JPS6342307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は冷蔵シヨーケースの前面開口部の上下
に配設されたレール枠に摺動自在に設けられた引
戸に関し、とくにその気密構造に関する。

（従来の技術） 従来、冷蔵シヨーケースは第４図および第５図
に示すように、前面に開口部１を有するケースと
して断熱壁２で構成され、下部に冷凍機を収める
機械室３を備えている。断熱壁２で画成される庫
内４には適当数の棚５を配設し、底面、背面およ
び天井部に平行に設けられたダクト板６により冷
気通路としてのダクトを画成し、その中に冷却器
７および送風機８を設け、第５図に矢印で示すよ
うに冷気を強制循環して庫内を冷却する。開口部
１の上下には断面ヨ字形のレール枠９が設けら
れ、且つ左右の両側にも同様な枠１０を配設して
いる。これらの枠９，１０は望ましくは樹脂で構
成される。

上下のレール枠９には一対の引戸１１が摺動自
在に設けられ、各引戸はガラスなどの透明体の平
板を有し、上下両端に横枠１２，１３を、一方の
側に把手付縦枠１４、他の側に縦枠１５を備え、
下部の横枠１３には回転自在な車輪１６が在る。
そして各レール枠９には半硬貨のひれ１７，１８
が設けられ、それらのひれが上下の横枠の側面に
接するようになつている。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来の構造では、レール枠のひれお
よび横枠における寸法上のばらつきや変形などに
より、ひれ１７，１８が横枠１２，１３の側面に
完全に接触することはなく、従つて完全密閉は困
難であり、そのため外気と庫内の冷気との温度差
により開口部周辺に結露を生じるので見苦しく、
且つシヨーケースの機能を阻害するという問題点
があつた。しかるに、それを防ぐためひれを長く
しまたはひれの硬度を高めると、接触抵抗が大き
くなり、従つて開閉操作が困難になるという問題
点があつた。

本考案の目的は上記従来技術の問題点を解消す
ることであつて、それ故すぐれた気密性を有する
と共に開閉操作が円滑になし得る冷蔵シヨーケー
スの引戸を提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本考案による冷蔵シヨーケースの引戸の特徴は
開口部１の上下に配置されたレール枠９に設けら
れたひれ１７，１８に接する上下の横枠１２，１
３の側面に凸条２０が形成されていることであ
り、好ましくは各側面に複数の凸条が形成され
る。

（問題点を解決するための手段の作用） 引戸の横枠の側面の凸条２０がひれ１７，１８
に接するため、横枠の側面とひれとの接触が従来
は面接触であつたものが、線接触となり、接触抵
抗が小さくなる。従つて、引戸開閉の際の摩擦抵
抗が減少する。

（実施例） 次に図面を参照のもとに本考案の実施例に関し
説明する。第１図は本考案による冷蔵シヨーケー
スの引戸の一部を示すものであつて、図示のよう
に下部のレール枠９の各レールにはひれ１７と１
８が向き合つて設けられ、それらのひれに各引戸
１１の下部の横枠１３の各側面が接触する。本考
案による引戸ではそれらのひれに接触する横枠１
３の側面の部分に凸条２０が設けられ、第２図お
よび第３図に示すように各側面に複数の凸条２０
が設けられるのが好ましい。従つて、各ひれは凸
条２０に接触する。これらの凸条２０は横枠１３
の長手方向の全長にわたつて延びる。なお、第１
図には引戸の下部の横枠１３が示されているが、
上部の横枠１２についても同様に凸条２０が設け
られる。また、場合によつては両側の縦枠１４に
も同様に凸条２０を設けてもよい。

さらに凸条２０の形状は図示の例では断面が長
方形になつているが、そのような形状に限定され
るものではなく、断面が３角形状、または半円形
状、その他の形状をとり得ることは明らかであ
る。

従つて、各ひれ１７，１８は横枠１２，１３の
凸条２０に接触するので、ひれと横枠の側面は線
接触になり、引戸開閉の際の抵抗が減少する。そ
のためひれ１７，１８を長くしまたはひれ材料の
硬度を高めても接触抵抗を僅かに大きくするに過
ぎない。

（考案の効果） 従つて、本考案によれば、レール枠のひれを長
くし、またはその材料の硬度を高めることもでき
るので、気密性を高めることができる。そのため
冷気のもれがなく、省エネになり、同時に着露が
なく外観も好ましいものになり、シヨーケースと
しての機能を損なうことがない。その上、引戸開
閉操作も容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による冷蔵シヨーケースの引戸
の部分断面であつて第５図のＡ部拡大図に相当す
る断面図、第２図は第１図の実施例に含まれる横
枠の断面図、第３図はその横枠の側面図、第４図
は従来の冷蔵シヨーケースの正面図、第５図は第
４図の線Ｂ−Ｂに沿つて取つた断面図、そして第
６図は第５図のＡ部の拡大図である。 図中、１……前面開口部、９……レール枠、１
１……引戸、１２，１３……横枠、１７，１８…
…ひれ、２０……凸条。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 冷蔵シヨーケースの前面開口部の上下に配設
   されたレール枠に摺動自在に設けられた引戸で
   あつて、各前記レール枠に設けられたひれが前
   記引戸上下の横枠の側面に接して気密を保つよ
   うになつている冷蔵シヨーケースの引戸におい
   て、前記ひれに接する前記横枠の側面には凸条
   が形成されていることを特徴とする冷蔵シヨー
   ケースの引戸。 (2) 前記横枠の側面には複数の前記凸条が形成さ
   れている実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の冷蔵シヨーケースの引戸。