JPS6343733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、短かく小さなコイルバネ可動接片を
用い、該可動接片のコイル面を導電板を介して接
点部となす機構をもつて、ジヤツク構造を極端に
簡素化すると共に、スイツチ性能の確実安定性を
保障する上に、プラグに対する不安定嵌着をも確
実に無くし、且つ機構の一段の簡素化に伴い組立
製作も一段と容易化して超小型化を可能ならしめ
て、性能抜群で安価量産性に富む超小型ジヤツク
を提供することを目的とするものである。

従来のコイル可動接片を用いるジヤツクの可動
接片は、コイル状部から先端部にかけて山形等の
折曲形成の可動線部が延長された形態のものであ
つて、その延長可動線部の先端だけがプラグ操作
で固定接片に対しスイツチ作用するものであるか
ら、その可動接片の曲げ加工は正確性を要し、製
作は面倒で作業性が悪く、僅かの不正確な曲げ加
工でも固定接片に対する不良接離が起り易くなつ
て、スイツチ性能が不安定となるし、可動線部を
延長するコイル接片は長く大きく、従つて、嵌装
スペースが大きくなるためジヤツクケースが大型
化し、超小型製品が提供されないし、又、可動接
片の一寸した変形や位置ズレやバネ弛緩でも不安
定なスイツチ性能が起り易い等の欠点があるの
で、本考案は上記従来の欠点を全部確実に除去
し、前記目的を達成するものである。

本考案実施の一例を図面に付て説明すると次の
ようである。

後方を開口し、内部を円或は角孔（図示では円
孔）の空室１とし、前面中央部にプラグ電極杆ａ
を嵌挿する挿入孔２を空室１に開通する挿込部３
を突設した長方形状の絶縁ケース４の該挿込部３
から該ケース４部の外周に対し、前部を中央部に
該挿入孔２に開通する円孔５を設けた雄ホツク形
とし、後部を該ケース４の上下対向の掛止突片
６，６′に係止させる小窓孔７，７′を設け且つ端
子脚８を曲成してなる雄ホツク形のアース金具９
を、掛止突片６，６′に各小窓孔７，７′を係止さ
せて被着固定せしめ、空室１の一側部に細頚溝１
０とその外方にケース底面に一部が開通する細長
条溝１１を開口部から連通穿設し、一側に細頚部
１２とその外方に端子脚１３を下方に設けた細長
条溝１１に嵌着する平板部１４を折曲形成した挿
入孔２よりも大径の大径円孔１５を有するドーナ
ツ形の固定接片１６を、空室１の奥壁面に対し、
細頚部１２を細頚溝１０に且つ平板部１４を細長
条溝１１内に夫々嵌めて定着せしめ、又、空室１
内に対し、後端部をケース底面の貫通孔１７から
貫通させる端子脚１８に折曲形成した導電コイル
のコイルバネ可動接片１９を、固定接片１６との
間に導電円板２０を介在させて、端子脚１８を貫
通孔１７から貫通させて前円輪面２２が該円板２
０に圧接するようバネ嵌挿せしめて、該ケース４
の後方開口部を蓋板２１で被蓋して構成するもの
である。

なお、実施他例としては、第１０図の例図のよ
うに、該可動接片１９は端子脚１８を設けず、前
方の垂直線部１７単なるとコイルバネ部だけと
し、端子脚２３付の金属蓋板２４をもつて被蓋さ
せるように構成してもよい。

又、固定接片１６もドーナツ部以外は嵌溝形態
に応じて種々に変形自由である。

又、雄ホツク形のアース金具９は、該ケース４
部まで延長被着させるカバー金具形態でなく、挿
込部３の外周まで短かい被着形態の場合でもよ
く、且つ又、その被着固定手段も図示に限定され
ない。

そして、本考案のジヤツクに対するプラグＰ
は、第４図の仮想線で示すように、雄ホツク形の
アース金具９の頭部に相嵌する雌ホツク形電極金
具２５と、ジヤツクの挿込部３の挿入孔２内に挿
込まれ、導電円板２０の中央部を突き押す長さの
プラグ電極杆ａを中央部に設ける形態のものであ
る。

図中、２６，２６′は蓋板２１の小窓孔２７部
を係止させるケース対向側面に設けた掛止突片で
あり、蓋板２１の被蓋は、その係止構成が主も通
例であるが、それ以外に任意な被着構成が採用で
きる。

なお又、該ケース４は、後方開口型でなく、一
周側面を開口したものでも、その開口部に対応す
る形態の蓋板被着に設計すれば適用することがで
きる。

本考案は上記の如く構成してなるから、絶縁ケ
ース４の空室１内に、後方開口部から導電円板２
０を挿入し、更に続いてコイルバネ可動接片１９
を挿入して、ケース開口部を蓋板２１で被蓋すれ
ば、該円板２０は後方から該可動接片１９のコイ
ルバネ力で押される結果、該円板２０は固定接片
１６に対し、その大径円孔１５を塞いで広い部分
で確実に圧接することになり、該空室１内に該円
板２０に続いて該可動接片１９を挿入して被蓋す
る組立で、スイツチ性能の確実安定した製品が迅
速簡便に製作される。

又、本考案のジヤツクは、その挿込部３から該
ケース４部の外周に対し、頭部が雄ホツク形のア
ース金具９を被着させてなるから、この頭部を、
これに対応するプラグＰ側の雌ホツク形の電極金
具２５に対し嵌合すれば、ホツク形の該金具９，
２５はホツク嵌め同様に相互にキツクよき嵌着と
なり、確実強固な嵌合状態となつて遊動ガタ付き
が全く生じない。このため、プラグＰ側の中央部
のプラグ電極杆ａが正確に遊動なくジヤツク側の
挿入孔２内に挿入され、それにより、導電円板２
０の中央面が突き押され、該可動接片１９がバネ
収縮して該円板２０はバツクせしめられ、固定接
片１６から確実に離間することになり（第９図参
照）、固定接片１６に対するスイツチ作用は全く
確実となる。

そして、プラグＰ側から外づすと、コイルバネ
力で該円板２０は前方にバネ押しされて、固定接
片１６に広い部分での確実な接触となる。なお、
プラグＰからの取外づしも、ホツク嵌めに係るか
らキツクよく軽快に行われる。

以上のように本考案は、プラグＰ側に対する嵌
脱がホツク状の嵌合構成に係る結果、確実円滑で
あるし、ケース内に対し導電円板２０に続くコイ
ルバネ可動接片１９の落し込み状の嵌挿と被蓋で
スイツチ性能の高い小型ジヤツクが製作できる結
果、その組立作業能率は良く、機構が簡素で済
み、コイルバネは短かく小部品で済むので、それ
だけ該ケース４を超小型化でき、安価量産性に富
む超小型製品が提供できて至便であり、又、コイ
ル部の伸縮に係るからバネ弛緩が長期に超らず、
非常に耐久性に富む等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の一例を示すもので、第１図
は正面図、第２図は右側面図、第３図は蓋板を除
いた背面図、第４図はプラグ側との嵌着状態をも
示す第１図のＡ−Ｂ線の断面図、第５図はコイル
バネ可動接片の正面図、第６図は導電円板の正面
図、第７図は固定接片の側面図、第８図は第７図
の右側面図、第９図はプラグ電極杆で可動接片を
押した状態を示す一部省略の側断面図、第１０図
は端子脚なき可動接片の場合の他例の被蓋部側断
面図である。 １……空室、２……挿入孔、３……挿込部、４
……絶縁ケース、５……円孔、９……雄ホツク形
のアース金具、１６……固定接片、１９……コイ
ルバネ可動接片、２０……導電円板、２１……蓋
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面にプラグ挿入の挿込部３を設け、内部を円
   又は角孔の空室１とした後方開口の絶縁ケース４
   の該挿込部３から該ケース４部の外周に対し、挿
   入孔２に開通する円孔５を設けた雄ホツク形のア
   ース金具９を被着せしめ、空室１の奥壁面に対
   し、ドーナツ形の固定接片１６を嵌溝を通して嵌
   着させると共に、空室１内に対し、導電コイルの
   コイルバネ可動接片１９を、固定接片１６の間に
   導電円板２０を介在させてバネ嵌挿して、該ケー
   ス４の開口部を蓋板２１で被蓋して成る小型ジヤ
   ツク。