JPS6343627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は磁気デイスク記憶装置に用いる磁気ヘ
ツドに係り、該ヘツド駆動の高速位置決め等なす
ため提示する改良された磁気ヘツドアクチユエー
タに関す。

(b) 技術の背景 円板状磁気デイスクと対接しデイスク半径方向
に移動し、かつデイスクの記憶トラツクに所定の
位置決め精度で停止駆動する磁気ヘツドアクチユ
エータは高速駆動の要請から、現在ボイスコイル
駆動法が常用されている。

本考案は前記駆動原理による所謂リニアアクチ
ユエータのより高速化を意図し、特に可動部質量
を大巾に減少し併せて可動支軸部の低損失機構と
なしたものである。

(c) 従来技術と問題点 第１図は従来の磁気ヘツドアクチユエータ構成
とその動作を説明する駆動原理図である。

第１図の側面図において、１は直進的に可動、
図中矢印８方向に可動する台車、２は台車１の下
方で台車を支持するコロ、３は台車後方の円筒状
支持部材４に巻装された中空の電磁コイル、５は
電磁コイル３を磁気回路中に組込んだ固定側マグ
ネツト、又６は台車の前方で複数のヘツドアーム
７に並列して装着された磁気ヘツドである。しか
して図左方は、複数段積層の磁気デイスク１０が
回転駆動軸９に連結され、各デイスク１０面には
前記磁気ヘツド６が対接して設けられる。

前記の台車１、固定側マグネツト５、及び磁気
ヘツド６等で構成されるアクチユエータは、電磁
コイル３に電流を流して固定側マグネツトとの電
磁作用力により台車１を前後に直進駆動させ、磁
気デイスクの所定トラツクに磁気ヘツドを移動し
かつ位置決めして停止させる。台車位置決め制御
は、前記並列して装着された磁気ヘツドの何れか
一つを磁気デイスク上に書き込まれた位置ガイド
情報の読取ヘツドとして充当し、該ヘツドの位置
信号により電気的デイテント（サーボデイテント
方式）が行われる。

ところで、前記サーボデイテント方式制御によ
る従来の台車構成体は多数の磁気ヘツドを動作さ
せるには適しているが、台車自体が重く磁気デイ
スクの高速動作は困難である。したがつて、かか
る方式で更に高速の記憶装置を製作することには
問題がある。

(d) 考案の目的 本考案は前記の問題点を解消することにある。
即ち、可動部の台車質量を大巾に減少する台車構
成とし更に台車駆動機構を高速化に適する改良を
をはかることである。

(e) 考案の構成 前記目的にしたがい、本考案によれば、固定側
マグネツト回路、該回路と電磁的に結合する電磁
磁コイルが収蔵された一方向に可動の平板状台
車、該台車の前方にヘツドアームを介して磁気デ
イスクと対接する磁気ヘツド、が配設されてなる
積層構成の前記磁気ヘツドの駆動機構において、
前記電磁コイル収蔵の平板状台車がセラミツク体
で成形されることにより目的達成される。

(f) 考案の実施例 以下、第２図乃至第４図を参照しながら本考案
の実施例を説明する。

第２図は磁気ヘツドアクチユエータ組立体側断
面図、第３図は考案要部の平板状台車の実施例を
示す正面図、及び第４図は第２図矢印Ａ側から見
た組立体側断面図である。

第２図において、１１は磁気ヘツドアクチユエ
ータの筐体、１２と１３は何れも筐体１１に螺着
し固定された段層状に重ねたマグネツトで例示矢
印は磁化方向を示し、下向き矢印は12側マグネツ
ト体、又上向きは13側マグネツト磁化方向を示
し、しかも各配設のマグネツトは筐体内部の継鉄
（継鉄は図示せず）を介して両者マグネツト磁力
は閉結されて固定側磁気回路が形成される。

１４は前記積層状マグネツト１２と１３間に挿
入され、前記回路中で電磁的結合する位置に電磁
コイルを設けた平板状台車、該台車は例図では四
個配設される。

平板状台車１４の前面磁気デイスク側にはヘツ
ドアーム７が装着され、更にヘツドアームの上下
面は並列的に複数の磁気ヘツド６が装着される。
尚側図は最下段のしかも下側面側ヘツドアーム７
しか示されないが各台車には上下複数のヘツドア
ームが図示状態に装着されることとなる。

本考案の具備すべき平板状台車１４の構成要部
は第３図並びに第４図に明示される。

第３図において、１５は中空の電磁コイルで、
図示の如く台車１４の略央部に位置して設けられ
る。台車の上下側面図１６は台車の支軸面として
成形される。該成形の支軸面１６は第４図の側面
図から明らかな様にくさび状に成形される。

本考案の台車１４は、軽量とするためセラミツ
ク成形の基体で構成する。しかも、図示１７，１
８及び１９の基体部分は極力質量を減らす中ぐり
の凹部が形成され、リブ２０で所定の台車強度が
取得される。セラミツクは、面平滑性に優れ絶縁
強度、機械的強度共に高く、前記構成の台車成形
も容易である。

前記くさび状成形の支軸面１６は、第４図側面
図中２１で示される台車１４の両側端を上下両方
向から圧接し摺動自在とする対組のベアリングで
枢支するに有効である。台車基体のセラミツクは
耐摩耗性にも優れ前記台車の軽量化と相埃つて可
動支軸部の低損失を具現するに有利である。

(g) 考案の効果 前記本考案の磁気ヘツドアクチユエータによれ
ば、従来装置のごとき台車後方の円筒状支持部材
（第１図の４参照）が不要となり、この点でも軽
量化がはかられている。又、従来の円筒状支持部
材は固定側マグネツト空隙の高磁束密度中で高速
動作するものであるため渦電流を発生し、高速動
作を阻害すると云う欠点を有していたが、これも
なくなり今後この種磁気デイスク記憶装置の高速
化の具体的手段として期待されるもの大きいもの
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気ヘツドアクチユエータ構成
並びに動作説明用簡略側面図である。第２図乃至
第４図は本考案の一実施例を示し、第２図は磁気
ヘツドアクチユエータの側断面図、第３図は平板
状台車の正面図、第４図は第２図Ａ矢印方向から
みた組立体側断面図である。 図中、１は台車、５は固定側マグネツト、６は
磁気ヘツド、７はヘツドアーム、１０は磁気デイ
スク、１２と１３はマグネツト、１４はセラミツ
ク成形の平板状台車、及び３と１５は電磁コイル
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 固定側マグネツト回路、該回路と電磁的に結
   合する電磁コイルが収蔵された一方向に可動の
   平板状台車、該台車の前方にヘツドアームを介
   して磁気デイスクと対接する磁気ヘツド、が配
   設されてなる積層構成の前記磁気ヘツドの駆動
   機構において、前記電磁コイル収蔵の平板状台
   車がセラミツク体から成形されていることを特
   徴とする磁気ヘツドアクチユエータ。 (2) 前記の一方向に可動の平板状台車の支軸面が
   くさび状に形成され、前記支軸面を上下対組の
   ベアリングで枢支していることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載の磁気ヘツド
   アクチユエータ。