JPS634249Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ステレオ式テープレコーダー特に超
小型のテープレコーダーに適した制御回路に関す
る。

最近ヘツドフオンによつて再生信号を聴取する
ようにしたステレオ式のテーププレーヤーが普及
しているが、斯かるテーププレーヤーはスピーカ
ーをテーププレーヤー本体に取付ける必要がない
ためテーププレーヤーの小型化を容易に行なうこ
とが出来る。また斯かる再生機能に加えて録音機
能を備えたステレオ式テープレコーダーが製品化
されているが、斯かるテープレコーダーでは左右
のマイクロフオンがテープレコーダー本体に取付
けられているため、良好なステレオ感を得ること
が出来ないだけでなく本体の小型化を行なうこと
が極めて困難であり、更に小型化した場合電動機
等より発生する雑音が内蔵マイクロフオンにて集
音されSN比が悪化するという問題があつた。

本考案は斯かる点に鑑みて成されたものであ
り、以下図面を参照して詳細に説明する。第１図
は本考案のテープレコーダーに使用されるヘツド
フオン、第２図は本考案のテープレコーダーの一
実施例である。第１図において、１及び２は左右
の放音部、３は該放音部１及び２を連結支持する
連結部、４及び５は前記放音部１及び２に夫々取
付けられていると共に指向性を有するマイクロフ
オン、６はテープレコーダー本体に設けられてい
るヘツドフオンジヤツクに挿入されると共に再生
信号等を前記放音部１及び２に導くヘツドフオン
プラグ、７はテープレコーダー本体に設けられて
いるマイクロフオンジヤツクに挿入されると共に
前記マイクロフオン４及び５より得られる信号を
テープレコーダー本体に導くマイクロフオンプラ
グ、８は前記放音部１及び２とヘツドフオンプラ
グ６、マイクロフオン４及び５とマイクロフオン
プラグ７とを接続するコードである。以上の如く
ヘツドフオンは構成されており、次に斯かるヘツ
ドフオンを使用するテープレコーダーについて第
２図を参照にして説明する。

図示した回路において、９及び１０は左右のチ
ヤンネルに対応する第１第２の録音再生兼用磁気
ヘツド、１１，１２，１３及び１４は録音再生切
換スイツチであり、図示した状態は再生状態であ
る。１５は前記マイクロフオンプラグ７が挿入さ
れるマイクロフオンジヤツク、１６及び１７は前
記録音再生切換スイツチ１１及び１２の切換によ
り再生動作時には第１第２録音再生兼用磁気ヘツ
ド９，１０からの再生信号が、録音動作時にはマ
イクロフオンジヤツク１５からの録音信号が入力
される第１及び第２の前置増幅回路、１８及び１
９は前記第１及び第２前置増幅回路１６及び１７
からの出力信号のレベルを調整する第１及び第２
の可変抵抗器、２０及び２１は前記第１及び第２
可変抵抗器１８，１９によつてレベル調整された
信号が印加されると共に該信号を増幅する第１及
び第２の主増幅回路、２２は前記第１主増幅回路
２０及び第２主増幅回路２１からの出力信号が印
加されると共に前記ヘツドフオンプラグ６が挿入
されるヘツドフオンジヤツク、２３及び２４は前
記第１及び第２前置増幅回路１６及び１７からの
信号が入力される第１第２の録音用増幅回路であ
り、その出力信号は録音動作時録音再生切換スイ
ツチ１３，１４を通して前記第１及び第２録音再
生兼用磁気ヘツド９及び１０に印加される。２５
はコレクタが抵抗２６を介して信号伝送路２７に
接続されていると共にエミツタが接地されている
第１ミユーテイング用トランジスター、２８はコ
レクタが抵抗２９を介して信号伝送路３０に接続
されていると共にエミツタが接地されている第２
ミユーテイング用トランジスター、３１は前記マ
イクロフオンジヤツク１５にマイクロフオンプラ
グ７が挿入されると閉成されるスイツチであり、
その閉成によつて前記第１ミユーテイング用トラ
ンジスター２５及び第２ミユーテイング用トラン
ジスター２８をオン状態にせしめるべく接続され
ている。

以上の如く本考案は構成されており、次に動作
について説明する。まずヘツドフオンジヤツク２
２にヘツドフオンプラグ６を挿入し磁気テープの
再生音を聴取する再生動作について説明する。再
生操作をすると駆動機構が再生動作のための定速
駆動状態になると共に第１前置増幅回路１６、第
２前置増幅回路１７、第１主増幅回路２０及び第
２主増幅回路２１等に電源が供給されてテープレ
コーダーは再生動作状態になる。斯かる再生動作
状態において、磁気テープに録音されている音楽
等のステレオ信号は、第１録音再生兼用磁気ヘツ
ド９及び第２録音再生兼用磁気ヘツド１０により
再生された後録音再生切換スイツチ１１及び１２
を通して夫々第１前置増幅回路１６及び第２前置
増幅回路１７に入力される。該第１前置増幅回路
１６及び第２前置増幅回路１７に入力された再生
信号は、夫々増幅された後第１可変抵抗器１８及
び第２可変抵抗器１９によりそのレベルを調整さ
れて第１主増幅回路２０及び第２主増幅回路２１
に入力される。該第１主増幅回路２０及び第２主
増幅回路２１に入力された信号は、夫々増幅され
た後ヘツドフオンジヤツク２２に出力される。そ
れ故、該ヘツドフオンジヤツク２２に挿入されて
いるヘツドフオンプラグ６を通して再生信号がヘ
ツドフオンの放音部１，２に印加されて放音され
使用者に聴取される。斯かる再生動作状態では第
１及び第２ミユーテイング用トランジスター２
５，２８はオフ状態にあるので信号伝送路２７，
３０の信号レベルは減衰せしめられることはな
い。

以上の如く再生動作は行なわれるが、次に録音
動作について説明する。マイクロフオンプラグ７
をマイクロフオンジヤツク１５に挿入した後録音
操作をするとスイツチ３１が閉成されると共に録
音再生切換スイツチ１１，１２，１３及び１４が
図示した状態の反対である録音側に切換えられ
る。マイクロフオン４，５より得られる左右の録
音信号は、マイクロフオンプラグ７を通してマイ
クロフオンジヤツク１５に入力される。該マイク
ロフオンジヤツク１５に入力された録音信号は録
音再生切換スイツチ１１及び１２を通して第１前
置増幅回路１６及び第２前置増幅回路１７に入力
されて増幅された後夫々第１録音用増幅回路２３
及び第２録音用増幅回路２４に入力される。該第
１録音用増幅回路２３及び第２録音用増幅回路２
４に入力された録音信号は、増幅された後録音再
生切換スイツチ１３及び１４を通して夫々第１録
音再生兼用磁気ヘツド９及び第２録音再生兼用磁
気ヘツド１０に印加され磁気テープに録音され
る。また斯かる録音動作状態において、第１前置
増幅回路１６及び第２前置増幅回路１７からの録
音信号の一部は、夫々第１可変抵抗器１８及び第
２可変抵抗器１９を通して第１主増幅回路２０及
び第２主増幅回路２１に入力される。該第１主増
幅回路２０及び第２主増幅回路２１に入力された
信号は、増幅されてヘツドフオンジヤツク２２に
印加されるため、使用者はヘツドフオンによつて
録音信号の聴取動作即ちモニター動作を行なうこ
とが出来る。そして斯かる録音動作状態では、ス
イツチ３１が閉成されているため、第１ミユーテ
イング用トランジスター２５及び第２ミユーテイ
ング用トランジスター２８のベースにバイアス電
流が流れ、該第１ミユーテイング用トランジスタ
ー２５及び第２ミユーテイング用トランジスター
２８は共にオン状態にある。従つて信号伝送路２
７及び３０を流れるモニター信号のレベルは前記
第１ミユーテイング用トランジスター２５及び第
２ミユーテイング用トランジスター２８によつて
減衰せしめられるが、その減衰量は第１可変抵抗
器１８及び第２可変抵抗器１９が音量最大の位置
にあつてもヘツドフオンの放音部１及び２とマイ
クロフオン４及び５とが音響的に結合されないよ
うに即ちハウリング現象を起こさないように設定
されている。

尚本実施例では、マイクロフオンジヤツク１５
にマイクロフオンプラグ７を挿入した状態で再生
操作をすると第１ミユーテイング用トランジスタ
ー２５及び第２ミユーテイング用トランジスター
２８によつて再生信号のレベルが減衰せしめられ
るが、再生信号の聴取動作に何等支障をきたすこ
とはない。

以上に説明したように本考案は、ステレオ式ヘ
ツドフオンの左右の放音部に設けられた即ち使用
者の両耳の近傍に配置されたマイクロフオンによ
つてステレオ録音を行なうようにしたので、良好
なステレオ感を得ることが出来るだけでなく、ヘ
ツドフオンにて録音信号をモニターすることが出
来るので、音源の方向を認知することが可能とな
り極めて便利なものである。更にテープレコーダ
ー本体に左右のチヤンネル用のマイクロフオンを
取付ける必要がないので、テープレコーダーを超
小型にする場合に本考案は極めて大きな効果を奏
するだけでなく、電動機等の雑音による影響を受
けないのでSN比の高い録音動作を行なうことが
出来るという利点を本考案の制御回路は有してい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のテープレコーダーに使用され
るヘツドフオン、第２図は、本考案の制御回路の
一実施例である。 主な図番の説明、１，２……放音部、４，５…
…マイクロフオン、６……ヘツドフオンプラグ、
７……マイクロフオンプラグ、９……第１録音再
生兼用磁気ヘツド、１０……第２録音再生兼用磁
気ヘツド、１５……マイクロフオンジヤツク、１
６……第１前置増幅回路、１７……第２前置増幅
回路、２０……第１主増幅回路、２１……第２主
増幅回路、２２……ヘツドフオンジヤツク、２３
……第１録音用増幅回路、２４……第２録音用増
幅回路、２５……第１ミユーテイング用トランジ
スター、２８……第２ミユーテイング用トランジ
スター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右の放音部に左右のマイクロフオンが取付け
   られていると共に該放音部とコードにて接続され
   たヘツドフオンプラグ及び前記マイクロフオンと
   コードにて接続されたマイクロフオンプラグを有
   するヘツドフオンを使用するステレオ式テープレ
   コーダーにおいて、再生動作時磁気ヘツドからの
   再生信号が印加されると共に録音動作時モニター
   信号が印加され、且つ前記ヘツドフオンプラグが
   挿入されるヘツドフオンジヤツクと、前記マイク
   ロフオンプラグが挿入されるマイクロフオンジヤ
   ツクと、該マイクロフオンジヤツクにマイクロフ
   オンプラグが挿入された状態にあるときオン状態
   となり左右チヤンネルのモニター信号のレベルを
   減衰せしめるミユーテイング用トランジスターと
   より成るステレオ式テープレコーダーの制御回
   路。