JPS6345421B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6345421B2
JPS6345421B2 JP4386779A JP4386779A JPS6345421B2 JP S6345421 B2 JPS6345421 B2 JP S6345421B2 JP 4386779 A JP4386779 A JP 4386779A JP 4386779 A JP4386779 A JP 4386779A JP S6345421 B2 JPS6345421 B2 JP S6345421B2
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JP
Japan
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ethylene
carbon black
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Application number
JP4386779A
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JPS55152736A (en
Inventor
Hiroshi Yui
Saburo Moriwaki
Shigekazu Ooi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP4386779A priority Critical patent/JPS55152736A/ja
Publication of JPS55152736A publication Critical patent/JPS55152736A/ja
Publication of JPS6345421B2 publication Critical patent/JPS6345421B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、結晶性プロピレン重合体に高密度エ
チレン重合体と特定カーボンブラツクを配合し
た、成形加工性、成形品外観および導電性の秀れ
た樹脂組成物に関する。 熱可塑性樹脂にカーボンブラツクを配合して導
電性樹脂を得ることは公知であり、ポリプロピレ
ンについてもカーボンブラツク配合導電性樹脂組
成物が検討され一部で実用化されている。 しかしながら、従来のカーボンブラツク配合ポ
リプロピレンは成形加工性(混練性)や成形品外
観が悪く、カーボンブラツクの高い配合割合のも
のが特に不良であると云つた欠点があり、応用範
囲が極めて制約されるという大きな問題点があつ
た。 この問題点を軽減せしめるために本発明者らは
先ず公知のいくつかの技術をカーボンブラツク配
合ポリプロピレン組成物に適用してその効果を確
認した。 第一にカーボンブラツクを配合した熱可塑性樹
脂組成物の成形加工性を改良するために提案され
た、ポリエチレン又はエチレン共重合体にカーボ
ンブラツクおよび特定の液状添加剤の一体化した
ものを特定の熱可塑性樹脂に分散せしめる方法
(特開昭52―47843号公報)をポリプロピレンにつ
いて適用して詳細検討した。その結果単にポリプ
ロピレンにカーボンブラツクを配合したものに比
較して確かにある程度の成形加工性の改良は認め
られたが、その程度はあまり大きくなく、導電性
はむしろ悪化する傾向が認められることを知つ
た。 第二にカーボンブラツクを配合した熱可塑性樹
脂組成物の導電性をさらに向上させるために提案
された、互に相溶しにくい2種以上の材料を主材
とし、この主材の境界面にカーボンブラツクを存
在せしめる方法(特公昭49―14532号公報)をポ
リプロピレンについて適用して詳細に検討した。
その結果単にポリプロピレンにカーボンブラツク
を配合したものに比較して導電性能のある程度の
向上は認められたものの目的とする成形加工性の
改良は認められなかつた。 このような状況を踏まえて、本発明者らは鋭意
各種検討を行つた結果、意外にも結晶性プロピレ
ン重合体に密度0.945g/cm3以上のエチレン重合
体および特定フアーネスブラツクを所定量配合す
ることにより、極めて成形加工性、成形品外観が
秀れ、しかも導電性能も飛躍的に高められたカー
ボンブラツク配合ポリプロピレン重合体組成物を
得ることを見出して本発明を完成した。 すなわち、本発明は下記(a)〜(c)からなることを
特徴とする樹脂組成物であつて、(a)を(a)+(b)基準
で95〜35重量%、(b)を(a)+(b)基準で5〜65重量%
および(c)を(a)+(b)100重量部に対して2〜20重量
部配合した導電性樹脂組成物である。 (a) 結晶性プロピレン重合体 (b) 密度0.945g/cm3以上のエチレン重合体 (c) スーパー・コンダクテイブ・フアーネス(S.
C.F.)、コンダクテイブ・フアーネス(C.F.)
およびエクストラ・コンダクテイブ・フアーネ
ス(X.C.F.)から選ばれた少なくとも1種のカ
ーボンブラツク 本発明者らの見出したこれらの技術要件は特開
昭52―47843号公報に包括される技術内容とは次
の点で明確に異なる。 (1) 特開昭52―47843号公報では「高温でポリエ
チレンあるいはエチレン共重合体に吸収されう
る液体状添加剤」が必須成分であるが、本発明
はこの成分を必要としない(その結果この成分
を配合することによつて生じる欠点を回避でき
る)。 (2) 特開昭52―47843号公報ではポリエチレンあ
るいはエチレン共重合体として高密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、エチレン―酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン―アクリル酸エステル
共重合体等金属イオンを含有するエチレンと
α,β―エチレン型不飽和脂肪酸からなるイオ
ン性共重合体を同列に置いており、本発明のポ
イントである密度0.945g/cm3以上のエチレン
重合体を配合することによる特異的な効果につ
いては全く言及しておらず、むしろ実施例6と
実施例7、8との比較において高密度ポリエチ
レンの方がエチレン―酢酸ビニル共重合体およ
びエチレン―アクリル酸エステル共重合体より
も組成物の導電性が劣ることが明記されてい
る。 これらの大きな相違は基本的には次の点にある
と考えられる。すなわち、特開昭52―47843号公
報は熱可塑性樹脂として融点あるいは軟化点が
150℃以上のものを広く対象としているが、主体
は明細書に明記されている通り、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリフエニレンオキサイド樹脂等の耐熱性樹脂に
適用されるものであつて、ポリエチレンあるいは
エチレン共重合体と同じポリオレフイン樹脂に属
するプロピレン重合体を対象としていないもので
ある。 以下に本発明の内容を詳しく述べる。 本発明で使用する結晶性プロピレン重合体は、
プロピレン単独重合体の他、プロピレンとエチレ
ンを含む他のオレフイン1種以上とのブロツクま
たはランダム共重合体、アクリル酸や無水マレイ
ン酸等のビニルモノマーをグラフトしたポリプロ
ピレンなどの通常の結晶性プロピレン重合体を対
象とするものであるが、共重合体の場合は、プロ
ピレンを少なくとも50重量%以上含むものであ
る。 これらプロピレン重合体は、組成物の成形性、
機械的性質等の要求性能に応じて適当なグレード
インデツクスのものを選定する。一般には、メル
トフローレート(MFR)が0.01〜30g/10分の
ものが選ばれる。特に4g/10分以上のものが組
成物の成形加工性、成形外観、導電性に対して良
好な結果を与え好ましい。組成物の導電性能の絶
対レベルからはポリプロピレンまたはエチレン含
量が0.1〜5重量%のプロピレン―エチレンラン
ダム共重合体が有利であるが、プロピレン―エチ
レンブロツク共重合体を用いても特定のポリエチ
レンを所定量配合することによる成形加工性、成
形品外観、導電性の改良効果は得られる。 プロピレン重合体には2,6―ジ―t―ブチル
―4―メチルフエノール、1,1,3―トリ―
(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t―ブチル
フエニル)ブタン、テトラキス〔メチレン(3,
5―ジ―t―ブチル―4―ヒドロキシヒドロケイ
皮酸エステル)〕メタンなどのフエノール系酸化
防止剤、ジラウリル―チオ―ジプロピオン酸エス
テル、ジステアリル―チオ―ジプロピオン酸エス
テルなどのイオウ系酸化防止剤などを必要に応じ
て配合することができる。 また、プロピレン―エチレンランダム共重合ゴ
ム、プロピレン―エチレン―ジエンモノマー三元
共重合ゴム等の他の成分を組成物の物性改良のた
めに配合することもできる。 本発明で使用するエチレン重合体は、密度が
0.945g/cm3以上のエチレン重合体であり、これ
のみが本発明の特異的な効果を発揮し得るもので
ある。かかるエチレン重合体は通常の所謂低圧
法、すなわち各種触媒の存在下で100気圧以下、
好ましくは35気圧以下で行なわれるエチレンの重
合法で得られる。その際プロピレン、1―ブテ
ン、1―ペンテン、1―ヘキセン等の他のα―オ
レフインを微量混合フイードし、重合体総量で5
重量%以下、好ましくは3重量%以下共重合した
高密度なエチレン重合体であつてもよい。 密度が0.945g/cm3未満のエチレン重合体、例
えば通常の低密度ポリエチレン、エチレン―酢酸
ビニル共重合体、エチレン―アクリル酸エステル
共重合体などを用いた場合には本発明の効果がな
いばかりか、かえつてプロピレン重合体単体にカ
ーボンブラツクを配合した組成物よりも導電性を
悪化させる。 本発明の効果は密度が0.945g/cm3以上のエチ
レン重合体が特異的にカーボンブラツク粒子と特
殊な相互作用を有することに起因すると推定され
るが、このような特異的な効果は本発明者らの詳
細な実験で初めて見出されたものであり、従来の
公知技術からは全く類推できなかつた。 密度が0.945g/cm3以上のエチレン重合体の中
では、密度が0.960g/cm3以上の高密度エチレン
重合体が特に好ましい。分子量は重量平均分子量
で数千〜数十万の間のものを選択し得る。 本発明で使用するカーボンブラツクは、比表面
積の大きいS.C.F.(Super Conductive Furnace)、
C.F.(Conductive Furnace)およびX.C.F.(Extra
Conductive Furnace)から選ばれた少なくとも
1種のものであり、これらは、少量の配合で高度
の導電性が得られる点で有利である。 これらは市販のものから適宜選んで使用でき、
例えば、S.C.F.としてはCabot社製「バルカン
SC」や「バルカンP」が、C.F.としては同じく
「バルカンC」が、またX.C.F.としてはAKZO社
製「ケツチエンブラツク」のほかCabot社製「バ
ルカンXC―72」や「CSX―99」が代表的であ
る。 本発明で用いるカーボンブラツクは、着色用や
充填用のカーボンブラツクにみられる無定形構造
ゆえに導電性の極めて劣るカーボンブラツクとは
異なり、表面層がグラフアイト構造を有する導電
性カーボンの中でも特に特定の高導電性フアーネ
スブラツクを選択的に用いるものである。なお、
この特定フアーネスブラツクにチヤンネルブラツ
クやアセチレンブラツク等の他のカーボンブラツ
クを従重量割合の範囲で配合した導電性複合カー
ボンブラツクも本発明の態様として用いることが
できる。 本発明は上述の如きプロピレン重合体、高密度
エチレン重合体およびカーボンブラツクを使用す
るものであるが、それらの配合割合は、プロピレ
ン重合体と高密度エチレン重合体との合計量に対
して95〜35重量%、好ましくは80〜50重量%、と
りわけ75〜55重量%のプロピレン重合体、同じ合
計量に対して5〜65重量%、好ましくは20〜50重
量%、とりわけ25〜45重量%の高密度エチレン重
合体および同じ合計量20重量部に対して2〜100
重量部のカーボンブラツクである。 高密度エチレン重合体の量が上記の範囲未満
(プロピレン重合体が上記範囲超過)のものは、
成形加工性、成形品外観、導電性全ての性質が悪
化し、また上記範囲超過のものは導電性が悪化す
る。 カーボンブラツクの配合量が上記範囲未満では
電気導動性に乏しく、また上記範囲超過では機械
的性質が低下して好ましくない。 本発明組成物はバンバリーミキサー、ロール、
ブラベンダープラストグラフなどのバツチ式の混
練機のほかに、一軸押出機、二軸押出機などの連
続式の押出機で容易に得ることができる。配合順
序は特に限定されるものではなく、配合物を一度
に混合して混練する方法のほかに、初めにバツチ
式あるいは連続式の押出機で特定の高密度エチレ
ン重合体とカーボンブラツクとを混練しておき、
その混練物とプロピレン重合体とを混練すること
もできる。また、特定の高密度エチレン重合体と
カーボンブラツクの混練物とプロピレン重合体と
をドライブレンドして射出成形等の成形工程に供
することも可能である。 カーボンブラツク配合樹脂組成物において樹脂
としてプロピレン重合体に密度0.945g/cm3以上
の高密度エチレン重合体および特定フアーネスブ
ラツクを所定量配合したものを用いることによつ
て、この高密度エチレン重合体の直鎖状ポリマー
構造と特定フアーネスブラツクのグラフアイト構
造との化学構造的な親和性に基いて次に示す予期
せざる効果を得た。 (1) コンパウンド製造時の加工性が著しく改良さ
れ、液状添加剤などを使用せずに一軸押出機、
二軸押出機などの連続混練機で容易に混練する
ことができるようになつた。 (2) 各種成形性とりわけ射出成形性が著しく改良
された。初めに密度0.945g/cm3以上のポリエ
チレン重合体とカーボンブラツクとを混練した
マスターバツチを製造しておき、このマスター
バツチとプロピレン重合体とをドライブレンド
したものを成形しながら最終状態に混練・分散
させる方法も採用することが可能となつた。こ
の場合特に工程の簡略化効果が著しい。 (3) 各種成形品とりわけ射出成形品で問題であつ
た外観不良、例えばフローマーク、光沢むらな
どが著しく改良され、美麗な外観の成形品が得
られるようになつた。 (4) 同一カーボンブラツク配合量における導電性
を著しく向上せしめることができるようになつ
た。 (5) (1)〜(4)の効果によつて従来進出できなかつた
永久帯電防止材料分野、高導電材料分野、超高
導電材料分野、電子機器・事務機器・IC容器
などの電磁波障害防止ハウジング分野等各種用
途への展開が可能となつた。 実施例 1 ポリプロピレン(MFR=4.5g/10分)と密度
0.965g/cm3の高密度ポリエチレン(重量平均分
子量13万)との各種割合、ポリプロピレンと高密
度ポリエチレンとの合計量100重量部に対して6
重量部の「ケツチエンブラツク」(比表面積950
m2/g)および0.2重量部の2,6―ジ―t―ブ
チル―4―メチルフエノールとを混合し、ブラベ
ンダ―プラストグラムで230℃で5分間混練した。 この混練における混練性およびこの混練物を圧
縮成形して得た厚さ2mmのシートの体積固有抵抗
を表1に示した。ここで混練性は組成物としたと
きの分散性が不良なものやトルクが高くなり、混
練時間の長くなるもの等を不良とし、又体積固有
抵抗はSRIS規格2301―1969のホイートストンブ
リツジ法によつて測定した。 表1から明らかな通り、実施例のものは比較例
のものに比較して混練性が良好であり、また導電
性の尺度である体積固有抵抗が極めて良好であつ
た。
【表】 実施例 2 ポリプロピレンとポリエチレンとの合計量に対
してポリプロピレン(MFR=10g/10分)75重
量%、25重量%の各種密度のポリエチレン、この
ポリプロピレンとポリエチレンの合計量100重量
部に対して6重量部の「ケツチエンブラツク」
(比表面積950m2/g)および0.2重量部の2,6
―ジ―t―ブチル―4―メチルフエノールを混合
し、ブラベンダ―プラストグラムで230℃で5分
間混練した。 この混練における混練性およびこの混練物を圧
縮成形して得た厚さ2mmのシートの体積固有抵抗
を表2に示した。 表2から明らかな通り、実施例のものは比較例
のものに比較して混練性が良好であり、また導電
性の尺度である体積固有抵抗が極めて良好であつ
た。
【表】 実施例 3 実施例2においてケツチエンブラツク6重量部
の代りに「CSX―99」15重量部を用いて同様の
実験を行つた。結果を表3に示す。 表3から明らかな通り実施例のものは比較例の
ものに比較して混練性が良好であり、また導電性
の尺度である体積固有抵抗が極めて良好であつ
た。
【表】 実施例 4 MFR4.5g/10分のポリプロピレン100Kgと密
度0.965g/cm3の高密度ポリエチレン(重量平均
分子量13万)50Kgと「ケツチエンブラツク」(比
表面積1050m2/g)15Kgとを1,1,3―トリ―
(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t―ブチル
フエニル)ブタン300gと共にスーパーミキサー
で混合した後、池貝鉄工社製PCM―30二軸押出
機で連続混練したところ、極めて混練性は良好で
あつた。この混練物を名機スクリユーインライン
射出成形機にて温度230℃で射出成形して80mm×
80mm×2mmのシートを得た。このシートは光沢が
あり、フローマークもなく、極めて美麗な外観を
有していた。また、このシートの体積固有抵抗は
成形品の各部位ともに0.5〜0.7×10Ω・cmの範囲
であつた。 比較例のために高密度ポリエチレンを用いずに
MFR4.5g/10分のポリプロピレン100Kgと「ケ
ツチエンブラツク」10Kgとを1,1,3―トリ―
(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t―ブチル
フエニル)ブタン200gと共にスーパーミキサー
で混合した後、同様の混練、成形を行つた。この
場合には混練性が極めて悪く、成形品シートは光
沢むらがあり、外観が極めて悪かつた。またこの
シートの体積固有抵抗は0.8〜1.8×10Ω・cmの範
囲であり、実施例のものに比較して絶対値が大き
く、バラツキも大きかつた。 実施例 5 MFRが4.5g/10分のポリプロピレン75重量%
と密度が0.965g/cm3の高密度ポリエチレン25重
量%の混合樹脂100重量部と「ケツチエンブラツ
ク」(比表面積1050m2/g)15重量部とをヘンシ
エルミキサーを用いて混合を行つた後、単軸ベン
ト式押出機で混練ペレツト化し、次いでスクリユ
ー形射出成形機にて2mm厚のシートを成形し、体
積固有抵抗を測定したところ、1.5Ω・cmであつ
た。 また、上の組成物115重量部にさらに高温でポ
リエチレンに吸収されうる液体状添加剤の一つで
あるアジピン酸ジオクチル6重量部を混合し、同
様の混練、射出成形を行い2mm厚のシートを成形
し、体積固有抵抗を測定したところ、30Ω・cmで
あり、アジピン酸ジオクチルの配合により、上記
実施例に比較してかえつて導電性は悪化すること
が認められた。 実施例 6 ポリプロピレン(MFR=10g/10分)60重量
部と密度0.960g/cm3の高密度ポリエチレン40重
量部とを両者合計量100重量部に対して6重量部
の「ケツチエンブラツク」(比表面積1000m2/g)
および0.2重量部の2,6―ジ―t―ブチル―4
―メチルフエノールと共に混合し、高速同方向回
転噛合型二軸押出機で混練した後、冷却固化して
ペレツトを得た。 比較のために、上記組成中ポリプロピレン60重
量部および高密度ポリエチレン40重量部をポリプ
ロピレンのみ100重量部に代えた組成物ペレツト
と、同じく上記組成中ケツチエンブラツクのみ
を取り除いた組成物ペレツトとを各々上と同様
の方法で得た。 これらのペレツトの各一部ずつを圧縮成形によ
り厚さ1mmのプレスシートに形成後、その小片を
融点以上の温度で溶融し、エタノールドライアイ
スで急冷して標本を作成し、この標本のモルフオ
ロジーについて位相差顕微鏡を用いて位相差像、
透過像の観察を行なつた。 その結果を図面第1〜4図に示す。 また、これらのペレツトの残部を用いて、名機
スクリユーインライン射出成形機にて温度230℃
で80mm×80mm×2mmのシートを射出成形した。こ
れらのシートについて成形混練性、成形品外観お
よび体積固有抵抗の結果を表4に示す。 なお、射出成形シートについてもモルフオロジ
ーの観察を行つたが、ペレツトについての上記観
察結果と差がなかつた。 上記図面によつてモルフオロジーに関する次の
ような点が理解される。 すなわち、ポリプロピレンを(a)、高密度ポリエ
チレンを(b)、カーボンブラツクを(c)とすれば、 (1) ペレツト(実施例)では、(c)の粒子の表面
を形成する黒鉛炭素層は密度の大きい直鎖状の
ポリエチレンと特異的な親和性を有するため、
(a)の分散ドメインおよび(b)の分散ドメインが
各々実質的に連続回路を形成し、しかも(c)が実
質的に(b)の分散ドメイン中に包含されている。 (2) ペレツト(比較例)では、(c)はかなり2次
凝集した状態で(a)に分散している。 (3) ペレツト(比較例)では、(b)は(a)のマトリ
ツクス(連続相)の中に島(分散相)として分
散している。 第1図(ペレツトの透過像)では白い部分が
ポリプロピレンを、黒い部分が「ケツチエンブラ
ツク」を包含したポリエチレンである。 第2図(ペレツトの位相差像)では明るい部
分が「ケツチエンブラツク」を包含したポリエチ
レンで、暗い部分がポリプロピレンである。 第3図(ペレツトの位相差像)では明るい部
分がポリプロピレンで、暗い部分が「ケツチエン
ブラツク」である。 第4図(ペレツトの位相差像)では明るい部
分がポリエチレンで、暗い部分がポリプロピレン
である。
【表】 実施例 7 実施例6において、6重量部の「ケツチエンブ
ラツク」の代りに20重量部の比表面積220m2/g
の「バルカンXC―72」を用いて同様な実験を行
つたところ、ポリプロピレンの分散ドメインおよ
びポリエチレンの分散ドメインが各々実質的に連
続回路を形成し、しかもフアーネスブラツクが実
質的にポリエチレンの分散ドメイン中に包含され
たモルフオロジーを有する組成物が得られた。こ
の組成物は射出成形性、成形品外観が良好であつ
た。また、この組成物は良好な導電性を示した。 実施例 8 エチレン含量8重量%のプロピレン―エチレン
ブロツク共重合体(MFR=4.0g/10分)60重量
部、密度0.965g/cm3の高密度ポリエチレン
(MFR=5.0/10分)40重量部、プロピレン―エ
チレンブロツク共重合体と高密度ポリエチレンと
の合計量100重量部に対して6重量部または8重
量部の「ケツチエンブラツク」(比表面積1000
m2/g)および0.2重量部の2,6―ジ―t―ブ
チル―4―メチルフエノールとを混合し、ブラベ
ンダープラストグラムで230℃で5分間混練した。 比較のためにプロピレン―エチレンブロツク共
重合体100重量部に上記と同じ割合の「ケツチエ
ンブラツク」および2,6―ジ―t―ブチル―4
―メチルフエノールを同様の方法で混合混練し
た。 これらの混練物を圧縮成形して得た厚さ2mmの
シートの体積固有抵抗を表5に示した。
【表】 実施例 9 実施例2において、「ケツチエンブラツク」6
重量部の代りに「バルカンSC」、「バルカンC」
をそれぞれ20重量部ずつ用いて同様の実験を行つ
た。結果を表6に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1〜4図は、いずれも倍率1万倍の樹脂組成
物の粒子構造を示す写真による図面である。第1
図はペレツトの透過像、第2図はペレツトの
位相差像、第3図はペレツトの位相差像、第4
図はペレツトの位相差像を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記(a)〜(c)からなることを特徴とする樹脂組
    成物であつて、(a)を(a)+(b)基準で95〜35重量%、
    (b)を(a)+(b)基準で5〜65重量%および(c)を(a)+(b)
    100重量部に対して2〜20重量部配合した導電性
    樹脂組成物。 (a) 結晶性プロピレン重合体 (b) 密度0.945g/cm3以上のエチレン重合体 (c) スーパー・コンダクテイブ・フアーネス(S.
    C.F.)、コンダクテイブ・フアーネス(C.F.)
    およびエクストラ・コンダクテイブ・フアーネ
    ス(X.C.F.)から選ばれた少なくとも1種のカ
    ーボンブラツク
JP4386779A 1979-04-11 1979-04-11 Electroconductive resin composition Granted JPS55152736A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4386779A JPS55152736A (en) 1979-04-11 1979-04-11 Electroconductive resin composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4386779A JPS55152736A (en) 1979-04-11 1979-04-11 Electroconductive resin composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55152736A JPS55152736A (en) 1980-11-28
JPS6345421B2 true JPS6345421B2 (ja) 1988-09-09

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