JPS6342332B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は光学的情報記録再生装置に関し、特
に１つの光源を用いて、光デイスク等の光学的情
報記録媒体に記録された情報を再生しまたは所望
の情報を記録するような、新規な光学的情報記録
再生装置に関する。

最近、音声情報を光学的に記録する光オーデイ
オデイスクや映像情報を光学的に記録する光ビデ
オデイスクのような光デイスク（すなわち光学的
情報記録媒体）が実用に供されている。従来、光
デイスクの記録において、追加記録を行いたい場
合は、既に記録されているトラツクとこれから所
望の情報を記録しようとするトラツクとの間隔を
正確に一定値に保ちながら記録する必要がある。
特に、光デイスクの一部に複数トラツクを記録し
た後、一旦光デイスクを記録装置から取り外し、
その後追加記録を行いたい場合がある。このよう
な場合、光デイスクの偏心量は通常数十μｍもあ
るため、トラツクピツチが約2μｍであることを
考えれば、新たに追加記録したトラツクは既に記
録してあるトラツクの何本かと重複することにな
り、正確な記録が不可能となる欠点があつた。ま
た、従来の光学的情報記録再生は、再生トラツク
用の光線を発生する光源と再生用の光線を発生す
る光源の２つの光源を用いて行つているので、光
源およびその光学系が複雑かつ高価となる欠点も
あつた。

それゆえに、この発明の主たる目的は、情報が
既に記録されている光学的情報記録媒体に新たな
情報を追加記録する際に、上述のような偏心量等
の影響を除去し、既に記録されている情報に続い
て新たに記録すべきトラツクに所望の情報を正確
に追加記録できるような光学的情報記録再生装置
を提供することである。

この発明の他の目的は、１つの光源および１つ
の光学系で再生用光線および記録用光線を発生で
き、簡単な構成かつ安価にして光学的情報を記録
再生できるように改良された光学的情報記録再生
装置を提供することである。

この発明は、１つの光源、光変調導出手段、光
学系、追従手段および切換手段を備えたものであ
る。前記光変調導出手段は、第１の状態において
前記光源からの光線を導出し、第２の状態におい
て前記光源からの光線を記録すべき所望の情報に
対応する光信号に変調して導出するものである。
また、前記光学系は、光変調手段から導出された
光線を再生用の光線と記録用の光線とに分離し
て、再生用の光線を情報が記録された第１のトラ
ツクに照射し、記録用の光線を第１のトラツクか
ら一定距離だけ離れた第２のトラツクに照射する
ためのものである。さらに、前記追従手段は、第
１のトラツクから得られる再生用の光線を検出し
て対応する出力信号を導出し、その出力信号の変
化に基づいて、第１のトラツクに照射する再生用
の光線をその第１のトラツクに追従させるととも
に、第１のトラツクに記録された情報が最終の情
報となつたことを検出して、検出信号を導出する
ものである。また、切換手段は、追従手段からの
検出信号に応答して光変調導出手段を第１の状態
から第２の状態に切換えるものである。

まず、第１の状態は、光源からの光線が光変調
導出手段によりそのまま導出され、光学系により
再生用の光線と記録用の光線とに分離される。再
生用の光線は情報が記録された第１のトラツクに
照射され、記録用の光線は第１のトラツクから一
定距離だけ離れた第２のトラツクに照射される。
このとき、追従手段は、再生用の光線が正確に第
１のトラツクを追従するように制御する。また、
追従手段は、第１のトラツクに記録された情報が
最終の情報となつたことを検出する。追従手段に
より最終情報が検出されると、切換手段は光変調
導出手段を第２の状態に切換える。

第２の状態では、光源からの光線が光変調導出
手段により所望の情報に対応する光信号に変調さ
れた後、光学系により再生用の光線と記録用の光
線とに分離される。再生用の光線は追従手段によ
り第１のトラツクに追従するように照射されるの
で、記録用の光線は第１のトラツクから一定距離
だけ離れた第２のトラツクに正確に照射されるこ
とになる。

以下に、図面を参照してこの発明の実施例を具
体的に説明する。

第１図はこの発明の一実施例の光学的情報記録
再生装置の構成を示す図解図である。構成におい
て、光源１は光学的情報記録媒体に情報を記録し
または再生するための光線を発生するものであつ
て、He―Ne、Ar⁺レーザ等が用いられる。光源
１から発生された光線は光変調導出手段２に含ま
れる変調器２１に与えられる。この光変調導出手
段２は、変調器２１と、情報信号源２２と、スイ
ツチ回路２３と、駆動回路２４と、スイツチ信号
発生器２５を含み、情報再生時は光源１からの光
線を所定周波数に変調して導出し、情報記録時に
は所望の記録情報に変調した光信号を導出するも
のである。この変調器２１としては、例えば電気
光学式変調器または音響光学式変調器などが用い
られる。

前記光変調導出手段２から発生された光線は、
ピンホール３を介して光学系４に含まれる偏向器
４１に与えられる。偏向器４１は後述の第２図で
詳細に説明するが、光線を再生用光線４ａと記録
用光線４ｂに分離する機能を有する。この偏向器
４１で分離された記録用光線および再生用光線
は、絞り込み光学系に含まれる拡大レンズ４２
と、ビームスプリツタ４３と、１／４波長板４４と、 対物レンズ４５を介して光学的情報記録媒体の一
例の光デイスク５へ照射される。この光デイスク
５は例えば円板状であつて、モータ５１によつて
回転駆動される。再生用光線４ａおよび記録用光
線４ｂが光デイスク５の記録面（トラツク）で反
射し、該反射光がビームスプリツタ４３によつて
光検出手段６の一例の再生用光検出器６ａおよび
記録用光検出器６ｂへ導びかれる。再生用光検出
器６ａの出力は追従手段７へ入力されるととも
に、復調回路８へ入力される。この追従手段７は
トラツキング信号検出器と前記偏向器４１の偏向
角度を調節する駆動機構を含んで構成される。ト
ラツキング信号検出器は光デイスク５の再生用ト
ラツクに何ら情報の記録されていないことを検出
したとき、スイツチ信号発生器２５に記録指令信
号を与える。記録用光検出器６ｂの出力が復調回
路９に与えられる。

第２図は前記偏向器４１の詳細を示す図解図で
ある。図において、偏向器４１は、ビームスプリ
ツタを兼ねるものであつて、例えばカルバノミラ
ーが用いられる。偏向器４１は具体的にはビーム
スプリツタ膜４１１と全反射膜４１２を図示のご
とく楔形に配置し、その間に母材４１３を介在さ
せる。この偏向器４１のビームスプリツタ膜４１
１と全反射膜４１２の夾角θは、光デイスク５上
で再生用トラツク（第１のトラツク）と記録すべ
きトラツク（第２のトラツク）の一定間隔ｌを得
るために、対物レンズ４５の倍率をβとし、拡大
レンズ４２の焦点距離をＬとすれば、次式で与え
られる。

θ＝１／２tan^-1・β・ｌ／Ｌ なお、ビームスプリツタ膜４１１は記録状態に
おいて、再生用光線で記録できないように透過率
を設定した膜を用いる。

第３図はこの発明の動作を説明するための光変
調導出手段２の各部の波形を情報再生時と情報記
録時別に示す図であり、特にａはスイツチ信号発
生器２５の出力波形を示し、ｂはスイツチ回路２
３の出力信号波形を示し、ｃは情報信号源２２の
出力信号波形を示し、ｄは駆動回路２４の出力信
号波形を示す。

次に、第１図ないし第３図を参照してこの発明
の具体的な動作を説明する。まず、この実施例の
光学的情報記録再生装置を用いて追加記録する場
合において、予め再生用トラツクに記録されてい
る情報を再生する場合を述べる。光デイスク５に
記録された情報を再生する場合は、スイツチ信号
発生器２５が第３図ａに示す１つのパルスを導出
すると、スイツチ回路２３は連続的にハイレベル
の信号を導出し、駆動回路２４に与える。この
時、情報信号源２２は何ら記録情報を導出しな
い。このため、駆動回路２４は連続的に一定のレ
ベルの信号を変調器２１に与える。変調器２１は
光源１からの光線を一定レベルでありかつ所定周
波数に変調し、ピンホール３を介して偏向器４１
へ与える。偏向器４１は光線を再生用光線４ａと
記録用光線４ｂに分離するが、記録用光線４ｂが
再生用光線４ａと同じであり何ら記録情報を含ま
ない一定レベルの光信号である。各光線４ａ，４
ｂが拡大レンズ４２、ビームスプリツタ４３、
１／４波長板４４、対物レンズ４５を透して光デイ スク５の光デイスク５上を一定間隔ｌを隔て照射
する。この再生用光線４ａは再生用トラツクを照
射して対物レンズ４５、１／４波長板４４を介して ビームスプリツタ４３で反射され、光検知器６ａ
で検知される。また、記録用光ビーム４ｂは再生
用トラツクから半径方向に一定距離ｌだけ離れた
位置（すなわち記録すべきトラツク）で反射して
対物レンズ４５、１／４波長板４４、ビームスプリ ツタ４３を介して光検知器６ｂに導かれる。光検
知器６ａは光デイスク５の再生用トラツクに記録
されている情報に応じてその検出出力を変化し、
復調回路８に与えるとともに、追従手段７に含ま
れるトラツキング信号検出器へ与える。トラツキ
ング信号検出器は光検知器６ａで検出された光信
号の変化に基づいて駆動機構を駆動させて光デイ
スク５の偏心が生じても再生用光ビーム４ａが確
実に再生用トラツクを追従するように偏向器４１
の偏向角度を制御して、光デイスク５の偏心を補
償する。そして、再生用トラツクに記録されてい
る情報が最終の情報になると、トラツキング信号
検出器は光検知器６ａの出力が急に変化する（無
信号検出状態になる）ため、当該トラツクに情報
を記録している最終番地であることを検出して、
その出力をスイツチ信号発生器２５および情報信
号源２２に与える。

前述のごとく、再生トラツクの最終番地を検出
すると、スイツチ信号発生器２５はパルス信号を
発生してスイツチ回路２３を切り換えさせる。こ
れに応じて、スイツチ回路２３はその出力をロー
レベルに反転する。これと同時に情報信号源２２
が記録すべき情報信号を導出するため、情報信号
がスイツチ回路２３を介して駆動回路２４に与え
られる。駆動回路２４は情報信号を変調回路２１
に与えるため、変調回路２１は情報信号を所定周
波数で変調した光信号を導出し、光学系４に含ま
れる偏向器４１に与える。この光学系４の動作は
前述の再生時と同様にして、光ビームを記録用光
線４ｂと再生用光線４ａに分離して、光デイスク
５を照射する。これによつて、記録用光線４ｂで
搬送される情報信号が光デイスク５の記録すべき
トラツクに記録される。また、該記録用光線４ｂ
が光デイスク５上を反射して対物レンズ４５、
１／４波長板４４を介してビームスプリツタ４３へ 導かれ、該ビームスプリツタ４３で偏光方向へ反
射されて光検知器６ｂで検出され、復調回路９で
復調される。このようにして、再生用トラツクと
記録すべきトラツクとを一定間隔を保ちつつ、再
生のトラツクに記録されている情報に続いて新た
に記録すべき情報を記録すべきトラツクへ記録で
きる。

以上のように、この発明によれば、予め情報を
記録している第１のトラツクに追従しながら、そ
の情報に続いて第１のトラツクと一定間隔を隔て
た新たに記録すべき第２のトラツクに所望の情報
を正確に追加記録することができ、しかも１系統
の光源および光学系で再生用光源と記録用光線を
発生するように構成しているため構成が極めて簡
単となりかつ極めて安価にして光学的に情報を記
録再生することができるなどの特有の効果が奏さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の光学的情報記録
再生装置の概略構成を示す図である。第２図はビ
ームスプリツタを兼ねる偏向器の原理を示す図解
図である。第３図はこの発明の動作を説明するた
めの光変調導出手段２の各部の波形図である。 図において、１は光源、２は光変調導出手段、
２１は変調器、２２は情報信号源、２３はスイツ
チ回路、２５はスイツチ信号発生器、２４は駆動
回路、３はピンホール、４は光学系、４１は偏向
器、４２は拡大レンズ、４３はビームスプリツ
タ、４４は１／４波長板、４５は対物レンズ、６ａ， ６ｂは光検知器、７はトラツキング信号検出器と
偏向器駆動回路を含む追従手段、８および９は復
調回路を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光学的情報記録媒体のトラツクに記録された
   情報を再生しまたはトラツクに情報を記録する光
   学的情報記録再生装置であつて、 情報を再生しまたは情報を記録するための光線
   を発生する１つの光源と、 第１の状態において前記光源からの光線を導出
   し、第２の状態において前記光線からの光線を記
   録すべき所望の情報に対応する光信号に変調して
   導出する光変調導出手段と、 前記光変調導出手段から導出された光線を、再
   生用の光線と記録用の光線とに分離して、前記再
   生用の光線を情報が記録された第１のトラツクに
   照射し、前記記録用の光線を前記第１のトラツク
   から一定距離だけ離れた第２のトラツクに照射す
   るための光学系と、 前記第１のトラツクから得られる再生用の光線
   を検出して対応する出力信号を導出し、その出力
   信号の変化に基づいて、前記第１のトラツクに照
   射する再生用の光線を前記第１のトラツクに追従
   させるとともに、前記第１のトラツクに記録され
   た情報が最終の情報となつたことを検出して検出
   信号を導出する追従手段と、 前記追従手段からの前記検出信号に応答して、
   前記光変調導出手段を前記第１の状態から前記第
   ２の状態に切換える切換手段とを備えた、光学的
   情報記録再生装置。