
も容易に操作できるものではなく、不慣れな場合には、
観察する時間の大半が操作に掛かる時間になったり、場
合によっては、試料を観察することが出来ないこともあ
り得る。
【0015】さらには、生体細胞など柔軟な試料におい
ては、硬い微小操作器具を直接に接触させて固定するた
め、試料が損傷、変形または破壊される危険性がある。
また、光学断層像を得ることを目的とする分野における
従来の方法は、光学結像系の通過空間周波数帯域に制限
されている。従って、どの角度方向についても分解能に
優れた光学断層像を得るために最適な条件に基づいて画
像を入力するよう考慮されてはいない。
【0016】このような従来の観察方法では、顕微鏡対
物レンズの開口数(Numerical Apperture: N.A. )の制
限により光軸方向の空間周波数特性が面方向に比べて大
きく劣化しており、回復フィルタリングにより補償して
も解像度に優れた断層像を得るのは難しい。また、逆フ
ィルタを作用させる際に、S/N(の特性)が非常に悪
くなる可能性もある。
【0017】このように従来の観察方法では、光軸が1
方向に固定された光学顕微鏡により試料の3次元情報を
入力、再構成するには空間周波数特性上の限界がある。
そこで本発明は、容易な操作により非接触に試料を保持
しつつ多方向から観察でき、所望の角度方向で分解能に
優れた光学断層像あるいは光学3次元像が得られ、短時
間に効率よく試料を観察できる光学顕微鏡装置を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、 液体に含まれた所望の試料にレーザ光を
照射して前記試料を非接触に捕捉する試料捕捉手段と、
前記液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉された前記試
料をそれぞれの光軸上で光学的に結像する、開口数がそ
れぞれ同一のN個の光学結像系を有する顕微鏡と、
具備する光学顕微鏡装置であって、前記各光学結像系
は、それぞれの光軸が前記試料の中心において交差する
ように同一面内にそれぞれ配置されるとともに、互いに
各光学結像系それぞれの開口数の制限により伝達されな
い空間周波数の角度範囲(ミッシング・コーン)を埋め
る位置に各々配置され、前記液体の屈折率をn、前記各
光学結像系の各開口数を(N.A.)とすると、前記光
学結像系の数Nは、N=180°/α 個 (但し、
α=2/n・sin −1 (N.A.))である光学顕微
鏡装置を提供する。 また、液体に含まれた所望の試料
にレーザ光を照射して前記試料を非接触に捕捉する試料
捕捉手段と、前記液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉
された前記試料をそれぞれの光軸上で光学的に結像す
る、複数の光学結像系を有する顕微鏡と、を具備する光
学顕微鏡装置であって、前記各光学結像系は、それぞれ
の光軸が前記試料の中心において交差するように同一面
内に配置され、少なくとも1つの前記光学結像系は、前
記各光学結像系の開口数の制限により伝達されない空間
周波数の角度範囲(ミッシング・コーン)を順次埋める
位置になるように、前記各光軸が交差する点を中心に回
動して配置される位置を順次設定される光学顕微鏡装置
を提供する。
【0019】さらに、液体に含まれた所望の試料にレー
ザ光を照射して前記試料を非接触に捕捉する試料捕捉手
段と、前記液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉された
前記試料をそれぞれの光軸上で光学的に結像する、開口
数がそれぞれ異なる複数の光学結像系を有する顕微鏡
と、を具備する光学顕微鏡装置であって、前記各光学結
像系は、それぞれの光軸が前記試料の中心において交差
するように同一面内に配置されるとともに、互いに各光
学結像系のそれぞれの開口数の制限により伝達されない
空間周波数の角度範囲(ミッシング・コーン)を埋め
る、前記各開口数に応じた位置に各々配置される光学顕
微鏡装置を提供する。
【0020】
【作用】以上のような構成の光学顕微鏡装置は、微小試
料の3次元構造を観察、あるいは計測するために、複数
(例えば3つ)の対物レンズの光軸を試料の中心におい
て交差させ、これら光学結像系のそれぞれの開口数の制
限により伝達されない空間周波数の角度範囲(ミッシン
グ・コーン)を互いに補い合うように配置され構成され
る。光軸が鉛直方向に向う第1対物レンズにはレーザビ
ームを入射し光トラッピングの作用により微小試料が非
接触に捕捉され、全ての光学結像系によりそれぞれの角
度方向から試料の観察像が結像し、カメラにより撮影さ
れ、画像表示される。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1には、本発明による第1実施例として
の光学顕微鏡装置の全体的な構成を示す。本実施例にお
ける試料は、生体細胞のような微細な大きさであり、溶
液で満たされた水槽内に入れられ、レーザビームの光ト
ラッピングにより捕捉できるものとする。
【0022】この光学顕微鏡装置は、大別して、光学結
像系として3つのTVカメラを有する顕微鏡31と、カ
メラからの画像信号に種々の処理を施す画像プロセッサ
32と、前記画像プロセッサ32で処理された画像信号
を画像表示するTVモニタ33と、前記顕微鏡31に備
えられ水槽39内の試料を光トラッピングするためのレ
ーザ装置34と、前記顕微鏡31のステージ(水槽3
9)を任意の方向に移動させるステージコントロールユ
ニット35及び操作部36と、各構成部を制御するコン
トローラ37とで構成される。
【0023】前記顕微鏡31には3方向から試料30
(図示せず)を観察できるようにテレビジョンカメラ
(TVカメラ)38a,38b,38cが設置され、撮
像された各画像信号は、画像プロセッサ32に送られ、
内蔵するビデオA/Dコンバータによりディジタル画像
信号に変換され、内蔵する画像メモリに記録される。こ
れら3つの画像の全てあるいはどれか1つが必要に応じ
て、直接的にTVカメラから若しくは画像メモリから読
出され、TVモニタ33に表示される。
【0024】また顕微鏡31には、前記TVカメラ38
a〜38cの各対物レンズが水槽39に中に入り込むよ
うに配置され、該水槽39は水等の溶液で満たされてい
る。また、観察するための微小試料は前記水槽39内に
入れられ、浮遊状態になっている。
【0025】前記レーザ装置34は、顕微鏡31の鏡筒
に接続されるビームエキスパンダ40と光シャッタ41
とレーザ42とで構成され、レーザビームを試料に照射
して該試料を捕捉する光トラッピングを行うためのもの
である。
【0026】前記レーザ装置34において、レーザ42
からのレーザビームは、メカニカルな機能による光シャ
ッタ41により遮断もしくは通過され、操作者の意図に
より光トラッピングを行なわせるか否かを選択できるよ
うになっている。
【0027】この光シャッタ41を通過したレーザビー
ムは、ビームエキスパンダ40により適当なビーム径に
変換されて、顕微鏡31内に入射される。そして操作者
が操作部36のジョイスティックを操作することによ
り、ステージコントロールユニット35から制御信号が
顕微鏡31に送られ、水槽39の3次元的な位置や各光
学結像系の合焦面、あるいは光トラッピングを行なうた
めの光シャッタ41の開閉などを駆動操作することがで
きる。
【0028】前記コントローラ37はパーソナルコンピ
ュータもしくはエンジニアリングワークステーションで
構成され、操作者の指令を入力して装置全体の制御を行
なう他、画像プロセッサ32から送られてきたディジタ
ル画像信号に対して所定のディジタル処理を施したり、
処理画像をディスプレイ表示したりする。なお、画像プ
ロセッサ32はコントローラ37のバススロットに差し
込まれる内蔵ボードであってもよい。本実施例では、T
Vモニタ33がコントローラ37のディスプレイを兼用
している。
【0029】次に、図2には、前述した顕微鏡31の構
成を示し、詳細に説明する。前記顕微鏡31は、後述す
るように、各光軸が一に交わる位置に配置された3つ
の光学結像系を有し、各光学結像系は、対物レンズ43
a,43b,43cと鏡筒44a,44b,44cと、
撮影レンズ45a,45b,45c(撮影レンズ45
b,45cは簡略化のため図示せず)とで構成される。
これらの光学結像系には、それぞれ前記TVカメラ38
a〜38cが接続され結像された画像(試料0)画像)
を撮影する。
【0030】まず前記鏡筒44aには、ピエゾ素子等で
構成される合焦面駆動装置46aが設置され、撮影レン
ズ45aの位置を光軸に沿って駆動し、TVカメラ38
aの撮影面に結像される像の合焦面を移動できる。ま
た、前記鏡筒44b,44cにおいても、同様に合焦面
駆動装置46b,46cが設けられている。
【0031】そして、前記対物レンズ43b,43c
は、3次元的に移動可能なX−Y−Zステージ47に固
定された水槽39の水等の溶液中に入り込み、光軸が交
わるように固定されている。また前記対物レンズ43a
は、水槽39の水等の中に入り込むようになっている。
【0032】そしてレーザ42から放射されるレーザビ
ームの波長は、試料30を観察する波長帯よりも長い領
域に設定されている。そのレーザビームは、レーザ42
から光シャッタ41が開放された時にビームエキスパン
ダ40を介して鏡筒44a内に入射され、ダイクロイッ
クミラー48により反射されて、対物レンズ43aに導
かれる。
【0033】一方、試料30の像は、前記ダイクロイッ
クミラー48を通過して、TVカメラ38aの撮像面に
結像される。このような構成により、操作者は対物レン
ズ43aにより結像される画像をTVモニタ33で見な
がら、水槽39内の試料30を探し出し、その試料30
にレーザービームを照射して光トラッピングにより捕捉
し、該試料30を3つの光学結像系の光軸が交わるよう
に、前記対物レンズ43b,43cの光軸が交わる点ま
で対物レンズ43aの光軸を移動させる。
【0034】次に図3には、顕微鏡31における3つの
光学結像系の配置を示し位置関係について説明する。本
実施例において、3つの対物レンズ43a〜43cの開
口数(Numerical Appertture:N.A.)は同一である
ものとし、隣り合う光軸は後述するように、互いに12
0°の角度間隔を有するように構成されている。
【0035】これら3つの光学結像系の光軸は、対物レ
ンズ43aに導かれたレーザビームにより光トラップさ
れている試料30の中心で交差している。このような状
態で各光学結像系の合焦面が合焦面駆動装置46a〜4
6cにより、それぞれ制御され、各々の角度方向から合
焦面の異なる画像が入力できるようになっている。
【0036】また、3つの鏡筒44a〜44c内には、
レーザビームの散乱光が入力画像に影響されないように
レーザビームの波長の光を遮断する長波長カットフィル
タ49a〜49cが設けられている。
【0037】このように構成された顕微鏡31の光学結
像系の結像について説明する。まず、試料3の3次元
構造を観察、あるいは計測するために必要な光学結像系
の配置を空間周波数特性の考察により説明する。なお、
以下の説明では光学結像系の空間周波数特性を論ずる際
にN.A.の比較的大きい光学顕微鏡の光学系を扱うこ
とにするが、さらに蛍光顕微鏡を想定することにより光
強度に対して線形なインコヒーレント光学系を仮定する
ことにする。しかし透過顕微鏡など他の光学顕微鏡に対
しても、以下の考察は光学結像系の配置に関して本質的
に同様な結論を与えるものと考えられる。光学顕微鏡の
結像系は比較的理想系に近く、焦点距離に比べて小さい
物体空間領域では3次元的に位置に対して不変(Space
in variant)な系であると考えることができ、回折限界
を仮定した波動光学的解析がよい近似を与える。
【0038】図4を参照して、対物レンズによる結像の
際の見込み角αについて説明する。図中、光軸zとこれ
と垂直な合焦面内の任意の座標qとで定義される面で示
す。この見込み角αは対物レンズのN.A.に依存し、
次式で与えられる。
【0039】 α=2/n・sin-1(N.A.) (1) ただし、nは媒質の屈折率である。図5には、蛍光顕微
鏡の3次元空間周波数特性を表わす3−dOTFの概念
図を示す。図5では3−dOTFを光軸に垂直な面内に
おける任意の動径方向における空間周波数軸ρと光軸方
向の空間周波数軸φとに対する特性として表現してい
る。
【0040】図5に示す光学結像系の空間周波数特性
は、合焦面内の空間周波数軸φを中心とするみこみ角α
内にのみゲインを有することを表現している。つまり光
軸方向の近傍における空間周波数特性は大きく劣化して
いることがわかる。この特性が落ち込んだ領域は3次元
的には円錐状になるので、ミッシング・コーンと称され
ている。このミッシング・コーンの存在により光軸が1
方向に固定された光学顕微鏡を用いて入力された画像か
らは、合焦面内と同等な程光軸方向の分解能に優れた断
層像を再構成することはできない。
【0041】従って、断層面内でどの方向に対しても空
間周波数特性を持たせるようにする、つまり、ミッシン
グ・コーンを埋めるようにするためには、N=180°
/α個の方向に光学結像系を設定する必要があると考え
られる。
【0042】例えばN.A.=0.5で、媒体が空気で
ある(n=1)光学結像系の場合、(1)式より、α=
2sin-1(0.5)=60°であるのでN=180°
/60°=3方向に光学結像系を設ければよいことにな
る。
【0043】従って顕微鏡装置としては、各々120°
ずつ角度方向の異なる3つの鏡筒を放射状に配置すれ
ば、どの方向に対してもミッシングの無い状態で画像を
入力できる。そのような顕微鏡の形態における3−dO
TFを図6に示す。本実施例は以上のような考察に基づ
き、N.A.が0.5程度の光学結像系を用いて3次元
構造を観察、計測する光学顕微鏡の構成を示したもので
ある。
【0044】次に、レーザ光による微小物体のトラッピ
ング技術について説明する。図7には、光トラッピング
の原理図を示す。一般に、光は運動量を有するので、光
学特性の異なる物体間の境界において反射や屈折などが
起こり光の進行方向が変化すると、その変化量に応じた
力が生じる。この力(以下、光圧力と称する)の絶対量
は非常に小さいが、空間的コヒーレント性に優れたレー
ザ光を開口の大きいレンズで集光することにより局所的
に大きな光エネルギーを集中させることができ、微小物
体を捕捉することが可能な大きさの光圧力を発生させる
ことができるようになる。
【0045】図7では、レーザビームが上方から入射し
開口の大きいレンズで集光された後に、周囲より屈折率
の大きい微小物体を通過する様子を示す。レーザビーム
の左端の光線Aに着目すると、対象物に入射する際に表
面で屈折することによりベクトルFA1で示される力が作
用する。また、光線Aが対象物から射出する際には表面
でFA2の力が作用する。
【0046】これら2つの力をベクトル加算すると、図
に示すようなFの力が対象物に対して作用することに
なる。同様に光線Bについて、対象物に対して B1
B2 をベクトル加算した の力が作用する。従っ
て、光線A,Bの強度が等しく、対象物の屈折率分布も
中心対象であればFとFの合力Fは、水平成分が打
ち消されて鉛直方向の上向きの力となる。このような関
係が光軸と平行なあらゆる断面で成り立てば、光圧力に
より生じた合力により対象物は上方に持ち上げられるこ
とになり、この力と重力とが釣り合った状態で対象物は
捕捉されることになる。本実施例においては、このよう
な原理を応用することにより、微小試料を3つの光軸の
交わる位置に非接触に保持するよう構成したものであ
る。
【0047】以上説明した第1実施例によれば、微小試
料の3次元構造を観察、計測するために必要な画像情報
を、空間周波数特性上最適な光学結像系の配置により短
時間で入力できる光学顕微鏡装置を提供できる。加えて
簡単な操作により微小試料を捕捉、移動でき、しかも非
接触な方法で保持できるために試料の損傷、変形または
破壊の危険性も低い。
【0048】次に図8には、本発明による第2実施例と
しての光学顕微鏡装置の構成を示す。ここで図8は、本
実施例の特徴部分を示し、それ以外の省略された部材の
構成は図1に示す第1実施例と同等の構成であるものと
する。
【0049】この光学顕微鏡の対物レンズ51a,51
b,51c,51dは、第1実施例と同様に、4つの光
軸が1点で交差し、その交点は試料30の中心にあるよ
うに配置される。レーザ42が放射したレーザビームが
対物レンズ51aを経て試料30に照射され、試料30
は光トラッピングにより捕捉される。ただし本実施例で
は、対物レンズ51aは、他の対物レンズ51b〜51
dのN.A.より大きいN.A.の対物レンズが用いら
れている。また対物レンズ51b〜51dの配置は図8
に示すように等間隔ではなく、次の本実施例の作用に述
べるような規則に従っている。
【0050】つまり、N.A.の大きい対物レンズ程光
トラップ力が大きいことが知られている。本実施例では
対物レンズ51aのN.A.を大きくすることにより微
小試料の捕捉をより強固にする作用を有する。ところ
が、N.A.の大きな対物レンズは作動距離が短く、第
1実施例のように3つの対物レンズを等角度間隔に配置
しつつ結像させるのは構成上難しい。
【0051】そこで本実施例では、N.A.が比較的小
さく作動距離の長い対物レンズ51b〜51dを用いる
ことにより、前述したような問題を解決している。N.
A.の小さい対物レンズは空間周波数帯域が狭められる
が、数と配置を考慮することにより3次元空間特性を最
適化することができる。例えば、対物レンズ51aの
N.A.を0.87とすると、その見込み角は、約12
0°であり、N.A.が0.34(見込み角約20°)
の対物レンズ51b〜51dを対物レンズ51aの光軸
に対してそれぞれ90°,110°,250°の角度に
配置すればミッシング・コーンを埋めることができる。
このような条件による顕微鏡の断面内のOTFの概念図
を図9に示す。
【0052】この配置は一例であり、基本的には、ミッ
シング・コーンを埋めることができれば、どの様なN.
A.の組み合せや対物レンズの数でもよく、限定される
ものではない。
【0053】以上説明したように第2実施例によれば、
第1実施例に比べて、試料をより強く捕捉できるので、
微小操作がしやすくなる。また、N.A.の大きい対物
レンズと小さい対物レンズを組み合わせることにより、
微小試料の存在空間に余裕ができ、試料に対する損傷、
変形の危険性がより低くなると共に、対物レンズ51b
〜51dの焦点深度が長いために光軸のアライメントが
しやすくなるという効果も有する。
【0054】次に図10には、本発明による第3実施例
としての光学顕微鏡装置の構成を示す。本実施例には、
前述した第2実施例における対物レンズ51b〜51d
の代わりに、1つの対物レンズ52を対物レンズ駆動ガ
イド53に沿って移動させて、回動することにより任意
の方向から像を入力できるように構成されたものであ
る。第1,2実施例と同様に、レーザ42が放射したレ
ーザビームが対物レンズ51aを経て試料30に照射さ
れ、試料30は光トラッピングにより捕捉される。
【0055】また第2実施例と同様、対物レンズ51a
のN.A.は、もう1つの対物レンズ52のN.A.よ
り大きい。対物レンズ52は、対物レンズ駆動ガイド5
3に沿って駆動制御されることにより、2つの対物レン
ズ51a,52の光軸が交わる点を中心に試料に対する
観察角度方向が180°の範囲で自由に変更できるよう
に構成されている。
【0056】このような構成により、本実施例では画像
入力を実質的に多数の方向から行なうことができる。従
って、対物レンズ52のN.A.がより小さい場合でも
方向数を増やすことにより、3次元空間周波数特性を最
適化できる。
【0057】また、ミッシング・コーンを埋めるのに必
要最小限の方向数より多くの方向から画像を入力するこ
ともでき、これは画像処理により再構成される画像のS
/Nを向上させることに役立つ。
【0058】以上のように第3実施例によれば、画像を
入力する方向を自由に設定できることから、入力・再構
成画像における空間周波数特性やS/N等を考慮しなが
ら必要に応じて画像入力条件を変更でき、微小試料に対
する観察の適応性を広げる効果を有する。
【0059】次に図11には、本発明による第4実施例
としての光学顕微鏡装置の構成を示す。本実施例は、前
述した図3に示す第1実施例における3つの対物レンズ
の光軸を合わせるためのアライメント機構に関するもの
であり、第1実施例と同等の部材には同じ参照符号を付
し説明を省略する。なお、本実施例に示されるアライメ
ント機構は第2,3実施例に対しても同様に適用可能で
ある。
【0060】本実施例が図3に示した光学顕微鏡の構成
と異なる点は、鏡筒61b,61cにフィルタチェンジ
ャ63,64がそれぞれ設けられている点である。すな
わち、前記フィルタチェンジャ63,64内には長波長
カットフィルタ65b,65cと、レーザビームの波長
の光を透過させる干渉フィルタ66,67とが内蔵され
ており、必要に応じて両フィルタが交換できるように構
成されている。このような構成により光軸のアライメン
トを行なう際は、次のような操作を行なう。
【0061】まず、フィルタチェンジャ63,64内の
フィルタを干渉フィルタ66,67にセットし、TVカ
メラ38b,38cにより撮像される画像を観察する。
それらの画像の概念図を図12に示す。
【0062】これらの画像には、溶液中の微小粒子等に
より散乱されたレーザビームの像が映し出されるが、特
に収束点が輝点となって撮像される。操作者は、両画像
をモニタしながら輝点が画像内の所定の位置に移動さ
れ、しかも最もコントラストが高くなるようにステージ
を操作する。
【0063】図12(a),(b)に示すように、各モ
ニタ画像には合わせるべき所定のラインのプロフィール
を表示させるようにしてもよい。そして図13には、ア
ライメントを自動的に行なわせるためのコントラスト検
出機構を含む画像プロセッサの構成を示す。
【0064】この画像プロセッサ71において、図11
に示すTVカメラ38a〜38cからの画像信号は、ビ
デオA/Dコンバータ72a〜72cによりディジタル
画像信号に変換されて、画像メモリ73a〜73cにそ
れぞれ記録される。これらディジタル画像の内TVモニ
タ(図示省略)に表示される画像領域が読み出され、セ
レクタ74を介して画像メモリ75に再記録される。
【0065】アライメント操作時は、画像メモリ73
b,73cに記録されている画像が間引き読み出される
ことにより、それぞれ縮小された画像として画像メモリ
75に再記録される。この画像メモリ75に記録された
画像はビデオD/Aコンバータ76により所定のアナロ
グビデオ信号に変換されてTVモニタに送られる。この
ようにしてTVモニタには、図12に示したような画像
が表示される。
【0066】一方、画像メモリ73b,73cに記録さ
れている画像は、2乗演算器、除算器、減算器、累積加
算器、平方根算出器等で構成される統計量検出器77,
78に送られ、画像全体の平均値および標準偏差が算出
される。統計量検出器77,78からの出力値は、画像
メモリ73b,73cに記録されている画像内の所定の
アドレスにおける値と減算器79,80において引算が
実行され、続いて除算器81,82において割り算が実
行されることにより所定のアドレスにおけるコントラス
トが算出されて、コントローラ(図示せず)に転送され
る。コントローラでは、顕微鏡のX−Y−Zステージ
(図示せず)に対する駆動信号を出力しながら画像プロ
セッサからのコントラスト信号を入力し、コントラスト
信号が最大になるようにフィードバック制御を行なう。
画像プロセッサ全体の制御はCPU82により行なわれ
る。
【0067】このように構成された光学顕微鏡装置は、
光トラッピングを行なわせる対物レンズ43aにおいて
は、結像面付近に試料が存在することになるが、対物レ
ンズ43b,43cにより試料の像を捕らえるためには
アライメント操作が必要となる。本実施例はレーザビー
ムの収束点近傍に試料がトラップされることを利用し、
3つの光軸を試料の中心で交差させる操作を容易に行な
わせるために収束点に現れる輝点の画像を用いるもので
ある。
【0068】また図13に示す構成はアライメントを自
動的に行なわせる機構を構築するために、アライメント
が完了したときに輝点が現れるべき位置におけるコント
ラストを検出する作用を有する。本実施例ではコントラ
ストcを次のように定義している。
【0069】 c=(s−a)/σ=(s−(x))/√(x2 )−(x)2 (2) ただし、sはコントラストを検出する所定の画素値、x
は任意の画素値、aは画像の平均値、σは画像の標準偏
差、オペレータ〈・〉は画像全体に対する平均操作を表
わす。
【0070】従って、本実施例によれば、コントラスト
の高いレーザスポット画像を利用することにより光軸合
わせを容易に行なうことができる。従ってより実用性の
高い顕微鏡装置を提供することができる。
【0071】以上説明したように、本実施例の顕微鏡装
置は、微小試料の3次元構造を観察、あるいは計測する
ために、複数(例えば3つ)の対物レンズの光軸を試料
の中心において交差させるような光学結像系を構成す
る。これら光学結像系は、それぞれの開口数(N.
A.)の制限により伝達されない空間周波数の角度範囲
(ミッシング・コーン)を互いに補い合うように配置さ
れる。光軸が鉛直方向に向う第1の対物レンズにはレー
ザビームを入射し光トラッピングの作用により微小試料
を非接触に捕捉させ、全ての光学結像系によりそれぞれ
の角度方向から試料の像を結像、入力する。
【0072】従って、微小試料の3次元構造を観察、計
測するめに必要な画像情報を、空間周波数特性上最適
な光学結像系の配置により短時間で入力できる光学顕微
鏡装置を提供できる。加えて簡単な操作により微小試料
を捕捉、移動でき、しかも非接触な方法で保持できるた
めに試料の損傷、変形または破壊の危険性も低い。
【0073】また、光トラッピングを行なわせる対物レ
ンズのN.A.を大きくし、捕捉力を強くする。他の対
物レンズのN.A.は比較的小さくすることにより作動
距離を長くし、多方向から結像するための光学系の構成
をしやすくする。N.A.の小さい対物レンズは空間周
波数帯域が狭められるが、数と配置を考慮することによ
り3次元空間特性を最適化する。
【0074】従って、試料をより強く捕捉できるので、
微小操作がしやすくなる。またN.A.の大きい対物レ
ンズと小さい対物レンズを組み合わせることにより微小
試料の存在空間に余裕ができ、試料に対する損傷、変形
の危険性がより低くなると共に、光軸のアライメントが
しやすくなるという効果も有する。
【0075】また、2つの対物レンズの光軸を試料の中
心において交差させるような光学結像系において、光ト
ラッピングを行なわせない対物レンズを光軸の交差点を
中心に回転制御することにより、画像入力を実質的に多
数の方向から行なう。
【0076】従って、画像を入力する方向を自由に設定
できることから、入力・再構成画像における空間周波数
特性やS/N等を考慮しながら必要に応じて画像入力条
件を変更でき、微小試料に対する観察の適応性を広げる
効果を有する。
【0077】さらに、複数の対物レンズの光軸を合わせ
るためのアライメント機構に関する。レーザビームの収
束点近傍に試料がトラップされることを利用し、3つの
光軸を試料の中心で交差させる操作を容易に行なわせる
ために収束点に現れる輝点の画像を用いる。そのために
レーザビームの波長光を透過させる干渉フィルタを用い
て入力された画像内で、アライメントが完了したときに
輝点が現れるべき位置におけるコントラストを検出す
る。
【0078】従って、コントラストの高いレーザスポッ
ト画像を利用することにより光軸合わせを容易に行なう
ことができる。従ってより実用性の高い装置を提供でき
る。なお、本発明の上記実施態様によれば、以下のごと
き構成が得られる。
【0079】(1) 容器内の液体に含まれた試料を顕
微鏡光学系により観察する装置であって、レーザ装置
と、レーザ光を収束する第1の光学結像系と、第1の光
学結像系の光軸を含む面内に光軸を有する第2の光学結
像系と、を有することを特徴とする光学顕微鏡装置。
【0080】(2) 前記(1)記載の光学顕微鏡装置
において、第1および第2の光学結像系は、物体空間に
おける焦点の合った面を光軸方向に駆動制御する手段を
有することを特徴とする。
【0081】(3) 前記(1)記載の光学顕微鏡装置
において、第2の光学結像系は、同一面内に光軸を有す
る複数の光学結像系から構成されることを特徴とする。
【0082】(4) 前記(3)記載の光学顕微鏡装置
において、第1の光学結像系および複数の光学結像系か
ら構成される第2の光学結像系は、開口数の制限により
伝達されない空間周波数の角度範囲を互いに補い合うよ
うに配置されることを特徴とする。
【0083】(5) 前記(4)記載の光学顕微鏡装置
において、第1の光学結像系の開口数は、第2の光学結
像系における各々の光学結像系の開口数よりも大きいこ
とを特徴とする。
【0084】(6) 前記(1)記載の光学顕微鏡装置
において、第2の光学結像系は、第1および第2の光学
結像系の光軸を含む面内で、第1および第2の光学結像
系の光軸が交わる点を中心に、回転方向に駆動可能であ
ることを特徴とする。
【0085】(7) 前記(1)記載の光学顕微鏡装置
において、第1の光学結像系は、3次元的に駆動可能で
あることを特徴とする。 (8) 前記(7)記載の光学顕微鏡装置において、第
1および第2の光学結像系の光軸が全て1点に交わる位
置を検出するアライメント手段を有することを特徴とす
る。
【0086】(9) 前記(8)記載の光学顕微鏡装置
において、アライメント手段は、第2の光学結像系の光
路に設けたレーザ光の波長の光を透過するフィルタと、
第2の光学結像系の結像面に設けたカメラと、カメラの
出力画像信号から画像内の所定の位置のコントラストを
検出する手段とを有することを特徴とする。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、微
小試料の3次元構造を観察するために、顕微鏡下で非接
触に試料を保持しつつ多方向から試料の像を入力するこ
とができ、しかも操作が容易であり、試料に対する悪影
響も少ない光学顕微鏡装置を提供することができる。
【0088】さらに、任意の角度方向について分解能に
優れた光学断層像あるいは光学3次元像を得るために、
最適な空間周波数特性上の条件に基づき、しかも短時間
に効率よく試料の像を入力する光学顕微鏡装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例としての光学顕微鏡装
置の全体的な構成を示す図である。
【図2】図1に示した顕微鏡の詳細な構成を示す図であ
る。
【図3】第1実施例の顕微鏡における3つの光学結像系
の位置関係について説明するための配置図である。
【図4】第1実施例の顕微鏡における対物レンズによる
結像の際の見込み角αについて説明するための図であ
る。
【図5】蛍光顕微鏡の3次元空間周波数特性を表わす3
−dOTFの概念図である。
【図6】本実施例の顕微鏡の形態における3−dOTF
を示す図である。
【図7】光トラッピングの原理図を示す図である。
【図8】本発明による第2実施例としての光学顕微鏡装
置の構成を示す図である。
【図9】第2実施例における顕微鏡の断面内のOTFの
概念を示す図である。
【図10】本発明による第3実施例としての光学顕微鏡
装置の構成を示す図である。
【図11】本発明による第4実施例としての光学顕微鏡
装置の構成を示す図である。
【図12】TVカメラからの入力画像の一例を示す図で
ある。
【図13】第4実施例におけるアライメントを自動的に
行なわせるためのコントラスト検出機構を含む画像プロ
セッサの構成を示す図である。
【図14】従来の顕微鏡の構成を示す図である。。
【図15】公知なマイクロマニピュレータの概略的な構
成を示す図である。
【符号の説明】
31…顕微鏡、32…画像プロセッサ、33…TVモニ
タ、34…レーザ装置、35…ステージコントロールユ
ニット、36…操作部、37…コントローラ、38a,
38b,38c…テレビジョンカメラ(TVカメラ)、
39…水槽、40…ビームエキスパンダ、41…光シャ
ッタ、42…レーザ、43a,43b,43c…対物レ
ンズ、44a,44b,44c…鏡筒、45a,45
b,45c…撮影レンズ、46a,46b,46c…合
焦面駆動装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 21/00 - 21/36

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に含まれた所望の試料にレーザ光を
    照射して前記試料を非接触に捕捉する試料捕捉手段と、前記 液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉された前記
    料をそれぞれの光軸上で光学的に結像する、開口数がそ
    れぞれ同一のN個の光学結像系を有する顕微鏡と、
    具備する光学顕微鏡装置であって、 前記 各光学結像系は、それぞれの光軸が前記試料の中心
    において交差するように同一面内にそれぞれ配置される
    とともに、互いに各光学結像系それぞれの開口数の制限
    により伝達されない空間周波数の角度範囲(ミッシング
    ・コーン)を埋める位置に各々配置され、前記液体の屈
    折率をn、前記各光学結像系の各開口数を(N.A.)
    とすると、前記光学結像系の数Nは、N=180°/α
    個 (但し、 α=2/n・sin −1 (N.
    A.))であることを特徴とする光学顕微鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記N個の光学結像系は、1つの第1光
    学結像系とその他の第2光学結像系とで構成され、 前記試料捕捉手段は、前記第1光学結像系に設けられ、
    前記第1光学結像系から照射されるレーザ光で前記試料
    を非接触に捕捉することを特徴とする請求項1に記載の
    光学顕微鏡装置。
  3. 【請求項3】 前記液体は容器内に満たされており、 前記 第2光学結像系は前記容器に固定されているととも
    に、 前記容器を3次元的に移動可能なステージコントロール
    手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の
    学顕微鏡装置。
  4. 【請求項4】 前記ステージコントロール手段の操作に
    より、前記各光学結像系の光軸の交点を重ね合わせた時
    に、前記各光学結像系が、それぞれの前記ミッシング・
    コーンを互いに埋める配置となることを特徴とする請求
    項3に記載の光学顕微鏡装置。
  5. 【請求項5】 前記各光学結像系に設置され、前記レー
    ザ光によるレーザスポットを含む画像を撮像して出力す
    るカメラと、 前記カメラからの前記画像内における前記レーザスポッ
    トのコントラストを検出して信号を転送する画像プロセ
    ッサと、 前記プロセッサからの前記信号が入力され、前記コント
    ラストが最大になる位置になるように前記各光学結像系
    の前記各光軸のアライメントを行わせる制御を行うコン
    トローラと、 を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光学顕
    微鏡装置。
  6. 【請求項6】 液体に含まれた所望の試料にレーザ光を
    照射して前記試料を非接触に捕捉する試料捕捉手段と、 前記液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉された前記試
    料をそれぞれの光軸上で光学的に結像する、複数の光学
    結像系を有する顕微鏡と、 を具備する光学顕微鏡装置であって、 前記各光学結像系は、それぞれの光軸が前記試料の中心
    において交差するように同一面内に配置され、 少なくとも1つの前記光学結像系は、前記各光学結像系
    の開口数の制限により伝達されない空間周波数の角度範
    囲(ミッシング・コーン)を順次埋める位置になるよう
    に、前記各光軸が交差する点を中心に回動して配置され
    る位置を順次設定されることを特徴とする光学顕微鏡装
    置。
  7. 【請求項7】 前記各光学結像系は、1つの第1光学結
    像系とその他の第2光学結像系とで構成され、 前記試料捕捉手段は、前記第1光学結像系に設けられ、
    前記第1光学結像系から照射されるレーザ光で前記試料
    を非接触に捕捉するとともに、少なくとも1つの前記第
    2光学結像系が回動して配置される前記位置を順次設定
    されることを特徴とする請求項6に記載の光学顕微鏡装
    置。
  8. 【請求項8】 前記各光学結像系に設置され、前記レー
    ザ光によるレーザスポットを 含む画像を撮像して出力す
    るカメラと、 前記カメラからの前記画像内における前記レーザスポッ
    トのコントラストを検出して信号を転送する画像プロセ
    ッサと、 前記プロセッサからの前記信号が入力され、前記コント
    ラストが最大になる位置になるように前記各光学結像系
    の前記各光軸のアライメントを行わせる制御を行うコン
    トローラと、 を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の光学顕
    微鏡装置。
  9. 【請求項9】 液体に含まれた所望の試料にレーザ光
    を照射して前記試料を非接触に捕捉する試料捕捉手段
    と、 前記液体に各々の対物レンズを浸し、捕捉された前記試
    料をそれぞれの光軸上で光学的に結像する、開口数がそ
    れぞれ異なる複数の光学結像系を有する顕微鏡と、 を具備する光学顕微鏡装置であって、 前記各光学結像系は、それぞれの光軸が前記試料の中心
    において交差するように同一面内に配置されるととも
    に、互いに各光学結像系のそれぞれの開口数の制限によ
    り伝達されない空間周波数の角度範囲(ミッシング・コ
    ーン)を埋める、前記各開口数に応じた位置に各々配置
    されることを特徴とする光学顕微鏡装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の光学結像系は、1つの第1
    光学結像系とその他の第2光学結像系とで構成され、 前記試料捕捉手段は、前記第1光学結像系に設けられ、
    前記第1光学結像系から照射されるレーザ光で前記試料
    を非接触に捕捉することを特徴とする請求項9に記載の
    光学顕微鏡装置。
  11. 【請求項11】 前記液体は容器内に満たされており、 前記第2光学結像系は前記容器に固定されているととも
    に、 前記容器を3次元的に移動可能なステージコントロール
    手段を更に備えたことを特徴とする請求項10に記載の
    光学顕微鏡装置。
  12. 【請求項12】 前記ステージコントロール手段の操作
    により、前記各光学結像系の光軸の交点を重ね合わせた
    時に、前記各光学結像系が、それぞれの前記ミッシング
    ・コーンを互いに埋める配置となることを特徴とする請
    求項11に記載の光学顕微鏡装置。
  13. 【請求項13】 前記各光学結像系に設置され、前記レ
    ーザ光によるレーザスポットを含む画像を撮像して出力
    するカメラと、 前記カメラからの前記画像内における前記レーザスポッ
    トのコントラストを検出して信号を転送する画像プロセ
    ッサと、 前記プロセッサからの前記信号が入力され、前記コント
    ラストが最大になる位置になるように前記各光学結像系
    の前記各光軸のアライメントを行わせる制御を行うコン
    トローラと、 を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の光学顕
    微鏡装置。
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