JPS6344497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は採光用屋根に関し、特に隣接する採光
用ガラスの突合わせ端部を上部から保護被覆する
被覆板を有する採光用屋根に関するものである。

体育館、講堂、倉庫等においては石綿スレート
製或は金属製等の従来公知の屋根の一部を開口
し、この開口部には枠体、桁材等を利用して金属
線により補強した採光用波形ガラス板を組み込
み、設置して自然光を屋内に採り入れるようにし
ている。

上記のような採光用屋根において、複数枚のガ
ラスを使用する場合には第１図に示すように隣接
する採光用波形ガラス板Ａの波形を面一状に一致
させてその端面を適当な間隔をおいて突合わせ状
に配設し、両ガラス板Ａの端面間はシリコン、ポ
リサルフアイド系等の材質を充填してコーキング
処理Ｂをしまた両ガラス板Ａの端面下部は、ガラ
ス板Ａの長さ方向両側を支持してガラス板Ａを屋
根開口部に固定するための図示しない枠体間に架
設した適宜支持部材Ｃによつて支持している。

上記のような採光用屋根においてはコーキング
Ｂは長期間太陽光線、特に紫外線に晒されること
によつて硬化変質し、ガラス板Ａとの接合面に剥
離現象を生じてこの剥離部から雨水が屋内へ侵
入、落下する恐れがあり、また屋内で発生した風
圧によりガラス板Ａの突合わせ端部が上方へ湾曲
状に持ち上げられ、亀裂を起こす危険性がある。

本考案は上記のような従来の採光用屋根に鑑
み、コーキングの変質、剥離現象の発生を防止す
るとともにガラス板の端部上部をも固定可能とし
かつ屋根勾配にそつてガラス板の谷を雨水が容易
に流出し得るようにした採光用屋根を提供するこ
とを目的とする。

以下図面に従つて本考案の一実施例を詳述す
る。

第２図において１は金属線によつて補強した採
光用波形ガラス板、２はコーキング、３は隣接ガ
ラス板１の突合わせ端部を下面から支持する支持
部材であつていずれも従来公知のものであり、４
は本考案において特徴とする金属製被覆板であ
る。

この被覆板４は第３図に示すように隣接するガ
ラス板１の突合わせ端部上部間を被覆する巾ｌを
有する長尺板５にガラス板１の波形山と同間隔で
波形山と同形状の波形面６を形成し、各波形面６
間を平板としたものである。そして各波形面６或
は適当数の波形面６頂部にはボルト挿通孔７を穿
設しておく。

本考案は上記構成であり、ガラス板１は従来と
同様隣接するガラス板１の波形端面を面一状にし
て適当間隔をおいて突合わせ配設し、ガラス板１
端面間をコーキング処理２するとともにガラス板
１の端部下面間を支持部材３により支持し、隣接
ガラス板１の端部上部に突合わせ方向に延在して
被覆板４を架載すればガラス板１の波形山と被覆
板４の波形面６が密接状態となり、ガラス板１の
波形谷と被覆板４の平板間には空間が形成され
る。そして、支持部材３の下面から挿通して被覆
板４のボルト挿通孔７から上方へ突出するボルト
８にナツト９締めすればガラス板１の端部は支持
部材３と被覆板４間に挾持固定されるので屋内で
発生した風圧により湾曲状に持ち上げられること
がない。コーキング２は被覆板４により全面が覆
われるので太陽光線に晒されることがなく変質、
剥離現象を防止でき、またガラス板１の波形谷を
流れる雨水は被覆板４により堰止められることが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の採光用屋根の一部を示す斜視
図、第２図は本考案に係る採光用屋根の要部断面
図、第３図は被覆板の斜視図である。 １はガラス板、２はコーキング、３は支持部
材、４は被覆板、６は波形面、７はボルト挿通孔
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隣接する採光用波形ガラス板１の波形端面を適
   当な間隔をおいて突合わせ状に配設して端面間を
   コーキング処理２し、隣接ガラス板１の端部下面
   を支持部材３により支持して屋根開口部に設置す
   る採光用屋根において、隣接するガラス板１の突
   合わせ端部上部間を被覆する巾を有し、ガラス板
   １の波形山と同一間隔で波形山と同形状の波形面
   ６を形成するとともに各波形面６間を平板とした
   長尺被覆板４を隣接ガラス板端部上に架載してコ
   ーキング２を被覆し、前記支持部材３と被覆板４
   とを連結固定して成ることを特徴とする採光用屋
   根。