JPS6341133B2 - - Google Patents
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- JPS6341133B2 JPS6341133B2 JP13212580A JP13212580A JPS6341133B2 JP S6341133 B2 JPS6341133 B2 JP S6341133B2 JP 13212580 A JP13212580 A JP 13212580A JP 13212580 A JP13212580 A JP 13212580A JP S6341133 B2 JPS6341133 B2 JP S6341133B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/84—Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
- G11B5/842—Coating a support with a liquid magnetic dispersion
- G11B5/845—Coating a support with a liquid magnetic dispersion in a magnetic field
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
本発明は、垂直磁気記録媒体の製造方法に係
り、特に基体上に磁性微粒子を含んだ塗料を塗布
することによつて記録媒体を製造する方法の改良
に関する。 磁気記録は、一般に記録媒体の面内長手方向の
磁化を用いる方式によつている。しかし、この面
内長手方向の磁化を用いる記録方式にあつては、
記録の高密度化を図ろうとすると、記録媒体内の
減磁界が増加するため、記録密度をそれ程向上さ
せることはできない。 そこで、このような不具合を解消するために、
近年、記録媒体の表面と垂直な方向の磁化を用い
る垂直磁気記録方式が提案されている。この垂直
磁気記録方式では、記録密度が高まる程、記録媒
体中の減磁界が減少するので、本質的に高密度記
録に適した記録方式と云える。 しかして、このような垂直磁気記録方式を採用
するには、表面とは垂直な方向に磁化容易軸を有
する磁気記録媒体を必要とする。このような要望
を満す記録媒体として、従来、記録膜をCo―Cr
スパツタ膜で形成するものや記録膜を磁性微粒子
の塗布層で形成するものが提案されている。 ところで、記録膜を磁性微粒子の塗布層で形成
するものにあつては、次のような製造方法が考え
られる。すなわち、磁性微粒子として、たとえば
BaFe12O19等の六方晶系フエライトを用いる。六
方晶系フエライトを用いる理由は、このフエライ
トは平板状をなしており、しかも磁化容易軸が板
面に垂直であるため、磁場配向処理によつて容易
に垂直配向を行ない得るからである。このような
六方晶系フエライトの磁性微粒子とバインダとを
混合し、これを非磁性テープの表面に塗布した
後、この塗布層を磁場中にその表面が磁界の方向
と直交するように配置することによつて各磁性微
粒子の磁化容易軸を磁界の方向に一致させて配列
させた後、塗料を乾燥させれば、垂直磁気記録に
適した記録媒体を得ることができる。 しかし、上述したいわゆる塗布法によつて垂直
磁気記録媒体を製造する場合には、次のような点
を考慮する必要がある。すなわち、従来の面内磁
気記録方式に較べて垂直磁気記録方式の利点を明
らかにするには、記録最小単位をサブミクロンの
オーダにする必要があり、そのためには、サブミ
クロン以下の磁性微粒子を用いる必要がある。こ
のような微小寸法の磁性微粒子は、単磁区構造、
すなわち微小な磁石となるため、互いに磁気的に
結合し易い。したがつて、バインダ内で均一に分
散するよう注意を払う必要がある。 また、均一な分散がなされた所望の磁性塗料が
得られた場合であつても、このような磁性塗料を
基体上に塗布して磁場配向器によつて垂直配向さ
せる場合において下記の如き現象が往々にして起
こり易い。すなわち、NS極を対向配置させた磁
場配向器の磁極間に磁性塗料を塗布した基体をそ
の表面が磁界と直交するように配置すると、塗料
中の磁性微粒子は磁化容易軸が磁界の方向と一致
するように回動して配向する。しかし、このとき
垂直磁界の印加によつて塗膜が膜面と垂直方向に
磁化されると共に膜面に凹凸が生じる。この凹凸
は塗膜内の粒子配向度を高めるため、磁界を強く
するほど著しくなる。この現象は、塗膜が磁界中
で面に垂直方向に磁化されることにより、表面磁
極が生ずるため平坦な面の状態が不安定となり、
面に凹凸を生ずることにより安定化するためと考
えられる。垂直磁気記録媒体の記録特性は、塗膜
中の磁性微粒子の磁化容易軸が基体表面に対して
垂直に位置しているものの比率(配向率)と記録
膜表面の平滑度とに密接に関係し、配向率および
平滑度が高い程、高い再生出力と高密度記録が可
能となる。したがつて、上述のように、塗膜面に
凹凸が発生すると、たとえ配向率が高い場合であ
つても、記録密度特性と再生出力特性が阻害され
る。このため、高配向率が得られるとともに塗膜
面を平滑化し得る記録媒体製造方法の出現が強く
望まれているのが実情である。 本発明は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、高密度記録に適した粒子配向性と表面平滑
性を有する垂直磁気記録媒体を製造する方法を提
供することを目的とするものである。 すなわち、本発明は基体に6000cP以上の磁性
塗料をせん断速度を与えながら塗布することによ
り、板状磁性微粒子を機械的に配向させて、高度
の配向性と、表面平滑性を有する磁性塗膜を得る
ようにしたものである。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明において用いられる磁性微粒子材料とし
ては、バリウムフエライトなどの六方晶フエライ
トにCo、Tiなどのイオン置換を行なつて保磁力
を制御した平均粒径0.3μm以下の板状性(板径/
板厚が1よりも十分大きい)粒子からなる磁性
粉、あるいはこれと同様の粒子形状でかつ板面に
垂直方向の磁化容易軸を有する各種磁性粉が用い
られる。これら板状性磁性粉を分散剤、溶剤、バ
インダ、およびその他添加剤と共によく分散、混
練して磁気塗料を作製し、この塗料の
Brookfield粘度が6000cP(30rpm)以上となるよ
う、溶剤量の調節を行なう。こうして作製した塗
料をブレードコータを用いてせん断応力を与え
て、粒子を配向させつつ塗布する。ブレードコー
タの代りに基体よりも速い速度で回転するロール
を用いてもよい。塗布した後、乾燥機を通して塗
膜を乾燥させ、その後にカレンダなどの表面処理
を施して垂直磁気記録媒体を得る。なお、バイン
ダとしては塩化ビニール―酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹
脂など各種樹脂を選択利用できる。また溶剤とし
てはメチルエチル・ケトン、メチル・イソブチル
ケトン、シクロヘキサノンのほか各種アルコー
ル、エステル、エーラル等バインダを溶かし得る
ものを各種単独、あるいは組み合わせて利用でき
る。また、分散剤としては各種脂肪酸、レシチン
など多種多様の分散剤が利用できる。塗料の作製
にあたつてはボールミル、サンドミル、三本ロー
ルミルなどの分散機を用い十分な磁性粉の分散を
行なうことが必要である。 ブレードコータを用いた場合のブレードの厚さ
は、例えば厚さ30μmの塗布において、2mmあれ
ば十分に配向効果が得られる。この場合の塗工速
度については5m/分以上から100m/分以下に亘
つて有効性が確認されている。 本発明における最も重要な条件は磁性塗料の粘
度である。高密度磁気記録において望ましい磁性
粉粒径0.3μm以下の磁性塗においては、これまで
通常使用されている塗料粘度であるBrookfield
粘度計30rpmにて、6000cP未満では、十分な配
向が得られず、6000cP以上の高粘度にすること
により、はじめて満足すべき配向効果が得られる
ことを本発明者らは見出した。 従来の比較的低粘度磁性塗料ではせん断速度を
与えても塗膜の粒子配向が得られず、本発明のよ
うに粘度を高めることによつて良好な配向が得ら
れる理由についてはまだ十分明らかではないが、
一応次のように推測することができる。塗料にせ
ん断速度が与えられると、磁性粒子は、板状を有
するために、板面が流れの方向と直交する方向に
向くよう配向する力を受ける。一方、塗料内の磁
性微粒子は熱的な擾乱を受けている。塗料粘度が
低ければ熱的擾乱の影響が大きいため、せん断速
度による配向効果はみられないが塗料粘度が高ま
るにつれ、熱擾乱の影響が小さくなり、せん断速
度による配向がみられるようになると推測され
る。以下に本発明の実施例を説明する。 実施例 1 塗料組成として下記の成分を調合し、グライン
ドミルに入れて混合分散を行なつて、磁性塗料を
作成した。 ΓバリウムフエライトCo―Ti置換体粉末(平
均粒子サイズ、板径0.25μm、板厚0.02μm、
保磁力1000Oe)……180部 Γ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体……45部 Γポリウレタン……6部 Γ分散剤(レシチン)……7部 Γ溶剤メチルエチルケトン1 トルエン1 シクロヘキサノン1 ……270部 この塗料を混合分散処理を行ないながら溶剤量
を調節し粘度調整を行なつて粘度の異なる塗料を
数種作製した。 得られた塗料を、ブレードとウエブとの間隔
30μmブレード厚さ2mmのブレードコータにて塗
工速度50m/minにて塗布した。得られた塗膜の
粒子配向状態は試料振動型磁化測定装置によつて
磁化ヒステリシス曲線の角形比Mr/Ms(Mr残留
磁化、Ms飽和磁化、共に反磁界補正を行なつた
もの)により評価した。これら試料について塗料
粘度と残留磁化比との関係を求めたところ第1表
に示す結果を得た。 次ぎに高粘度塗料(粘度15000cP)について塗
工速度と、塗膜の残留磁化比との関係を求めたと
ころ第2表に示す結果を得た。
り、特に基体上に磁性微粒子を含んだ塗料を塗布
することによつて記録媒体を製造する方法の改良
に関する。 磁気記録は、一般に記録媒体の面内長手方向の
磁化を用いる方式によつている。しかし、この面
内長手方向の磁化を用いる記録方式にあつては、
記録の高密度化を図ろうとすると、記録媒体内の
減磁界が増加するため、記録密度をそれ程向上さ
せることはできない。 そこで、このような不具合を解消するために、
近年、記録媒体の表面と垂直な方向の磁化を用い
る垂直磁気記録方式が提案されている。この垂直
磁気記録方式では、記録密度が高まる程、記録媒
体中の減磁界が減少するので、本質的に高密度記
録に適した記録方式と云える。 しかして、このような垂直磁気記録方式を採用
するには、表面とは垂直な方向に磁化容易軸を有
する磁気記録媒体を必要とする。このような要望
を満す記録媒体として、従来、記録膜をCo―Cr
スパツタ膜で形成するものや記録膜を磁性微粒子
の塗布層で形成するものが提案されている。 ところで、記録膜を磁性微粒子の塗布層で形成
するものにあつては、次のような製造方法が考え
られる。すなわち、磁性微粒子として、たとえば
BaFe12O19等の六方晶系フエライトを用いる。六
方晶系フエライトを用いる理由は、このフエライ
トは平板状をなしており、しかも磁化容易軸が板
面に垂直であるため、磁場配向処理によつて容易
に垂直配向を行ない得るからである。このような
六方晶系フエライトの磁性微粒子とバインダとを
混合し、これを非磁性テープの表面に塗布した
後、この塗布層を磁場中にその表面が磁界の方向
と直交するように配置することによつて各磁性微
粒子の磁化容易軸を磁界の方向に一致させて配列
させた後、塗料を乾燥させれば、垂直磁気記録に
適した記録媒体を得ることができる。 しかし、上述したいわゆる塗布法によつて垂直
磁気記録媒体を製造する場合には、次のような点
を考慮する必要がある。すなわち、従来の面内磁
気記録方式に較べて垂直磁気記録方式の利点を明
らかにするには、記録最小単位をサブミクロンの
オーダにする必要があり、そのためには、サブミ
クロン以下の磁性微粒子を用いる必要がある。こ
のような微小寸法の磁性微粒子は、単磁区構造、
すなわち微小な磁石となるため、互いに磁気的に
結合し易い。したがつて、バインダ内で均一に分
散するよう注意を払う必要がある。 また、均一な分散がなされた所望の磁性塗料が
得られた場合であつても、このような磁性塗料を
基体上に塗布して磁場配向器によつて垂直配向さ
せる場合において下記の如き現象が往々にして起
こり易い。すなわち、NS極を対向配置させた磁
場配向器の磁極間に磁性塗料を塗布した基体をそ
の表面が磁界と直交するように配置すると、塗料
中の磁性微粒子は磁化容易軸が磁界の方向と一致
するように回動して配向する。しかし、このとき
垂直磁界の印加によつて塗膜が膜面と垂直方向に
磁化されると共に膜面に凹凸が生じる。この凹凸
は塗膜内の粒子配向度を高めるため、磁界を強く
するほど著しくなる。この現象は、塗膜が磁界中
で面に垂直方向に磁化されることにより、表面磁
極が生ずるため平坦な面の状態が不安定となり、
面に凹凸を生ずることにより安定化するためと考
えられる。垂直磁気記録媒体の記録特性は、塗膜
中の磁性微粒子の磁化容易軸が基体表面に対して
垂直に位置しているものの比率(配向率)と記録
膜表面の平滑度とに密接に関係し、配向率および
平滑度が高い程、高い再生出力と高密度記録が可
能となる。したがつて、上述のように、塗膜面に
凹凸が発生すると、たとえ配向率が高い場合であ
つても、記録密度特性と再生出力特性が阻害され
る。このため、高配向率が得られるとともに塗膜
面を平滑化し得る記録媒体製造方法の出現が強く
望まれているのが実情である。 本発明は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、高密度記録に適した粒子配向性と表面平滑
性を有する垂直磁気記録媒体を製造する方法を提
供することを目的とするものである。 すなわち、本発明は基体に6000cP以上の磁性
塗料をせん断速度を与えながら塗布することによ
り、板状磁性微粒子を機械的に配向させて、高度
の配向性と、表面平滑性を有する磁性塗膜を得る
ようにしたものである。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明において用いられる磁性微粒子材料とし
ては、バリウムフエライトなどの六方晶フエライ
トにCo、Tiなどのイオン置換を行なつて保磁力
を制御した平均粒径0.3μm以下の板状性(板径/
板厚が1よりも十分大きい)粒子からなる磁性
粉、あるいはこれと同様の粒子形状でかつ板面に
垂直方向の磁化容易軸を有する各種磁性粉が用い
られる。これら板状性磁性粉を分散剤、溶剤、バ
インダ、およびその他添加剤と共によく分散、混
練して磁気塗料を作製し、この塗料の
Brookfield粘度が6000cP(30rpm)以上となるよ
う、溶剤量の調節を行なう。こうして作製した塗
料をブレードコータを用いてせん断応力を与え
て、粒子を配向させつつ塗布する。ブレードコー
タの代りに基体よりも速い速度で回転するロール
を用いてもよい。塗布した後、乾燥機を通して塗
膜を乾燥させ、その後にカレンダなどの表面処理
を施して垂直磁気記録媒体を得る。なお、バイン
ダとしては塩化ビニール―酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹
脂など各種樹脂を選択利用できる。また溶剤とし
てはメチルエチル・ケトン、メチル・イソブチル
ケトン、シクロヘキサノンのほか各種アルコー
ル、エステル、エーラル等バインダを溶かし得る
ものを各種単独、あるいは組み合わせて利用でき
る。また、分散剤としては各種脂肪酸、レシチン
など多種多様の分散剤が利用できる。塗料の作製
にあたつてはボールミル、サンドミル、三本ロー
ルミルなどの分散機を用い十分な磁性粉の分散を
行なうことが必要である。 ブレードコータを用いた場合のブレードの厚さ
は、例えば厚さ30μmの塗布において、2mmあれ
ば十分に配向効果が得られる。この場合の塗工速
度については5m/分以上から100m/分以下に亘
つて有効性が確認されている。 本発明における最も重要な条件は磁性塗料の粘
度である。高密度磁気記録において望ましい磁性
粉粒径0.3μm以下の磁性塗においては、これまで
通常使用されている塗料粘度であるBrookfield
粘度計30rpmにて、6000cP未満では、十分な配
向が得られず、6000cP以上の高粘度にすること
により、はじめて満足すべき配向効果が得られる
ことを本発明者らは見出した。 従来の比較的低粘度磁性塗料ではせん断速度を
与えても塗膜の粒子配向が得られず、本発明のよ
うに粘度を高めることによつて良好な配向が得ら
れる理由についてはまだ十分明らかではないが、
一応次のように推測することができる。塗料にせ
ん断速度が与えられると、磁性粒子は、板状を有
するために、板面が流れの方向と直交する方向に
向くよう配向する力を受ける。一方、塗料内の磁
性微粒子は熱的な擾乱を受けている。塗料粘度が
低ければ熱的擾乱の影響が大きいため、せん断速
度による配向効果はみられないが塗料粘度が高ま
るにつれ、熱擾乱の影響が小さくなり、せん断速
度による配向がみられるようになると推測され
る。以下に本発明の実施例を説明する。 実施例 1 塗料組成として下記の成分を調合し、グライン
ドミルに入れて混合分散を行なつて、磁性塗料を
作成した。 ΓバリウムフエライトCo―Ti置換体粉末(平
均粒子サイズ、板径0.25μm、板厚0.02μm、
保磁力1000Oe)……180部 Γ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体……45部 Γポリウレタン……6部 Γ分散剤(レシチン)……7部 Γ溶剤メチルエチルケトン1 トルエン1 シクロヘキサノン1 ……270部 この塗料を混合分散処理を行ないながら溶剤量
を調節し粘度調整を行なつて粘度の異なる塗料を
数種作製した。 得られた塗料を、ブレードとウエブとの間隔
30μmブレード厚さ2mmのブレードコータにて塗
工速度50m/minにて塗布した。得られた塗膜の
粒子配向状態は試料振動型磁化測定装置によつて
磁化ヒステリシス曲線の角形比Mr/Ms(Mr残留
磁化、Ms飽和磁化、共に反磁界補正を行なつた
もの)により評価した。これら試料について塗料
粘度と残留磁化比との関係を求めたところ第1表
に示す結果を得た。 次ぎに高粘度塗料(粘度15000cP)について塗
工速度と、塗膜の残留磁化比との関係を求めたと
ころ第2表に示す結果を得た。
【表】
【表】
実施例 2
上記実施例1の塗料組成において、磁性粉を下
記の通りとし、他は同一とし、塗料を作製した。 ΓバリウムフエライトCoTi置換体磁性粉(平
均サイズ板径0.15μm、板厚0.012μm保磁力
1200Oe) この塗料について、前記と同様の粘度調整を行
なつて粘度の異なる塗料数種を作成し、ブレード
とウエブとの間隔30μm、ブレード厚さ2mmのブ
レードコータにて塗工速度30m/minで塗布し
た。得られた膜の角形比を測定したところ第3表
に示す結果を得た。
記の通りとし、他は同一とし、塗料を作製した。 ΓバリウムフエライトCoTi置換体磁性粉(平
均サイズ板径0.15μm、板厚0.012μm保磁力
1200Oe) この塗料について、前記と同様の粘度調整を行
なつて粘度の異なる塗料数種を作成し、ブレード
とウエブとの間隔30μm、ブレード厚さ2mmのブ
レードコータにて塗工速度30m/minで塗布し
た。得られた膜の角形比を測定したところ第3表
に示す結果を得た。
【表】
以上の結果により次のような知見が得られた。
(1) 塗料が低粘度では、せん断速度を有する塗布
によつて塗膜の粒子配向が得られないが、塗料
粘度が高まるにつれ、粒子配向による角形比の
増大がみられる。 (2) 塗料の粘度が高ければ、塗工速度によらず、
塗膜の粒子配向が得られる。 (3) 塗料の粒径が小さくなると、粒径の大きい場
合にくらべて、せん断速度による粒子配向の程
度は低下するが、やはり粘度を高めることによ
り、配向度が向上する。 以上のように、本発明によれば、配向用磁界を
印加することなく、粒子配向した磁性塗膜が得ら
れるので、工程が簡単であると共に、磁界配向に
よつて塗膜面に凹凸が生ずるおそれがない。した
がつて、高密度磁気記録に適する高配向性でかつ
表面平滑な記録媒体を得る方法として、非常に有
用な製造方法を提供できる。
によつて塗膜の粒子配向が得られないが、塗料
粘度が高まるにつれ、粒子配向による角形比の
増大がみられる。 (2) 塗料の粘度が高ければ、塗工速度によらず、
塗膜の粒子配向が得られる。 (3) 塗料の粒径が小さくなると、粒径の大きい場
合にくらべて、せん断速度による粒子配向の程
度は低下するが、やはり粘度を高めることによ
り、配向度が向上する。 以上のように、本発明によれば、配向用磁界を
印加することなく、粒子配向した磁性塗膜が得ら
れるので、工程が簡単であると共に、磁界配向に
よつて塗膜面に凹凸が生ずるおそれがない。した
がつて、高密度磁気記録に適する高配向性でかつ
表面平滑な記録媒体を得る方法として、非常に有
用な製造方法を提供できる。
Claims (1)
- 1 板状の形状を有し、板面に垂直な方向に磁化
容易軸を有する粒径0.3μm以下の磁性微粒子を分
散させた磁性塗料を基体に塗布するとともに上記
磁性微粒子を配向させて塗膜面に垂直な方向に磁
化し得る垂直磁気記録媒体を製造する方法におい
て、前記塗料の粘度を6000cP以上に高めるとと
もに塗料にせん断速度を与えながら基体上に塗布
するようにしたことを特徴とする垂直磁気記録媒
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13212580A JPS5758240A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Manufacture of magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13212580A JPS5758240A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Manufacture of magnetic recording medium |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5758240A JPS5758240A (en) | 1982-04-07 |
JPS6341133B2 true JPS6341133B2 (ja) | 1988-08-16 |
Family
ID=15073985
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13212580A Granted JPS5758240A (en) | 1980-09-22 | 1980-09-22 | Manufacture of magnetic recording medium |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5758240A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59161000A (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-11 | 株式会社デンソー | 静電気シヨツク防止装置 |
JPH0612565B2 (ja) * | 1983-12-28 | 1994-02-16 | コニカ株式会社 | 磁気記録媒体 |
-
1980
- 1980-09-22 JP JP13212580A patent/JPS5758240A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5758240A (en) | 1982-04-07 |
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