JPS634338Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、電気部品の取付け構造に関する。

〔背景技術〕

一般に電気機器は、回路部品を実装した配線基
板やスイツチ等を有しており、これらを取付け用
の基台に取り付けて構成されているが、スイツチ
としてプルスイツチを用いるような場合には、プ
ルスイツチの引手操作時に大きな力が作用するた
め、この力が配線基板に加わらないように、プル
スイツチと配線基板とを各々独立して基台に取り
付けるようにしている。

例えば、照明器具においては、点灯回路を構成
する配線基板と点滅操作用のプルスイツチとがあ
るが、第３図及び第４図に示す如く、配線基板１
とプルスイツチ２とが別々に基台３に固定されて
いる。

かかる従来器具を、第５図乃至第８図に示すシ
ヤンデリア型照明器具を一例に挙げて以下さらに
説明する。

即ち、図示従来の照明器具では、天井面Ｔへの
取付け用の取付け板６、カバー７及びフランジ８
等から成る吊具９と、吊具９から放射状に延設さ
れた複数のアーム１０と、アーム１０の先端部に
各々取付けられた灯具１１とから照明器具の器具
本体１２が構成される一方、取付け用の基台３の
底板部３０に、引き棒５や引き紐等の引手の操作
方向が当該底板部３０とは垂直になるようにプル
スイツチ２を取付け、取付け用の基台３の立ち上
がり片部３１に、回路部品１３が取付けられた配
線基板１を天井面Ｔと略垂直になるように取り付
けるとともに、このように配線基板１及びプルス
イツチ２を取付けた取付け用の基台３を、断面略
コ字状の取付けアングル１４の底板部１４０に取
付け、取付けアングル１４の両側板部１４１，１
４２を吊具９内の取付け板６に取付け、取付け板
６を天井面Ｔにビス等で取り付けるようにしてい
た。

なお、回路部品１３はたとえば調光制御用に用
いられるものである。即ち、第９図は調光制御を
行なう場合の上記照明器具の回路例であり、商用
電源VSの両端に、プルスイツチ２を介して調光
用ブロツクDIMが接続され、調光用ブロツク
DIMの出力側には、安定器Ｌ及び蛍光ランプＦ
の直列回路が複数個接続されている。なお、Ｇは
始動用のグローランプである。プルスイツチ２
は、調光用ブロツクDIMのトライアツクＱをバ
イパスして蛍光ランプＦをフル点灯させるフル点
灯用接点ａと、調光用ブロツクDIMのトライア
ツクＱに接続されて蛍光ランプＦを所望の調光状
態で点灯させるための調光用接点ｂと、商用電源
VSを蛍光ランプＦ側の回路から切り離してすべ
て消灯させる消灯用接点ｃの３つの接点を有して
いる。なお、調光用ブロツクDIMは、商用電源
VSと蛍光ランプＦとの間に直列に介挿される位
相制御用の上記トライアツクＱとトライアツク制
御用のトリガ回路Ｋ等とを含むよく知られたもの
（たとえば特開昭53−42472号公報参照）で、トラ
イアツクＱを所定の位相角でトリガし、位相制御
作用により蛍光ランプＦを所望の明るさに制御す
る。なお、図中Ｒは調光度合設定用の可変抵抗
で、第７図におけるつまみＳの回動操作に連動し
て抵抗値が変化するものである。上記回路構成の
内、プルスイツチ２及び調光用ブロツクDIMを
含む図示Ａの部分は吊具９に収納され、安定器Ｌ
及び蛍光ランプＦを含む図示Ｂの部分は灯具１１
に収納されている。

さて、かかる照明器具は、プルスイツチ２の操
作により、蛍光ランプＦのフル点灯、調光点灯、
或いは消灯と所望の点灯制御が行なえるものであ
るが、プルスイツチ２の操作時の引つ張り力は取
付け用の基台３が受けることになり、配線基板１
にはこの力は直接にはかからないので、配線基板
１がプルスイツチ２の操作力の影響によつて破壊
したりすることはない。

然し乍ら、プルスイツチ２と配線基板１とを
各々個別に取付け用の基台３に取り付ける必要が
あり、さらにプルスイツチ２と配線基板１との間
をリード線４で電気的に接続する必要があり、作
業がきわめて煩雑なものになつていた。

〔考案の目的〕

本考案はかかる欠点に鑑み為されたもので、プ
ルスイツチの操作力が配線基板にそのまま加わる
ことを防止しつつ、配線基板やプルスイツチの取
付け作業が簡単に行なえる電気部品の取付け構造
を提供することを目的とする。

〔考案の開示〕

本考案は、プルスイツチの側面に接続ピンを突
出させ、プルスイツチと配線基板との電気的及び
機械的接続はこの接続ピンを配線基板に挿入固定
することにより行ない、一方、プルスイツチの取
付け面は取付け用の基台に取付けてこの取付け用
の基台から引手を引き出す構成を採ることによ
り、上記目的を達成したものである。

以下図に示す実施例に基づき本考案を説明す
る。

第１図及び第２図は本考案の実施例を示すもの
で、プルスイツチの底面を取付け面２０とし、こ
の取付け面２０から引手たる引き棒５を導出した
プルスイツチ２の側面２１に電気結線用の接続ピ
ン２２を突設し、この接続ピン２２を回路部品
（図示省略）取付け用の配線基板１に挿入して、
半田付け１５によりプルスイツチ２を配線基板１
に設けた電気回路に電気的に接続すると同時に機
械的にもプルスイツチ２を配線基板１に固定し、
引手導出孔３２を設けた取付け用の基台３にプル
スイツチ２の取付け面２０を面接させてビス１６
等で取付け、取付け用の基台３の引手導出孔３２
から引き棒５を図示下方へ導出している。取付け
用の基台３は強固な板状体で、たとえば従来と同
様、取付けアングル１４等で器具本体１２に取付
けられる。

このようにしたため、引き棒５の操作時の力は
取付け用の基台３が受け止めることになり、配線
基板１には大きな力が加わることがない。しかも
配線基板１にプルスイツチ２の接続ピン２２を挿
入固定する作業とプルスイツチ２を取付け用の基
台３に取り付ける作業とを行なうだけで、プルス
イツチ２及び配線基板１間の電気的及び機械的接
続と、配線基板１及びプルスイツチ２と取付け用
の基台３との取付けとが一挙に行なえることとな
る。従つて、従来のように、配線基板１及びプル
スイツチ２間の電気接続用にリード線４を用いた
り、取付け用の基台３に立ち上がり片部３１を設
けてビス等で配線基板１及び取付け用の基台３間
を機械的に固定したりする必要がなく、器具の組
立作業及び結線作業は格段に簡略化される。

〔考案の考果〕

以上のように本考案は、回路部品を取付けた配
線基板とプルスイツチとを取付け用の基台に固定
して成る電気部品の取付け構造において、プルス
イツチの側面には電気結線用の接続ピンが突設さ
れ、該接続ピンは前記配線基板に挿着され、プル
スイツチは底面を前記基台に対向させて基台に取
付けられ、プルスイツチの引手は、基台に設けら
れた引手導出孔から導出されたから、プルスイツ
チの操作力は取付け用の基台に殆ど加わることに
なり配線基板にプルスイツチの操作力の影響がそ
のまま伝わることがなく、しかもプルスイツチと
配線基板との間は通常の回路部品を配線基板に取
付けるように接続ピンを配線基板に挿入固定する
だけで電気的にも機械的にも接続することがで
き、取付け用の基台にプルスイツチと配線基板と
を各々個々に取付ける必要がないので、組立作業
も格段に簡単になる取付け構造を得ることができ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示すもの
で第１図は要部正面図、第２図は要部拡大断面
図、第３図及び第４図は従来例を示すもので第３
図は要部正面図、第４図は要部側面図、第５図及
び第６図は照明器具外観の一例を示すもので第５
図は全体斜視図、第６図は要部正面図、第７図及
び第８図は同上の照明器具に従来例を適用した場
合を示すもので第７図は要部断面図、第８図は要
部側面図、第９図は同上の全体回路図である。 配線基板……１、プルスイツチ……２、取付け
面……２０、側面……２１、接続ピン……２２、
基台……３、引手導出孔……３２、リード線……
４、引き棒……５、カバー……７、フランジ……
８、吊具……９、アーム……１０、灯具……１
１、器具本体……１２、回路部品……１３、取付
けアングル……１４、半田付け……１５、ビス…
…１６、天井面……Ｔ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 回路部品を取付けた配線基板とプルスイツチと
   を取付け用の基台に固定して成る電気部品の取付
   け構造において、 プルスイツチの側面には電気結線用の接続ピン
   が突設され、該接続ピンは前記配線基板に挿着さ
   れ、プルスイツチは底面を前記基台に対向させて
   基台に取付けられ、プルスイツチの引手は、基台
   に設けられた引手導出孔から導出されたことを特
   徴とする電気部品の取付け構造。