JPS634536B2 - - Google Patents

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JPS634536B2
JPS634536B2 JP5041180A JP5041180A JPS634536B2 JP S634536 B2 JPS634536 B2 JP S634536B2 JP 5041180 A JP5041180 A JP 5041180A JP 5041180 A JP5041180 A JP 5041180A JP S634536 B2 JPS634536 B2 JP S634536B2
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JP
Japan
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mol
quinaldine
quinophthalone
reaction
phthalimide
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Expired
Application number
JP5041180A
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English (en)
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JPS56147784A (en
Inventor
Shigeo Yamada
Koji Tanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKUSHU TORYO KK
Original Assignee
TOKUSHU TORYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、次式で示されるβ―キノフタロンの
製造法に係るものである。
本発明の目的は、β―キノフタロンを工業的に
有利に製造できる―詳言すれば、使用原料のコス
トを可及的に安価なものとすることができる、目
的物を高収率で得ることができる、反応操作を人
体に無害な条件下で行なうことができる、―新規
な手段を提供するにある。
β―キノフタロンは公知の化合物であり、その
製造法も種々のものが発表されている。
代表的な既知の製造法を挙げると、次の反応式
によるものが挙げられる。
上式の方法は、アーナレン(Annallen)によ
つて古く1901年に発表されたものであるが、この
方法はフタルイミド1mol(1分子量)とキナルジ
ン2molとを無水塩化亜鉛1mol以上(1.1mol〜
1.5mol)の存在下、無溶剤で反応せるものであ
つて収率は低く、大量反応を行なうときには加熱
しすぎて炭化されてしまう恐れもあり、工業的実
施には適当なものではない。
従つて、現在では、上掲アーナレンの方法を改
良して、上式の反応を高沸点不活性溶剤中におい
て200℃前後の高温下で行なう方法が工業的に実
施されている。この改良法によれば40〜50%の収
率が確保でき、大量反応を行なつても加熱しすぎ
て炭化される恐れもない。ところが、上記改良方
法もアーナレンの方法と同様に、フタルイミド
1mol(1分子量)に対してキナルジン2molを使
用することを必須とするものであり、しかも、過
剰に使用されるキナルジンは、反応後には反応混
合物中に塩化亜鉛の塩又は塩酸塩の形で混入して
しまい、目的物を過によつて得たあとの液中
に含まれてしまうものである。そして、液中に
存在するキナルジンの回収は困難であり(亜鉛が
両性金属であるため、酸又はアルカリ処理が困難
である。)、回収できたとしてもその回収収率は極
めて低いものとなる。また、反応混合物を苛性ア
ルカリでアルカリ性とし、水蒸気蒸溜によつて回
収することも考えられるが、この場合にも回収に
要する時間、経費を勘案すればキナルジン回収の
採算がとれない。
周知の通り、キナルジンは高価な反応試薬であ
り、これを過剰に用い、その回収が殆んど不可能
(回収できるとしても採算がとれない。)である方
法が工業的な実施に当つて経済的に不利なもので
あることは容易に理解されるところであろう。
もつとも、キナルジンを過剰に用いないでβ―
キノフタロンを製造する方法も提案されてはい
る。
即ち、米国特許第2537352号明細書(1946年)
には、3―イミノフタルイミド塩酸塩1molとキ
ナルジン1molとを縮合させてβ―キノフタロン
を製造する方法が開示されており、また1941年に
ポーター(Porter)等は、3―チオフタルイミド
1molとキナルジン1molとを縮合させてβ―キノ
フタロンを得る方法を発表している。
ところが、上記二方法はキナルジンを過剰に用
いる必要はないものではあるが、工業的に実施す
る場合には次の通りの欠点を有するものである。
先づ、前者における3―イミノフタルイミド塩
酸塩は、一般にフタロニトリルを、80〜95%アル
コール中にて塩酸ガスを通じて、加水分解させて
得るものであつて、人体に有害な塩酸ガスの使用
を必要とする。
また、後者における3―チオフタルイミドは、
一般にフタロニトリルに、硫化水素ガスを通じて
0―シアノチオベンズアマイドを合成し、次いで
濃塩酸によつて加水分解させて得るものであつ
て、人体に有害な硫化水素ガスの使用を必要とす
る。
更に、フタロニトリル自体も人体に有害な物質
である。上述の通り、上記二方法はいづれも人体
に有害なガスの使用を必要とするものであるから
工業的な実施には問題があり、しかもいづれの場
合にも、フタロニトリルから出発して染料中間体
とし、これとキナルジンとを反応させるという二
段階以上の反応を必要とするので工程上からも工
業的な実施には問題がある。
我国においては、工程が一段ですむこと、安全
性が高いこと等に鑑み、高価なキナルジンを使用
する方法であるにもかゝわらず、前掲のアーナレ
ンの方法を改良した方法、即ち、フタルイミド
1molに対しキナルジン2molを使用し、無水塩化
亜鉛の存在下に高沸点不活性溶剤中において200
℃前後で脱水縮合反応によつてβ―キノフタロン
を製造する方法が工業的な製造方法として採用さ
れているが、過剰に使用したキナルジンの回収は
行なわれていない。
本発明者は、上述の如き現況に鑑み、上掲のア
ーナレンの方法の改良法を更に改良し、フタルイ
ミド1molに対しキナルジン1molを用いてβ―キ
ノフタロンを製造できる方法を提供せんと研究を
進めた結果、本発明方法を完成したものである。
即ち、本発明は、フタルイミドとキナルジンと
を無水塩化亜鉛の存在下に高沸点不活性溶剤中に
おいて脱水縮合反応させてβ―キノフタロンを製
造するに当つて、フタルイミド1molに対してキ
ナルジン1molを用いるとともにピリジン又はキ
ノリン1molを反応系に介在させることを特徴と
するβ―キノフタロンの製造方法である。
次に、本発明方法の構成、効果を説明する。
本発明における目的物を得るための反応は、基
本的には前掲の反応式によつて示されるアーナレ
ンのものと同様であるが、フタルイミド1molに
対してキナルジンを1molより多く用いなくても
よい点、並びにピリジン又はキノリンを1mol反
応系に存在させる点が異なる。
当業者にとつてよく知られている通り、アーナ
レンの方法を改良した高沸点不活性溶剤を用いる
方法においても40%以上の収率を確保するために
は、フタルイミド1molに対して少くともキナル
ジン2molを使用しなければならない。ところが、
本発明者は、ピリジン又はキノリンを1mol存在
させた場合にはフタルイミド1molに対してキナ
ルジンを1mol用いるだけで50%以上の高収率を
もつてβ―キノフタロンが得られることを見出し
たのである。この現象の理論的解明はいまだ充分
に行なつていないが、本発明者が数多く行なつた
実験によれば環状第3級アミンであるピリジン、
キノリンを存在させた場合にはβ―キノフタロン
を得ることができるが、アミン類ではあつても、
例えばトリエタノールアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン等を反応系に存在させた場
合には、フタルイミドとキナルジンとが反応する
ことなしにアルキル基の最も活性なプロトン部分
と反応しβ―キノフタロンは得られないのであ
る。
尚、反応系に存在させるピリジン、キノリンの
量は、β―キノフタロンを50%以上の収率で得る
ためには少くとも1mol以上は必要であるが、こ
れよりも多く使用してもβ―キノフタロンの収率
向上には関与しない。
本発明方法における反応諸条件は次の通りであ
る。
フタルイミド、キナルジン及びピリジン又はキ
ノリンはそれぞれ1mol宛使用する。
高沸点不活性溶剤としては、トリクロロベンゼ
ン、ジクロロナフターレン、トリクロロナフター
レン、0―ジクロルベンゼン等が使用できる。
また無水塩化亜鉛の使用はアナーレンの方法と
同様に必須であり、その使用量は1.1〜1.5mol、
好ましく1.3〜1.4molである。
反応温度は170〜230℃であり、反応時間は通常
7〜8時間である。
上述の反応条件によつて周知の脱水縮合反応を
行なえば目的とするβ―キノフタロンを50%以上
の高収率で得ることができる。
本発明方法の目的物であるβ―キノフタロン
は、淡黄色の結晶であり、紫外線下で黄緑色の強
い螢光を呈する(八木式UM型螢光光度計によつ
て測定した結果では、螢光顔料として汎用されて
いるルモゲンブリリアントイエロー(2.2―ジヒ
ドロキシ―1.1―ナフタルジン)と比較して約1.7
倍以上の螢光輝度を有している。)ものである。
尚、β―キノフタロンの用途としては、特に螢
光レジンカラー、螢光インク、非破壊検査に用い
られる螢光磁粉、螢光浸透液等が適している。
以上の通りの構成の本発明方法によれば、高価
なキナルジンを過剰に用いることなくβ―キノフ
タロンを高収率で得ることができ、また、反応は
一段ですみ、しかも塩酸ガスや硫化水素ガスの如
き有毒ガスを使用する必要もないのである。
尚、キナルジンと比較してピリジン、キノリン
が安価な材料であることは当業界でよく知られて
いるところである。
次に、実施例によつて本発明方法を説明する。
実施例 1 0―ジクロルベンゼン980g中に、フタルイミ
ド135g(0.92mol)キナルジン132g(0.92mol)
ピリジン73g(0.92mol)無水塩化亜鉛191g
(1.4mol)を入れ、175〜180℃で7時間撹拌反応
させる。脱水縮合反応が進行するにつれて、黄褐
色の結晶が析出する。反応終了後、反応混合物を
常温まで冷却し、メタノール1Kgを入れ、結晶を
よくほぐしてから、過、メタノール洗浄する。
得られた黄褐色の結晶ケーキを6%塩酸水溶液2
Kgに分散させ、100℃で1時間撹拌し、常温まで
冷却後過水洗する。PH5〜6まで水洗する。得
られた結晶ケーキを10%苛性ソーダ水溶液600g
中に添加し、β―キノフタロンを遊離させる。結
晶を過、水洗し、60〜70℃で乾燥して淡黄色結
晶のβ―キノフタロン137.5g(収量55%)を得
た。このもののm.p.は210〜213℃であり、八木式
UM型螢光光度計によつて測定した螢光輝度は、
ルモゲンブリリアントイエローの1.82倍であつ
た。
実施例 2 0―ジクロルベンゼン980g中に、フタルイミ
ド135g(0.92mol)、キナルジン132g
(0.92mol)、キノリン119g(0.92mol)無水塩化
亜鉛191g(1.4mol)を入れ、175〜180℃で7時
間反応させる。反応終了後は実施例1と全く同様
の処理を行なつて淡黄色結晶のβ―キノフタロン
157g(収率62.7%)を得た。このもののm.p.は
209〜212℃であり、八木式UM型螢光光度計によ
つて測定した螢光輝度は、ルモゲンブリリアント
イエローの1.76倍であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フタルイミドとキナルジンとを無水塩化亜鉛
    の存在下に高沸点不活性溶剤中において脱水縮合
    反応させて次式で示されるβ―キノフタロンを製
    造する方法において、 フタルイミド1molに対してキナルジン1molを
    用いるとともにピリジン又はキノリン1molを反
    応系に介在させることを特徴とするβ―キノフタ
    ロンの製造法。
JP5041180A 1980-04-18 1980-04-18 Preparation of beta-quinophthalone Granted JPS56147784A (en)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000160043A (ja) * 1998-11-30 2000-06-13 Mi Tec:Kk β−キノフタロン精製法及びβ−キノフタロン蛍光磁粉

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