JPS6345079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、アンテナ・マストまたは屋根裏な
どに設置したブースタの動作用電源を屋内のテレ
ビジヨン受像機の設置位置からオン・オフするこ
とができる中継装置に関する。

従来の中継装置には、アンテナで受信したテレ
ビジヨン信号をブースタで増幅し、伝送線路と分
配器を介して複数のテレビジヨン受像機に供給す
るものがあつた。この中継装置では、現在テレビ
ジヨン受像機がまつたく使用されていないのか、
一台でも使用されているのか判断できないので、
常時ブースタを動作状態としておかなければなら
ず、ブースタの寿命の点からも電力節減の点から
も望ましくなかつた。

上述したような中継装置ではないが、データ通
信端末装置と変復調装置とを接続する回線接続装
置を、データ通信端末装置が作動しているときだ
け、作動させるようにする技術として、複数の端
末装置をそれぞれダイオードを介して回線接続装
置に接続し、複数の端末装置のいずれかの電源を
投入すると、ダイオードを介して回線接続装置に
給電するものがあつた（特開昭50−125612号公
報）。この技術を上述したような中継装置に転用
した構成としては、各テレビジヨン受像機側にそ
れぞれ直流電源部を設け、これら直流電源部をダ
イオードを介在させた線路によつてブースタの電
源供給端子に接続したものが考えられる。しか
し、この構成では、全てのテレビジヨン受像機側
に直流電源部を設けなければならず、回路構成が
複雑になるという問題点がある。しかも、ダイオ
ードを介在させた線路によつて直流電源部をブー
スタに接続しているので、ブースタ側からダイオ
ード介在線路を用いて各テレビジヨン受像機側に
高周波信号を伝送することはできず、ブースタ側
から信号を供給する線路をダイオードを介在させ
た線路とは別に設けなければならず、回路構成が
益々複雑になるという問題点があつた。

この考案は、結合されているテレビジヨン受像
機のうち一台も使用されていないときは、ブース
タへの動作電流の供給を停止し、ブースタの長寿
命化及び節電を図れるうえに、その回路構成が簡
単である中継装置を提供することを目的とする。

以下、この考案を３つの実施例に基いて詳細に
説明する。第１図に第１の実施例を示す。この実
施例では、アンテナ１で受信されたテレビジヨン
信号は、ブースタ２の増幅器３で増幅され、伝送
線路、例えば同軸テーブル４及び分配器５を介し
て制御装置６，６の入力端子６ａ，６ａに供給さ
れ、これら制御装置６，６のアンテナ端子７，７
にコンデンサ６ｂを介して供給され、これよりテ
レビジヨン受像機８，８のアンテナ端子９，９に
供給される。

ブースタ２の電源部１０は、増幅器３と一体に
設けられ、変圧器１１、整流回路１２、平滑コン
デンサ１３より構成されており、整流回路１２の
出力の負側は高周波阻止用チヨーク１４を介して
同軸ケーブル４の芯線に接続され、出力の正側は
増幅器３に接続されている。なお、１５はバイパ
スコンデンサである。

制御装置６の入力端子６ａは高周波阻止用チヨ
ーク１６を介してNPNトランジスタ１７のコレ
クタは接地され、このトランジスタ１７のコレク
タは接地されている。このトランジスタ１７のベ
ース・エミツタ間には変圧器１８の２次巻線、整
流ダイオード１９及び平滑用コンデンサ２０等よ
りなる付勢回路２１が接続されている。なお、２
２はバイパスコンデンサである。この変圧器１８
の１次巻線はコンセント２３と直列に接続されて
いる。

従つて、制御装置６，６のコンセント２３，２
３にテレビジヨン受像機８，８のプラグ２４を接
続し、どちらかのテレビジヨン受像機８の電源ス
イツチを閉成すると、このテレビジヨン受像機８
に接続されている制御装置６の変圧器１８の１次
巻線に電圧が印加され、付勢回路２１が作動し、
トランジスタ１７が導通する。これによつて、ブ
ースタ２の電源部１０の整流回路１２の出力の負
側が、高周波阻止チヨーク１４、同軸ケーブル４
の芯線、分配器５、高周波阻止チヨーク１６及び
トランジスタ１７を介して接地され、整流回路１
２が作動して増幅器３が動作する。無論、テレビ
ジヨン受像機８，８双方の電源スイツチを閉成し
た場合も同様に動作する。

逆に、テレビジヨン受像機８，８の電源スイツ
チがどちらも開放されている場合、トランジスタ
１７が非導通状態であるから整流回路１２の出力
の負側が浮いており、整流回路１２は作動せず、
増幅器３は作動しない。

第２の実施例は、第２図に示すように制御装置
６にPNPトランジスタ２５を使用した以外、第
１の実施例と同様に構成されており、同様に動作
する。同等部分には同一符号を付して、その説明
を省略する。

第３の実施例は、第３図に示すようにトランジ
スタに代えて手動常開スイツチ２６を使用した以
外、第１の実施例と同様に構成されており、同様
に動作する。同等部分には同一符号を付してその
説明を省略する。

これら中継装置では、上述したようにこの受信
装置に接続されているテレビジヨン受像機８，８
のうち１台も使用されていない場合、ブースタの
電源部１０が作動せず、増幅器３も動作しない。
またテレビジヨン受像機８，８のうち１台でも使
用されているときは電源部１０が作動し、増幅器
３も動作する。従つて、必要なときだけブースタ
２を動作させることができるので、ブースタ２の
長寿命化及び節電を図ることができる。しかも、
増幅器用電源部はブースタ２内だけに設けてある
ので、各テレビジヨン受像機側に増幅器用の電源
部をそれぞれ設ける必要はない。その上、各スイ
ツチは、信号を伝送する伝送線路を介して増幅器
用電源部に接続されているので、別途に各スイツ
チと増幅器用電源部とを接続する線路を設ける必
要はない。よつて、回路構成が簡単になる。ま
た、増幅器用電源部は、交流を整流しているもの
であるので、電池を直流電源部として用いた場合
とは異なり、消耗することがなく、取り替えは不
要である。さらに、ブースタ２内に設けた増幅器
用電源部の出力の負側を伝送線路を介して各テレ
ビジヨン受像機８側に設けたスイツチに接続して
いるので、伝送線路と基準電位との間に電圧は印
加されず、伝送線路４には、さして耐圧の大きな
ものを使用する必要がない。

上記の実施例では分配器５を用いたが、分岐器
等も使用でき、また分配器５で２つのテレビジヨ
ン受像機８，８にテレビジヨン信号を供給した
が、それ以上のテレビジヨン受像機８に供給する
ように構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による中継装置の第１の実施
例の回路図、第２図は同第２の実施例の部分省略
回路図、第３図は同第３の実施例の部分省略回路
図である。 ３……増幅器、４……伝送線路、１０……電源
部、１７，２５，２６……常開スイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アンテナで受信した信号を増幅する増幅器と、
   この増幅器から離れた位置にそれぞれ設けられた
   複数の端末と、上記増幅器の出力信号を上記各端
   末に伝送する伝送線路とを備え、 上記増幅器は、交流電源を整流して、基準電位
   側の端部と出力側の端部との間に直流電圧を生成
   する直流電源部を有し、上記出力側の端部は上記
   増幅器に接続され、上記基準電位側の端部は上記
   伝送線路に接続され、 上記各端末は、上記伝送線路と基準電位との間
   にそれぞれ常開スイツチを備えてなる中継装置。