JPH0358727B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、人眼の隅角を観察および写真撮影す
る隅角鏡に係り、特に人眼の全周の隅角を、コン
タクトレンズを回転あるいはリセツトすることな
く、観察および写真撮影することのできる隅角鏡
に関する。

［従来の技術とその課題］ 従来の人眼の隅角観察装置としては、細隙燈顕
微鏡を用い、コンタクトレンズの背面にプリズム
やミラーを備えた隅角鏡が知られている。（特開
昭57−153632号公報参照） そして、このミラーを備えた隅角鏡は、隅角の
一部しか観察できないため、人眼の全周にある隅
角を観察するためには、人眼にコンタクトレンズ
を接触させた状態でコンタクトレンズを回転させ
るか、一度人眼からコンタクトレンズをとりはず
して所望角度にこれを回転させ、再度これを人眼
にコンタクトさせなければならない。

したがつて、人眼の隅角の全周を観察するため
には、上記操作を数回行なわなければならなかつ
た。また、各部位の診断は、記録を取るか、記憶
にたよるしかなく、しかも期間がかかり、患者の
苦痛感および医師の疲労も大きい、とうい問題点
を有している。

本発明は上述の事情に鑑み創案されたもので、
その目的とするところは、コンタクトレンズを回
転、またはリセツトしなくても、容易に隅角全周
を一時に、観察または撮影することのできる隅角
鏡を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、被検眼
の角膜表面に接触させるコンタクトレンズを有
し、該コンタクトレンズ背面より、被検眼の隅角
全周を観察・撮影する光学系、および隅角全周を
照射するライトガイドが備えられるとともに、上
記ライトガイドが、多数のグラスフアイバーによ
り不連続のリング状に形成され、かつこれらライ
トガイドが、交互に被検眼観察用照明源、および
被検眼撮影用照明源に接続されていることを特徴
とするものである。

［作用］ 本発明によれば、被検眼の角膜表面にコンタク
トレンズを接触させ、ライトガイドから被検眼の
隅角全周を証明させることにより、コンタクトレ
ンズを回転、またはリセツトしなくても、容易に
被検眼の隅角全体を同一観察視野で観察し、ある
いは写真撮影することができる。

［実施例］ 以下、本発明に係る隅角鏡の実施例を図面に基
づいて説明する。

隅角鏡本体１の中央部には、被検眼である人眼
２と接触させるコンタクトレンズ３が取付けられ
ており、その背面には、内筒１０内において、第
１レンズ４と第２レンズ５がスペーサ７を介して
第３レンズ６と共に、第１押えネジ環８により固
定され、該内筒１０が、第２押えネジ環９により
隅角鏡本体１に固定されて、人眼２の隅角全周が
観察・撮影できるように構成されている。

コンタクトレンズ３の背面周縁には、人眼２の
隅角部を照明するグラスフアイバーが充填された
多数のライトガイド１１，１２の先端が、不連続
のリング上に配設され、これら多数のライトガイ
ドの一方のライトガイド１１と、他方のライトガ
イド１２とは、交互に配設されると共に、一方の
ライトガイド１１は、細隙燈顕微鏡１３内の観察
用照明源（図示せず）に接続され、他方のライト
ガイド１２は、細隙燈顕微鏡１３の写真撮影用照
明源である閃光装置１３ａに接続される。

図中、１４は細隙燈顕微鏡１３の対物レンズ、
１５は接眼鏡、１６は写真撮影用カメラをそれぞ
れ示す。

この隅角鏡Ａを用いて人眼２を観察する場合に
は、人眼２に隅角鏡Ａのコンタクトレンズ３を接
触させ、細隙燈顕微鏡１３内の観察用照明源から
の光を、ライトガイド１１を介して人眼２の隅角
部全周を照明する。この隅角部全周からの光は、
コンタクトレンズ３、第１レンズ乃至第３レンズ
４〜６、細隙燈顕微鏡１３の対物レンズ１４を通
り、接眼レンズ１５により観察される。

また、人眼２の写真撮影の場合には、細隙燈顕
微鏡１３の閃光装置１３ａと、ライトガイド１２
とを接続し、常法により閃光撮影を行なえばよ
い。

［発明の効果］ 以上、実施例の説明から明らかなように、本発
明によれば、隅角鏡のコンタクトレンズ背面に被
検眼の隅角全周を観察・撮影する光学系、および
隅角全周を照明するライトガイドを有するので、
人眼の観察や写真撮影に際し、コンタクトレンズ
を人眼に対して回転またはリセツトしなくても同
一観察視野で隅角部全周の観察や写真撮影をする
ことができると共に、患者の苦痛や医師の疲労を
伴うことなく、短時間で眼の隅角部全周の観察ま
たは写真撮影を行なうことができる。

また、ライトガイドは、多数のグラスフアイバ
ーにより不連続のリング状に形成され、かつこれ
らライトガイドが、交互に被検眼観察用照明源、
および被検眼撮影用照明源に接続されているた
め、観察系と写真撮影系の照明系を各別とするこ
とができ、観察と同時に写真撮影も行うことがで
きるとともに、被検眼隅角部への均一な照明を行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明に係る隅角鏡の実施例を示すも
ので、第１図は正面図、第２図は要部の使用時の
断面図、第３図は使用状態説明図である。 １……隅角鏡本体、２……被検眼（人眼）、３
……コンタクトレンズ、１１，１２……ライトガ
イド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被検眼の角膜表面に接触させるコンタクトレ
   ンズを有し、該コンタクトレンズ背面より、被検
   眼の隅角全周を観察・撮影する光学系、および隅
   角全周を照明するライトガイドが備えられるとと
   もに、上記ライトガイドが、多数のグラスフアイ
   バーにより不連続のリング状に形成され、かつこ
   れらライトガイドが、交互に被検眼観察用照明
   源、および被検眼撮影用照明源に接続されている
   ことを特徴とする隅角鏡。