JPS6341029Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車ロボツト玩具に係り、さらに詳
しくは自動車玩具の外観からロボツト玩具の外観
に可逆的変化が可能な自動車ロボツト玩具に関す
るものであつて、形態の変化に意外性をもたせる
ことにより、玩具としての興味の度合を高めるこ
とを目的とする。

以下、図面に示す実施例に基づいて、本考案の
詳細を説明する。

本考案に係る自動車ロボツト玩具は、形態変化
前においては、第１図に示すように、通常の自動
車玩具としての外観を有するが、その構成部材を
適当に変形させることにより、第２図および第３
図に示すように形態の全く異なるロボツトに変化
させることができる。

第４図は本考案に係る自動車ロボツト玩具１の
各構成部分の詳細を示す分解斜視図である。図に
おいて符号２で示すものはボンネツトで、このボ
ンネツト２の内部の両側には一対の円柱状の軸受
突起２ａ，２ａがほぼ水平に突設されている。こ
の一対の軸受突起２ａ，２ａには、それぞれロボ
ツト玩具の脚部の形をした車台３，３がその一端
部に形成された軸受孔３ａ，３ａを介して下向き
前後方向に略180゜独立して回動可能に嵌合されて
いる。この車台３，３は形態変化前（第１図）に
おいてはその他端部（自由端部）が後方に向うよ
うにして水平状態に配置されている。これら車台
３，３の外側であつて軸受突起２ａ，２ａの端部
には前輪４，４が軸受ピン５，５によつて回転自
在に取り付けられている。

また、車台３，３の他端部（自由端部）には、
それぞれロボツト玩具の足部の形をした後部車台
６，６がピン軸７，７によつて軸承されており、
それによつて後部車台６，６の自由端部側はピン
軸７，７を中心として下向き前後方向に回動可能
となつている。さらに、後部車台６，６の外側に
は同じピン軸７，７によつて後輪８，８が回転自
在に取り付けられている。

一方、ボンネツト２の後端上部位置には座席部
９の前端部がピン軸１０によつて軸承されてお
り、その後端部（自由端部）側は水平位置から下
がる方向に略90゜回動可能である。この座席部９
の両側の上部位置には一対の側板１１，１１が軸
受部材１２，１２によつて取り付けられており、
側板１１，１１はその自由端部（第４図中下端
部）側が両側に開いてもち上がる方向に開閉可能
であるとともに、軸受部材１２，１２のピン１２
ａ，１２ａを中心に第４図中水平方向に360゜回転
可能である。この側板１１，１１の裏側にはロボ
ツト玩具の腕部の形が形成されており、その先端
部分１３，１３はピン１４，１４を中心として内
方向に回動可能である。

他方、座席部９の後端側の下端近傍位置には、
リンクアーム１５の一端部がピン軸１６によつて
軸承されており、その自由端部が垂直上方を向い
た位置から後方に倒れる方向に回動自在となつて
いる。このリンクアーム１５の中央部の両側に
は、左右方向に水平に延びる一対の軸１５ａ，１
５ａが突設されており、これら軸１５ａ，１５ａ
にはボデー１７の前端下部が軸承されている。そ
れによつてボデー１７の自由端部側が水平位置か
ら下降する方向へ回動可能となつている。また、
リンクアーム１５の他端部（自由端部）にはロボ
ツト玩具の頭の形をした頭部材１８の下端部がピ
ン１９によつて軸承されており、それによつて頭
部材１８は上向き前後方向に回動可能に取り付け
られている。この頭部材１８は形態変化前（第１
図）で自動車玩具の外観をしているときには、折
り畳まれたような形で切欠き部１７ａを介してボ
デー１７内に収容されている。この頭部材１８は
ボデー１７側に取り付け座席部９内に収容できる
ようにしてもよい。また、リンクアーム１５の前
記頭部材１８が取り付けられている側の端部に
は、該頭部材１８を軸承していると同一のピン１
９によつて、後部フエンダー２０がその突片２０
ａを軸承された状態で取り付けられている。この
後部フエンダー２０は変化前の自動車玩具の状態
にあるときにはボデー１７の後端部を画成してお
り、前記一対の車台３，３をボデー１７の後部側
へ回動させたときに、車台３，３の自由端部に取
り付けられている後部車台６，６の先端部がフエ
ンダー２０の内側部分に圧接した状態で下降する
ことなくほぼ水平に保たれている。

次に、以上のように構成された自動車ロボツト
玩具１の変形動作について説明する。

第１図に示すような自動車玩具の形態から第２
図および第３図に示すロボツト玩具の形態に変化
させたい場合には、先ず第５図および第６図に示
すように左右の側板１１，１１を座席部９および
ボデー１７の上方へと回動させて開く。すると、
側板１１，１１の裏側に形成されているロボツト
玩具の脚部の形が露出する。

次に、第７図に示すように、車台３，３をボン
ネツト２の軸受突起２ａ，２ａを中心として、図
中時計方向へ回動させる。このときには、まだ後
部車台６，６の先端部はほぼ車台３，３の軸線上
にある。

このようにして、車台３，３をボンネツト２に
対して直角な状態に回動させて後、第８図に示す
ように後部車台６，６を時計方向に回動させて車
台３，３の軸線とほぼ直交状態にさせる。

そして、ボンネツト２を第８図中後輪８，８の
ピン軸７，７を中心として反時計方向へ回動させ
る。それと同時に座席部９を時計方向に回動させ
て車台３，３の上端部（第８図中）に接する状態
にさせる。（第９図）。

次に、第９図に示すように、ボデー１７を車台
３，３の背面側へピン１９を中心として時計方向
へ回動させてロボツト玩具の背面部分を構成す
る。

そして、側板１１，１１を座席部９，９の両側
へ水平に沿うように（第９図）回動させ、しかる
後側板１１，１１を第９図中時計方向に回動させ
て垂直状態（第１０図）に変化させる。そして、
第１０図に示すようにロボツト玩具の腕部の先端
部分１３，１３を時計方向へ任意角度だけ回動さ
せる。

しかる後、第１１図に示すようにリンクアーム
１５をピン軸１６を中心として反時計方向に回動
させて、頭部材１８を座席部９の屋根上に載せる
（第１０図）。

すると、第２図および第３図に示すように、車
台３，３が脚に、後部車台６，６が足に、ボンネ
ツト２、座席部９およびボデー１７が胸および胴
体に、側板１１，１１が腕にそれぞれ対応したロ
ボツト玩具に変化する。

逆に、ロボツト玩具の外観から自動車玩具の外
観に戻すには、上述した動作と逆の順序で各部材
を元に戻せばよい。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、自動車玩具を構成する各部材をロボツト玩具
を構成する各部材に簡単に転用することができる
構造を採用しているため、他の部材を付加するこ
となく、各部を回動させるだけで自動車玩具から
ロボツト玩具へ可逆的に変化する、メカニツクで
極めて遊戯性に富み、意外性のある自動車ロボツ
ト玩具を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
変態前の全体斜視図、第２図は変態後の全体斜視
図、第３図はその側面図、第４図は分解斜視図、
第５図は側板を回動させて上方にもち上げた状態
を示す側面図、第６図はその背面図、第７図は車
台を回動させる動作を示す側面図、第８図はボン
ネツトおよび座席部およびボデーを回動させる動
作を示す側面図、第９図は側板およびボデーを回
動させる動作を示す側面図、第１０図は側板の裏
面に形成された腕部の先端部を回動させる動作を
示す側面図、第１１図はリンクアームおよび頭部
材を回動させる動作を示す部分側面図である。 １……自動車ロボツト玩具、２……ボンネツ
ト、３……車台、４……前輪、６……後部車台、
８……後輪、９……座席部、１１……側板、１２
……軸受部材、１３……先端部分、１５……リン
クアーム、１７……ボデー、１８……頭部材、２
０……フエンダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車玩具の外観から胴体、一対の脚部、一対
   の腕部、および頭部等を具えたロボツト玩具の外
   観に可逆的に変化する自動車ロボツト玩具であつ
   て、前車輪の車軸を中心としてそれぞれ独立して
   回動可能に軸承された、ロボツトの一対の脚部に
   対応する左右の車台およびボンネツトと、前記左
   右の車台の自由端部にそれぞれ別個に回転自体に
   取り付けられた一対の後車輪の車軸を中心として
   回動可能に軸承されたロボツトの足部に対応する
   後部車台と、前記ボンネツトの後端部に回動可能
   に軸承されたロボツトの胸部に対応する座席部
   と、この座席部の後端部に回動自在に軸承された
   ロボツトの胴体の背面部に対応するボデーと、こ
   のボデー又は前記座席部内に折畳んで収容可能に
   軸承されていてロボツト玩具に変化した状態にあ
   つては座席部およびボデー上に突出するロボツト
   の頭部と、前記座席部の両側に回動可能に軸承さ
   れたロボツトの一対の腕部に対応する側板とを備
   えた自動車ロボツト玩具。