JPH0337174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テープレコーダー特にその再生回路
に関するものである。

最近磁気テープに録音されている器楽信号の再
生信号とマイクロフオンより得られる歌声とを混
合してスピーカーより放音する所謂カラオケと呼
ばれる音響装置が普及している。斯かる音響装置
を使用する場合スピーカーより器楽信号と共に自
分の声が再生されることになるが自分の声が大き
い場合には器楽の再生音が聞こえなくなり演奏信
号とのタイミングがとりにくいという問題があつ
た。斯かる演奏信号とのタイミングがとりにくい
という問題はヘツドフオンを使用している場合に
顕著となるものである。本考案は、斯かる点を改
良した再生回路を提供しようとするものであり、
以下図面を参照して詳細に説明する。

図示した回路は、本考案の一実施例であり、同
図において、１はマイクロフオン、２は該マイク
ロフオン１より得られるマイクロフオン信号が入
力されると共に該信号を増幅するマイクロフオン
用増幅回路、３は該マイクロフオン用増幅回路２
からのマイクロフオン信号が抵抗４及び５を通し
て印加されると共にそのレベルを調整する第１可
変抵抗器である。６は磁気テープに録音されてい
る信号を再生する磁気ヘツド、７は該磁気ヘツド
(6)により再生された再生信号が入力されると共に
該信号を増幅する前置増幅回路、８は該前置増幅
回路７によつて増幅された再生信号が印加される
と共にそのレベルを調整する第２可変抵抗器であ
る。９は前記第１可変抵抗器３によつてレベル調
整されたマイクロフオン信号が抵抗１０を介して
入力されると共に前記第２可変抵抗器８によつて
レベル調整された再生信号が抵抗１１を介して入
力される主増幅回路、１２はヘツドフオンプラグ
が挿入されるヘツドフオンジヤツクであり、前記
主増幅回路９の出力端子に抵抗１３を介して接続
されている信号端子１４、接地される接地端子１
５及び切換接片１６を備えている。１７は、前記
ヘツドフオンジヤツク１２にヘツドフオンプラグ
が挿入されていない状態において、前記主増幅回
路９の出力信号が切換接片１６を通して印加され
るスピーカーである。１８は前記ヘツドフオンジ
ヤツク１２にヘツドフオンプラグが挿入されると
閉成される制御スイツチ、１９はコレクタが抵抗
２０を介して前記抵抗４及び５の接続点Ａに接続
されていると共にエミツタが接地されているレベ
ル制御トランジスターであり、そのベースは抵抗
２１及び前記制御スイツチ１８を介して電源に接
続されている。斯かる構成において、抵抗４及び
２０等は前記マイクロフオン用増幅回路２の出力
信号のレベルを適度なレベルに減衰せしめる値に
なるように設定されている。

以上の如く本考案の再生回路は構成されてお
り、次に斯かる回路の動作について説明する。ヘ
ツドフオンジヤツク１２にヘツドフオンプラグを
挿入しない状態では切換接片１６が接触した状態
にあると共に制御スイツチ１８が開放された状態
にあり、それ故レベル制御トランジスター１９の
ベースにバイアスが印加されず該制御トランジス
ター１９は非導通状態にある。斯かる状態におい
て再生操作をするとテープレコーダーが再生動作
状態になり、磁気テープに録音されている器楽信
号は磁気ヘツド６によつて再生される。該磁気ヘ
ツド６によつて再生された再生信号は前置増幅回
路７に入力されて増幅された後第２可変抵抗器８
に印加される。また使用者より発せられる歌声は
マイクロフオン１によつて電気信号に変換されて
マイクロフオン信号としてマイクロフオン用増幅
回路２に入力される。該マイクロフオン用増幅回
路２に入力されたマイクロフオン信号は増幅され
た後抵抗４及び５を通して第１可変抵抗器３に印
加される。従つて主増幅回路９には、第１可変抵
抗器３によつてレベル調整されたマイクロフオン
信号及び第２可変抵抗器８によつてレベル調整さ
れた再生信号が混合されて入力されることにな
る。斯様にして主増幅回路９に入力されたマイク
ロフオン信号及び再生信号は増幅された後ヘツド
フオンジヤツク１２の切換接片１６を通してスピ
ーカー１７に印加されて放音される。このように
してスピーカー１７よりマイクロフオン信号と再
生信号とが混合されて放音されることになり、使
用者及び聴取者は該信号を聴取することが出来
る。

以上の如くスピーカー１７による再生聴取動作
は行なわれるが次に一人で使用しヘツドフオンに
よつて再生聴取する場合について説明する。ヘツ
ドフオンジヤツク１２にヘツドフオンプラグを挿
入すると切換接片１６が開放されてスピーカー１
７への信号路が遮断されると共に制御スイツチ１
８が閉成される。該制御スイツチ１８が閉成され
ると該スイツチ１８及び抵抗２１を通してレベル
制御トランジスター１９のベースにバイアス電流
が流れ該制御トランジスター１９は導通状態に反
転する。斯かる状態において再生操作をすると前
述したように磁気ヘツド６によつて再生された再
生信号及びマイクロフオン１からのマイクロフオ
ン信号が混合されて主増幅回路９に入力されるが
この場合レベル制御トランジスター１９が導通状
態にあるためマイクロフオン信号のレベルは減衰
せしめられている。主増幅回路９に入力された混
合信号は、該主増幅回路９によつて増幅された後
ヘツドフオンジヤツク１２に印加され、ヘツドフ
オンによつて聴取される。マイクロフオン１より
得られる信号は磁気ヘツド６によつて再生される
器楽信号のレベルに比較して小レベルになるため
器楽信号を聴取しやすくなり、従つて演奏信号と
のタイミングを容易にとることが出来る。また第
１可変抵抗器３及び第２可変抵抗器８を夫々調整
すれば混合されるマイクロフオン信号及び再生信
号のレベルを夫々調整することが出来る。

尚本実施例ではレベル制御トランジスター１９
によつてマイクロフオン用増幅回路２の出力信号
のレベルを減衰せしめるようにしたが該マイクロ
フオン用増幅回路２の利得を低下せしめるように
することも出来る。

以上に説明したように本考案によれば磁気テー
プの再生信号とマイクロフオンからのマイクロフ
オン信号とを混合して再生するように構成された
テープレコーダーにおいて、ヘツドフオンによつ
て混合信号を聴取する場合マイクロフオン信号の
レベルを減衰せしめるようにしたので再生信号で
ある器楽信号を聴取しやすくなり、演奏信号との
タイミングを容易にとることが出来る。またマイ
クロフオン信号のレベル減衰動作をヘツドフオン
ジヤツクにヘツドフオンプラグを挿入することに
よつて行なうようにしたので操作性に優れ、本考
案の再生回路はカラオケと呼ばれる音響装置の再
生回路として最適なものである。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は、本考案の再生回路の一実施例
である。 主な図番の説明、１……マイクロフオン、２…
…マイクロフオン用増幅回路、６……磁気ヘツ
ド、７……前置増幅回路、９……主増幅回路、１
２……ヘツドフオンジヤツク、１６……切換接
片、１７……スピーカー、１８……制御スイツ
チ、１９……レベル制御トランジスター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気ヘツドにより再生された再生信号を増幅す
   る前置増幅回路と、マイクロフオンより得られる
   マイクロフオン信号を増幅するマイクロフオン用
   増幅回路と、前記前置増幅回路からの再生信号及
   びマイクロフオン用増幅回路からのマイクロフオ
   ン信号が混合されて入力される主増幅回路と、該
   主増幅回路の出力信号が印加される信号端子及び
   スピーカーへの信号供給を制御する切換接片を有
   するヘツドフオンジヤツクと、該ヘツドフオンジ
   ヤツクにヘツドフオンプラグが挿入されると閉成
   される制御スイツチと、該制御スイツチが閉成状
   態にあるときバイアスされて導通状態になると共
   に前記マイクロフオン信号のレベルを減衰せしめ
   るレベル制御トランジスターとよりなるテープレ
   コーダーの再生回路。